営業は準備が9割。事前準備において大事な3つの仮説

早速ですが、私の上司から昔言われた言葉にこんなものがあります。

営業は準備で9割決まる

この言葉をもらったのは、社会人になってから半年ぐらい経ったとき。グサッときたのはすごい今でも覚えています。

当時、そこそこ結果は出していたんですが、社内でも絶対に契約したいビッククライアントからようやくオファーをもらえて、提案をし、あとは結果を待つだけ。絶対に大丈夫だと思っていたら、

「今回は他社さんにお願いすることにしました」

という悲痛なメール……。

この結果を上司に報告した時、プレゼン内容やフォローの方法について怒られるかと思ったら、準備についての指摘をいただいたのです。

言葉の真意は、オファーをもらいに行った時の打ち合わせその事前準備で結果は決まっていた、という話でした。

営業の事前準備とは?

そもそも営業における事前準備とは何か?一言で言えば、

仮説ができている状態

これが事前準備ができている状態です。「情報収集をした」「営業資料をまとめた」と言うのはレベルが低い話です。営業が本当に行うべき事前準備は仮説を準備することです。

私が学生時代にもらった言葉で、今でも大事にしているのが「営業とは仮説と検証である」と言う言葉です。商談で検証を行うためには仮説を事前に準備しておかなければなりません。

事前準備で仮説を立てることのメリット

事前準備において、仮説を立てることには以下のメリットがあります。

仮説を立てるメリット①想定外のことに対応出来るようにする

営業マンの相手は”ヒト”です。

不測の事態が起こることも多々あります。しかし、”本当に”不測の事態が起こることは稀であると私は考えています。

つまり、不測になってしまうのは、

営業マンが事前にしっかりと考えていない

このために起きてしまうことなのです。

想定しうることをしっかりと考えてから、営業に臨むことが大切だと言えます。

仮説を立てるメリット②自分の営業を”正しく”評価出来るようにする

正しい評価は正しい改善に繋がります。

売れない営業マンは、自身の営業を正しく評価できていないことがほとんどです。

営業マンの評価は、最終的には結果です。成果を出すためには改善するための評価や振り返りが必要になります。そこで仮説を立てることで、自分でチェックポイントを作り、その状況を把握することが出来るようになるのです。

これをしないと、いつまで経っても正しい改善を行うことは出来ません。

事前準備の状況でわかる営業のレベル

  1. 三流の営業は事前準備なしで商談に臨む
  2. 二流の営業は情報収集をして満足して商談に臨む
  3. 一流の営業は情報をもとに仮説を立てて商談に臨む

これが事前準備から見る営業のレベルです。

営業の事前準備をちゃんとできている営業は少ない

サープコープと言う会社がプレゼンや商談の事前準備に対する調査では下記のような結果が発表されています。

(調査内容:https://www.servcorp.co.jp/blog/archives/survey_300_presentation.html

事前準備がしっかりとできたと思えた時、商談の勝率はなんと7割超。

しかし、実際に事前準備を毎回しっかりできている営業は2割もいません。

事前準備ができない理由は「忙しい」が1番多い結果になっていました。

ただ結果を見てわかる通り、事前準備は絶対にやった方が良いです。私のようにならないためにも、ぜひしっかりとやってください。では、私が上司からどんな指摘を受けたのかに話を戻します。

これは事前準備の準備なので要注意

上司から指摘を受ける前、私がやっていた営業の事前準備(と思っていたこと)はこちらです。

  • 会社のホームページや事業内容を印刷・出力する
  • 会社の理念や資本金を覚え、上司に聞かれたら即答できるようにする
  • 事業内容を説明できるようにする
  • 過去の取引実績がないか、社内システムでチェックする
  • 地図なしで行けるように、最寄駅と乗り換え、時間をチェックする

私が新卒で働いていた頃は今から10年以上前。体育会系の働き方が前提の時代でもあり、さらにまだガラケーでした。地図を印刷すると怒られたので、同行してもらうときは道を完璧に覚えていないといけないという謎ルールがあり、同行が大嫌いになりました笑

当時の私は、事前準備=上司からの質問に答えられるようにする、テスト勉強・暗記することのような認識でしたが、これは事前準備の前段階です、さらに言えば、このご時世暗記すること自体に大きな価値は生まれづらくなっています。わからなかったらネット・スマホで検索すれば良いからです。

営業の事前準備のスタートは顧客の期待を把握すること

今回指摘をもらった案件。つまり失注した案件の依頼者は、定期的に訪問していたクライアントだったので、オファーをいただいたら、嬉しくなって舞い上がりメールをもらってすぐに打ち合わせに行ったんです。

この時に、お客様が

「なぜ自分にお願いしたのか」

これをしっかり考えたかと、上司から言われました。

事前に相手が何を求め、何に期待しているのかがわかっていれば、打ち合わせの内容は変わります。期待している内容は3つです。

相手が営業に期待していること①商材

うちの会社にとって、または私自身にとってどんな効果があるのか、メリットがあるのかこれを知りたいのです。

ここでポイントなのは商材自体を知りたいのではありません

商材を使って、何ができるのか

これを知りたい、ということを忘れると、商材自慢や永遠と続く説明話になってしまいます。

相手が営業に期待していること②トーク

やっぱりつまらない話より、面白い話を聞きたいに決まっています。だけど、お笑い芸人ばりのトークをしろ、というわけではありません。相手も仕事ですから。

大事なのは、

相手が聞きたい話を聞きやすいトーン・テンポで話すこと

ということです。難しくはありません。ちゃんと相手のことを見て話せば、それでOKです。相手がわかっているか否か、ちゃんと相手の反応を伺いましょう!!

相手が営業に期待していること③人柄

人間、誰とでも仲良くできるわけではありません。仕事でも一緒。合う合わない、もっと言えば好き嫌いはあって当然。なので、相手がどういう人と話したいのか、これを意識することが大切なのです。

ちなみにミラー効果(ミラーリング効果)というのはご存知でしょうか?

好感を寄せている相手の仕草や動作を無意識のうちに真似てしまう事。
また、自分と同様の仕草や動作を行う相手に対して好感を抱く事。

意識している、していないに関わらず、「真似る」「模倣する」といった行為は、相手に対する尊敬や好意の気持ちを表現したものとして認識され、自分の仕草を真似る人=仲間・味方 といった形で記憶・認識されます。
また、ビジネス上の技術として意識的にミラーリングを行う場合は、相手の仕草とは逆の動き(相手が指を組んだらこちらは広げるなど)を時折り混ぜる事で、より効果が高まるとする報告があります。(相補的ミラーリング)

引用:ミラーリング・シンメトリー効果/心理効果・心理実験|若手社員(新入社員)の心理術・処世術・心理学辞典

これです。相手が話したい人、話しやすい人は自分と雰囲気が似ていたり、話すテンポが同じだったりすることが非常に多いのです。

これは、自分の友達を思い浮かべても結構似ている人が多いのと、似た感覚です。

なので、やるべきことは相手が話しやすいように自分も相手の雰囲気に合わせることが大切なんです。

ただ、これが落とし穴。相手があなたに求めているのが、厳しいさや的確な意見だった際、相手に合わせるだけではダメな時もあります。先生っぽく話して欲しい人やツンデレを求める人(笑)も中にはいるので、とりあえずミラーリングすればOKではないです。

付き合う人だって、自分と似ているから付き合うじゃなくて、一緒にいると成長できそうとか、刺激がもらえるとか。はたまた昔飼っていたペットに似ていて落ち着くとか(笑)

いろんな理由がありますよね。

事前準備不足は顧客への提供情報も見誤る

次に相手のことを理解していなかったがために、持っていくべき情報を見誤ったということがありました。

これは営業ツールしかり、ネットや業界紙・新聞などの情報しかりです。

お客様が営業マンに求めているのは、やはり情報です。そこで伝えられる情報と、実際に相手が求めている情報に差があると、満足度は大きく下がります。満足度が下がれば、相手への期待・依頼したいという想いも下がります。要するに、信頼を失っていくわけです。この人だったら大丈夫、と思ってもらえないとやはり厳しいということです。

実際の営業準備会話

私が上司から様々な指導を受け、今度は自分が初めて部下を持った時。我ながら、なかなかの鬼上司でしたが(笑)このときには、必ず私と私の部下との間で「訪問先の提案内容の確認」を行うようにしていました。毎朝すり合わせをしていたのです。

実際このような会話をしていました。

ささだ:
今日の営業予定、教えて。

部下:
今日は、3社訪問予定です。
●●社、□□社、△△社です。

ささだ:
何しに行くの?

部下:
●●社は、お電話でお伺いしたところ
〜〜が課題とのことで、今押している商材の提案です。
ニーズありそうなんで、受注取ってきます。

□□社は、ゆるアポなんで、一旦ヒアリングです。

△△社は、2回目訪問で、前回いただいた宿題の報告です。

ささだ:
ところで、この3社をどうしてあげたいと思ってるの?

部下:
えっと……。

ささだ:
あと、今日打ち合わせした後、お客様に良いことって何?

□□社さんとか「とりあえずヒアリングきました!」
って言って、□□社さんから
「今日はヒアリングしてくれてありがとう!
またよろしくね!!」ってなる?

部下:
ならないです。

ささだ:
打ち合わせって、お客様の時間を奪ってるって認識してる?
1時間あったら、結構仕事進むのに
わざわざ時間をもらってるんだから
その打ち合わせで、「今日は会えて良かった」って
思ってもらわなきゃダメじゃない?

部下:
そうです。

ささだ:
じゃあ、聞くけど
今日行く3社は何に困ってると思う?

部下:
それは、今日の打ち合わせでヒアリングしようと思います。

ささだ:
なるほどね。
けどさぁ、いきなり「あなた何に困ってます?」
って聞かれて答えてくれるかなぁ?

部下:
……

ささだ:
たぶん答えてくれないよね。
というよりも、答えられない人が多いかな。

自分の悩みをちゃんとわかっている人って
そんなにいないし
わかっているつもりでも、課題の本質とはズレてたり
ってこともあるからね。

部下:
じゃあ、どうすれば。

ささだ:
事前準備でしなきゃいけないのは
「仮説」を立てることだよ。

この人は、今こういう状況だから
こんな悩みを抱えているはず
だから、私はこんな提案を持ってきました

というのが、言えなきゃダメだね。

部下:
なるほど。

ささだ:
けど、1つじゃダメだよ。
それが違ったら、もう撃沈だからね。
最低2つ、できたら3〜5つは仮説を持って
提案を準備したほうがいいね。

同じサービス提案でも、抱えている課題が違えば
使い方もかわるはずだから
その辺も考えないとな。

部下:
けど、仮説の立て方が。

ささだ:
まぁ、そうなるわな。笑

けど、そういうときにこそ
先輩に色々と他社事例・競合事例を聞いてみるとか
ニュースを調べて、同業他社が何をやっているかを
チェックしてみるとか、やれることはあるでしょ。

資本金とか、従業員を覚えることが
事前準備じゃないからね。

提案につながらない、お客様の役に立たない情報は
持っているだけ、無駄だよ。

部下:
大分分かりました。
ちょっと、やってみます。

ささだ:
頑張れ!!

営業は事前にどれだけ相手のことを考えられるかが肝

要するに、

訪問前までにいかに相手のことを考えられるか

ここが大事というわけです。
相手のことを様々な視点で広く、そして深く考えること。これに尽きます。

繰り返しですが、お客様も仕事中です。あなただけが仕事をしているわけではないのです。

あなたと商談をしている30分や1時間で作れた資料があるかもしれません。家で待つ子供に会える時間がそれだけ遅くなっているかもしれません。なんでそんな打ち合わせしたんだ、と打ち合わせ後に上司に怒られているかもしれません。

時間は有限です。相手からいただいている時間を有意義なものにすべくしっかりといただいた時間でお客様に貢献しましょう!!

営業が事前準備で考えるべき3つの仮説

では具体的に事前準備で営業が何をすべきかをまとめていきます。

事前準備考えるべき仮説①何に困っているか思いつくものを洗い出す

  1. 競合他社や取引先の中で似た企業の状況を確認し、当てはまる可能性を考える
  2. 業種や規模などの状況から、問題点を予測する
  3. SNSやニュースなどで課題や問題点などについての発信がないかを確認する

事前準備考えるべき仮説②相手の優先順位や意思決定基準を予測する

  1. 課題や問題点で解決すべき優先順位を予測する
  2. SNSや代表者や責任者のメディアでの発言から、価値観や基準を予測する

事前準備考えるべき仮説③課題と優先順位から提案内容を整理する

  1. 自社サービスで実現できることは何か?を整理しておく
  2. どんな言葉や順番で伝えるべきかをイメージする

仮説を考えるために必要な情報収集

法人向けか個人向けか出回っている情報に差があるため、情報収集の内容も変わってきます。

①BtoB(法人)の場合

  • 業種
  • 規模(従業員・資本金)
  • 業界状況・ニュース・トレンド
  • 競合他社の状況・動き
  • 類似企業の状況・動き
  • 過去取引や商談実績
  • 担当者や経営陣・部署単位のメッセージ
  • 商談相手のSNSの発信

②BtoC(個人)の場合

  • 家族構成
  • 地域特性
  • SNS等の発信
  • 統計情報
  • 商談相手と類似した人の動向や状況

事前準備で使える営業検索術

顧客情報を調べるとき、基本的には相手のホームページをチェックしてのリサーチが多いと思います。

そこで是非ホームページ内やネット検索しておいて欲しい情報を整理しておきます。

事前準備で使える営業検索術
  • 経営計画・事業計画(検索ワード:社名 経営計画)
  • 組織図(検索ワード:社名 組織図)
  • 取引先:(検索ワード:社名 取引先)
  • ニュース(ニュース検索:社名/PRメディア検索)
  • トレンド・流行(SNS検索:社名・業界 等)
  • 競合調査(就活メディア検索:社名)

営業事前準備でチェックしておくべき情報①経営・事業計画

情報収集の精度と質を上げるフレームワーク活用

【現代営業必須】発見力の高め方でも書きましたが、人間には確証バイアスと呼ばれる傾向があります。これは「自分にとって都合の良い情報を集めてしまう」という傾向で、事前準備においても同じことが起こり得ます。だからこそ、リサーチにおいてフレームワークを活用することで、リサーチの偏りや抜け漏れ問題を解消できる可能性が高まります。

営業事前準備で使えるフレームワーク①3C分析

ビジネスフレームワークの鉄板、3C分析です。

  • 市場・顧客:Customer
  • 競合:Competitor
  • 自社:Company

この3つの切り口から、顧客の理解を深めていきます。

市場・顧客(お客様の市場・顧客)

市場のニーズの状況や前後の変化を捉えることです。

  • 市場規模
  • 成長性
  • 市場状況の変化
  • 関連する法律や条例等の対応

またマーケットという大きな括りから、より個別・具体で考えるときは顧客目線で考えることが必要です。

  • ニーズ
  • 購買行動
  • 購買プロセス

新人営業マンが成果を出すために大切な顧客目線により詳しくまとめていますが、お客様が何を求めているかを考えることは不可欠です。お客様目線を持つことは大切ですが(お客様目線の考えるポイントはこちら)、あくまでここはリサーチ段階で仮説でしかないということは理解しておきましょう。

また会社概要などには「主要取引先」が記載されていることも多いです。他にも最近はSaaS系企業や商材では「導入企業ロゴ」も出ていてるので、是非チェックしてみてください。取引先をチェックしておくと、たとえば数社しかお客様がいなかったり、グループ会社のみだと、その会社や組織の影響は大きく、営業側でもチェックしておくことが必要です。

競合(お客様のライバル企業)

自社を客観的に理解するためには、他社の動きを把握することも不可欠です。

本当に売れる競合他社の調べ方でも書きましたが、競合を下記の項目で把握しておきましょう。

  • Who(誰が)
  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • Whom(誰に)
  • How(どのように)
  • How many(どれくらいの量で)
  • How much(いくらか)

他社のことを自社と同じレベルで理解している営業パーソンは売れます。営業はお客様の外の人間では1番の味方であり、仲間であるべき存在です。お客様の競合も深く理解しておき、相手の戦略やアクション変更があった際に、背景を理解できる営業でいましょう。

自社(お客様自身)

そして、最後に顧客やマーケット、競合の動きや状況を踏まえて、お客様はどんな会社か、何を取り組んでいるかを捉えていきましょう。リサーチ時に意識しておきたいことは、事実と自身の解釈は分けて捉えることです。

そのためにも事業計画や中期経営計画、IR資料はもちろん、グループ会社や資本関係のある会社や影響力のある取引先等の状況も把握しておくことが必要です。

営業事前準備で使えるフレームワーク②PEST分析

PEST分析は市場調査、特にマクロ環境の分析で活用されるフレームワークです。

経営学者コトラー氏はこのように述べています。

調査を行わずに市場参入を試みることは、目が見えないのに市場に参入しようとするようなもの

法改正やコロナや海外情勢の不透明さ、コスト高など、特に現代はマーケットの変化、社会の動きが激しい時代です。だからこそ、マーケット・社会の変化を把握しておくことが大切です。

Politics(政治)

字の通りですが、政治的要因なので、「法律」「税制」「条例」「規制緩和」「政策」などがここにあたります。また裁判所の判断や外交状況なども影響を受ける部分です。

Economy(経済)

経済動向がここにあたります。

最近のニュースでも円安についての記事が出ています。円安等、経済情勢がコスト等にも影響するということです。具体的には下記項目が挙げられます。

  • 景気
  • 成長率
  • 為替・金利
  • 物価変動(インフレ・デフレ)
  • 経済成長率
  • 雇用情勢
  • 賃金動向 など

Society(社会)

経営環境や戦略、個人のライフスタイルに影響を及ぼすものがここに当てはまります。

  • 人口動向
  • 家族構成
  • 社会問題(事件・犯罪)
  • 世論・風潮
  • 流行・トレンド
  • 文化
  • 言語
  • 教育制度
  • 環境意識
  • 健康意識
  • 宗教 など

Technology(技術)

AI、DXなどは最近は毎日のように目にするようになりました。他にも「5G」「メタバース」「IoT」「NFT」など、どんどんビジネスの現場にも入り込んできています。2022年に注目されそうな12のITトレンドとは?、こちらの記事にも記載がありますが、技術進歩はどんどん進んでいます。

また技術革新・進化だけでなく、特許やスタートアップ等への投資状況などもチェックしておくと良いです。最近の投資トレンドはコロナ禍でも堅調な日本のスタートアップ–VCなどのトレンドなどを見ると、今どんな技術に力を入れていくのかが見えてきます。

営業事前準備で使えるフレームワーク③SWOT分析

SWOT分析で考えるべきポイントは下記の4つです。

Strength:強み(企業の目標達成を促進させる内部の特徴)
Weakness:弱み(企業の目標達成を阻害する内部要因)
Opportunity:機会(自社や自社製品・サービスに好影響を与える外部環境の要素)
Thread:脅威(目標達成の障壁となる競合他社やマーケット要因)

この英単語の頭文字をとって「SWOT」です。

これを1つ1つ、相手の商材や会社について考えていきます。噛み砕いて考えると、下記の言葉に当てはめて考えてみてください。

S:強み → 自分のできること
W:弱み → 自分のできないこと
O:機会 → 必要としてくれる相手とその理由
T:脅威 → 邪魔してくる人・環境

強みと弱みは自分のこと、機会と脅威は自分以外のこととなります。これらを整理して考えることで、相手のことを理解できます。一方でSWOT分析を成功させる前提として、相手が「何を目指しているのか」「何が目標なのか」を理解する必要があります。

営業事前準備で使えるフレームワーク④BANT予測

予算:Budget
決裁権:Authority
必要性:Needs
導入時期:Timeframe

これがBANT情報です。

受注確度を高めるためにやるべき案件管理と営業戦略に詳細が書いてありますが、この記事内で下記のメッセージを書いています。

受注確度を上げるためにはBANT情報をヒアリングしない
BANT情報をディスカッションする

この意識が不可欠です。ディスカッションするためにも予測・仮説を立てることが大切です。

営業事前準備で使えるフレームワーク⑤4P分析

企業の基本的な取り組みや事業内容を整理するのに役立つフレームワークです。

商材(Product)
価格(Price)
流通(Place)
販促(Promotion)

営業事前準備で使えるフレームワーク⑥4C分析

顧客にとっての価値(Customer Value)
顧客が費やすお金(Cost)
顧客にとっての利便性(Convenience)
顧客とのコミュニケーション(Communication)

「自社で何をつくるか」から「顧客が何を欲しているか」に視点を転換したフレームワークです。

営業事前準備で使えるフレームワーク⑦9セルフレームワーク

ビジネスモデル作りに使う3つのフレームワークとその使い分けで書かれていますが、9セルフレームワーク3×3のマスから構成されており、縦にはビジネスの構成要素、横にはビジネスのコンセプトがわかるフレームワークです。

営業事前準備で使えるフレームワーク⑧ビジネスモデルキャンパス

ビジネスモデルキャンバス(BMC)とは? 企業事例・作成方法とコツ・テンプレートを紹介、こちらの記事で「ビジネスモデルキャンパス」について非常に丁寧にわかりやすくまとまっています。

営業事前準備で使えるフレームワーク⑨5forces(ファイブフォース)分析

買い手・売り手・競合・代替品・新規参入者という5つの外部環境を分析するためのフレームワークです。自社を取り巻く環境を整理するのに役立ちます。

営業事前準備で使えるフレームワーク⑩MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)

企業の目指すべきものを整理するためにチェックしておくことも大切です。会社によっては「企業理念」など、表現が違うこともあります。

M(ミッション):企業が社会に対して「なすべきこと」
V(ビジョン):企業・組織が目指す「あるべき姿」
V(バリュー):企業・組織の構成員が具体的に「やるべきこと」

営業の事前準備における仮説の考え方:具体例

私が思う、事前準備で考えるべき仮説とは、

  1. お客様は◯◯で悩んでいる
  2. だから、□□を提案すると
  3. お客様が望んでいる〜〜という状態になる

ということを言えるようにしています。例えば以下のような形です。実際に私が空気清浄機の飛び込み営業をしていたときに立てていた仮説になります。

営業事前準備仮説例①

  1. お客様はタバコ臭い部屋で悩んでいる
  2. だから、空気清浄機を提案すると
  3. お客様が望んでいる空気のきれいな職場で仕事ができるという状態になる

営業事前準備仮説例②

  1. お客様は換気をすると部屋が冷えることで悩んでいる
  2. だから、空気清浄機を提案すると
  3. 寒い部屋にしなくても、換気ができるという状態になる

営業事前準備仮説例③

  1. お客様はしつこい営業で悩んでいる
  2. だから、私が提案すると
  3. しつこい営業はしないので、営業に嫌気がさすという状態がなくなる

営業事前準備仮説例④

  1. お客様は空気清浄機の音がうるさいと社員に文句を言われることで悩んでいる
  2. だから、空気清浄機を提案すると
  3. 静かな職場ができ、社員からの文句が減るという状態になる

だいたい仮説は1回の訪問で3つは持っていきました。

仮説の質を上げたり、仮説が思いつかなかった時の対処法

仮説がわからない場合の対応策はとにかく聞くことです。

  • 商談相手に電話をする
  • 商談相手と似た状況の人に聞いてみる
  • 上司や先輩に聞いてみる

事前準備の仮説は仮説でしかない

営業が事前準備で仮説を考えるのは、商談の質を高めるためです。

この仮説が合っていたか否かは、正直問題ではありません。

予測をし、提案内容を考え、その場に臨むことで、仮に仮説が間違っていてもその話をきっかけに深いヒアリングをすることにも繋がります。

仮説はあくまで仮説です。本来は、その仮説を使って相手との会話の質を高めるより深い話をすることが目的です。

ぜひしっかりと仮説を持って、お客さんと質の高い打ち合わせをしてくださいね。

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