営業トークスクリプト、検証・改善していますか?

営業トーク

営業をしていたらスクリプトの有無に関わらず、常に何を話そうか、話すべきかは考えているかと思います。

私は営業する上でトークスクリプトは準備をすべき派です(そもそもそんな派閥も何もないですが)

なぜなら、スクリプトがあることでうまく話せるというわけではないですが、検証・改善のサイクルが早く回るようになるからです。その場その時で臨機応変に話ができる、これは素晴らしいスキルです。しかし、本当にそのやり方で安定して売れるのかというと否です。話し上手で話術に長けている方であればもちろんOKです。しかし、お笑い芸人のような話すことが仕事の人たちでさえ台本・原稿を書いていますよね。

それだけ自分の言葉と向き合える環境が必要であり、毎日のように話をしている人たちでさえ、何を話すかを決めて芸に臨んでいるんです。そこで今回は営業パーソンのスクリプト事情にフォーカスを当ててみました。

営業トークスクリプトの更新頻度

私の中では衝撃的な結果となりました。まずはこちらをご覧ください。

この結果はTwitterだけかもと思い、Youtubeでも質問させてもらいました。

残念なことにほぼ同じ結果となりました。

半数近くの営業パーソンがトークスクリプトを3ヶ月以上変更していないことがわかったのです。

営業ハックでは営業代行・テレアポ代行・インサイドセールス代行をさせていただく際、1ヶ月かけてトークスクリプトを作ります。そして、営業支援期間は最低3ヶ月でお願いをさせていただいています。なぜなら検証改善のサイクルを回していかなければ、営業の勝ちパターンを作ることができないからです。

そもそもなぜこのアンケートを実施しようと思ったのか、その経緯をご紹介させてください。

それはある日いただいたTwitterのDM(今回特別に本人とお話をして、ここのやりとりのスクショ掲載の承諾をいただいております)からでした。

このあといただいたトークスクリプトが以前見たことがあるスクリプトだったんです。数年前に営業コミュニティを運営していたときにアドバイスをしたスクリプト、そのままだったんです。お聞きすると会社は同じでした。つまり、このトークスクリプトを3年以上ずっと使われているということでした。3年前はまだコロナが流行数前です。世の中がこれだけ変化しているのに、スクリプトは3年以上ずっと同じ。これは衝撃的な事実というよりも私からすれば事件でした。

そもそも営業トークスクリプトとは何か?

営業のトークスクリプトとは話す内容や流れ、構成、順番が記載されたいわゆる営業トークの台本です。商談用、飛び込み用、テレアポ用などがあり、場面・相手によって準備されていることがあります。(この粒度・細かさは会社によってまちまちです。)

トークスクリプトに書かれている内容は

  • 何を話すべきか
  • どの順番で話すべきか
  • 相手の反応・リアクションに対してどう答えるべきか

がわかるようにすることが基本です。特に新人で初めて営業をする人や営業経験者でも新しい商材や切り口の営業を行う際、トークスクリプトがあるかないかで、営業する側の安心感は大きく違うものです。

営業トークスクリプトのメリット

営業トークスクリプトを作成するメリットは大きく4つあります。

  • 営業トークの基礎・基準ができる
  • 検証改善のサイクルを早く回すことができる
  • 自信を持って話すことができる
  • 営業活動・教育がしやすくなる

最近の営業界隈のキーワードとして「再現性」があります。「再現性がない」「属人化している」は悪なのか?でも書きましたが、再現性に偏重しすぎている印象はあるものの、一方で成果の再現だけでなく、成長の再現を図っていく・成長速度を上げていくという視点で考えれば、トークスクリプトの果たす役割は大きいです。

特に新人の営業パーソンは根拠のあるアクションが少ないです。これは仕方がなく、経験がないからです。自分の引き出しにない(経験がない)ことをやっているにもかかわらず、我流で進めてしまうがためにうまくいかないのです。

検証・改善をより早く、効果的に進めるためには土台が必要です。その土台に当たるものがトークスクリプトです。

トークスクリプトの作り方

トークスクリプトを作る際、どうしてもやりがちなことが「何を話すか」ばかりを考えてしまうことです。営業トークの作り方5ステップと改善3ステップ。これをやれば売れるトークスクリプトの作り方で詳しく書きましたが、大事なポイントはこちらです。

トークスクリプトを作るための5つのステップ
  1. 誰に話すか
  2. 聞き手にどうなって欲しいのか
  3. 何を伝えるか
  4. どんな順番で伝えるか
  5. どう切り返すか

「何をいうか」「どう話すか」を考えるのは後です。まずは「誰に」「どうなってほしくて」話すのかを決めることが大切です。例えば、テレアポであればアポイント、商談であれば受注や顧客情報の獲得(ヒアリング)など、ゴールが違えば伝えるべき言葉は変わります。

相手とゴールを定めることがスクリプト作成において1番大事なポイントです。

勘違いをしてはいけないポイントは誰にでも刺さる魔法の営業トークはないということをしっかりと押さえておいて欲しいポイントです。またもう1つ意識して欲しいポイントは、その言葉、そのトークを聞いて、相手がどんな感情・気持ちを抱くかを常に意識することが大切です。

ネットで見つけたトークスクリプトをテレアポトークスクリプトをを全力で11本添削してみたという取り組みで色々なトークも拝見させていただきましたが、やはりターゲット設定と感情設定が弱い印象です。ここは特に大事にして欲しいと思います。

    テレアポトークスクリプトのポイント

    テレアポのトークスクリプトで意識すべきことは、この電話のゴールを何とするかです。

    営業ハックでは「テレアポ・ザ・モデル」と勝手に名付けて、テレアポ内の分業化を進めています。このアクションのポイントは「資料送付→アポ打診」というフローで進めることです。

    昔のテレアポは、営業全般に言えることですが、資料送付=逃げのような印象が強く、とにかく押して押して押しまくれが主流でした。しかし、ネットで情報も増え、テレアポを受けていただいている皆様へという記事でも書きましたが、新規の知らない人からの電話に出ていただいているだけでもしっかりと感謝すべきです。だからこそ、まずは自分のことを知ってもらうアクションをし、そこからアポイントの打診をする、最近はこのフローをベースに営業・テレアポ設計をしています。資料送付後のアポ率は10%を超える案件・商材も多いので、今後の主流パターンになると勝手に踏んでいます。

    その上でテレアポトークスクリプトは下記項目を入れるようにしています。

    テレアポトークスクリプトの基本パターン
    1. 受付挨拶
    2. 担当者接続依頼
    3. (聞かれた際の)受付宛用件説明
    4. 担当者挨拶
    5. 担当者宛用件説明
    6. 日程提示
    7. 想定お断り・質問回答集

    特に大事にしているポイントはこちらです。

    テレアポトークスクリプトで意識しておきたいポイント
    1. 担当者への接続依頼はシンプルに依頼だけ
    2. 聞かれた具体的な内容を説明する
    3. 日程提示は早く、多く
    4. 切り返す前に「ありがとう」を伝える
    5. 説明はしすぎず「詳しいお話を是非させてください」とアポ打診
    6. 正しい敬語よりも気持ちを込めて丁寧に
    7. 端的にごまかさず結論から

      テレアポの全てはこのたかがテレアポ、されどテレアポ。令和の今だから知っておきたいテレアポ大全に残したので、是非見てみてください。

      飛び込み営業トークスクリプトのポイント

      飛び込み営業もPUSH型営業の1つです(詳しくはプッシュ型セールスの代表的2つの種類とその特徴にまとめました)

      なので、基本的な流れはテレアポと似ています。しかし大きな違いはコミュニケーションの手段、つまり当たり前ですが電話なのか対面なのかということです。たまにいてもったいないのが、PUSH型営業で同じだからとテレアポと飛び込み営業のトークスクリプトで同じものを使っている方がいることです。

      10人の路上ライブと武道館ライブで話すぐらい、同じことをやっているけど違う場所で話しているという自覚を持つべき事案です。

      当然コミュニケーションの手段が変われば話すべき内容も変わります。まして対面で話せる最大のメリットは資料等を見せながら話ができることなど、視覚的に自分を訴えかけることができることです。

      【飛び込み営業攻略】飛び込み営業の成功率が1.6倍になるコツでも書きましたが、飛び込み営業はこの「対面アプローチをいかにしっかりと活用し切るか」「わざわざ伺った事実をどう生かすか」を常に念頭においてアプローチしていくことが大切です。

      また飛び込み営業は下記の流れで進みます。受付の有無で会話の流れは大きく変わってきます。

      飛び込み営業の基本フロー(受付あり)
      1. 受付挨拶
      2. 受付の方への担当者接続依頼
      3. 担当者挨拶・名刺交換
      4. 資料送付+簡易説明
      5. 次回アポイント打診

      受付担当の方がいる場合、基本的には法人が多くなります。ここで意識しておきたいことは受付の方にいきなり資料や名刺を渡さないことです。ここで手渡ししてしまうことで、「こちらの資料を担当に渡しておきますね」で終わってしまう可能性大です。基本的に相手は早くこの会話、やり取りを終わらせたいと思っているので、いきなり会話終了ポイントを作ることは危険です。

      飛び込み営業の基本フロー(受付なし)
      1. インターフォン・電話挨拶
      2. 担当者接続依頼
      3. 担当者挨拶・名刺交換
      4. 資料送付+簡易説明
      5. 次回アポイント打診

      インターフォン・受付用電話を設置する側の最大のメリットは、いきなり外に出て対峙しなくても相手と会話ができ、見定めができることにあります。セキュリティ・防犯意識が完璧ですね。せっかく営業しているのに防犯なんてと思うかもしれませんが、自分が営業を受ける側でもまずインターフォンで相手を見て、話をしてから鍵を開けるか否かを判断しますよね。

      どんなに良い営業をしようと思っていても、相手からすれば「知らない営業が来た」という事実は変わりありません。そこから脱却するためには、「話し過ぎない」「売り込み過ぎない」を意識することが大切です。

      飛び込み営業トークスクリプトで意識しておきたいポイント
      • 何を話すかの前にまずは見た目の清潔感
      • 挨拶で全てが決まる
      • 相手の反応はネガティブ前提
      • 切り返す前にまずは御礼
      • 相手が担当者か否かわからない段階で名刺・資料を渡さない
      • 言葉では売り込まず、自信ある態度で売り込む
      • 会いたい気持ちを伝える
      • ゴールを明確にする

      飛び込み営業成功のためには「第一印象で好印象を与え」「第二印象で不快感を与えない」がポイントです。ここので第二印象とは基本的に相手から出てくるネガティブな反応にいきなり切り返したり、言い返したりせず、感謝・共感を伝えることです。新規の営業パーソンは相手にとって恐怖であり、面倒であり、敵であるという意識を持つことが大切です。

       

      商談トークスクリプトのポイント

      私は商談の流れを考える時は令和の営業を考える。セールスのニューモデルのステップで考えます。私が研修をする際の資料の抜粋ですが、図にするとこんな流れです。

      ラポール

      ラポールは関係構築です。信頼される営業が絶対にやっているラポール4つの基本と4大テクニックでもまとめていますが、ラポールは営業の土台です。特に現代の営業においては情報・商材過多の時代なので、まずは自分の言葉を信じてくれる関係を作れなければ、営業が機能しません。ラポールの基本的な流れはこちらを参考に。

      ヒアリング

      ヒアリングは顧客理解です。しかし、ヒアリング=質問とは捉えないでください。ヒアリング力を格段に向上させるたった1つのコツと7つのアクションと4つの質問フレームワークで詳細をまとめましたが、ヒアリングを質問と思い込むと尋問のように質問をし続けしてしまう営業の方がいます。これはお客さまにとって良質な体験とは言えません。お客様に気づきや学びが提供できるヒアリングこそ、営業が目指すべきヒアリングです。

      プレゼン

      プレゼン下手な人に共通する特徴はこちらです。

      全てをスクリプトを作れば直せるわけではないですが、事前に意識すべきポイントを整理しておけばこう言ったミスが防げる確率は上がります。プレゼンの基本的な流れはこちらです。

      特に意識したいことは「相手と合意を重ねながらプレゼンを進めていく」「まず示すべきは相手の期待が実現できること、その後に根拠」「提案内容に魅力を感じていただけてから金額提示」「全部を話すのではなく、相手に合わせて伝えるべきポイントを絞る」「端的にわかりやすい言葉で話す」は常に意識したいポイントです。

      クロージング

      営業クロージングの目的は契約締結やネクストアクションの設定およびスケジュールや担当者を決めることです。

      クロージングは字の通り、「終わり」という意味です。営業商談における終わり=契約締結に向けたアクションなので、その部分を指して使われることが多いですね。

      もう失注しない!営業でクロージングを成功させる16のコツと6つのキラーワードでも書きましたが、クロージングだけが単体で行われることはありません。前提として、ラポールで相手との関係構築がしっかりとできており、ヒアリングで相手の課題を聞き出し合意が取れている。そしてプレゼンでしっかりと自社にできる解決策を提示しているというアクションができて、初めてクロージングが機能します。

      クロージング力をあげたいからと言ってクロージング力をあげたいと「押しの強さ」「ネガティブな反応に対する切り返しや粘り」「売れるトーク探し」だけを強化しても売れるようにならないどころから、トラブルになる可能性が大です。やるべきことはちゃんと関係構築→課題発見→合意形成→解決策提示→納得感形成を進めることが大切で、このステップをちゃんと踏めた時、契約の流れや実際に相手にやって欲しいことをしっかりと整理して伝えることが大切です。

      トークスクリプトで意識すべきこと

      トークスクリプト活用について、最後にまとめです。

      • 検証・改善のルールを決める
      • スクリプトだけで営業成績を改善できると思わない
      • スクリプト変更と合わせて、前後の営業工程や資料も見直す
      • 独りよがりにならないよう、常に誰宛かを意識する
      • 作ったら即実践ではなく、まずは話してみる。そしてロープレ

      これだけトークスクリプトの話をしてきましたが、メラビアンの法則では話す内容よりも「見た目や声の印象」の方が影響力は大きいと言われています。

      ▼メラビアンの法則についての詳細はこちらを
      営業は第一印象が大切。重要性を学ぶメラビアンの法則とは?

      つまり、トークスクリプトの改善は常に必要ではありますが、トークスクリプト改善に依存しすぎないことが大切です。ただ3ヶ月以上改善をしないのは、相手の状況やマーケットが常に変わるこのご時世ではアウトです。相手に合わせて、自分の商材に合わせて、自分の言葉に責任を持って営業をしていきましょう。

      ▼YouTubeでも発信しています。
      他にも有益な情報発信を続けておりますので、見てくださいね。
      (23) 【あなたも変われる!】切り返しトーク添削 – YouTube

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