産業医の先生に聞いて見た!仕事でうつ病になりやすい人とうつ病対策

「今日もしごといきたくないな〜」

こんな気持ちになってしまうことはあるでしょう、人間ですから。

しかし、そんな気持ちが体調の異変につながり、どんどん悪い方に進んでしまったら、、
うつ病は最近ではよく耳にする言葉ではありますが、ちゃんと理解されている人は多くありません。

生涯に一度はうつ病になる人は15人に1人。年間のうつ病患者数は100万人を超えると言われる昨今。
正しい知識を持って欲しいと思い、産業医を務める汐留ガーデンクリニックの上田先生に、うつ病についてインタビューしてきました。

この記事を読んで必ず押さえて欲しいポイント

  • 真面目で一人で抱え込んでしまう人は要注意
  • うつ病の3大要因を把握し、自分の仕事ぶりを振り返ろう
  • うつ病対策は体の健康づくり
  • うつ病かなと思ったら、まずは専門家に相談を。ネットで自分なりの解釈は危険

営業インタビュー登場人物

汐留ガーデンクリニック院長 兼 株式会社メッドスター代表取締役
上田 真(かんだ まこと)

東京慈恵会医科大学にて研修終了後、都内病院にて内科医として勤務。15年以上前から抗加齢医学の予防医学としての新しいアプローチに惹かれ、内科診療に体の内側と体の外側からのエイジングケアを加えた医療に取り組んできました。
2010年に汐留ガーデンクリニックを開業、いままでの臨床経験を活かして忙しいビジネスパーソンの幅広いニーズに応えられる医療機関を目指します。

営業勉強会/営業代行代表 笹田裕嗣

20社以上の営業をやっている営業人間。大学生の頃から営業職につき、7年間ひたすら営業職。新卒から1,000人以上の会社でトップになったり、全然売れない+クレーム山積みのうつ直前の極限状態を経験したりと、営業の酸いも甘いも経験。現在は、企業の営業マン・営業部長の代行や営業勉強会、ITスタートアップの役員を務めている

仕事でうつ病になりやすい人は、真面目な人?

今日のテーマは、仕事で鬱病にかかってしまう人、もしくはかかりそうな人という、なかなかヘビーなテーマです。産業医の視点から、お話をお伺いできればと思っています。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

私も、社会人3年目か4年目の時に。病院に行っていないので鬱病という診断は受けていないですが、毎朝布団から30分から1時間ぐらい動けなくなることがありまして。

そのとき、どうしましたか。

そのときは、仕事というより会社が嫌だったという感じですね。

なるほど。それで独立をされたんですか。

そうですね。その後に1回転職をしましたが、結局納得いかない商材を営業することが馬鹿らしくなってしまって、独立するという選択肢を取ってからは、一切そういうことはなくなりました。

良い選択でしたね。

そうですね。今振り返ると、会社員が向いていなかったのかなと思います。

そうかもしれないですね。

以前ですと、日曜の夜は憂鬱になることもありました。

サザエさん症候群だったんですね。

本当に辛い時期もありましたが、今は元気に上田さんとご一緒もさせていただけているので。

ありがとうございます。

私は、新卒で入った会社でサイボーグと呼ばれていまして、機械のように電話をかけまくるとか、飛び込みをしまくるとか、良い意味で感情があるのかないのか分からないような扱いをされていたのですが、鬱病にかかりやすい人やかかりにくい人のような特徴はあるんですか。いろいろな方を見られてきていると思いますが、傾向はございますか。

やはり、真面目な人が多いです。

完璧主義とまではいかなくても、仕事に対して真面目な人ですね。これをやらなければいけない、こうしなければいけないと、自分がどんどん追い込まれていくんです。時間的な余裕があればいいですが、いっぱいいっぱいになってくると、余裕が無くなって鬱っぽくなってしまいます。

真面目且つ周りのプレッシャーがあると、一番たちが悪いんでしょうか。

そうですね。

性格面では、一人で抱え込んでしまう人です。適当に相談することもせず、自分で解決しようと抱え込んでしまって、いっぱいいっぱいになってしまいます。

なるほど。一人で悶々としてしまう人ですよね。

そうです。一般的にはそれが多いですね。

上田さんがこれまでに見られてきた中で、きっとこの人鬱になるだろうなという、典型的な人というのは、年齢もあるんですか?

今は、年齢はあまりはっきりしていないですね。新入社員のような若い方も鬱になりますし、昇進していくのに対してプレッシャーになる40代、50代の人もなります。

やっぱり共通するのは真面目な人ということですね。

 心が強い、弱いというような話もあると思うのですが、そもそも心が強い、弱いって何なんでしょうか。

その質問は難しいですね。心が強い人は確かにいますね。

心が強いとは何か、分からないですよね。

難しいですね。

上田さんから見て、心が強い人というのは、鬱病にならない、もしくはなりずらいんですか。

なりずらいですね。その強さというのは、自分で課題を決めて、それを着実にこなしていって、きちっきちっとこなしていく方ですね。そのような方は全然鬱にならないです。それは、仕事はもちろん、家族や家庭でもそうなんですよね。子供が産まれて役割分担して自分の分担が決まったら、それを確実にこなしてきて、保育園をどこにするかとかも、どんどん調べてベストな選択をする人もいるんです。そのような人は全然くじけないです。

ルーティンをこなすようになるんでしょうか。

能動的かもしれないですね。他の人から見たら、よくそこまでやるなと思うのですが、本人としては能動的にずっとやっているから。多少ストレスがあっても、達成感もあるのかなという感じがします。

仕事でうつ病になってします要因トップ3とは

仕事で鬱病になってしまう原因はいろいろあると思いますが、要因としてよく挙げられるものは何でしょうか。

月に100時間以上、時間外労働を行った社員に産業医の面談を受けることが法律で定められています。長時間労働がメンタル、心臓や血管の病気にも影響するためです。なるべく早めに対処できるように産業医面談が決められています。

長時間労働というのは、プレッシャーがかかる時間を長く耐えなければいけないという所から、身体の異常や精神の異常に繋がってしまうのでしょうか。

そうですね。だらだらとしている残業だと、そこまで負荷はかからないと思いますが、一生けん命やっているのに仕事が終わらなくて残業になってしまう場合はプレッシャーだと思います。

プレッシャーは、先ほどの時間的な部分と、達成しなければいけないという周りの目のような外部からの圧力ということですよね。

そうです。納期がある場合もあります。例えば、運送業の場合、今日中に荷物を届けなければならないという納期があり、そのために残業になってしまうこともあります。

深夜に車を飛ばさなければならないこともよくありますもんね。

そうですね。

長時間労働以外に、外的な要因はあるんですか。

後は、人間関係です。これは結構大きくて、上司と合わないという人は多いです。

経験で分かります。笑

同僚と合わないこともあるのですが、同僚の場合は立場が似ているので、言いたいことが言えることもあります。ただ、上司だと言えないですのでね。

逃げ道は、辞めるしかない状況になりますよね。

あとは、ストレスがかかる業務内容だと思いますね。

例えばどのような業務内容ですか。

クレーム対応とかですね。コールセンターみたいなところで、お客様のクレームをずっと聞いたりすると、あんな仕事は残業がなくてもストレスだと思うんです。

そうですよね。私は出来ないですね。なるほど。

他にもクリエイターの方などは、拘ったらどこまででもできてしまうので、ある程度自分でメリハリをつけないと終わりがない作業になってしまい、結構プレッシャーになっていますね。結局、作業の終わりがないから時間が長くなってしまうんです。これも修正しよう、これも修正しようとなってしまい、長時間労働になってしまいます。

なるほど。こだわり出したらきりがないですもんね。それでなおさら真面目だと、常に仕事しているしかないですもんね。

そうです。土日もずっと、頭の中でそのことを考えて。

気の休まる時間がないですもんね。周りを見ていたら、これも良いアイデアになるかもしれないと思ってしまって。

うつ病の3大要因

自分の仕事内容や会社の状況をチェックしてみてましょう!

  • 長時間労働
  • 人間関係
  • 業務内容

うつ病になる前にはサインが出ている

鬱病にかかる前に、こうなったら危ないという傾向はありますか?

大体、鬱病になっているもしくはなりそうだという手前の状態のときに、サインが出るんです。人によってサインは様々ですが、眠れなくなったりとか、寝つきが悪くなったりとか、寝ることができても目が覚めて、そこから寝れなくなったりとか、あるいは食欲が落ちているとか、なぜか分からないけれども疲れ果ててへとへとになって、土曜や日曜は外出する元気がなくて家にずっといたりとかですね。

ずっと寝ているような感じですよね。

そうです。あとは、周りの人が見ても、いかにも元気がなかったり、表情が暗かったり、このようなサインが出てきますので、本人がそのサインを理解していると良いですね。理解していれば、自分がストレスかかって鬱っぽくなってきていることが分かるので、仕事の残業を減らしたり、思い切って旅行に行ったり、週末に昔の友達と飲みにいったり、そのようなことができるんです。ただ、気付かない場合だと、重症になります。

うつ病の人に「頑張れ」は禁句

そうですよね。自分の心が弱いからだと、律してしまう人もいますしね。

何かが足りないんだと思ってしまいますね。私はずっと営業会社なので、「最近元気がないけど、気合が足りないんじゃないか」とかよく言われていたので。

なるほど。

これは、逆効果ですよね。

鬱病の人には逆効果です。「頑張れ」と言ってはいけないので。

そうですよね。頑張りたくても頑張れないのが鬱という病気ですからね。

バケツの中がいっぱいいっぱいになって、さらに頑張れと言われたら、もう出来ないと思ってしまいます。

結果、水がこぼれてしまうんですね。

うつ病になる前に事前にやっておくべき予防策

前回のお話でも伺ったのですが、事前の対策としてやっておくべき予防策はありますか。

一般的な話ですが、予防策は睡眠をしっかりとるということです。あとは、3食バランスよく食事をとること、週末休めるようだったら気分転換をすることです。それはスポーツでも、映画もなんでも大丈夫です。あとは、朝起きたら朝日を浴びるとか、駅まで早歩きでウォーキングするとか、そのようなことを取り入れたら良いと思います。

鬱病って、心の問題、心の病気じゃないですか。なので、心に良いことをしようというのがイメージとしてあるのですが、今のお話を聞いていると、どちらかと言うと、身体や健康面に気を使った方が、気持ちや心の改善につながるということでしょうか。

そうですね。やはり身体が疲れていると、メンタルも落ちてくるので。身体が元気だと心も元気になります。

どちらかと言うと、身体の調子を整えることを意識した方が良いということですね。心の調子を整えるって、何をしたらよいのか分からないですもんね。

そうです。あとは、生真面目な人は、考え方を変えるということですね。認知行動療法というんですが、あることが起きたときに、それをある側面から見るだけではなく、別の側面から見るようにすると、自分はストレスを感じないと気付いたりとか。

捉え方を変える感じですか。例えば、どのようなことでしょうか。

例えば、上司から仕事についていろいろ言われたとしても、真面目に100%受け止めるのではなく、ある程度さらっと流すようにするとかですね。

上司にすごく怒られて、叱責されたときに、自分は駄目なんだと思うのではなく、自分のことを思って言ってくれてるとか、成長できるチャンスをもらっているという風に、無理やりにでも1回思ってみるということですね。

そうです。そうすると、少し変わるかなと。同じことが起きていても、見方や考え方を変えるだけで少し違うんです。

確かに、人間の脳みそは1個しかないので、普通に考えたら考え方は同じ方向になりますよね。怒られたら辛いと思ったら、怒られたときに辛いことしか考えないですしね。

個人によって、思考パターンはある程度決まっていることが多いですので。

なるほど。自分の中で、ちょっと違う捉え方をしようと思うだけで、全然変わるということですね。

訓練するということですね。

なるほど。捉え方が暗いと、なおさら暗くなってしまうので、そこを前向きに考えて捉えられるように訓練していくということですね。

例えば、営業で、頑張ってやっているのに、なかなか仕事が取れないときもあると思います。そのとき暗くならずに、今は成長の時期だと捉えられると、少し頑張れるではないですか。

そうですよね。こんな時もあると流したり。あまり追い詰めてもやってられないですもんね。なおさら生真面目な人だと、自分で自分にプレッシャーをかけてしまってつぶれてしまうんですね。

うつ病かなと思ったら、まずは専門家に相談しよう。ネットはやめよう

先ほどは、鬱病にならないために何をするかでしたが、診断を受ける前に自分で鬱病っぽいなと思ったときには、した方がいいことはありますか。

まずは、専門家に相談した方が良いと思います。インターネットでいろいろと調べて解釈をするより、専門家に任せたほうが良いと思います。

確かにそうですね。

ネットの情報が確かなのかも分からないですし、何か症状があっても、いろいろな病気が原因で症状が出ている可能性もあるので、どの病気かをまずは診断してもらった方が良いと思います。

付け焼刃の知識で変な解釈をして落ち込むより、きちんと診断してもらった方が良いということですね。

そうです。その専門家は、会社の産業医でも近くの心療内科でもよいと思います。

産業医をされていて、「私、鬱病かもしれません」という相談は結構来るんですか。

もう通院をしているという方が多いですね。

自分で精神科に行ったら、このような診断を受けましたという報告なんですね。

そうです。そして、「薬を飲んでいますが、最近調子が悪いので面談してください」という形です。

もうひとつは、総務や人事のスタッフから、「この人最近欠勤が多いので、面談してもらえませんか」というパターンです。

先ほどの話に、寝つきが悪いとか調子が悪いとかの身体の異常の話がありましたが、普通の病気で調子が悪い場合と、鬱病で調子が悪い場合とでは、私の素人目で見てみると一緒じゃないですか。上田さんが産業医として面談されているときに、鬱病だというのはどのように判断されるんですか。

まずは、メンタルの病気ではない場合、メンタル以外の症状が出ていることがあります。風邪だったら喉の痛みとか、熱が出ていたりとか、咳をしていたりとか、それだけの症状では、鬱病だと診断はしません。そのような明らかなものがない場合は、あとは状況です。欠勤が多いとか、職場に行きたくないとか、このような場合は、メンタルの病気を疑います。

そこで、「よく眠れていますか」「食欲はどうでうか」「日曜日憂鬱になりませんか」と聞いていきます。

では、症状だけではなく、その人の背景や状況から総合的に判断されるということですね。

そうですね。そして、健康診断は毎回異常なしだと、身体の方は問題ないと判断したりします。

心が崩れているなということですか。上田さんが診断されて、その方が鬱だと結果が出た場合は、その後どうするんですか。

まずは、鬱病の可能性があるので、心療内科か精神科を受診してくださいと言います。

一旦、そのような専門医のところに行ってもらうのが最初なんですね。

そうです。必要な場合は、症状にあった薬を処方してもらうのが良いと思います。

うつ病になってしまったら、仕事はどうすれば良いの?

そこからのパターンとしては、続けるか、一旦しばらく休むか、辞めるかという大きく3パターンがあると思いますが、そこのアドバイスはどうされますか。

例えば、欠勤が多くて産業医と面談をして、鬱病の可能性があるので診療内科行って、そこで主治医が「会社を休んだ方がいいですよ」と言ったら、それは休んだほうが良いです。そこからしばらく通院して、復職できる状態になったら、産業医面談をして、復職できそうだったら少ない時間から出社して、復職のプログラムに入っていきます。

 あとは、自分で心療内科にかかって薬をもらっていて、落ち着いている方もいらっしゃいます。その場合は、通院をつづけて主治医の指示に従えばよいと思います。

状況を見ていく感じなんですね。

そうですね。状況を見ていく感じです。

先ほどの復職プログラムというのは、やはりいきなり復帰するよりも、簡単な仕事や時間を短くしてリハビリをしてから復帰された方がいいんですよね。

その方が良いです。まず、休職した時点でへとへとですので、会社に出ることができる状況ではないんです。主治医の指示に従いながら薬を飲んだりとか、カウンセリングを受けて、最初のうちは休養を取るようにします。

少し元気になったら、朝にきちんと起きて夜寝るという生活のリズムを作ります。それが出来るようになったら、身の周りのことをしたり、朝に少し外出してみたりします。それが出来るようになったら、そろそろ復職が視野に入ってきまして、まずは会社に行く模擬のようなことをします。会社に行く時間に図書館に行くとか。

なるほど。会社に行くのではなく、図書館に行くということですか。

そうですね。図書館でパソコンを使って作業をして、帰宅するとか。

なるほど。模擬職場体験のようですね。

それが出来て、主治医から復職可の診断書がでたら、産業医面談をします。産業医が復職しても大丈夫と判断したら、通勤ラッシュの時間をさけて復職します。

なるほど。

満員電車がストレスなんです。だから、10時に出社して4時間勤務して帰るとか。それが出来たら、6時間というように、どんどん増やしていきます。

なるほど。いきなり大変な所は避けて、時間も短くして復帰していくということですね。

そうですね。休んでいる間に体力も落ちているので、少し通勤して会社に行くだけで疲れてしまったりします。なので、だんだん慣らして行く感じです。

家と会社を往復するだけでも疲れますよね。体調の管理もしっかりしていなければいけないんですね。

そこで、モバドクが生きてくるわけですね。

自分の健康状態や健康に繋がる指標を整理しておくことが大切

上田さんが運営されているモバドクは、個人でもすごく使いやすいツールで、いろいろな状況をチェックできると思いますが、上田さんの中で、こう使うと、鬱病の方だけでなく仕事をしている人の体調管理に役立つというようなところってありますか?

まずは、健康関連のデータはモバドクに全て放り込んでくださいということです。健診結果や臆する手帳の情報や診断書などを一元管理していただいて、あとは使いやすいようにやってもらえたら良いと思っています。

自分の健康状況や、そこに紐づく生活習慣も一覧でまとめておくということが、振り返りの時やお医者さんに見てもらうときに改善に繋げやすいということですね。

そうです。そして、皆さんがやっているストレスチェックの結果は会社には伝わらず、個人に知らされるわけです。そのストレスチェックの紙を印刷して、写真に撮って、病気メモに入れておいてもらえたら、産業医面談や病院の外来でも使えます。

なるほど。

会社側は、どこまで個人情報を把握しておくべきですか。それこそ、ストレスチェックが義務化して、企業側も、従業員のストレスに対して責任を持たなくてはいけなくて、雑に言うと「鬱病を出すな」という話じゃないですか。会社側としては、一覧というかまとまった情報をどう把握してどう活用するのかというイメージは、上田さんの中ではありますか。

ストレスチェックの結果は、集団での分析もされます。例えば、ストレスの多い部署があったら、業務内容などをヒアリングして改善していくというのも一つの方法かもしれないですね。

人単位というよりも、まずは組織単位で、チームや枠組み、グループ、カテゴリの中から問題がないかを見ていくことが大事なんですね。

企業は個人のデータは見れないので、部署単位や企業単位のデータを見てどうするかですね。

では、先ほどの人間関係とも繋がりますが、やはり集まる人の影響も大きいですよね。鬱病の人がいる会社は、裏で10人ぐらいの鬱病の人がいるかもしれないとか、そのような捉え方をした方が良いですかね。

なりやすい環境はあると思うんです。

産業医上田さんからメッセージ

最後にメッセージを頂ければと思いますが、鬱かもしれないとか、仕事がやばいかもしれないと感じている人に、最初にやってほしいことで今日は締めさせていただければと思います。アドバイスのような形で一言いただいてもよろしいですか。

厚生労働省の「心の耳」というサイトがあるんです。そこに、鬱病の症状が出ていたと思いますので、そこでみていただくのがいいかなと思います。

一旦、このようなところで自分の状況をチェックしてみるということですね。一人で思い悩んで抱えてしまうと、悪化する一方ですもんね。

そうです。ネットの情報を調べていくと、いろいろなことが書いてあって、何が正しい情報なのか、結局分からないという結論になり、不安だけが募ってしまいます。

それで、気付いたら取返しのつかないことになりかねないですね。では、まずは、きちんと受け入れて、このような所で一旦、怪しくないかを確認して、怪しいと思ったらお医者さんに行くのが間違いないということですね。

その通りです。多くの人が元気に、健康に働けたら良いですね。

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