【ノウハウ満載】展示会営業から必ずアポを生み出す戦略

今回のテーマは、展示会のフォローや集客といった「絞り込んだ」ものです。展示会は有効に活用すれば大量のリードを数日で生み出せる有効なマーケティング手法ですが、十分に活用しきれていないという声も聞かれます。そこで、弊社の経験や蓄積したデータをもとに、展示会営業を成功に導く具体的な方法をご紹介します。

はじめに


この記事を書こうと思ったきかっけは、あるお客様からのご相談でした。「せっかく展示会に出展したのにアポが増えないんです」と、重い空気の中で打ち合わせしたことを今でも覚えています。

展示会は安い買い物ではありません。ビッグサイト、国際展示場、関西や福岡、各地で展示会は行われており、コロナ以降はオンライン展示会も増えました。このような環境にあって、展示会施策に力を入れて取り組んでいる会社は増えたのではないでしょうか。ただ、せっかく何十枚、何百枚と名刺を集めたのに商談が増えない、商談にすらならないといった課題、お悩みを多くの会社が持っています。

弊社は現状、展示会後のフォローの支援では概ね1/5社にアポイントをいただけています。1/5社とは、展示会に出展し、参加者の名刺やお客様情報をいただき、最近だとQRコードでデータを読み取ることもありますが、そういったお客様の5社に1社からアポイントを獲得できているということです。

ここで、そのために何をしているのかをお伝えします。ただ、とんでもなく画期的なことをやっているかというと、正直そんなことはないと思います。当り前のことをいかに丁寧に、確実にやりきるかで成果は決まるというところを、改めて強調することになると思います。

展示会営業の残念な実態

「なぜ展示会が機能しないのか」。その理由を3つ挙げました。「営業、マーケ判断でアタック先を勝手に限定」してしまっている。これはマーケットよりも営業の判断が多いと言えます。「ここはターゲットじゃないな?ここはお話しした時に反応が悪かったから営業しなくていいや」といった感じで、せっかくたくさんの名刺を集めたのに実際にコンタクトを取ったのがごく僅かというケースがあります。

本当にあった話ですが、300枚もの名刺を集めて30社しか連絡取っていない会社もありました。それなら展示会でなくても良かったかもしれません。10社にコンタクトを取るのなら、10社に絞ってアプローチした方が早かったのではないでしょうか。

あるいは、展示会開催で満足してしまって、「今回のブース、めちゃくちゃカッコよかったよ」「今回のツール、あれはイケてるから今後も使いたいね」で完結して、その後のフォローやコミュニケーションを取らず、商談にもアポにもつながらず終わっている。そんなケースが少なからずあることを多くの会社から聞いています。「他の業務が忙しくて、なかなかフォローに回れない」といったご相談もよくいただきます。

「うちは展示会に出したら大体200人ぐらいと名刺交換できて、そこから大体10件くらいお問い合わせをいただいて、打ち合わせをすると2件ぐらい決まるからそれで十分」。これも実際に聞いた声です。

展示会の費用対効果が、200人に連絡して2件決まったからOKだそうです。もちろん、コストであったりツールの単価であったり、商品・商材の兼ね合いによっても変わってくるかと思いますが、その話を聞いた当時の私の感想は、「もったいない!198社はどうしているのですか?」でした。その会社は営業の方が自分で交換してもらった名刺は自分の担当にしていいということで、やる気のある営業ならフォローしますが、そうでない人が担当してしまうと名刺だけが増えていきます。

私は新卒で入った会社でテレアポを頑張ってやりました。入社研修が1週間ぐらいあって、その後、最初に私がテレアポを始めたのです。「学生時代にテレアポのバイトをやっていたので、研修はいいのでテレアポさせてもらえませんか」と言ったらさせてもらえました。そこで、私が学生インターンの時の話をしたのです。「先輩、過去に一度でも会ったことがあるお客様に営業したらアポ率が高いって学生時代にすごく実感しているので、もし先輩たちが営業していない先や持っているけど使っていない名刺とかあったら、いただくことはできませんか?」と。

そうしたら、ガラガラガラ…。扉が開いて、本当に何百枚という名刺が出てきて「これ、営業していいよ」と言われました。その名刺からのテレアポは、普通アポ率10%くらいですが15%だったと思います。ものすごく取れました。担当者名に加え、名刺には携帯電話の番号も載っているし、チャットワークのID等が印刷されていることもあります。チャットワークから連絡をしてアポイントを獲得することもできると思います。

昨今、お客様の個人情報は取得しづらくなりましたが、それがあるだけで営業がしやすくなるのは、今も昔も変わりません。それだけ、担当者情報やいただいたお名前、連絡先は会社の資産であり、営業の宝なのです。その宝を眠らせているということに、私は当時から勿体なさを感じていました。そのようなこともあって、展示会後のフォローを支援することが増えたと思います。

そもそも展示会に出す意味はあった?

 営業の成果は「量×率×質」で決まる

 では、営業の成果は、どうやって決まるのか?

結局は、「量×率×質」です。「量」というのは、純粋に活動量です。「率」は確率です。アポ率・成約率(営業の成功確率)。そして「質」とは、「単価」と考えてください。基本的に営業とは、売上にせよ粗利にせよ最終的にビジネスなので、お金を生み出すことが一つの使命です。したがって、活動量を上げて、成功率を上げて、お客様からいただける金額を最大化させていくことで成果が決まります。

それならば、営業の価値を最大化させていくために展示会の費用対効果はどのように捉えられるか。先ほどの例ならば、受注単価しかないということになります。

展示会の費用対効果をLTVから考える

費用対効果は様々な視点から考えることができます。たとえば「リードの獲得単価(見込み客数分のコスト)」。これは1人の見込み客、営業先を確保するのに、いくらかかったかです。「商談の獲得単価」。これは1件のアポイントに対していくら費用がかかったのか。「受注の獲得単価」。これは1件の受注をいただくにあたっていくら費用がかかったのか。

展示会はあくまで営業手法の一つです。他にも集客の方法はあります。ウェビナーを開くのも、Facebook広告を出してホワイトペーパーをダウンロードしてもらうのも、Googleでリスティング広告を出して問い合わせをいただくのもそうです。もちろんテレアポもそうです。お客様を集める方法は様々ですが、展示会というアクションにおいて、どれくらい1社のお客さんから売上を確保できたのか。これを「LTV」と表現しました。

LTVとは「生涯顧客価値」という意味で、1社のお客さんが契約期間内にどれだけのお金を使ってくれるかです。

「〇〇単価」だけで良し悪しは決められない

先ほどの例のお客様は「受注の獲得単価」しか見ていません。「獲得単価」も見ていませんでした。2件取れているからOKと、営業における費用対効果の分析をしていませんでした。

展示会の費用対効果を考えるなら、まず出展コストはいくらなのか。出展料が100万円、装飾・備品代50万、その他50万円かかって、当日の人件費は別にして、出展コストとして、200万円かかりました。ここで先ほどの計算に当てはめていくと、名刺が200枚回収できたなら、リードの獲得単価は200万円分の200件なので1万円です。商談の獲得数は、商談獲得数が50件あれば 4万円です。受注数で割れば、受注獲得単価が出ます、10件ならば20万円です。こういった形で、費用対効果の分析は可能です。

ただし、このような単価を出したとしても展示会の費用対効果の分析はできません。これで良し悪しの判断をつけてはダメです。

リードタイムによる他の手法との比較


展示会は、あくまで1つの営業施策に過ぎません。見込み客を集めるにあたって、展示会、テレアポ代行、Web広告等、様々な形で集客が可能です。本当に展示会がベストな手段なのかどうか、常に検証・改善する必要があります。実施コストは展示会なら200万円。リード数が500件。ならばリード獲得単価は4,000円です。テレアポ代行は50件商談できた時に、商談の獲得単価が2万円です。受注数の比較をした時にどうでしょうか。このような分析もできます。「受注の獲得単価」「商談の獲得単価」「リードの獲得単価」だけでは判断はできません。営業の施策においての判断は、先にお伝えした「LTV」、そしてリードタイムと呼ばれる「検討期間」も考えなければならないからです。

検討期間が長ければ長いほど、営業はそのお客様に対してフォローやコミュニケーションを継続しなければなりません。契約をいただくまでに1年間かかったのであれば、1ヶ月に2回連絡をして商談するとしたら最低年間24回は会っていることになります。1回の商談が1時間ならば、24時間かかっています。担当者の時給が1万円ならコストは24万円です。もちろん、商談の準備をしたり上司に時間をもらって相談したり、時間はそれだけではないでしょう。このように時間をかけることが悪とは言いません。ただ、費用対効果の判断をするなら、本当に展示会からの営業が効率的なのかどうかを考える必要があります。成約率の判断も必要です。

営業にいくらかかったか、いくらで取れたのかだけではなく、成約率、LTVも考えていかなければなりません。

展示会営業でアポ獲得率にこだわる理由

 展示会営業において、狙ってアクションを取るべきなのはどこか、リアルな数字で出しました。

アポの獲得率・成約率。この部分は比較的高くなりやすく、営業の仕方によって改善がしやすい部分です。初回商談から契約までフォローしていけば、見込み客がいれば、中長期的に営業できる関係、環境ができています。展示会を有効活用するためには、ここの数字にフォーカスを当てていきます。

つまり、フォローをすれば営業先が確保できます。フォローしないから、その場だけで判断しなければいけなくなる。先ほどの例で、もう少し考えてみましょう。

アポイントの獲得率が10%でした。つまり、商談未実施企業が90%9割存在している状態です。展示会後2週間でこのような獲得率ならば、そこから2週間以降でまた連絡をすれば、アポイントに繋がるかもしれません。展示会の費用対効果が、展示会前後の1か月だけではなく半年先、1年先の皆さんの営業活動を救ってくれる可能性もあります。

そして、「成約率」です。成約率が4%であれば、「未受注企業」が96%、そこに存在しているはずです。だからこそ、96%の未受注であれば、受注いただくまでのフォローをしっかりしていけば、今日やった展示会は3ヶ月、半年後、1年後、数年後、皆さんの営業資産になる可能性があるのです。だからこそ、フォロー大事、コミュニケーション大事、継続的なアプローチが大事になるのです。

展示会後のフォローでやるべきこと

展示会後2週間以内が勝負

 営業やマーケティング施策の中で、今日実施した展示会の2ヶ月間での回収率はどれぐらいかといった点も意識していると思います。では、今日の展示会の成果を今月中に出すにはどうしたら良いか。今日は914日なので今月はあと2週間あります。この2週間で何をすべきかですが、展示会フォローの1つのキーはスピードです。

これは、展示会を開催した1週間後、2週間後、3週間後におけるアポイントの獲得率と、資料の送付率です。1週間以内にアプローチをしたものは、アポイント獲得率が10.2%でした。2週間後で7.6%3週間経つと2.8%です。3%でいけば、一般的に新規の行動リストのテレアポと数値的にはそれほど変わりません。展示会後2週間以内にアプローチをすれば、成果が出る確率は高くなります。

あえて資料を送付する

もう一つやるべきアクションは、資料の送付です。展示会が終わった後、「当日資料を渡したからもう渡さなくていいんじゃない?」と思われがちですが、展示会場を思い出してください。隣のブースにはどんな会社がいましたか?御社の競合会社です。私は展示会に参加したことも出展したこともありますが、展示会で資料を渡して名刺交換したら、その会社は競合他社にも興味があるはずです。そこで、「弊社も似たようなことをやっているので、ぜひ一緒にご覧ください」と資料を渡すもらってくれます。当社が渡したら競合も渡す、競合が渡したら当社も渡す。当社がうまくいったら競合他社もうまくいっている可能性があります。そんな中、スピード感を意識しないと相手は忘れてしまいます。競合他社の資料も同時にもらっているので見ていないし、忘れます。

数年前、ビッグサイトの展示会に行きました。情報収集して、資料をもらいました。そのときどこかの会社が紙袋をくれまして、その紙袋にもらった資料を全部突っ込みました。帰って見ていません。開けていません。嫁にいつ捨てるのと怒られました。それで、捨ててしまいました。

結局、資料を渡したとしても説明の機会がなければ忘れられる確率が非常に高いのが展示会ということです。だからこそ早く、継続的にコンタクトが取れるように、そして連絡が取れる口実を作っておくためには、資料送付が最適というわけです。展示会では10. 2%7.6%2.8%と比較的高いアポイント獲得率を維持できています。最終的に弊社がリストベースで1/5ものアポ率をいただけているというのは、このような背景があります。これを「展示会に出たんだから当り前だろう」と考えないでください。なぜ展示会後のアポ率が高いのか、もう少し理解を深めておきましょう。

 担当者との接触率を高める

弊社がテレアポ代行をする際の一つのトリガーは、アポイントの獲得率ではなく、担当者との接触率が維持向上できているかというところです。展示会は、担当者の接触率が40%を超えます。コールドリストのテレアポは一般的に10%前後なので4倍です。理由は簡単なことです。

ここに4つ挙げました。担当者のお名前を獲得できているので、受付で止められることが少ない。そして、携帯電話の番号が名刺に書いてあれば、そのまま携帯電話にご連絡をさせていただける。たまに電話嫌いのお客様がいらっしゃるのですが、そんな方にはショートメッセージを送れます。名刺・メールは埋もれやすいのですが、ショートメッセージは意外と開封率が高いのです。

人材系の会社なら人事部宛の直通番号があったりします。これは採用があるからですが、直通番号に連絡をすると反応率は上がります。また、関係性を受付の方にお伝えできるので、「受付ブロック」に合う可能性が低い。ただし、担当の方と話ができてもそれだけではアポイントの獲得率は上がりません。担当者接触率を上げ、そして担当の方とお話をして、アポイントの依頼をして承諾をいただいてアポイントになるわけです。

「お断り」の背景を理解する

私は、テレアポのお断りには3種類があると考えています。「反射的なお断り」「心理的なお断り」「論理的なお断り」です。「反射的なお断り」とは、テレアポと聞いた瞬間、営業と聞いた瞬間に、電話を切ってしまうものです。「あ、間に合ってます、大丈夫です。さようなら」みたいな感じです。次に「心理的なお断り」は、「予算がなくて難しいです」「今忙しいんで、繁忙なんで。申し訳ないです、失礼します」みたいな感じです。忙しいと言っても現実には話す時間くらいあります。けれども営業だから、テレアポだから、この人は会話の雰囲気が合わないからやめておこうという反応です。

テレアポをしていると、「今予算がなくて」と言われることがあります。しかし、考えてください。金額がいくらか言いましたか?何も言っていないのに予算など言えるはずがありません。もちろん、高そうだと思われているケースがあれば、お客様がネットで調べて商品のサービス単価を知っている可能性もあります。「10秒で終わるインタビューです」と言えば「じゃあいいよ」となることもあります。相手は妥当な理由をもって断っているとは限らないのがテレアポです。

その点、展示会のアプローチは反射的なお断り、心理的なお断りが少ない傾向があります。我々が電話をかけてお話しして、会話できるケースが実際に多いです。きちんとお伝えすると、「それならば」とお話できることもあります。お断りされるときも、正直に理由を教えてくれるケースが一定数あります。これは、すでに関係が作れているからです。なので 展示会は非常に反応率が高い、効果の高い施策の一つであることは間違いありません。

この「論理的なお断り」に正しく至るように、きちんと断られることは一つの正義です。きちんと断られていないと、次のアプローチの作戦を練ることができません。では、アポイントの承諾にせよ発注にせよ、きちんとお断りされるにはどのようなアプローチをするべきなのか、3つのポイントをあげます。

 シンプルに依頼する

それは、シンプルな依頼です。まず、何をしてほしいのか。受付の方に「先日の展示会ありがとうございました。〇〇エキスポにご参加いただきまして、そちらの件でのご連絡でございます。当日はなんとかかんとかで~」といった説明は不要です。これは我々が、テレアポする中でも強く感じていることですが、受付の方に伝えるのは「〇〇部の〇〇様お願いします」だけでOKです。その人との関係や用件は、聞かれたらで構いません。まず自分の名前を言って依頼する。これがテレアポで一番成功確率が高い方法です。受付において、会話をし過ぎるほどにお断りされる確率が高いことが、我々のデータに出ています。

展示会からの日数が近いほど反応率は高くなります。ひどい話がありまして「914日のマーケティングエキスポにご参加いただきまして、お電話いたしました」と言われて「914日?マーケティングエキスポ?出てませんよ」と答えたら「あ、去年です」。日にちが近ければ「最近なのかな?」と勘違いさせる心理を逆手に取った悪しき営業手法なので、真似しないでください(笑)。

関係性を具体的に伝えると、相手は反応しやすいと言えます。直通番号、もしくは携帯電話にコンタクトを取ってくださいとなることがあります。これは、マーケティングにおいてもテレアポにおいても全く同じ理屈ですが「離脱ポイント」は作らない方が良いということです。話すなら直接話してしまう方が、断られるポイントは減ります。シンプルな電話、シンプルなコミュニケーション取りましょう。これが重要です。

成約につながる展示会フォローの流れ

展示会フォローが機能しないケース

では、具体的なフォローの流れの話をしましょう。

多くの会社が理想としているステップは、展示会に参加いただいて、メールを送って、アポイントの打診で電話をかけて、打ち合わせをして、受注という流れです。展示会を含めて5回のアクションで受注できたら理想的だと。とはいえ、展示会フォローの現実は、こんな感じではないでしょうか。

展示会に参加いただいて、メールはとりあえず送って、電話をかけるも不在、また電話をかけて不在、もう一度電話をかけたけれども不在。せっかく頂いた連絡先なのに繋がらないまま終わってしまう。こういったことが起こります。なぜこうなってしまうのか、時間で見ると分かりやすいと思います。

展示会に参加いただいて、1週間後ぐらいにメールが突然来ます。「ああそういえばこんな会社あったなあ」と、何となく思い出してもらいました。その後また1週間経ってから電話がかかります。不在です。もう忘れています。「誰だろう?」と。確かに展示会で何十何百と名刺をもらってしまうと、1社に対してコンタクトするタイミングがどんどん後ろ倒しになってしまいがちです。

忘れられない工夫


人間は、忘れる生き物です。1ヶ月経ったら忘れます。この忘却曲線を見てください。1日経ったら74%1週間で77%、1ヶ月で79%忘れていきます。1日以降はほとんど忘れています。だからこそ、短期間で高頻度の接触をしておかなければ、確実に忘れられます。

ここで重要なことですが、留守電を入れるのであれば、あるいは受付の方に伝言するのであれば、「展示会の件で、〇〇会社です」と、しっかり伝えることです。展示会の時のメッセージは繰り返し言ってください。もし会社名で伝えるより商品名で伝えることが多かったのであれば、商品名で伝えた方が相手の記憶に残ります。商品名は言ったものの全然刺さらない、会社名を言っているのに全然思い出してもらえない。こういったすれ違いが起こるのは、自分たちは商品名でアプローチをしていたのに、テレアポの時に会社名を名乗るからです。反対に展示会でひたすら会社名を言っていたのに電話では商品名でアプローチするとそうなります。展示会会場と営業を繋げて連動させてください。一貫させてください。そうしなければ、相手の記憶に残りません。こういった細かい工夫が必要なのが展示会です。

展示会に来る人の3/4は勉強が目的

展示会に来場した人の参加目的が何なのか、『株式会社展示会営業マーケティング』のプレスリリースに紹介されていました。13/4が「情報収集・業界トレンドの把握」です。第2位、「取引先からの招待」です。

つまり、3/4の人は買い物でなく勉強しに来ているのです。人が家電量販店に行くのは、何を買うかを決めるためです。展示会はそうではなく、時流に乗り遅れないよう勉強するために来ているわけです。この前提を押さえておけば、その後正しい営業をしなければ売れるわけがないということが理解できると思います。

展示会のフォローでやるべきことですが、前述した「前後の繋がり」をしっかり活用した上での「短期間で高頻度の接触」です。これをやる必要が大いにあります。ぜひやってください。お願いします。

展示会の後、出展した会社の営業はしっかりフォローしよう、すぐ電話をかけよう、と思うでしょう。それでもお客様の気持ちは…。

「また展示会で名刺交換した会社からの電話か」と思われてしまう。現代人は電話が嫌いです。展示会に参加したら後からガンガン電話が来ることを相手も知っているので、電話に出ない人もいます。出たとしても間違えて、うっかり出てしまったとか。

展示会営業の盲点

展示会はレッドオーシャン

「展示会営業の盲点」は、展示会に出展してるのは御社だけではないということです。他社も大勢営業しに来ているのです。隣のブースも目の前のブースも競合他社です。展示会は大抵近い業種が一括りでブースが設営されます。すると、隣で名刺交換してもらえたなら、資料を受け取ってもらえたなら、と競合他社が群がってくるのです。「買おうかなあ、悩んでます」という方は既に検討中です。

展示会営業の盲点として何が言いたいのか、この一言に尽きます。

展示会は、レッドオーシャンです。競合他社がうようよいて、やってきたお客さんに皆がアプローチをかけているということを忘れないでください。

だからこそ、展示会のフォローをどうするかは非常に重要です。相手は勉強しに来たのか、お金を使ってもいいかなと思ってるのか。訪れた人には近くのブースの競合他社全部がアプローチしています。ですから、展示会後のコミュニケーションは丁寧に進めていかなければなりません。前述のグラフにあったように、展示会から2週間以内が一定の成約率・成功確率が高いという統計があります。正直言って、商品名、サービス名、会社名を正しく覚えている方は少ないでしょう。しかし、伝えれば何となくでも思い出してくれる確率が高いのが展示会終了直後です。

ただし、リアルな展示会に行くと疲れ切ってしまいます。「今日はもう仕事終わり、みんな飲み行こう」みたいなこともよくあります。そして翌週「もうすっかり忘れました」となっている。そういった相手に展示会での会話を伝えたところで、「どこのどなたのブースでしたっけ?」です。けれども、端的に伝えましょう。確かに翌週、翌々週にはほぼ、というか完全に忘れられてしまっていますが、たとえば「限定」という形で「特別な案内をしてくれた」と意識させるのも良いでしょう。

全ての出展者がお客様の予算を奪い合う「競合」

展示会後2週間以内のアプローチを丁寧にやりましょう。展示会終了直後から2週間以内でも、相手の記憶力・感情においては変化があります。

とにかく早く多くアプローチをすればOKかというと、そうではありません。弊社で展示会のフォローをする場合は、当日から3日以内、1週間以内、2週間以内で、少しアプローチの方向やコミュニケーションの取り方を変えています。なぜなら、他社もゴリゴリ営業をかけているからです。相手の使えるお金は決まっているので、営業をかけている商材の上では競合でない会社も大きく見れば競合他社にあたります。

「うちはツール会社だから、コンサルティング会社は競合ではない」という捉え方は間違っています。相手がコミュニケーションやDXの課題を解決したいと思った時にコンサルティング会社が入ってきて、「自分たちはまだツールが活用できるほどリテラシーが高くないのでコンサルティング会社にお願いしよう」となっても不思議はありません。展示会に参加した多種多様な会社全てが競合他社になり得ると考え、適宜コミュニケーションの取り方、会話の仕方を変えていかないと、うまくいきません。

電話以外のツールも活用する

もう一つ大事なポイントは、電話だけで何とかしようとしないことです。ここでやるべきことはフォローのメールです。しっかりと組み合わせて営業してください。特にメールは、「いつ、どこで」の関係をしっかり明示すること。展示会のお礼と相手への依頼を明確にすること。お礼を送るだけだと、相手は反応しようがありません。相手に何をしてほしいのか。こちらは、打ち合わせのお願いをしたいのですから、「打ち合わせのご調整をお願いいたします」と書いて、相手が調整しやすいように、たとえば日程調整のリンクを送る。それだけでアポイントの回収率は全然違います。

電話をかけなかったとしても、日程調整リンクを送るのは一つの方法です。対応できる営業スタッフが潤沢にいれば、日程の候補日を一斉送信して返信してもらうのも一つの方法ですが、少ない人数で回している場合は、アポイントが重複しないようにツールを使うのも有効です。ただ日程調整のツールに関しては、業界、業種、担当者の役職等によっては苦手な方もいることは必ず意識してください。営業する側にとっては効率化できたかもしれませんが。相手からすれば負担になるケースもあります。オンライン商談は最たる例だと思います。こちらからすれば移動交通費を削減することができて時間的な余裕も生まれるメリットはありますが、直接会って話すことに価値を感じてる人もいます。そういった方々と商談をしようと考えるのであれば、この辺りのコミュニケーションやアプローチの仕方を考慮するのは必須でしょう。

実際に行ったアプローチ例ですが、日程調整ツールでリンクを送って返信がなかった方に「候補日を改めてお出ししましたので、こちらにご返信いただけましたら幸いです」と候補日をメールに記載をして送信したらアポイントがいただけました。ツールは嫌いだけれども別の方法なら応じてくれる方もいます。アプローチする相手がどんな人なのか明確にしていただいた上で、アプローチを工夫してください。

相手に求めるアクションを明確に

そして、もう一つ。相手の求めるアクション、もしくはこちら側からするアクション、これらも明確に定めていきましょう。フォローのメールは、お礼を伝えて終わりにしないでください。相手にやってほしいことを明確にして、きちんと依頼しましょう。そうしてほしい必要性と関係性の明示が必須です。

繰り返しになりますが、展示会に来ている人の3/4が「勉強」目的で来ているので、一番多い断りはこのような形です。

今は間に合っていますというお断り。実際に、我々も支援する中で、一番多いお断りです。先ほどもお伝えしましたが、テレアポでもフォロー営業でも、お断りの種類は「反射的」「心理的」「論理的」の3種類です。ただし、展示会のフォローにおいては、論理的なお断りが多いということでした。

論理的なお断りに関しては、きちんと会話をして、事実の回収を進めてください。そうすれば会話ができる可能性が高くなります。弊社でテレアポしてアポイントをいただくのにかかった時間のデータを見ると、4分間を超えるとアポイントが減ります。アポOK4分話せた中で、会話の全部が終了しています。展示会のフォローの電話なら10分、15分話せることは大いにあります。1 回の電話が商談になるくらい、ヒアリングややり取りができるケースがあります。理由は、「はじめまして」ではないからです。ですから、このタイミングでやるべきことは、相手のお断りに対しての主観的な事実と客観的な事実の確認です。

展示会フォローは「電話商談」のつもりで

展示会フォローの電話は、電話商談という心づもりでアプローチしてください。「とりあえず大丈夫です。今間に合っています。今難しいと思います」といったお断りは一定数あります。ただ、展示会で30分、1時間話せていれば話は別ですが、立ち話で5分ちょっと「弊社のツールについて簡単にご説明させてください」くらいの会話で、本当に相手は納得できる理由で断っているのかと言えば、難しいでしょう。どちらかと言えば、分かっていない、忘れてしまっている可能性が高い。

だからこそ、会話をしてほしいのです。展示会のフォローの中でやるべきことは、相手の視点で今どう捉えているのか、どう思っているのか。そう思っている背景や会社の問題・課題に対しての主観と客観、この事実をちゃんとヒアリングする必要があります。だからこそ、電話営業、電話商談という捉え方をすることが、展示会における成功率・成約率、そして単価アップに繋がるのです。

展示会フォローでは、誰に営業するかというのが常に分かっています。名刺等々いただいているのであれば、役職や課題感が見えてくるはずです。情報があれば、仮説は立てられます。

ぜひ問いを準備してアプローチしてください。様々な形で問いを立てられると思います。誰に営業するのかを明確にして、その相手についての理解を深めるコミュニケーションに取り組んでください。その品質を上げていくことができれば、展示会からの成約率、成功率、単価はぐっと上がります。

まとめ~フォローまでが展示会~

 最後に、繰り返しお伝えしたいポイントをお伝えします。

・展示会はレッドオーシャンです。
・展示会当日に受注をいただくことは非常に難しいです。
・展示会に来るお客様の3/4は勉強のために来ています。
・会社がその分野、テーマにおいて使える金額は当然、決まっています。
・その予算を展示会に出展した各社が奪い合う戦いが行われています。

そこで、「丁寧なフォロー」が重要になります。フォローにおいてやるべきことは、2週間以内の「短期間で高頻度の接触」「相手の記憶に残るコミュニケーション」です。ただ、アプローチだけだと相手は当然疲弊します。しつこいと思われます。しかし、相手のことが分かっているので、相手に有益な情報提供を重ねながら、経営者に魅力的に感じていただけるナーチャリング、マーケティングコミュニケーションをとってください。

何度も言います、展示会はレッドオーシャンです。多くの会社は、レッドオーシャンという前提を理解しないまま、とりあえず電話をかけたり、数ヶ月、数週間、集めた名刺を放置してしまったりしています。「遠足はおうちに帰るまでが遠足です」と小学校で言われたと思います。展示会は、2週間以内のフォローまでが展示会と思ってください。これが、ここでお伝えしたかった全てです。

質疑応答

展示会は毎年継続して出展しないと効果がない?

直近で久々の展示会に出展しました。毎年継続して出展はしていないがために、なかなかお客様に認知されなかったり、フォローができなかったりすることに悩んでいます。どういったアプローチをしていけばいいでしょうか。

 展示会に限らず、このマーケティング営業というところでいけば、継続的に接点を持っておくところが営業においては非常に重要です。ナーチャリングという言葉が使われますが、まだお客様にもなっていない相手を教育して自社のほうを振り向かせようと考えるのは、少々おこがましいと思います。これは私の感覚ですが、ナーチャリングとは、お客様とのコミュニケーションを重ねて、営業する側が顧客の理解を深めていく、どちらかというとナーチャリングしてもらっているのではないかと思うのです。

お客様に忘れられないように、かつポジティブな印象を持っていただけるようになすべきことは、やはり繰り返しの接点を持っておくことです。その接点の取り方の一つが展示会というのはありです。毎年同じ展示会に出展するからこそできるコミュニケーションフォローもあります。ただ、継続的なアプローチやコミュニケーションをとる方法として、展示会しかないと思う必要もないと思います。電話もそうです、メールもそうです、ショートメッセージもそうです。様々な手段でコミュニケーションを取ることはできます。展示会だけではなく、継続的に相手にとってメリットのある情報提供やコミュニケーションをとることができれば十分です。この点を認識してほしいというのが回答になります。

展示会で獲得したリードを成約に結びつけるには?

展示会で獲得したリードから売上を上げていく事例には、どういったものがありますか?

これはシンプルです。基本的に展示会とは名刺や連絡先をもらって、商談に繋げて、受注に繋げていく。このステップは、どの営業においても概ね同じだと思います。ただ、入り口が展示会なのか、マーケティングなのか、テレアポなのか、飛び込みなのかという違いだけです。展示会だから特別な営業が必要というわけでもありません。あえて「展示会だからこそ」という観点で助言するならば「情報の一貫性・連動性」はぜひ意識してください。覚えてほしいキーワードやメッセージを定めておくことが、一番効果的なアプローチになると思います。

集めた名刺情報は仕分けが大事

展示会後のフォローは、どこまで具体的に固めるべきですか?

基本的に取るべきアクションは、伝えるべきメッセージを明確にすることです。たとえば、日程調整のリンクを使って日程調整の打診をするといったことです。展示会のリードへのアプローチで注意したいことは、たとえば500社ある場合、「500社まるっと」で評価、判断、アプローチをしないことです。500社あるなら、その中でランクやセグメントの区分けをすることが重要です。500社集まった中で、全企業がターゲットならば、「絶対に受注が欲しい企業」、「注力すべき企業」、「継続してでも何とかしたい企業」と、アプローチの対象は変わってくるはずです。

重要度、緊急度のマトリックスも同じです。「今すぐでなくとも将来的には必ず口座を開設したいお客様」であるとか、「今回社長が来てくれた、規模の小さい会社だから、ここはまず短期的に受注獲得を目指すお客様」とか。あとは、「ここの会社は価値貢献できないからターゲットとしては外すべき」、といったことになります。500社、数百社あったら、アプローチする対象は必ず分類する必要があります。ABCとランク分けしている会社もありますし、セグメントして分けている会社もあります。

全ての会社に共通しているのは、今回の展示会のテーマに興味があるということ、これだけです。企業規模・創業年数等々、様々な会社が集まっているので、改めて皆さんが担当している商品を誰に売りたいのか、そこのセグメント、区分けを意識し、活用するべきでしょう。

名刺管理に悩んでいます

展示会当日、公開鍵の名刺管理技術はございますか?

出展社側も、集めた名刺を見て誰が誰か覚えておらず困っているということです。おそらく誰も覚えていないということが圧倒的に多いでしょう。お客様側は、いろいろな出展者から名刺交換をせがまれて名刺を渡しています。そして、出展者側もとにかく名刺を回収せよといった大号令がかかっていて名刺を集めていると思います。ですからよく覚えていない名刺もたくさんあると思います。

ここでも結局は区分け、仕分けが重要です。いただいた名刺は全部ちゃんとツールに入れるなり、登録するなりしましょう。ツール等を使っていないなら、どなたでも構いませんから一覧にしてください。その中で、これは会社のルールにもよりますが、個別にアプローチをしたい、するべきだという会社の担当者を分けるべきです。「取れたらいい会社」と「取らなければいけない会社」のアプローチは区別しなければなりません。

名刺データは必ず一覧化、リスト化すること。ファイル等に入れて終わり、は絶対NGです。なぜなら、アプローチをしたのか、していないのか、成果がどうだったのかという検証・改善ができないからです。いただいた名刺は、ツール云々はどうでもいいので、とにかく仕分けをしてください。売るべき相手、売らなければならないもの、ここを分けるということが、質問の回答になります。

参加者へのメール送信は当日が必須ですか?

 御社が展示会に参加される場合は、終了後のメール送信は、当日必ず行うようにされていますでしょうか?参考までにお伺いさせてください。

弊社が出展するのであれば、当日中に必ずメールを送ります。忘れられてしまうからです。理想を言えば、展示会のブースに相手がいるうちに連絡を取りたいものです。私がやっていたのは、「この会社からは絶対に受注を取りたい」と思っている会社には、当時まだ私たちは仕組みを作る側ではなく一営業として参加をしていたので、いい会社が来たら名刺を共有しないでこっそり自分のポケットに入れて、休憩スペースに行ってすぐメールを送っていました。

スピードは正義というところで、相手の記憶に残る、定着させることが目的でした。相手が展示会でまだブースの中にいるうちに、また数時間以内にメールが送れるのであれば、「先ほどご来場いただいた、あの柱の近くにある会社です」とか、展示会の出展ブースの写真を撮って、メールの中にそのブースの写真を送って「あそこです」と伝えたり。記憶に残す、定着させる、覚えてもらう、ということが非常に重要です。

名刺の獲得枚数を追いすぎるのは良くない?

記念品を扱っている会社です。ノベルティや記念品がメインの展示会で、毎回前を通る全員に声をかけており、名刺の獲得枚数が1回の展示で1000枚を超えております。ただ、回収率が50%以下になっており、明らかに展示会後のフォローに問題があります。その対策として、名刺の獲得枚数を追いすぎるのではなく、気になってくれたお客様を見込み化する方向にシフトしようと思っているのですが、どう思われますか?

この判断は難しいと思いますが、1000枚もの名刺を回収できるのであれば、その後のフォローのリソース確保に動かれた方が中長期的に活かせると思います。ただ、予算の兼ね合いなど様々な問題もあるでしょう。各営業が個別にコンタクトを取りたい会社が1000社のうち何社あるのか、たとえば20%であれば200社は営業が担当し、800社に関しては統一のアプローチを他の外注会社に任せてしまう、あるいはアルバイト、パート、インターンを雇ってコンタクトを取らせるといった方法を取っている会社もあります。

「絶対に契約を取りたい会社」は、個別の営業が個別にコンタクトを取ってアプローチをする。その他の会社に関しては、展示会後は会話やヒアリングがしやすいので、しっかりとヒアリングをした上で、見込み客になるか否かを判断し、コミュニケーションをとっても良いと思います。せっかく1000枚の名刺を集められるだけの展示会営業力、名刺獲得能力があるのならば、その力を生かさないのは勿体ないというのが私の感想です。

ただし、「展示会後2週間までが展示会」なので、アフターフォローまでの予算、動き方というところで判断すると良いと思います。

展示会後のアプローチ期間は共通?

展示会後のアプローチについてですが、業界や企業の規模などが違っても、アプローチの期間は変えない方がいいのでしょうか?

基本的には業界規模に関係なく、短期間高接触は共通点と思って良いと思います。人間の記憶力という観点からもそれが良いと思います。

展示会からのエンタープライズ営業は可能?

パーソナルロボットの開発をしている会社で、次回出展の予定があります。これからの商材であることと価格のせいか成約が難しい状況です。営業の価格からクロージングを考えると、ディシジョンメーカーまで行き着かなければならないのですが。展示会に来る担当レベルでは、難しいとも思っております。この辺りのアクションについて、アドバイスをいただけるとありがたいです。

商材の難易度が高く、そして金額も高い分、決裁者になる方もしくは役員や経営陣にアプローチしなければ受注にならない。しかし、展示会に来る方でそこまでの役職の方はいない。こういったところが課題と認識しました。

そのような中での営業は、まさにエンタープライズセールスと同じ考え方だと思います。エンプラ営業は、結局はどこかで爪痕を残して、誰かからの接点を通しながらコミュニケーションを重ねていくしかありません。どこでこの穴を開けることができるのか。接点を持つことができるのか。そして最終的な役職者にアプローチできるのか。最近で行けば、手紙営業やDM営業のような手法があります。経営者、役員の方に手紙を送るアプローチ手法も増えていますが、反応が悪いケースは非常に多いと思います。

したがって、展示会で狙っているターゲット企業の営業の方、部長、課長の方に来ていただけているのであれば、やるべきことは、その方をフックにしてアプローチをしていくことでしょう。名刺の中で部署直通の番号をいただける可能性もあります。

展示会は、大手・大企業の壁が分厚いと言えます。その分厚い壁を突破するための爪痕を残す手段として展示会を使っていく。そして網羅的にその顧客情報を深め、相手のことを知りながら提案につなげていくしかありません。非常に難しく、展示会から直接営業というところではないと思いますが、展示会をフックにして、最終的に役職者にアプローチしていくシナリオストーリーを描いていくことが重要であると思います。

ダイレクトに解決策になっていない点は恐縮ですが、展示会にはその会社だけではなく、業界の有識者、中小企業の上級管理職が来る場合もあります。そこから紹介を打診する、お願いするといったことも一つの方法です。紹介してくれる誰かを探す、という形で展示会を使っても良いのではないかと思います。

名刺情報から企業をリサーチするコストを何とかしたい

ランク付けの話がありましたが、名刺の情報から資本金や従業員数などを調べると、時間と人件費がかかります。どう解決したら良いですか?

時間や手間はかかります。これを解決するならば、たとえばリストアップツールを使う等があります。リストアップツールの中で企業名を検索すると、その会社の企業情報が出てくるものもあります。時短する方法はいくつかあるでしょう。ただ、ある程度アプローチを重ねていくのであれば、ツールという手段、もしくはリストのリサーチのために事務員を雇う、派遣スタッフを使う、他のパートナー会社やフリーランスの方を活用するという方法を取ることもできると思います。

いただいた名刺からの情報がリサーチできないのであれば、何かしらの方法で調べなければいけません。弊社がテレアポ代行、営業の支援をする中で、リストのリサーチを専門にしている事務スタッフがおります。相手を知るということには、工数・労力をかけた方が良いケースもあります。ただ一方で、量で解決するというアプローチをする会社もあるので、実際にそこまでやるかどうかという見方もあります。

成約率が一定数取れていて、成果が出せていて、売り上げも立てられているのであれば、もうリサーチではなく、そこに時間や工数をかけずに営業してしまうという判断もあります。ここは、各社の戦略だと思います。基軸にするのは量か、質か、率で成果を上げていくのか。いずれかがゼロなら成果が出ないので、どのバランスを作っていくのかになるかと思います。リサーチには時間、工数がかかることは大前提ですが、どこに時間と工数、お金をかけていくのかは戦略的に考えるべきです。これが質問の回答になります。

 

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