【コミュニケーション能力アップ】営業におけるコミュニケーションの基本

テレアポ営業を受けたことのある人は多いと思います。その中で、「インサイドセールスっぽい電話だな」と感じる電話に当たったことはあるでしょうか。

私自身会社の代表として電話を受ける機会も多いですが、どちらかというとネガティブな意味合いで「営業っぽいな」と感じてしまう相手に当たることが結構あります。例えば義務的であったり、機械的であったり。そしてそう感じた相手は、大抵の場合「会って話を聞いてあげてもいいな」となることはありません。

そういったことを避け、テレアポや商談を通して、相手に「話してよかった・会ってよかった」と思ってもらうためにはどうしていくべきか、今回は解説させてください。最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

▼コミュニケーションについてはこちらでも解説しています!

【売り上げを2倍に】営業の受注確度を高めるコミュニケーション術!

相手は常に未来を予測している

まず大前提として、相手は常に未来を予測している点をおさえておく必要があります。

  • この人と会話すると勉強になりそう
  • この人とかかわっていると面倒くさそう
  • 話し続けたら何かいいことがあるかもしれない

ポジティブ・ネガティブ問わず、会話の印象から相手は今後付き合っていくべきかどうかを無意識のうちに判断します。コミュニケーションを通して今後かかわる価値とコストを見られている以上、会話の中で期待されていくことが必要になるのです。

そしてこの期待値は、電話の前の関係性によって変わってきます。これまでにまったく接点のない新規のテレアポであれば期待値は0ですし、これまでに問い合わせや資料請求など接点があれば期待値は高くなるでしょう。期待値が高い分反応は好意的ですが、その相手の期待を上回れないと相手の心は離れてしまう可能性がある点が難しいところです。そのため、相手が自分にどんな期待をしているのか、考えてから連絡をとることが効果的だと言えます。

リードナーチャリングの本質は丁度良さ

テレアポのみならずコミュニケーションすべてに言えることですが、相手と仲良くなっていく本質は「丁度良さ」にあります。

  1. 相手との関係性・距離感(近すぎると面倒くさがられ、遠すぎると印象がなくなる)
  2. 相手のレベル・リテラシー(難しすぎると面倒くさがられ、簡単すぎるとつまらないと思われる)
  3. ボリューム(多すぎると面倒くさがられ、少なすぎると理解されない)
  4. スピード・テンポ(遅すぎると面倒くさがられ、早すぎると諦められる)

ここで重要なのは、事前に仮説を立てておくこと。相手とのこれまでの接点や、相手がどの程度営業の話についていけるのか等から、丁度良いラインをある程度探っておくことで、相手と効果的に会話ができるようになります。

丁度良い距離感

馴れ馴れしくなりすぎることはもちろん失礼にあたるためNGですが、丁寧すぎる言葉もなるべく避ける方が良いです。「幸いでございます」といった二重敬語や、「申し上げます」といった言葉は、会話においては「距離感の遠さ」を感じさせる要素になります。

相手によって異なるため柔軟性が求められる部分ですが、時には敬語をあえて崩す場面も出てくる点をおさえておく必要があります。

丁度良いレベル

レベルやリテラシーの話でいけば、意外と気を付ける必要があるのが「専門用語」の使い方です。例えば「リードナーチャリング」という言葉。営業においては良く使う言葉かもしれませんが、他の職種において使うことはあまりないはずです。また同じ営業であっても、首都圏の会社なのか、それとも地方なのか、会社規模やエリアによってもよく使う言葉は変わってきます。

ここで重要なのが「自分たちが使っている言葉を相手も使っているとは限らない」ということ。わからない単語が出てきたとき、その疑問が解決されずに話が進むと人は集中力をなくし、心も離れていってしまいます。

丁度良いボリューム

ボリューム面で重要となるのは、営業側のスタンスです。基本的にインサイドセールスや営業がかける電話は相手にとっては突然のもの。仮に資料ダウンロードや問い合わせをしてくれたとはいえ、その電話がそのタイミングで来ると相手は予想していません。例えばその電話が30分かかったとして、相手は電話が終わった時どう思うでしょうか。もし相手の仕事が立て込んでいたタイミングなら、「30分も奪われてしまった」と思うかもしれません。そうなると、相手はそのテレアポにネガティブな印象を持つでしょう。

この事態を避けるために重要なことは、「合意を取る」ことです。ただ最初に「今お時間大丈夫ですか」と聞くと、「今忙しい」と断られる確率が上がってしまいます。テレアポ等におけるテクニック的な部分ですが、伝えたいことを話した後に「もう少しだけお時間大丈夫ですか」と合意を取った方が、相手が真摯に話を聞いてくれる確率が上がります。ちなみにこの最初の伝えたいことは簡潔な方が良いです。例えば私は新規のテレアポであれば3分以内、これまでに接点があるテレアポであれば5分以内を目安にしています。

繰り返しですが、会話が長くなりそうだと感じた場合は、一旦時間がもう少しかかることへの合意をとっておくことが重要です。これは営業に慣れている人ほど陥りがちなポイントになります。なぜなら経験豊富が故に「話せてしまう」からです。経験や知識が浅い人だったり、テレアポや会話が苦手な人は会話が続かないもの。話せること自体はとても良いことですが、どれだけ会話が続くか分からない状態は相手にとってストレスになってしまいます。意識するようにしましょう。

丁度良いスピード・テンポ

この4つの要素のうち、最も改善しやすいのがこのスピード・テンポです。実際過去にこのスピード・テンポについてテストをしてみたことがあります。その結果、最も会話がスムーズに運び、アポ率が高かったのは「やや速め」に話すことでした。また、私はYouTubeに動画投稿をしており、動画でも同様のテストをしました。その結果、早めに話した動画の方がゆっくり話した動画の方より視聴維持率が10%ほど高くなるという結果が出ました。

相手が聞き取りやすいように話すことは大前提ですが、ゆったり話すことはあまり望ましくありません。ゆったりとした話し方は相手からすると面倒くささや、興味を失うことを助長する傾向にあるからです。現代において、ゆっくり話を聞くより、テンポよく話を聞いて情報を多く取り入れる方に興味を示す人が多いと言えるでしょう。

コミュニケーションはコストである

人間は厄介な生き物で、ポジティブな印象よりもネガティブな印象の方が強く脳に残ります。たった一言不用意な発言をしただけで、「この人とはもう付き合いたくない」となってしまうことも多々あるでしょう。

仲良くなる前のコミュニケーションはお互いに手探りの状態です。手探りである以上、コミュニケーションはコストが自然とかかってしまうものであるという前提を持っていただきたいと思います。

コミュニケーションにおけるコストは以下の4種類です。

  1. 認知コスト=相手の言葉に対して気づくまでにかかる時間
  2. 取得コスト=相手の言葉を受け取るまでにかかる時間
  3. 理解コスト=相手の言葉の内容や真意を読み解き、自分の中に落とし込むまでにかかる時間
  4. 対応コスト=相手の言葉に対して返事などリアクションをするのにかかる時間

会話は必ず相手の時間と気持ちを奪うものです。それぞれの段階に手間が発生していることを忘れてはいけません。

そしてこのコストを引き上げてしまう大きな要因が、「営業の言葉が区切られていない」ということです。「○○でして、○○なので」等と読点でずっと話をつなげてしまうと、次誰が話すべきかが曖昧になり、会話のキャッチボールがスムーズにいかなくなってしまいます。

好かれる前に嫌われないことが重要

嫌われない準備というのは、ストレスと違和感を与えないことであると言い換えることができるかもしれません。

この嫌われない準備はコミュニケーション全般のベースとなります。ストレスの積み重なりは心が離れてしまう最大の原因だからです。そのため意識が必要なポイントになります。

営業コミュニケーションの基本ステップ

営業は大きく4つのステップに分けることが可能です。

  1. ラポール
  2. ヒアリング
  3. プレゼン
  4. エンゲージメント(クロージング)

関係が未成熟な状態から始まる場合においては特に、4つの工程を1つずつ進めていくことが必要になります。さらに、各工程の中にもそれぞれステップがあります。

  • 営業理解(ラポール)
  • 関係構築(ラポール)
  • 現状把握(ヒアリング)
  • 課題合意(ヒアリング)
  • 目標合意(ヒアリング)
  • 解決策の合意(プレゼン)
  • 契約条件の合意(エンゲージメント)
  • 契約手続き(エンゲージメント)
  • 契約(エンゲージメント)

このステップの中でのポイントは「合意を得る」こと。相手と話をすり合わせながら、1つずつ確定させていく動きが必要になるのです。

この動きが不足してしまうと、最終的には商材を正しく相手に理解してもらい、提案につなげるまでに時間がかかってしまいます。ラポールをおろそかにすれば「関係性未成熟」となり、「ヒアリングをおろそかにすれば「条件未整備」、プレゼンであれば「判断材料の不足」、エンゲージメントであれば「条件不一致」というネガティブなものが生じると言えるでしょう。そのため、ステップを1つずつ進めていく意識並びに、前工程ができていないときは戻る勇気が必要になります。

営業は相手の行動を引き出す行動が必須

若干厳しい言葉選びにはなりますが、相手の行動を引き出そうとしない営業は不要であると言わざるを得ません。「アポイントの時間を作る」「商品の説明を聞く」「契約書にサインをする」といった、行動を求める場面は必ず出てきます。相手が喜んでその行動に移せるようにしていく意識が必要です。

人が動くには3つの要素がベースとなります。

  1. 動く理由(動機)
  2. できる能力
  3. 始めるきっかけ

この3つがそろわないと、人は行動を起こすときに躊躇してしまう点をおさえていただきたいと思います。

営業の真の敵は競合他社ではない

競合他社に負けないように。こんなことを私もよく聞いたことがありますが、このご時世営業のライバルとなる存在は競合他社ではなく、「インターネット」だと思っています。なぜなら人は欲しいと思ったり検討していることに対しては、まず「ネット検索」から入るからです。そして必要だと感じたら、自分自身で買ってしまうことも多いでしょう。

そうなると営業はただ情報提供しているだけではインターネットに負けてしまいます。そこで営業が情報以上に提供すべきこと。それは、「きっかけ」と「視点」です。

例えばテレアポは「わざわざ会ってくれるようにお願いする」電話です。友達とやり取りするわけではありません。何で会う必要があるのか、目的が分からない相手に時間を取ろうとする人はまずいないのです。この会うべき理由がきっかけの1つの側面になります。

また、営業はその商材における専門家です。専門家から見た第三者の視点、というのも会うべき理由の1つになるはず。ただここで注意が必要なのは、「自己評価が高すぎるとただの商材の自慢話になり、低すぎると商材の魅力が伝わらず提案ができなくなってしまう」という点です。そのため、「こういった見方もありますよね」と、相手のことを尊重しながら新たな視点を伝えていく意識が必要になります。

戦略的に質問を使い分ける

テレアポから商談、受注につなげていくためには顧客理解が必要不可欠です。ただ一口に顧客理解と言っても、その側面は2つあります。「営業→顧客の理解」「顧客→顧客の理解」です。営業が顧客のことを理解するのは当然と言われるかもしれません。ただ、意外と自分自身のことを考える余裕がない顧客は数多くいます。そういった顧客自身の自己理解をサポートしていく意識が営業には必要なのです。

同じコミュニケーションでも質問を変える

質問の投げかけ方として、「問いを変える」ことが顧客理解を深める助けになります。同じことを聞くにしても、聞き方や聞く角度を変えると、回答も変わってくるからです。

  • 情報や事例を提示してから質問する
  • 質問のワードや言い回しを変える
  • 重要度や強調したいポイントを変える
  • 質問する時期を変える

ただ質問しても、相手はなんとなくで答えてしまう場合があります。言い回しを変えてみたり、「他社様ではこんな回答だったんですが、御社ではどうですか」のような形で、回答例を示すことができれば、相手もより詳細に答えてくれるようになるでしょう。

If話法を使いこなす

質問する際にはIf話法を活用することをお勧めします。「もし○○だったら」といった仮定の質問を投げかけるのです。

  • Who…「もし使うとしたら誰が使いますか」
  • When…「もし使うとしたらいつ使いますか」
  • Where…「もし使うとしたらどんな場面で使えそうですか」
  • What…「もし使うとしたらどんな成果が欲しいですか」
  • Why…「もし使うとしたら1番解決したい問題(使う理由)は何ですか」
  • How…「もし使うとしたらどうやって使いますか」

「上司がOK出すか分からないんですよね」「予算がなくて」等といった、障壁となる言葉を聞く機会があると思います。そういったときに、「もし」と仮定の質問をすることによって、その障壁がなかった場合の真意を聞くことができるのです。まず目の前や電話の相手がやりたいと思っていないと話は前に進んでいきません。いわゆるお断りの言葉が出たときに、それがなかったとしたらやりたいのか、それとも他に理由があるのか、ということを確認するのにこのIf話法は役立ちます。

リスト選定時点で前提はある程度決まっている

質問した際にすれ違いや食い違いが起きてしまう原因の1つは営業リストにあります。どんなに良い商材であっても、どんなに良いトークを作ったとしても売る相手を間違えてしまえば売れません。

また、リストにある顧客の流入経路によっても前提は異なります。インターネットからの流入であれば、すでにその商材を自分で調べ、商品への思い込みが相手にはあるかもしれません。また、競合から何かしら情報を得ている場合もあるでしょう。過去にその商材を利用したことがあれば、当時の情報が相手に残っていますし、業界特有の風土や慣習による考え方もあるかもしれません。

ここで大切になるのは、そのリストの顧客はどのような思い込みをしているのか、前提の仮説を立てておくことです。特にインサイドセールスにおいては、その相手の思い込みをひっくり返すことは非常に難しいです。そのため、その相手の思い込みを前提にして、否定するのではなく受け止めていくコミュニケーションが求められると言えるでしょう。

インターネットが普及した現代において、お客様は営業に会う前に情報収集を進めています。情報0で営業に会ってくれる人の方が少ないということを念頭においていただきたいと思います。

▼質問の仕方についてはこちらでさらに詳しく解説しています!

質問力が高い営業の特徴7選

相手の記憶に残る&自分が忘れない工夫をしよう

「忘却曲線」という言葉を聞いたことがある方は多いかもしれません。

▼忘却曲線の実験についてはこちらのサイトで詳しく解説されています

エビングハウスの忘却曲線【日本経営心理士協会】

忘却曲線人間の記憶定着力を表したものですが、基本的に時間が経つほど人は記憶が薄れていきます。それにも関わらずコミュニケーションを繰り返しとらずに放置してしまうなら、相手から忘れられてしまうでしょう。そうなれば、当然のことながら提案は前には進みません。

一方で、人間は忘れる生き物でありながら、忘れられることを嫌います。実際に自分が忘れられていると、ついイラついてしまう人も少なくありません。そのため、架電やその他接点のログは目に見える形で残しておくようにしましょう。営業側からアプローチしたのにもかかわらず、こちらが忘れてしまっていると、相手は間違いなく不快に感じます。

お客様に忘れられない工夫と、お客様からもらった情報を忘れない工夫。この2点がともに重要になってきます。「あれ、この話前もしませんでした?」ということが発生しないようにすることを念頭に置くようにしましょう。

お客様に忘れられないようにするための1つの取り組みとして効果的なのは、「この商品を一言でいうと」何と言うか考えるということです。言葉は多いより少ない方が際立ちます。基本的に私は電話や会話の中で耳に残るのは、「二言」までだと考えています。それ以上多いと印象がぼやけてしまいがちです。

そのため、まず一言で何と言えるか考えてみる。それがまとまったら、それにもう一言付け加えるなら何と言えるのか考えてみる。そうして出来上がった二言は、必ず営業活動において武器となります。万人受けするキャッチコピーはありません。その人に合わせて効果的な言葉は変わってきます。相手に合わせた言葉選びができるようになれば、相手もよい印象を営業に持ってくれるようになるでしょう。

今後の営業活動の参考になれば幸いです。応援しています!

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