今回のテーマはテレアポについて。特に「システム商材」のテレアポについて焦点をあてて考えていきたいと思います。
このシステム、という言葉。結構テレアポでよく聞く言葉ですよね。それだけシステムに関する商材のものが多いということです。
- IT系サービス
- Web系サービス
- 管理システム
- 会計システム
- 勤怠システム
パッと思いつくだけでもこれくらい種類がありますよね。こういう仕組みで、こういうことができるようになる、簡単になるというサービスを売っているケースがあると思うのですが、こういった商材のテレアポに関しては絶対に抑えておくべきポイントがあります。
「テレアポに関してはシステムという言葉はNG」です。
なぜなのか。このことについて今回お話していきたいと思います。最後までお付き合いいただけると嬉しいです!
システムという言葉のデメリット
まず、システムと言う言葉を日本語に直していくと、仕組みなどに言い換えられると思います。このことを考えると、1つ前提として「会社が提供する商品・サービスはほとんどが仕組みであり、システムである」ということがはっきりするのではないでしょうか。
例えば人材会社であれば人を紹介する派遣システム制度。牛丼チェーン店であれば「牛丼を効率的に作って提供するオペレーション技術、牛丼配給システム」と言い換えることができるはずです。つまり、会社がなにかサービスをお客様に提供するとなったとき、基本的に全てはシステムと言い換えられてしまうということを頭の中に入れて置かなければなりません。
これによって何が起こるのか。テレアポに関してはシステムという言葉を使うと「ああ、またか」という反応になるのです。世の中の多くの商品やサービスが基本的にシステムであるという捉え方をするなら、多くの会社が営業の際に「システム」という言葉を使っている事実に気がつくと思います。この4文字を使った瞬間に、相手からすれば
- 「ああ、またいつもみたいな営業か」
- 「またIT系か、最近多いんだよな」
- 「こないだ似たようなの断ったばかりなのに」
こういった気持ちになってしまうのです。たとえどんなに素晴らしい商材であったとしても、どんなにお客様に役立つ商品であったとしても、その時点で相手は嫌気がさしてしまうんですよね。だからこそ、あなたの会社がどんな商材なのか、どんな素敵な取り組み、画期的な取り組みをしているということをシステムという言葉に置き換えないようにしてください。
営業ハックは営業支援の会社なので、実際に「システム」という言葉を使ってテレアポをしたときのデータも残っています。そのデータを見てみても、システムという言葉を使うと途端に反応が落ちる傾向にありました。
- 「そういうシステムは間に合ってるので」
- 「自社で開発してやっているので」
- 「他の会社にお願いしているので」
こちらは「管理システム」としかまだ言っていないのに、こういったお断りをもらうことが多くありました。ただこれって会話としてはおかしな流れなんですよね。なぜなら「何の管理システム」なのかはまだ言っていないからです。相手はまだ何の管理システムなのかわかっていません。勤怠管理なのか、それとも給与計算の管理なのか。人事労務の管理かもしれないし、営業の目標数値管理かもしれません。管理と一口に言っても、管理する分野はどの会社であっても複数あるはずです。もちろん本当に全部の分野にシステムを導入している会社もあるかもしれませんが、それも話を聞いてみないと分からないはずです。
それにもかかわらず「管理システム」と言った瞬間に、「うちは結構です」と言われてしまうのは、システムという言葉が反射的に相手のお断りを引き出してしまっているということにほかなりません。営業電話がすぐ断られてしまうのは、「以前断った他の営業と同じだと思われてしまうから」という点をあわせて覚えておくことが重要です。
システム商材のテレアポでは何を話せばよいのか
ではシステムの代わりにどういう言葉に置き換えて行けばよいのかを考えていきましょう。
1つ効果的なのは、具体的な取り組み内容を伝えるということです。
牛丼チェーン店で考えてみましょう。吉野家や松屋、すき屋など知らない人の方が少ないほど有名なお店ですよね。ああいった牛丼チェーン店が安く、早く牛丼を提供できるのはオペレーションのシステムを整えているからです。だからこそ多少極端に聞こえるかもしれませんが牛丼チェーン店も「牛丼配給システム」なわけです。
ただ牛丼配給システムと聞いて、美味しそう、ご飯をそこで食べたいと皆さんは感じるでしょうか。おそらく、「なんだか機械的」「なんか身体に悪そう」といった、不安に感じるはずです。少なくともポジティブな反応はあまりないと思います。売っているものは同じはずなのに、伝え方によってここまで印象が変わってしまうわけです。
そこで牛丼チェーン店は「安い・早い・うまい牛丼をお届けする」という言葉に変えて宣伝を行っています。こういった「お届けする」というような言葉に変わることで、人は「なんだか心がこもってそう」という印象を持ちやすくなる効果があるんです。人間って不思議ですよね。
同じような仕組みが他に食品で行けば、「国産」「外国産」と言った言葉でも使われています。同じお肉でも、国産の方がなんだか安全そうな、美味しそうなイメージはありませんか?もちろん国産の方が安全・安心である商品も多いのですが、中には全く中身に差異が無いのにもかかわらずとにかく「国産」を強調している食品があるのも事実です。これも人が持つ言葉への印象を活用した商品販売の戦略ということになります。
このように、自分が届けたいサービス・それに伴った思いの伝え方を考えておくことで、相手の印象はガラッと変わります。システムという言葉に安易に頼るのではなく、取り組み内容を具体的に伝える意識を持つようにしましょう。
システム商材のテレアポ:具体例
具体的な取り組み内容を伝えること。これがシステム商材のテレアポにおいて重要なことです。
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