【成果の前提はリスト作成にある】営業効率を決めるリストアップ

今日のテーマは「営業リスト」です
営業研修や営業コンサルでよくお話しするのですが、改善インパクトが大きい、一番重要なものはリストです。営業の改善というと、手が付けやすいトークスクリプトや営業資料の見直しから始める方が多く見られます。しかし、営業をより効率的に、より大きな成果を出すために手を付けるべきはターゲット選定、すなわち売るべき相手のリストなのです。

営業リストを作成する理由

まず皆さん、胸に手を当てて考えてください。御社の商品は万能薬でしょうか?つまり何にでも効果がある商品、商材でしょうか。決してそうではないと思います。このご時勢、多様化したニーズに応えるのはもちろん大事ですが、すべてのニーズに応えようとすればするほど商品の訴求力は弱まっていきます。

弊社、営業ハックを例にお話しすると、我々の仕事はシンプルに営業代行事業です。テレアポ代行、クロージング代行、商談代行など様々な形でお客様の営業の代わりをしています。お客様は、主として営業の戦力リソースが足りない会社です。「もっと商談機会が増えたら売り上げは伸びるのに」といった課題を抱えているお客様を中心に支援をしています。

お客様を別の角度から見ると、たとえば地方のメーカーや商社、成熟産業もしくは衰退産業と呼ばれる会社が多くあります。それらの会社の多くは、今まで親会社や一定の取引先をメインに売上を稼いでいたものの、マーケットがシュリンク、縮小してしまって、自分たちの売上も伸び悩んでいる。だから今、自分たちも稼ぐ力を身につけなければいけない。そういった会社から声をかけていただくことが多くあります。

会社があれば、基本的に営業はあります。よって、全ての会社が我々のお客様になる可能性があります。しかし、私は全ての会社のお手伝いするとは言いません。

会社は、どんなお客様をメインにお手伝いしたいのかを定める必要があります。これが営業リストを作る理由です。

営業リストに載せるべきターゲット

誰に営業するべきなのかを考える際の一つの基準として、顧客のポテンシャルがあります。ポテンシャルとは、自分たちが解決できる問題の予算規模です。これは現在・未来両方の面から考えていく必要があります。ベンチャーやスタートアップなら、予算は小さくとも大手企業と付き合えたら自社のブランディングになるということが営業をかける理由になることも考えられますが、ここではシンプルに、売上を稼ぐ、成果を出す、その目線だけで考えましょう。

弊社は、営業の問題に対しての予算をいただきます。マーケティングの会社であればマーケティングの予算、広告会社ならば広告予算、設備関係なら設備の予算等々。企業が各分野において使える金額、予算の幅はもちろん違います。

ビジネスは、基本的に対等なパートナーとして相手と取引をします。お金をいただく代わりに成果を出すのが対等な関係です。ここで、対等にお付き合いするべき相手は誰なのか考えてみてください。たとえば規模が大きい、従業員数が多い、売上規模が大きい、資本金の額が大きい、そういった基準で相手を選ぶことがあるでしょう。しかし、どんなにお金があったとしても、その会社がその分野にお金を使いたいと思っていなかったら仕事は出ません。

会社全体で予算はあるものの広告予算がない会社に広告会社が営業をかけたところで、使ってくれる金額は小さいでしょう。一方で、会社全体で使う金額は小さくとも、予算としてマーケティングに全体の80%を投じるという会社があれば、ターゲットになり得ます。

営業をかけるべき相手は、問題・課題に対してお金を使ってでも解決したいと思っている会社です。これが最初にお伝えしたいポイントです。一番やってはいけないことは、会えるから、アポをくれるから、こういった形で顧客の選択をすることです。

これは、派遣会社の例です。働いている人数が少なければ少ないほどトラブルが起き難い。逆に言えば、その分野で多くのお金を使っている会社ほど、トラブルや問題が発生する確率は上昇します。

極端な例ですが、洗濯機が2台のコインランドリーと20台あるコインランドリーのどちらが故障やトラブルが発生しやすいか。当然、洗濯機が多い方です。これは確率的な問題です。その分野にすでにお金を使っている会社、設備を投資している会社、人をアサインしている会社であればあるほど トラブルや困りごとが起こる確率が高いということです。要は、問題・課題が発生する確率が高いところに営業しようということです。

もう一つ、サンクコストという考え方があります。サンクコストは埋没費用とも言います。お金を使っているから回収しなければならないという意識です。

まとめると、営業するべき相手は、問題・課題に対して予算を持っている会社、もしくはすでにお金を使っている会社。この2つが重要なターゲットです。

営業リスト作成の重要な視点

お金の使い方は組織の戦略で決まります。ミッション、ビジョン、バリューという表現がありますが、会社の目的があり、それを実現するために戦略があって、戦う方向性が決まります。その方向性に沿った具体的な動き方が戦術です。戦術を落とし込んだ組織が本部、さらに落とし込んだのが事業部、さらに落とし込んだのが課、そしてさらに落とし込んだのが個人です。このように、個人の戦略・目的は最終的には会社に紐付いていなければなりません。だからこそ、上位レイヤー、高い層から問題意識を持っている会社に営業するのがベターと言えるわけです。

「稼ぐ」という基準で営業リストを考えたときに、2つの視点があります。まずLTV、「Life Time Value」です。LTVとは、一回の取引でなくお付き合い期間全体で見た利益です。たとえば、サブスクリプションは一回あたりの取引金額が数千円、数万円と小さいながら、毎月、毎年いただいているうちに最終的に一千万、一億といった売上、利益になるというLTV重視ビジネスモデルです。

サブスク型以外の商品でも同じ発想が可能です。売り切り型の商品でも2回、3回とリピート発注の可能性があるかどうか。こういったLTV視点で営業リスト選定をすると営業が楽になります。

もう一つの「稼ぐ」の見方ですが、CPSという言葉を私が作りました。お客様一軒を獲得するためのコストを「Cost Per Action」略してCPAと言います。しかし、契約はできたものの、とんでもなくクレームやトラブルが多いお客様があるのも事実です。CPAを低く抑えられても、その後のコストが大き過ぎるのでは意味がありません。そこで、持ちたい視点はCPS、「Cost Per Success」です。取引後の仕事を成功させる、正常に運営するところまで含めてコストを考えてください。

最小限のコストで最大の売上を実現するために不可欠な視点がLTVとCPSです。企業およびその商品や取り組みに対して共感値や理解の深いお客様であれば、コミュニケーションコスト、すなわち時間や手間は小さくなるでしょう。反対に、そうでない相手と取引すると説明時間が長く取られる、トラブル対応に時間を取られるといった形でコストが大きくなります。弊社の商品に満足していただけるお客様はどんな会社だろう?このような視点でLTVとCPS 、2つの視点をもってリスト選定を行ってください。

リストを作成するためには、受注基準を明確にしましょう。図はあくまで例ですが、8個あげました。会話が成立する相手ですか?過剰な期待を持たれていませんか?できないことに対して承認を得ていますか?納期・期日に対して無理がないですか?できないことをできないと言ってOKしてくれますか?過剰な値引き交渉や勝手な条件変更を求めてきませんか?担当者はやる気がありますか?その取り組みや交渉は会社の総意で動いていますか?

会社の総意を得ているかどうかという点で私の経験談をお話しします。某社の取締役が、とても熱心に弊社サービスを採り入れたいと言うのです。取締役である自分がOKを出せば大丈夫だと。そこで私も張り切って企画書を作り、ミーティングも重ねました。そして最後のミーティングの翌日に電話すると、その取締役が言いました。「社長がやめろって」。自分がOKと言ったら全部通ると言ったはずなのに。

関わって良かったと相手に思っていただくのはもちろん大事ですが、自分が時間を費やした分の見返りがあるかどうかも軽視できません。そのためにも受注基準が必要です。

受注基準を決めたから受注が増えるわけではありません。しかし、受注基準とは関わるべき相手と関わってはいけない相手の選別の基準です。これによって無駄な時間が減ります。その時間を関わるべき相手への提案作成や打合せに使えます。だからこそリスト作成がとても重要だということです。

営業リストの向き合い方

では改めて、どんな相手に営業するべきなのか。

最も重要なポイントは「課題感と優先順位」です。やりたいと言いながらやらないお客様がいます。「契約書を送って」と言うので送ったら音信不通になったお客様もいます。なぜそんなことが起こるのか?その会社の中での課題感と優先順位が低いからです。だから動いてくれないということを頭に入れておいてください。

誰に営業をするべきかと聞くと、最初はベンチャーやスタートアップ、いつかは大企業に営業したいという話になりがちです。ここで意識するべきことを整理します。エンタープライズセールス、すなわち大企業向け営業とSMB、中小企業向け営業を比較して考えます。

大企業はターゲットが少ないながら、一社あたりのアカウント、利用者数が多い。意思決定までに時間がかかるもののチャーンレート、退会率は低い。大企業ほど稟議を回すのでリードタイムも長く、決裁関係者も多く、顧客単価は高い。一般に予算規模は大きく業界での影響力も強い。

一方で中小企業は企業全体の99.7%と言われるほど多く、一社あたりの人数規模は小さいので多くの受注を取る必要があります。退会率は高そうですが、社長に営業できればリードタイムは短く、決裁関係者も少ないので早く決まります。顧客単価は小さいものの、積極的に営業していこうという発想でSMB営業戦略は立てられがちです。

しかし、エンタープライズ営業、SMB営業とも、ここまであげた特徴は全部本当でしょうか?自社商材のターゲット企業は本当に溢れるほどありますか?中小企業だからといって本当に退会率は高いですか?中小規模でも特定分野に大きく投資して予算を組んでいる会社はないですか?ある中小企業の社長さんが実はインフルエンサーでツイッターのフォロワーが一万人いたり、地元の権力者であったり、商工会議所の重鎮だったら影響力は強いと言えませんか?

大企業だから、中小企業だから、さらに所在地などももちろん大事な指標ですが、それだけで判断して本当にいいのかどうか。それがこの図のポイントです。

リストに向き合う4つの視点をあげました。リスト作成は、どうすれば営業先を集められるのかという視点に偏りがちです。しかし、営業において大事なポイントは、掻き集めるのでなくしっかり絞り込むこと、そして顧客との関係性をより強化していくためにリストを育てるという発想です。さらに、営業先は無数にはありません。そこで、ピボットという表現がありますが、少しずつずらしながら営業範囲を広げていく、この「集める」「絞る」「育てる」「ズラす」の4つの視点が重要です。

では、この視点で見た時に営業リストによって何ができるのか。営業リストの向き合い方の4要素を上げまし た。

リストの中身で必要なものの一つが内容量、必要な情報のボリュームをしっかり確保していること。もう一つは精度、確からしさ。探している正しい情報が入っているかどうか。次に鮮度。リアルタイム性です。データが10年前のものでは意味がありません。最後に母数です。目標数値から逆算して必要な母数が揃っているかどうか。これら4つの要素を揃えるところがリストとの向き合い方の大前提です。

ターゲットのリサーチ

営業が事前にするべきことはリサーチです。しかし、その前に整理・理解することが重要です。その上で予測ができます。中身が揃っているから大丈夫、ではなく比較ができる状態になっているかどうか。言葉の定義や内容が理解できているかどうか。整理・理解ができるからこそ予測ができます。

商談の事前準備には3つのポイントがあります。情報収集 仮説構築、情報提供。これらをしやすい状態をリスト作成段階で作っておくべきです。相手のことをゼロから調べるのは大変です。また、比較材料がなければ良し悪しが判断できません。たとえば身長170cmと聞くと私のように170cmない人は「いいな」と思います。一方で、身長180~190cmある人なら「小さいな」と思うでしょう。人は自分の基準で事実を解釈します。物事の良し悪し、大小、多少、それらの解釈をするために比較材料が必要ということです。

情報は整理と収集の往復活動です。根拠のある正しい情報を網羅した質の高いリストを作るためにも、情報を効率よく集められる仕組みや状況を作っていかなければなりません。

次に、リスト作成の作業において、会社を理解できているかどうかです。これには様々な手法がありますが、一つの切り口をご紹介します。

経営力は企業力、商品力、営業活動の掛け算です。営業は、会社のブランドがあった方が当然しやすいはずです。上場企業である、有名人から支持されている、投資されている。もしくは企業の規模が大きい、社員数が多い、お金があるといったこと。商品力は、どのような商品で、どのような機能があって、どのような効果があるのか。そして企業力、商品力ともに認知してもらえているかどうか。これらが揃って売上になります。いずれかがゼロだと売れません。どんなに会社が強く魅力的で商品力があったとしても、営業の仕組みがなければお客様に届きません。したがって、その会社の状況や課題を予測する際には、自分なりのフレームワークを持つことをお薦めします。それは経営力より採用力、広報力、営業力かもしれません。様々な形で因数分解する視点を持ち、それに合わせて情報を集めてください。

リサーチの手段には様々なものがあります。ホームページ、商品ページ、採用ページ、プロモーション、プレスリリース等々。様々な形で情報が溢れている現在、それらは玉石混淆ですが、情報発信されているものを確認していなければ相手は物足りなさを覚えます。お客様が営業に幻滅する理由は3つです。きちんと調べていない、きちんと会話してくれない、きちんと覚えていない、です。

会社だけではなくて担当者個人のことも調べましょう。Webの中に様々な手掛かりがあります。

営業リストの活用方法

営業リストの正しい使い方は、まずは商談の大筋のイメージ、シミュレーションを立てること、そして相手の発信情報を整理することです。さらに、世の中に出ている様々な情報から自分たちが知られている可能性もあります。皆さんは、会う前に相手に知られている、第0印象を持たれているという前提で営業をしていますか?

既に知られている情報を元にしながら、我々はどのような情報を伝えれば好印象を持ってもらえる確率が上がるのか。第0印象のアップデートを心がけてください。

営業リストが営業の可能性を規定する

商談前のコミュニケーションといえば情報収集ですが、営業を効率化するための重要なテーマはタイミングと共通項を事前に作ることです。共通点を見つけようと「趣味は何ですか?」「お好きな食べ物は?」などと雑談で聞く人がいますが、商談の初っ端からそんな話題を出されたら相手は気持ち悪いだけです。そうならないために、こちら側から意図して共通点を作る、共感の気持ちを作るタイミングを作り出していく。こういった営業戦略を意識してください。

営業リストのポイントは「内容量」「精度」「鮮度」「母数」と説明しましたが、鮮度、精度、内容量が揃ってくると、タイミング作り、共通項作りが進めやすくなります。

そして、レバレッジ、どうすれば効率よく営業できるのかです。一回のアクションを一回で終わらせないでください。一つ成果が出たら、それを何かに転用する。一つの仕事を一度の成果で終わらせない、一石二鳥と言わず「一石十鳥」を作る発想を持ってください。

営業リストで可能性が決まります。受注とは、ざっくり言うとアプローチ数×制約率です。したがって、100社にアプローチをして成約率30%であれば30件の受注になります。売上は、受注数×顧客の平均単価です。30社の受注で顧客単価1万円であれば30万円、10万円であれば300万円、100万円であれば3000万円です。受注して単価が決まれば売上は自動的に決まります。利益もシンプルです。売上×利益率、これで利益の金額が決まります。利益は営業力で決まると思いますか?違います。扱っている商品と営業する相手でほぼ決まります。

受注数はアプローチ数×制約率と説明しました。つまり良い営業リストの3要素は、まず「量」です。求める受注数に必要な母数であれば良いという考え方になりがちですが、営業しきれなければ意味がありません。また、本当に必要な量が確保できているかという視点も重要です。

リスト数以上の受注は生まれません。100社リストアップしたら最大受注数は100社です。したがって、必要受注数からの逆算は不可欠です。必要リスト数の求め方は、必要受注数÷制約率です。これで、まずは自分たちが必要な今月の、あるいは今週のリスト数を決めてください。そこから逆算してどう集めるかという視点が生まれます。

次は精度ですが 成約率、顧客単価、利益率。これらもリストである程度まで決まります。

お客様の財布以上の売上はありません。まずは財布にお金が入っているかどうか。その上で問題・課題に対してお金を払ってでも解決したいという気持ちが作れているかどうかです。

利益は成約率や利益率のパーセンテージ、確率で決まります。割合が決まれば受注数も売上も利益も決まります。ここで重要なポイントが鮮度です。

なぜ鮮度なのか?時期違いは営業コストを跳ね上げるからです。必要がないときに必要ない営業をすれば、「いらない」と言われるのは必然です。では、「いらない」と言われないためにどうすれば良いでしょう。営業資料、切り返しトーク、質問の仕方等々はもちろん重要ですが、今必要な人に営業をかけること以上に重要なことはありません。

タイミングを逃さないでください。プレスリリースを見ていますか?採用サイトを見ていますか? SNSは見ていますか?これらリアルタイムの情報を確認しているかでどうかで営業の動き方は変わり、営業コストも上がるか下がるかが別れます。必要なタイミングで必要な提案をしていく、これは絶対に忘れてはなりません。

以前、OA機器の営業の方の相談を受けたことがあるのですが、OA機器というものは毎年買い換えるものではありません。3年、5年、10年という大きなスパンで動くので、一度他社の商品に切り替えが決まったら、そのお客様が次にお金を払ってくれるタイミングは3年、5年、10年後になります。それだけの期間、相手に忘れられない営業をしなければならないわけです。そうなるとコミュニケーションコストが積み上がっていく。そうならないように、タイミングを逃さないようにしましょう。

成果が出ない営業リストとは

組み合わせを間違えると成果は出ません。いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように売るのか。たとえばプッシュ型営業の往訪には飛び込みやテレアポがありますが、コロナ時期に飛び込み営業は反応が出ませんでした。当然です。家族とも会えないのに、飛び込み営業マンと話そうとは思いません。よって、手段の見直しが必要になりました。マスクが一番よく売れたのはコロナの最初の時期でした。徐々にマスクを外していこうという流れになり、今年4月から分類も変わるといったところで、動いていないと売上を得るタイミングを逃してしまう。営業リストを作成するにあたって、When、Where、Who、What、Why、How、この6要素は不可欠な視点です。

組み合わせ間違いは成果が出ないというのは、時系列ではこのような流れになります。ここで意識していただきたいポイントは、「誰が」営業するかということです。

営業職の3要素として、「会話をする」「購入の支援をする」「明確な目標を掲げる」があります。「誰が」というと、基本的には皆さんが営業するのですが、もう一度胸に手を当てて考えてみてください。あなたは、クラスの全員に好かれていましたか?

私は研修で1000人以上の方に同じ質問をしたことがありますが、この質問で手を挙げた人は一人もいません。つまり、数十人が集まると、もう全員から好かれることは難しくなるわけです。それなのに、なぜか営業職になった瞬間に、誰もがすべての人に好かれようと考えがちです。

自分が営業するという前提で考えて、どのような人が私の話を素直に、しっかり聞いてくれるのか、受け入れてくれるのか、会話が成立するのか、イメージしてください。そのような相手に営業するべきです。もちろん、最終的には様々な形で自分の関わり方、コミュニケーションの取り方を変えられる営業が理想形ではあります。しかしながら、まず現時点で成果を出そうと思うなら、まずは自分の話を聞いてくれる確率が高い人と話をした方が成果は上がります。

営業リストは成果の前提となる

リストの選定時点で前提が決まります。自分が会いたいと思った相手は、自分に対してどのような印象を持っているのか、どこが競合として当たる確率が高いのか、どんな体験をしているのか、自分との相性、業界との相性はどうなのかという点です。

以前、宇都宮で営業代行をさせてもらったことがあります。ホームページの制作代行だったのですが、全然売れませんでした。あまりに反応がなかったので、宇都宮の商工会議所に潜り込んでお聞きしたら、「半年前に東京の変な業者がやってきて、会議所のメンバーほとんどがホームページを作ってもらった。金額は格安だったけれど、一度作ったらトンズラされて音信普通なんだよ」という体験をしていました。そのせいでWebの印象が最悪だったのです。「東京のホームページ制作会社」と聞いた瞬間に気持ちがシャットアウトしてしまう、話を聞きたくない状態になってしまうということでした。

自分が会いたいと思った相手をリストアップした時点で、営業のしやすさ、受注の確率、金額規模が決まる可能性は高いということです。だからこそ、今自分が作っているリストに関してどんな印象を持たれている確率が高いのか、その会社群、地域、規模感にどういった競合が入ってくるケースが多いのか、またそういったお客様は共通項としてどのような体験をしているのか、相性はどうなのか。この視点が非常に重要になります。

お客様に営業するにあたって「4つの不」、 相手に「不急」「不信」「不要」「不適」がないか。これらも、リストを作った時点である程度決まってくると言えます。だからこそ、営業しない相手を先に決めておくことが重要です。自分たちの成果をより効率的に出すためにも、関わるべき相手にこそ時間を費やす、投資をするという意識をぜひ持ってください。

質問「上位者と接触できる営業リストとは?」

さて、このような質問をいただいたことがあります。

上長との接触率が高い
経営者との接触率が高いリストを
教えてください

回答として、その発想は危険かもしれないとお伝えしました。上長、決裁者、経営者とのコンタクト率が高いリストを作ろうと思えば作れます。規模が小さい会社を選べば良いのです。会社が小さければ、テレアポすると直接社長や社長の奥さんが出る可能性があります。しかし、営業したい相手はそんな会社ですか?「その発想は危険かもしれない」とはそういった意味でした。

いきなり上位者との接触を求める発想についてもう少し考えてみましょう。営業にはステップがあります これは営業目線のステップですが、当社を知ってもらい、興味を喚起し、会うべき相手を見極め、そして商談、提案、追跡、成約、有料顧客化という流れで、成果に向けてステップを上っていきます。

見方を変えて、お客様も自分で判断をして買い物すると考えれば、同じように段階が上がっていきます。たとえばツイッターなどで商品に興味を持つ、検索して調べる、比較する、検討する、そして買う。使ってみる、続ける、そして他の人にもシェアするという形で動いていくわけですが、組織になるとフェーズごとに分断されています。

組織では、比較検討はメンバーがして、購入の意思決定は上長が行います。つまり上長や上位者、経営者は、組織のピラミッドが大きくなればなるほど意思決定直前のタイミングでしか現れない確率が高いのです。そのような人にテレアポで何とかしよう、飛び込みで何とかしようとしても無理があります。大企業の経営者、決裁者のリストを作ってアプローチすればすぐ受注になるという考えは、そもそも間違っているということです。

様々なマーケティングの捉え方がありますが、認知・興味・欲求が不可欠だといった時に、相手はどのタイミングで出てくる確率が高いのでしょうか。意思決定段階なのか比較検討段階なのか、検索段階からどんどん会話ができる確率が高いのか。

営業として費やした時間を無駄にしないためには、こういった視点をもって顧客選定、すなわち営業リスト作りを考えていかなければなりません。

以上、営業効率を決めるリストアップについての説明でした。

 

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