【LTV+CPS】誰にでも売らない営業戦略

「誰にでも売らない」と言うと、「いやいや、営業は売ることが仕事じゃないですか」と言われそうですが、もちろんその考えは間違いではありません。

「売らない」という考えを通して見ると、売るべき人が明確になります。「売れる人なら誰にでも営業する、アプローチをかける」という発想ではなく、「誰に営業をかけるべきか」、そして「どんな相手には営業してはいけないのか」。このことを考えるきっかけとして今回のテーマを用意しました。

「売れる」とはどういうことか

では、そもそも「売れる」とは何かを考えてみましょう。「売れる」とは、相手に興味を持ってもらい、欲しいという欲求を持ってもらい、この人なら大丈夫、この会社だったら大丈夫という信頼を得て、そして説明を聞いた時に「この商品なら問題を解決してくれそうだ」と確信を持ってもらい、最後に金額面、納期、その他諸々の条件が承諾されて初めて「売れる」という結果が出てくる。

したがって、興味が持たれないものは売れません。欲求を掻き立てないものも売れないし、信頼していない人から買いたいと思わない。商材の理解もなければ買わない。それでも価格が安くて売れるケースはたまにありますが、高額商品になればなるほど、きちんと理解してもらえなければお金を払ってはもらえません。

主に中小企業を相手に低単価商材を扱ってきた営業マンが、エンタープライズセールスに異動や転職をしてぶつかる壁の一つがこれです。顧客が中小企業なら詳しく説明しなくても「とりあえずやってみようか」「君が言うなら一度お願いするよ」といった形で仕事がもらえることが多かった。けれども、営業先が大企業になり商材の価格が大きくなると関わる人も多くなります。商品の検討には詳細な説明、ロジックが求められます。それを蔑ろにして「そこをなんとかお願いしますよ」とクロージングしようとして失敗する営業が多いのです。

営業の重要なキーワードの一つに「期待値」があります。まずはお客様の期待値を意識して、営業ができているかどうかを検証する必要があります。お客様に商材をしっかり理解してもらえているかどうか、自分自身がクロージングできているのかどうか、上図の4つの「なぜ」に答えられているかどうか。これらの問いに常に向き合い、答えられるようにしておいてください。

たとえば、テレアポのトークスクリプトのトークを見直すときも同じです。トークの骨子は「4つのなぜ」に答えられるものであって初めて相手の行動を引き出すことができるのです。

カチッサー効果*にも通じるのですが、「理由があると承諾率が上がる」という心理学の実験があります。コピーを取ろうとしたらコピー機の前に先客がいる。あなたは急いでいて早くコピーを取りたい。そのとき、「先にコピーを取らせてもらいたいのですが、いいですか?」と理由を言わずにお願いをした場合、承諾率は60%でした。次に「今急いでいるので先にコピー取らせてほしいんです」と理由をつけてお願いしたら、承諾率がなんと1.5倍以上の94%に上がったというのです。もう一つ面白いデータがあって、「コピーを先に取りたいので、先に取らせてもらってもいいですか?」という理由になってないお願いでも、それを言えば承諾率は93%であったそうです。その差は1%(笑)。

*カチッサー効果:他者の「働きかけ」によって無意識・自動的に反応してしまう心理事象。語源は、カセットテープのスイッチを「カチッ」と入れると同時に「サー」とテープが回り始めるイメージから。

この実験結果を知れば、新規開拓営業のようにこちら側からお願いして営業させていただいている場合は、「理由」の説明がいかに重要か分かります。かと言って、お客先で「なぜ営業しに来たの?」と聞かれて「受注目標を達成したいからです」と答えたらどうでしょう?そのような営業パーソンの気概を喜びに感じる中小企業の社長さんもたまにいますし、決裁権を持つ人一人に営業するなら有効なこともあるでしょう。

しかし、お客様がお金を払う理由は、基本的に会社の課題や問題を解決するためです。規模が大きくなり扱う金額が大きくなればなるほど登場人物が増えます。多くの人が関わるほど、熱量で突破することが難しくなります。私の経験で、一回の商談で相手の参加者がもっとも多かったのは11人でした。しかし、その参加者全員が高いモチベーションで私の話を聞いてくれるということは決してありません。そこで、全員を納得させる「理由」が必要になります。

担当者経由の営業は伝言ゲームになりがちです。私がどれだけ熱い気持ちで商品の魅力を伝えたとしても、担当者がその上司や先輩、他の社員に同じ熱量で話すことはできません。そこで、アーカイブを残して「この動画を展開してください」という形を取るのですが、状況を踏まえて営業がしっかり戦略を立てることが非常に重要です。

営業が相手の行動を引き出すには

営業は、相手の行動を引き出すことが仕事です。これをステップに置き換えて考えてみます。

仕事をサボれば必ずツケが出ます。どこかで誰かが楽をすれば、必ず後工程に負担が生じます。これを、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスという4つの分業ステップの流れの中で確認します。

架空のストーリーですが、マーケティングが過剰な宣伝をすれば、問合せや商談のアポイントを取りやすくはなります。しかし当然、見込み客は過剰に期待しているので、インサイドセールスが電話をしたときに苦労することになります。そこでアポ欲しさに「今なら80%オフのキャンペーン実施中なので話だけでも聞いてください」と、実施してもいないキャンペーンを提案してしまう。フィールドセールスはアポ先でその話を聞き、「分かりました。では今回のみ特別に80%オフで対応させていただきます」と強引にクロージングしてしまう。そして「後はカスタマーサクセスが対応しますのでよろしくお願いします 」と、全部のとばっちりをカスタマーサクセスが吸収することになります。

クロージングと言えば、フィールドセールスが契約をいただくことが一般的なイメージですが、約束に対して合意をいただくという広い意味で捉えれば、各ステップに必ずクロージングがあります。マーケティングにおいてもインサイドセールスにおいてもフィールドセールスにおいてもカスタマーサクセスにおいても、各ステップに必ずクロージングがあります。

マーケティングにおけるクロージングとは、たとえばメールアドレスの登録、あるいはウェビナー参加、資料ダウンロード等です。マーケティング部署はこのようなKPIを達成するために広告出稿や情報発信をしています。インサイドセールスもまた、アポイントをもらうために当然クロージングが必要です。フィールドセールスは契約書回収がクロージングです。カスタマーサクセスには再発注、追加発注、アップセル、クロスセルのクロージングがあります。それぞれのクロージングで無理をすれば後ろのステップに負担や不利益が生じます。

私たちが行っているのはビジネスです。営業はビジネスの一つの取り組み手法で、ビジネスは利益を出さなければなりません。利益は「売上-コスト」です。そう考えれば、今や「営業は受注を取ってくれば何をしてもいい」という発想は通用しにくくなっています。

営業が「売るべき相手」とは

今回のテーマは、「売るべき人に売る、売るべきでないない人は避ける」ということです。では、どのような視点でお客様を見極めるべきなのか、押さえておくべきポイントは次の2つです

LTV(顧客生涯価値)の観点

一つはLTV(Life Time Value)です。マーケティングに関わっている方はよく耳にすると思いますが、あるお客様が取引を開始してから終了するまでにどれだけの利益をもたらしてくれるのかという指標です。取引の期間を伸ばす、再発注をいただく、1回の購入単価、顧客単価を上げていく。そうやって一人のお客様からいただける金額を大きくしていくのがLTV思考です。その対局にあるのが、一回の契約でどれだけのお金を支払わせることができるのかという売り切り型です。

最近のトレンドでもあるサブスクリプション型のモデルはまさにLTV思考です。サブスクは、一回でいきなり大きな金額をいただくのではなく、小さな金額でもコツコツとお金を支払ってもらい続ける仕組みです。

ただ、「サブスク型って毎月チャリンチャリンとお金が入ってくるビジネスモデルでしょ?」とおっしゃる経営者もたまにいて、それは違います。毎月お金を払い続ける「理由」があるからお客様はお金を払い続けてくれます。したがって、サブスク型のビジネスモデルにしたから経営が安定するということはありません。毎月お金を払い続けてくれるお客様が確保できて初めて経営は安定します。

昨今、買い物の仕方も多様化しました。自動車が分かりやすい例ですが、今までは現金一括、現金が難しい人はローンを組んで支払うことで車を所有する形が一般的でした。今、車をシェアする発想のビジネスが生まれています。「共有」という所有ですが、支払う月々の金額はどんどん小さくなっています。さらに、いつでもやめられる契約体系もあります。このように、世の中の買い物の仕方がどんどん変わっています。

お客様は、最終的に自社にどれだけの売上をもたらしてくれるのか。受注が一件取れたらOKという売り切り型の営業は、日本のマーケット自体がシュリンクしていく傾向を見れば得策ではありません。取引の期間を延ばして継続的に発注をいただく、リピートで取引を広げていく。営業においてこれらをぜひ意識してください。

CPS(成功顧客単価)の観点

そしてもう一つ 、CPSと 表現をさせていただきましたが、これは私が作った造語です。マーケティング用語にCPA(Cost Per Action)、顧客獲得単価というものがあります。たとえば資料ダウンロード、ウェビナー参加、顧客情報獲得、これらの一件獲得するために要した金額をCPAと表しますが、CPSのSはサクセスで、「成功顧客」の獲得単価という意味です。つまり、お客様にご購入いただいた上で「成功した」「満足した」と言っていただくためのコストです。

たくさん買っていただけるものの(失礼ですが、ここでだけこの表現を使わせてください)「面倒くさいお客様」に関われば、気持ちや時間が全部そちらに持って行かれます。1日24時間、仕事ができるのは8時間程度、残業しても 9~10時間ぐらいがMAXです。そう考えれば、受注金額が大きいとしても、契約後のトラブル、こちら側の説明の負担や心理的負担、ストレスといった問題が発生しないか、本当にこのお客様は我々がアプローチするべきお客様と言えるのかどうか。

エンタープライズセールスならば、割り切ることも可能です。営業に時間も労力もかかりますが、その分大きな見返りがある。見返りは売上だけでなく、知名度やブランドを育ててくれるという発想もあります。

ビジネスはすべてお金に換算できます。費やした時間は当然コストです。時給2000円の人が獲得に1時間を要したのであれば 2000円のコストがかかったということです。この単価を下げるために必要になるのは、検討期間、いわゆるリードタイムを短縮するアクションです。検討期間中、営業はお客様を追いかけるコミュニケーションをとらなければなりません。今日商談をして即受注をいただけたら、追客の時間が節約できたことになります。反対に、追客に1年かかるならばそれだけ営業人員の時間や負担が奪われているので、当然コストが上昇します。だからこそリードタイムを短くする発想が不可欠と言えます。

しかしながら、何でもかんでも営業先に即断即決させればいいのかというと、前述のように無理やりなクロージングは後工程に負担が生じます。納得の上で買ってもらうことが大事ですが、あまり時間をかけすぎるとコストが膨れ上がる。このバランスにも意識的になってください。

もう一つ、顧客の対応工数を減らすという観点も大事です。売上を作るためには仕入れが必要です。仕入れは、商品の原材料、加工賃、そして関わる人の人件費等がかかっています。営業するべき相手はLTVが高いかどうか、もしくは工数のコストが少なくて済むかどうか、それらを視野に入れてお客様にアプローチをしていますか?

このような話をすると、「自分勝手でお客のことを全然考えていない。顧客志向はどこに行った?」という感想を持つ方もいるでしょう。それは違います。私は、営業は限られた時間を最大限使うことが不可欠と考えているので、しっかりとかけるべき時間をかけるべき相手に費やし、その結果として売上や成果を上げ、それによってそのお客様にまた時間や気持ちを費やすべきだと考えているのです。

顧客単価が低いのに工数が多すぎるとどうなるのか。売上目標を達成するために、とにかく受注数が必要になります。100万円の売上目標がある場合、1件の商材単価が100万円であればお客様一社に全ての時間を費やすことができますが、受注単価が1万円だと100社の受注が必要です。したがって100社の対応をしなければなりません。

一社に100万円分の仕事をして向き合うのと、一社1万円だから緩いサポートでOKというのとどちら工数がかかるでしょうか。お客様は1円でもお金を払ったらお客様です。「お金を払ったんだからその分ちゃんと仕事してよ」と言われた時、「こんな金額で?」というのはあくまで営業の都合です。そのことを念頭に、関わるべきお客様はどんな相手なのか、いくらの売上をもたらしてくれるのか、必要な対応工数はどれぐらいか、LTVとCPSという視点で検証してください。

受注基準を明確にする

皆さんの中に受注基準はありますか?顧客単価はいくらが適正か、いくらの予算規模なのか、マーケットの規模はどのくらいか。そういった発想は間違っていませんが、これはLTVもしくは売上規模しか視野にない発想です。CPS、お客様を成功に導いていくためのコストや労力はどうなのか。以下に8段階のステップを示します。

まず1つ目は、「会話が成立する」。当り前過ぎて見落としがちな観点ですが、話が合わない相手は関わらない方が無難です。弊社の例をあげると、営業代行の会社なのでお客様に「御社は営業のプロだからものすごく売れるでしょう」と思われていることがあります。ここで、この「ものすごく売れる」の基準値がすり合わせできていないとトラブルのもとです。

新規開拓のテレアポ率は高くても10%~15%です。それを無視して30~40%のアポ獲得のラインを求められるのであれば、「それは弊社に依頼しないでください」と私は言い切ります。ここでお客様から「我々もそれぐらい取れているのだから営業のプロならもっとできるでしょう?」みたいな話になると、これは関わってはいけない危険フラグです。お客様が関係のある相手に電話をかけるのと、営業のプロとは言え「初めまして」の状態でアポイントを取るのとは全然違います。この説明が通じない相手は、先々でトラブルになる可能性が高いと言えます。ここで契約欲しさに「なんとかします」「やってみましょう」などと言ってしまうと、後工程の負担や工数が増え、火消し作業が必要になります。

2つ目は「過剰な期待を持たれていない」。3つ目は「できないことへの承諾がある」。ここにOKがもらえていないと、過剰なパフォーマンスを求められるリスクが生じます。そして4つ目が「納期期日に無理がない」。自分たちのできる範囲の仕事なのかどうか。5つ目に「過剰な値引き交渉がない」。ここで危険なのが「友達」です。「友達価格」を求められるなど、そもそも商品・サービスの価値が理解されていない可能性も高いので、関わるかどうか検討した方が良いケースです。6つ目「勝手に条件変更しない」、7つ目「担当者のやる気がある」、そして最後の8つ目が「会社の総意で合意を得ている」です。これらを確認しておかないと、受注後にトラブルが生じて疲弊する可能性が高くなります。

もちろん「いくらいただけるか」は大事なポイントですが、金額が大きければ大きいほど、相手の期待値が上がっていきます。自分たちがそれに答えられる材料、土壌を持てているのかどうか、それを頭の中に入れて自社なりの受注基準を持ってください。

感覚的な部分はありますが、受注内容が自分たちのできる範囲かどうかは要確認です。その上で撤退ラインをしっかり決めましょう。このお客様は丁寧に営業して受注をいただくべきだ、このお客様には関わらない方がいい、そういった判断をしっかり下していきましょう。

課題感と優先順位を基準に考える

前述のような受注基準を持った上で、次のステップは、営業は何を提案し、何をクロージングしていくべきか。リストを作るにあたって、売上規模、店舗数、マーケット規模等の基準で準備をしたり、動き方を考えたりする営業は多いでしょう。しかし、最重要ポイントは課題感と優先順位です。

「お金をたくさん持っている=お金をたくさん使ってくれる」ではありません。規模が大きくなればなるほど、組織は様々なものにお金を使います。営業に、マーケティングに、広告に、採用に、バックヤードに、オフィスに、多種多様なものにお金を使わなければいけないのが大型の組織です。多くの課題を抱える大型の組織が、自分たちの提案している内容に課題感や問題意識を持っているのかどうか、お金を払おうとしているのかどうか、その点に着目しておかなければ成功しません。

ポイントは、営業先が自分たちの扱っている商品・サービスにベネフィットや価値を感じてくれているかどうか。「価値があるかないか」ではありません。「価値を感じてくれてるかどうか」、いわば価値「感」です。

あなたがマーケティング商材を販売していて、使えるお金が1000万円あるお客様がいたとしても、お客様は1000万円全額をマーケティングに使うとは限らない。マーケティング予算が全体の30%ならば予算は300万円です。一方で、使えるお金は500万円でも、マーケティングに100%全額使う会社なら、規模は小さくとも予算は500万円です。こう考えれば、マーケットの規模や資本金、売上、従業員数、店舗数等の情報だけで営業先を判断してはいけないことが分かるはずです。

リードナーチャリングは単なる情報提供にあらず

前述の「課題感と優先順位」を前提にして必要となるのが、見込み客との関係の構築、すなわちナーチャリング、顧客育成です。

リードナーチャリングとは、「情報提供しているからお客様との関係が豊かに、深くなる」のではありません。ナーチャリングのポイントは、課題に対して危機感を持っていただく、優先順位を高める、関係性を強化する、このいずれか最低一つの目的を達成するための情報提供や連絡になっているかどうかです。

知らない相手から「御社の課題は〇〇です」と言われても、「その前にあなたは誰ですか」となります。ましてや課題感を持っていないのに「これが優先順位として高いです」と言われても相手にしないでしょう。関係性があり、課題感がある、そして優先順位が高い。この順番を忘れないでください。関係性、課題感、優先順位を高めていくためのコミュニケーションこそがリードナーチャリングです。

少し見方を変えると、リードナーチャリングをこんな図で表現できます。リードジェネレーションという言葉があります。これは見込み客の獲得であって、まだ接点が持てていない相手、もしくは接点はあるもののまだアプローチしきれていない相手に関しては見込み客の獲得です。リードナーチャリングとは、見込み客を既存のお客様化していく、もしくは既存のお客様の次の発注に向けての教育や関係づくりです。ナーチャリングという言葉を(私はあまり好きではないのですが)お客様に対する「教育」「啓蒙」と見た場合、関係性、期待値をしっかり高めるためのコミュニケーションになっているかどうか。この点を意識してコミュニケーションを図ってください。

「動かない」理由となる6つの壁

競合他社がいないとバンザイして喜ぶ営業がいます。しかし、これはラッキーとは限りません。なぜなら、競合がいないということは、今までその問題や課題についてお金を払ってまで解決しようと思っていなかった可能性が高いからです。

営業先がこちらの提案に対して課題と思っていないならば、BANT情報の「予算」「意思決定方法」「ニーズ」「導入時期」を最初から構築しなければなりません。これらをゼロから組み立てるコミュニケーションは意外と骨が折れます。今まで問題意識がなかった相手に問題意識を植え付けていくのですから、非常にハードルが高いということを理解しておいてください。

相手が動かない、もしくは動いていない要因によって対策は変わってきます。要因となるのは、「知識の壁」「行動の壁」「気づきの壁」「技術の壁」「思考の壁」「関係性の壁」これら6つの壁です。以下に一つずつ解説します。

まず「知識の壁」です。人は、知らないものに対して攻撃的になります。「ザイオンス効果」は接触する回数が増えるほど好感度が高まるという心理学用語ですが、人は知らないものを怪しいと感じ、分からないものに対して基本的に動きません。したがって、まずは知ってもらうことが重要です。ただし、知ってもらうのは商品ではありません。こんな未来がある、もしくはこういった方法があるということを伝えるのが重要です。

2つ目の「行動の壁」ですが、人はいきなり大きな一歩は踏み出しません。小さな一歩の積み重ねが結果として大きな一歩であったというのが普通です。これまで動けていなかった相手に対していきなり高額な提案をするのではなく、小さなアクションを促すような提案をすると良いでしょう。

3つ目は「気づきの壁」です。動いたものの検証・改善・振り返りがなければ経験は経験になりません。あくまでビジネスとして営業が提案するのですから、やって終わりではなく、やった感想を回収することが必要です。

4つ目は「技術の壁」です。やった結果「うまくいかなかった」、けれどもお客様が「もっとできるはずだ」という期待を持てたなら初めてアドバイスが生きてきます。いきなりアドバイスをすると「何を偉そうに」「おこがましい」と思われます。まずは「小さな一歩」を踏み出してもらい、 振り返りをしてもらいましょう。

5つ目は「思考の壁」です。アドバイスとしてしっかり考える材料・状況を提供すると良いでしょう。お客様が自分の課題を正確に言語化し評価するというのは難しいものです。そこで、営業がそれを他の事例と比較するなどして的確な言葉で表現することで、この壁を乗り越えやすくなります。

最後の6つ目は「関係性の壁」です。ここまでやってもお客様が動けないケースはあります。それは周囲との関係があるからかもしれません。よって、ぜひお客様に発注できる状況、環境を作る支援をしてください。「壁」に応じて伝えるべきことややるべきことが変わるということです。

期待値を調整する

期待値の調整は期待されてからです。知っていただいて、興味が生まれて、初めて期待が生じます。そして期待があって期待値が生まれるから行動が生じます。その期待値を調整するのが営業の仕事であり、そこから行動が生まれます。成約前に予防線を張るような期待値調整はお客様を不安にします。

競合不在だと期待値が生まれづらい、期待されてないケースも多いのではないでしょうか。顧客満足度はお客様の期待値と、実際に商品・サービスを体験した後の体感価値の差が小さいほど高いと言えます。事前に期待させ過ぎず、お客様の期待を適正なレベルに持っていくことが営業の仕事です。

そしてそれを踏まえた上で、会話が成立する相手と取引をしましょう。過剰な訴求、遅延、説明不足、放置、これが営業において信頼を失うポイントです。営業もまた、契約欲しさに相手の信頼を損なうような行動をしないよう注意しなければなりません。

期待値が低ければ当然、体感価値が高くなくても満足を感じていただけます。しかし、それが自信のなさに感じられて受注がもらいにくくなる側面もあります。営業先の期待値は適正なレベルにキープしましょう。

期待と満足は感情です。成果は事実です。当然のこと、期待値は変化します。成功体験はお客様の中で「当たり前」となるので、期待に応え続けることが契約の継続や紹介営業には必須です。そして、結局のところ主役はお客様、期待や満足はお客様自身の感情によるものであり、営業が決められるものではありません。

今回は、「誰にでも売らない営業戦略」、すなわちどのようなお客様と取引するべきか、その取引はどのようにあるべきかについて、様々な角度から掘り下げて解説をしました。皆さんの営業の参考になれば幸いです。

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