社長宛にテレアポをしているのですが、いざ社長と話すとうまく会話ができません。社長さんに当たった時の興味を持ってもらうことやメリットの刺し方など、どうしたらいいでしょうか
先日このようなご相談をいただきました。今回はこの「社長へのテレアポ」をテーマにお話させてください。最近本当にテレアポのご相談をたくさんいただけてうれしい限りではあるんですが、それだけ、みんな悩んでいることの証明でもあります。実際、テレアポについてはなかなか教えられる人がいなかったり、ずっとテレアポをし続けている人っていうのは、社内であんまりいないものなんですよね。
テレアポ=若手の仕事
こういう風になりがちなんですが、テレアポは経験を積めば、練習すればするほどうまくなる仕事です。ただその成長速度を上げていくためには何をしていくべきなのか、ぜひ参考にしていただければ嬉しく思っています。
最後までお付き合いただけると嬉しいです!
相手の役職を意識することの重要性
ここには私の経験談もあるのですが、テレアポで社長と話せる事自体が奇跡の出会いだと言えます。だからこそ、そういったときにうまく話を持っていけないと歯がゆく感じてしまうんですよね。
ただ営業全般に共通する部分でもあるのですが、営業を行うにあたって、相手の役職、役割を常に意識しておくと効果的である、というのが結論になります。
テレアポで社長と会話できるのは理想の状態
先程も触れましたが、テレアポで社長と会えるのはある種勝ちとも言える状態です。それは役割の問題で、部長や課長、担当者の方といった社長以外の方は説明責任があるからです。
なんでこの人にこの時間会ったんだ。どんな話をしたんだ。報告しなさい
こういった形で上司から聞かれたら報告しなければいけません。直接話をしなければ行けない場合もあれば、報告書を作成しないと行けない場合もあります。だからこそちゃんと説明ができる形で、会話や会うべき理由もしっかりしていないと、担当者は会いたくないんですよね。周りの目がある以上、気分がいいから会ってみたいという選択ができません。
ただ社長はこの法則には当てはまらない例外の存在です。もちろん上場企業であったりVCや資金調達を受けている会社であれば多少説明責任を求められるケースもありますが、一般的に中書企業で自己資本でやっているという会社であれば社長の意見で意思決定をできてしまいます。良くも悪くもですが、トップダウン方式で意思決定がされてしまうんですよね。
ただ逆に、営業はここを活用できるチャンスでもあります。そういった社長に出会えたなら、会う理由が例え明確なものでなかったり、根拠がなかったとしても、「この人なんか面白そうだから会ってみようか」というのが成立するからです。
社長へのテレアポは自分に興味を持ってもらえるかどうか
なぜ社長は会ってみたい人に会ってくれるのか。もちろん「なんかいいことあるかも」という気分の問題もありますが、「採用につながるかもしれない」などといった形で人脈を作っておくことの活用用途が広いからというのが1番大きな理由になります。さらに言えば周りに説明する責任も義務もない、というのもあるでしょう。
つまり、社長と会話できたとき、実は詳しい説明や内容ってどうでもよかったりするんです。それより重要なのが、「個人的な興味を持ってもらえるか」という点です。
この人なんか面白そう
こう思ってもらえたら会ってくれるし、思ってもらえなかったら会ってもらえない。このシンプルさが実は社長とのテレアポにおける会話になります。
実際にアポイントに繋がった会話の例を2つご紹介させてください。
会話例①
先日新しい出版書籍を拝見して今日お会いできるのがすごく楽しみだったんです。ぜひ詳しいお話であったりとか、本についてもお話を伺えればと思ってお電話させていただきました!
会話例②
うちはめちゃくちゃ優秀な営業の人材をご紹介しておりますので、ぜひ今後のご紹介のためにお話を伺わせてください。ただ本当は個人的に社長にお話を伺いたかったので、今日はすごく、まずはお電話でも会話できてうれしいです!
こういった一言でアポイントがもらえたことがあります。この会話って、結局何1つ提案を提示していないんですよね。これでアポイントなんて、と思われるかもしれませんが、実際にこういった流れでアポイントにつながることがあるのも事実です。
特に中小企業や零細企業の社長に言えるのですが、決して営業自体は嫌いじゃない人が社長には多いです。というのも社長は自分で戦ってきた自負を持っている人が多いから。自分自身で営業をして案件や仕事を取ってこないと会社が潰れてしまうという事態を経験しているため、営業活動の重要さを理解している人が多いんですよね。
だから、社長は決して営業活動に否定的な人ばかりではない、という点はおさえておくと効果的です。
社長へのテレアポで使えるテクニック4選
以上の前提を踏まえて、テレアポで社長と話せたときに使える実践テクニックを4つご紹介させてください。
テクニック①会社や社長への興味を語る
1つ目のポイントは会社や社長への興味を語るということ。
上述したように、社長は特別な理由がなかったとしても興味がある人に会ってくれる確率が高いです。だからこそまず相手に興味を持ってもらうために営業がすべきことは、「私はあなたに興味があります」ということをしっかり伝えることが大切です。
返報性の原理という人間の心理的性質があります。これは自分が相手にしたことに対して、同じことを相手も返しやすくなるというもの。プレゼントのお返しや、恩返しという概念もこの声質によるものです。つまり、相手に興味を持ってほしいならまず自分が興味を示していることを伝える、ということになります。
テクニック②会いたい気持ちを伝える
2つ目のポイントは「会いたい気持ちを伝える」ということ。訴えかけるようにしてください。どうしても営業というのは「どうせ会社のノルマのために嫌々電話をかけてきているんでしょう」と思われがちです。罰ゲームで自分に告白してきているのとある種似た状況かもしれません。こういった状態のままだとどうしても断られやすいんですよね。だからこそ、
どうしても個人的にお話を伺いたくてお電話させていただきました
どうしてもお会いしたいと思ってご連絡しました
こういった訴求を行っていくことが重要になります。
テクニック③長い説明をしない
3つ目のテクニックは「長い説明はいらない」ということ。
説明は聞かれたら初めて答えるようにしてください。このことを踏まえると、「一言でメリットをイメージさせる」テクニックが必要になります。例えば、
優秀な営業人材を25万円でご紹介させていただいている会社です。是非〇〇様にも優秀な営業の方をご紹介したくてお電話させていただきました。ただ個人的にもどうしても社長とお話がしたいと思っていたんです
こういった形で話せると良いです。「自分がどんな人か、何をしている会社なのか」というのを端的に伝えないと、相手としても興味を持って良いのかどうかがそもそも判断できません。だからこそその判断材料となる情報を相手にしっかり与えることが重要になります。
テクニック④聞かれた質問にしっかり端的に答える
4つ目のポイントは「聞かれた質問にしっかり答える」ということ。社長の方は基本的に忙しい方が多いと思います。だからこそ質問には端的に答える必要があるんですよね。
また、テレアポは電話の声だけで印象を決めなければいけないという性質があります。そこで重要になるのが声とテンポ。まずは聞き取りやすい声の大きさで話し、質問に答えるということ。またテンポよく会話を進めると相手はストレスを感じにくいです。質問に対してどもってしまったり、会話が止まってしまうということが続いてしまうと、相手としては「ちょっと話すの面倒だな」ということになります。
質問はどんなものが想定されるか、事前に返答を考えて対策しておくのも効果的です。
テレアポで社長と話せたときに意識すべきポイント
今回の内容をまとめると以下の4つ。
- 相手への興味を語る
- 会いたい思いを伝える
- 長い説明をせず、相手にイメージさせる一言を使う
- 聞かれた質問に端的に答える
この4つを意識してもらえると、アポ率はきっと上がってきます。
社長に会うまでは基本的に大変な道のりです。だからこそ社長と会話できたときのアポイント率が変われば、商談数も増えてくるはずです。商品やサービスよりも、テレアポの段階では自分に興味を持ってもらえるように動くことを是非意識していただきたいなと思います。
今後の営業戦略の参考になれば幸いです。応援しています!
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