今回ご紹介させていただくのは、大手製造業へのアプローチを行っていきたい人材会社様の取り組み事例です。私自身も新卒から長年人材営業、派遣営業を経験してきましたが、無形商材で、提案させていただく商材は働いていただくスタッフさん、かつ人材集客の難易度は上がっており、同業他社から同じ方を紹介されることもあるこの時代で、新規開拓の難易度は増すばかり。
派遣営業、さらに今回は誰もが知っている会社からのアポイントを量産できた取り組みをご紹介させていただきます。
背景及び課題
今回ご依頼企業様は北関東を中心に活動する人材会社様です。
企業概要
業態 :製造・工場向け人材派遣・アウトソーシング
拠点 :全国規模の営業拠点を展開
強み :
・フォークリフト資格者・ライン作業経験者の登録が豊富
・夜勤や短期対応に強い柔軟な運用体制
業界及び事業背景
- 製造業・派遣業界は競争が激化し、ターゲット企業の決裁者が営業アプローチを受ける機会が増加
- 従来のテレアポ手法では差別化が難しく、新しい戦略の必要性が高まっていた
直面していた課題
- 超大手企業にはすでに競合他社が複数入り込んでいる
- 決裁プロセスが複雑で短期決着が難しい
- 自分たちでアプローチをしたこともあるが、受付で止まってしまい、提案機会が作れない
すでに一定のクライアントはグループ企業からの発注や社内対応及びブランド力から取引があり、安定した稼働・運営はできているお客様。一方で、今後の事業計画・運営を考えた際に、新規開拓の必要性を感じているものの、自社社員では既存の顧客対応に追われ、新規営業が後手に回ってしまっており、スピード感のある競合他社の追随を許す可能性があると判断し、新規営業のアクセルを踏むことを決断。自社社員ではリソース・時間の確保に限界があると同時に、新規営業の経験も乏しいため、新規営業のプロに依頼したいということからご縁をいただき、取り組みがスタートいたしました。
具体的な実施施策
初動の取り組み
元々派遣営業は営業ハックでも得意ジャンルであり、創業当時から長年取り組んできた実績もあったため、ベースのトークはこれまでの実績をベースにしたトークを設計し、お客様の強みや特徴をアンケート及びキックオフMTGを開かせていただき、丁寧にヒアリングを行い、訴求軸ポイントを決定し、活動を開始しました。
- 初動数値目標として担当者接触率13%、アポイント打診率80%、打診後承諾率10%をコール進捗の中間指標・KPIと設定し、コールベースアポ率1%を目標に設定。
- 上記達成のために、担当者の方と話せた際の日程打診までの詳細説明を極力コンパクトにまとめ、文字数120文字以内(実際のトークは107文字)とし、まずは日程提示までを言い切れるトークを準備
- アポイントの基準をすり合わせの上、これまで接触したくても会えなかった企業、かつ派遣や人材ニーズがある企業を事前にスクリーニングをかけた上で実施しているため、ご挨拶アポ(直近ニーズがなくても、商談の機会をいただけるアポイント)もOKとさせていただき、アプローチを実施
結果、想定以上の数字での進捗を取ることができ、初動1ヶ月でアポ率2.03%で着地。
改善アクション
初動アポ率が想定以上の数値で着地ができたため、安定して成果を出すための取り組みとして、下記のアプローチを実施。
- アポイントは一定数順調にいただけているものの、大手企業・工場長呼び出しのため、「本社誘導(工場に決裁権がないため本社に確認してください、というご案内)」や担当者不在が多いことから、弊社架電ステータスの「追客」の割合を増やすアプローチを強化。
追客は担当者様のお名前、電話がつながりやすい時間帯、派遣や人的課題発生時期のどれかが確認できたコールを指し、今回の電話でアポイントに繋がらない場合でも、再度連絡が取れる関係性を作れるアプローチの比率を40%目標に実施 - 資料送付のアクションを強化。大手企業は担当者様の方も営業慣れしているため、いきなりのアプローチでクロージングをすることは難しい。
そこで、アポイントの打診後、お断りをされた際は必ず資料を一度見て欲しい旨を伝え、しっかりと自社のことを知ってもらうアプローチを実施。資料送付率5%と設定し、アポイント率も維持しながら、次のアプローチに繋げるアクションを行いました。
追客率40%、資料送付率5%の目標を達成し、当月のアポイントだけでなく、次月以降の見込みの確保も行いながらの架電を行い、安定してアポイントを供給することに成功しております。最高値でアポイント獲得率5%の月も作ることができ、10ヶ月間の現時点でのトータルのアポイント獲得率も1.9%を超える結果となっております。
アポイント品質の向上
営業ハックはアポイント獲得代行会社ではありますが、売り上げアップ・受注獲得につながる商談機会の創出をご支援している会社です。そのため、アポイントの件数はもちろんですが、受注確度の高い、有効商談をいかに作るかという点もフォーカスし、随時改善を重ねております。
実際に商談実施後のフィードバックをできる限りリアルタイムでいただき、ヒアリング項目の見直しや架電時期、トークスクリプトの改善を10ヶ月間で合計30以上の改善を行い、現在の成果につながっております。
- ヒアリング項目の見直しと変更
中長期のアプローチの前提はありながらも、当日の提案の精度をより上げるべく、アポイント獲得後に「当日できる限りお役に立てる情報をお持ちしたいので」と前置きのトークを入れ、人材採用等の課題や取り組みのヒアリングを強化 - 受注及び有効商談となった企業様の傾向把握
月1回の定例MTGの中で、提案状況・商談結果のフィードバックをいただき、メンバーに共有。
具体的な企業のイメージを持ちながら、営業のアクションを継続 - リストの見直し
本お客様が担当・支援されている人材に合わせてリストを調整。
製薬会社や食品製造関連の就業希望をしているスタッフ・相談者の方が多いことから
リストの見直しを行い、人材情報の提供をフックにアプローチ。
取り組みの全体結果
- 総合コール数:11,073件(継続中)
- リスト数:1,437件
- アポイント獲得件数:214件
アポイント獲得率:14.9%(リストベース)
アポイント獲得率:1.9%(コールベース) - 資料送付承諾(リード獲得)数:136件
資料送付承諾(リード獲得)率:1.2% - ニーズなし率:10.6%
(架電先のお客様より「採用予定がない」「新規での採用を考えていない」等の理由でアポイントがいただけなかった企業の割合) - 他社利用NG率:2.7%
(他派遣会社を利用しているため、アポイントお断りとなった企業の割合) - 営業NG率:4.5%
(新規営業お断り等、営業活動自体の拒否・連絡のお断りを受けた企業の割合)
営業ハックのテレアポ・新規開拓代行は、初期費用等は一切かからない「完全成果報酬型」です。
・新規顧客を強化したい
・新規商談数を増やしたい
・リード・見込み客が不足している
などのお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度下記よりお問い合わせください。
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。