不機嫌の効能

職場に一人はいませんか?不機嫌な人。

ドイツの文豪ゲーテはこう言っています。

人間の最大の罪は不機嫌である

これ、本当にそう思うんですよね。ただ、もしかしたら不機嫌でいる人は何かしらのメリットがあるのかもしれないので、真剣に不機嫌と向き合ってみることにします。

不機嫌肯定派

別に不機嫌を肯定しているわけではないと言われそうですが、幸福論のアラン氏はこのような言葉を残しています。

不機嫌な顔をナイーヴな形で見せ合えるといのは、愛をわかち合っている証拠である。賢者はそこに、たがいの信頼と心安さの証拠を見るだろう。

不機嫌でいられるというのは愛を分かち合った証拠、不機嫌でいても相手が理解してくれるという信頼の証拠ということですね。なるほど。ただアランさん、こんな言葉も残しているんですよね。

不機嫌というものは、結果でもあるが、それに劣らず原因でもある

不機嫌とはそもそもが「機嫌が良くないこと」です。

機嫌とは愉快か不快な気分のことを指します。

人間なので気分に波があるのは当たり前です。常に愉快な気分でいたいものですし、不機嫌な気分を望んでいる人は少ないと思います。ただ大事なことは自分の機嫌を通りの行動をする人が問題ということです。

不機嫌な態度をそのまま表出する人が問題

自分の感情そのままに動いてしまう、これって子供と同じです。

うちの2人の息子はまだ小さいですが、悲しければ泣くし、怒りたくなったら怒ります。ヨーカドーで欲しいものがあったら、買ってもらうまで帰られないと床に寝そべり、大音響で泣き叫びます。素敵な表現にすれば、とても感情に素直です。私は周りの目(「大変ね〜」というオバちゃまの目、「うるせぇな」というおじさんの目、「あの子泣いてるー」という子供の目、さまざまな視線をいただいてます)を気にしながら、できる限り周りに迷惑をかけないように、その場の対応に追われる日々です。

この不機嫌な態度は周りに伝播し、周りを疲弊させるんですよね。

私の上司は非常に感情に素直な方でした(嫌味)。

休日にゴルフでスコアが良いと超ご機嫌。前日飲み会があって不使い良いだと超不機嫌。当日社長との会議があると超ナイーブ(不機嫌)。我々の最初の仕事は上司の機嫌を正しく読み取ることから始まると言っても過言ではなかったでしょう。このスキルを私は高校時代、野球部の監督から習得することができました。

さて上司の話はそこまでにして、不機嫌な態度で私は誰も得をしないと思っています。不機嫌な人がそこに1人いるだけで、そこの空気って悪くなりますよね。感情・態度って伝播するんです。相手に移るんですよね。また職場で考えた時に、仕事って基本的にはチームやそこにいるメンバーで連携をしながら進めていくものです。声がかけづらい状況を自ら作って円滑に仕事が進むことなんてありません。

もちろん不機嫌モードを作ることで、周りから声をかけづらくするという効能はあります。ただそれは態度で示すんじゃなくて、1人で会議室に困ったり、今はリモートワークも増えたので自宅でやって欲しいものです。

超ご機嫌な日がある人も厄介

あと、意外と「ご機嫌が良い」という声は多いのですが、超ご機嫌な日がある人も厄介です。

これ見方を変えると波があるということなんです。ご機嫌メーター(そんなものないですが笑)が70%の人が、週に1回120%の日があると、職場だったら他の週4日は機嫌が悪い日に見えちゃうわけです。当然相談事やお願い事は機嫌の良いタイミングでお願いしたいですよね。なので、仕事が円滑に進みづらくなります。

機嫌をテキストで表現する人も厄介

あともう1つ、ご機嫌・不機嫌をテキストで伝える人も困りものです。

例えば機嫌が良い時の返事がこれ。

了解(`_´)ゞ

機嫌が普通の時の返事はこれ

了解!

機嫌が悪い時の返事はこれ。

了解。

機嫌が最悪の時の返事がこれ。

了解

こうやって規則性があればまだマシです。ただ了解の後の数文字で、自分の気持ちを伝えようとするのは本当に勘弁してほしいですよね。けど結構います。

機嫌を態度で出している人の問題点

これって、「自分の気持ちを察してくれよ、みんな」という状態です。

仕事に集中して話をすれば、社内の上司や同僚の機嫌を察する仕事なんて、就業規則には書いてありませんでした。もしろマネジャーって、みんなが働きやすくするためのポジションであり、役割だと思っていました。

なのに、出世すればするほど自分のわがままを通せるようになり、周りへの配慮がなくなり、悪い意味で自分に素直になっていく人がいるのは、みてていて今ではいたたまれないです。私はそうならないように、社内でも家庭でも精進したいです。

上司は「空気を読める部下=自分にとって都合の良い部下」を評価するのではなく、ちゃんと組織の目標に向かって貢献している人を採用し、評価しなければいけません。不機嫌でいることが、組織・会社運営を円滑にすることはありません。パフォーマンスを発揮することにも貢献しません。

言いたいことがあるのであればしっかり伝えて、その後はご機嫌でいることが本当にできる上司であり、良い職場です。

そもそも不機嫌な人が生まれる理由

不機嫌な態度を表に出すって甘えなんです、職場では。

中学時代、監督の前で選手交代に納得がいかなくてグローブをベンチに投げつけて、試合後のMTGも不貞腐れていたら、次の試合スタメンを外されました。背番号が3番だったのが、次の試合から13番(補欠)になりました。不機嫌でいることが許されないことを私は知りました。

職場で不機嫌でいられるのって、基本的に社長かお局か年長者か、周りを全く気にしない若手ぐらいです。これって、自分が思っている以上に周りがめちゃくちゃ気を遣っています。自分が思っている200倍ぐらい気を遣わせていることに気づいていないか、それぐらいやってもらって当たり前と勘違いしているかのどちらかです。

【結論】不機嫌の効能

特になし

機嫌の波と機嫌を態度で示すが悪

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