【保存版】商談を優位に進めるための事前準備

営業の悩みの一つに、「事前準備は大事とは分かっているけれど何をしたらいいのか分からない」というものがあります。「商談の前に準備をしていますか?」を尋ねると、多くの方が「しています」とおっしゃるのですが、具体的に再現性の高い、質の高い事前準備ができているかというと、また別の問題のようです。実際には「うまくできていない」という方が多いのではないでしょうか。

今回は、商談の事前準備について掘り下げて解説していきたいと思います。

はじめに

それでは、まず事前準備の目的を確認します。


「商談を優位に進めるプラン作成」こそが事前準備の目的です。

営業の仕事は、売上を上げたり、受注をいただいたりするだけではありません。お客様にとっての結果と同時に営業としての成果、すなわち売上を、受注を、利益を求めていかなければなりません。顧客課題の解決と自社の売上の創出、これを同時達成しなければならないのが営業です。

お客様の課題解決ができたけれども売上ゼロ。これではボランティアです。ならば売上を上げるためにお客様に嘘をついて受注するというのも、もちろん違います。

顧客の利益と自社の利益を同時に実現していくために何をしていかなければいけないのか。意識するべきポイントは、商談をいかに優位に進めていくのか、そのためのプランを作成していくことです。これが事前準備でなすべきことです。

顧客理解のポイント

では、顧客を理解するということについて、三つのポイントを解説します。

まず一つ目は、「顧客を理解すると同時に自社サービスが必要な理由を語れるシナリオを設計する」です。営業は当然売らなければいけない。しかし、この意識が強すぎると「とにかく売ればいい」になってしまいます。そうではありません。最終的に自社の商品・サービスが顧客にとってベストと言える状態・関係をいかに作っていくのか、そのためにどういった会話をするべきなのか、どういったポイントをヒアリングすべきなのか。このシナリオを設計しておくことが一つ目のポイントです。

二つ目は、「商談をスムーズに進行させるためのポイントと流れを構築する」です。その場その時のトピックに対応するだけではなく、事前にこういった流れでこういった会話をしたいというシミュレーションや想定を立てておくこと、これが二つ目のポイントです。

三つ目は、「相手の『気づき』『学び』を提供し、商談満足度を高める情報の準備を行う」です。コミュニケーションで相手に気づきや学びを提供できていますか。これも大事なポイントです。

では、事前準備をもう少し深掘りしていきましょう。

「事前準備は意味のある会話の準備」ということです。

当然ですが、商談はお客様と営業の2人で行います。お客様にとって意味のある会話とは、お客様自身の課題解決はもちろん、お客様が知らない情報や気づきの提供がある会話です。

したがって、意味がある会話の準備とは、相手の理解が深まる情報やアプローチの準備と言えます。顧客課題の解決と自社売上の創出の同時実現というゴールを考えれば、準備のポイントは建設的な議論と、それをするための土壌の確保、つまり、お客様のことを知るための情報の確保ということになります。

営業は常に課題解決がミッションです。その役割を全うするために、あなたはお客様の状況について理解・把握、そして仮説の構築ができていますか?そして、その仮説と自分の持っている打ち手との紐付けは完了していますか?

お客様の問題・課題を解決するために建設的なコミュニケーションを図るなら、必要になるのはお客様の現状を理解し、お客様が使っている言葉を理解し、お客様の理想を予測し、お客様の課題を推察し、お客様の商品を理解し、自分自身のポジションに整理することです。その準備がなければ、お互いにとって建設的な会話はできません。

そしてもう一つ重要なのは、イニシアチブ、主導権の確保です。お客様との商談の中で、主導権を取れていますか?

今、営業にはファシリテーションスキルが大事と言われています。ファシリテートするとは、つまり商談の進行役を担うということです。売れない営業ほど主導権をお客様に取られてしまい、商談ではお客様が話したいことを話すばかりで、「ごめん、時間になっちゃったから資料送っといて」で終わってしまう。言葉は悪いですが「逃げられてしまう」。

営業が常に主導権を握って商談を進行していくために必要なことは、お客様のことをしっかり予測・準備することです。そして同時に、営業が自分自身のクロージングをすることも必要です。

なぜこの商品なのか、なぜあなたなのか、なぜ我々なのか、なぜ今なのか。これらにきちんと答えられますか?これら4つの「なぜ」に答えられなければ、主導権は握れません。そのために、まず自分をクロージングしてください。

もちろん、あくまで事前準備段階なので、商談でお客様からどんな情報が出てくるか分からないし、すべてはこちら側の予測に過ぎません。しかし、ある程度予測や仮説を立てておくことによって深い会話ができる確率が上がります。そのために、この4つの「なぜ」にしっかりと答えられる状況を作ってください。

事前準備のステップ

次に、事前準備のステップを大きく4段階に分けて説明します。

最初のステップは、「商談の大筋を想定する」です。
いきなりリサーチを開始しないでください。自身の営業としての経験・体験をもとに「こんな商談にしたい」「こんなことを伝えたら喜んでくれるのではないか」という大枠の流れやポイント、伝えるべき箇所について整理をしておくべきということです。

大筋の想定をしておかないと、情報収集やリサーチが永遠に終りません。
たとえば、「リサーチに時間を取られてなかなかアポ取りの電話がかけられない」という方がいます。そのような問題が起こるのは、商談で具体的にどんなことを話すかの想定や予測が足りていないケースがほとんどです。そのせいで、リサーチ段階で気になったことを深掘りし過ぎて泥沼にはまってしまい、本番で場当たり的に話してしまう。そのような人がするべきことは、まず大筋の予測・仮説を立てておくことです。

二番目のステップは、「情報を整理・収集する」です。「整理」が先で「収集」が後になっている点にご注目ください。自分が今持っている情報とお客様が持っているであろう情報をまず整理しておく。その過不足を補うためにリサーチをするわけです。逆に言えば、ゼロベースでリサーチをしないでください。今まで皆さんは何度も商談して勉強してきたはずです。その経験をもとに、足りない部分を補っていくことが重要です。

三番目のステップは、「仮説を構築する」です。情報集めで満足しないでください。情報を集めた後、たとえば根拠が弱いと思った時はリサーチに戻ってください。リサーチと仮説構築のラリーは連続します。

そして、根拠のある仮説ができて初めて「商談ストーリーの決定」です。これが四つ目のステップです。この流れを確認してください。

これで事前準備は完璧だと思われがちですが、実はもう一つ「下ごしらえ」しておいたほうが良いことがあります。それは、関係構築です。

アポイントをもらった後、実際の商談までにコミュニケーションを図らない営業は少なくありません。主導権を持って商談に対応していこうと思うなら、たとえば自分がどのような人間なのかといった、ある程度の情報に先に目を通しておいてもらった方が会話しやすいはずです。こちら側から先にコミュニケーションを発生させてはいけないというルールはありません。それをしない人が多いというだけの話です。

こちらは関係構築という視点から見た4つのステップです。最初に、「商談の大筋を想定する」。その上で、お客様に対しての「発信情報を整理する」。ここまでは準備のフローと同じです。

関係構築における次のステップは、「第0印象のアップデート」です。たとえば「当社の商品は高いと思われている」「当社の商品は競合他社の2番手 3番手と思われて、品質が劣っていると思われている」、こういった予測が立てられれば、先に競合他社との比較資料を送付したり、商品やサービスの動画を提供しておいたりといった形で商談前に手を打つことができます。このようなことをしてはいけないルールはないですが、多くの営業は実行していません。第0印象のアップデートをぜひ心がけてください。

最後のステップは、「商談前のコミュニケーション」です。良い商談をしていくための「根回し」をぜひ図ってください。このようなコミュニケーションを重ねていくことによって、お互いにとって良い状態で商談を迎えることができます。

リサーチ

次は、営業が事前になすべきリサーチについて深掘りします。

リサーチの前に

先程、情報収集の前に整理があると言いました。自分が持っている情報とお客様が発信している情報を一覧化し、情報の過不足を確認・整理してくださいと。「整理」したら「理解」をして、「予測」を立てます。それがあって初めてリサーチが生きます。自分の頭の中を整理した上で、目星をつけてからコミュニケーションを進めることが重要です。

次に、事前準備に必要な視点を説明します。これには3つの視点があります。

まず「情報収集」です。先ほどお伝えしたように、情報収集とは整理と収集の往復です。ここで、「情報を集める」を目的にしないでください。また、ここには書いていませんが、「記憶する」も目的にしなくて結構です。

つまり、このようなことです。たとえばオンライン商談であればマルチスクリーンを使えます。そのとき、自分用の画面にカンペを出して話しても構いません。対面だとカンペや資料を見て話すと信頼感がガクッと下がる可能性はあります。けれどもオンラインなら分かりません。非対面のメリットはしっかり享受しましょう。情報を記憶することがお客様にとっての価値提供につながるのかどうか、この点を考えてください。

リサーチするべき情報

繰り返しますが、情報は整理と収集の往復です。このことを念頭に、ではどのような情報に着目すれば良いのか説明します。

一つ目が「コミュニケーション情報」、すなわちこれまでの会話ややり取りから得られる情報です。この情報を疎かにしている営業は多く、二つのタイプがあって、一つはこれまでに残っている記録やログを確認しないタイプ、もう一つは記録やログを残さないタイプです。現代の営業において情報の価値は非常に高く、中でも会話や商談の情報は希少価値が高いと言えます。その情報を無駄にしないでください。そのためにも、ログを残すこととログを確認することは不可欠です。

二つ目は「ネットリサーチ情報」です。ネットが普及して営業も便利になりました。会話しなくてもお客様の情報が発信されているからです。ただ、勘違いしてはいけないのは、お客様は営業のために情報発信をしているのでなく、現状の顧客、将来の顧客、そして将来の働き手になり得る人たちに発信をしています。そのような前提を理解した上で、ネット情報は「しっかりと読み解けば営業に有利な情報に変えることができる」と理解してください。

そして三つ目は「体験・経験情報」です。自分の人生で経験したこと、体験したことは全てコンテンツです。自分という商材、自分というコンテンツをうまく組み合わせることができているでしょうか。

では、「コミュニケーション情報」「ネットリサーチ情報」「体験・経験情報」、これら三つの情報についてさらに詳しく見ていきます。

コミュニケーション情報は、これまでの会話の中にヒントはないか。ヒントを残すためにログを残す必要があるとも言えますが、相手の「考え 」「感想」「気持ち」「熱量」、すなわち何を考えているのか、どんな気持ちなのか、どこに気持ちの強さがあるのかといったことを把握する必要があります。

また、営業は商品やサービスを買っていただくことが大前提なのでBANT情報も意識してください。

BANT情報とは、予算、意思決定方法、必要性、そして導入時期です。営業活動は常に合意獲得活動です。お客様の予算の幅はどれぐらいか、決裁権は誰にあるのか、どのように決定がなされるのか、社内でどれくらいニーズ、必要性を持たれているのか、導入するとしたらいつ頃か。こういった点を事前に把握すれば、そこに向けた商談ができます。

事前準備とは、商談を優位に進めるためのリサーチであり活動です。ぜひこれらの情報に対して敏感になってください。

そしてネット等を使って企業やお客様のことを理解していくわけですが、ならば「企業を理解する」とはどのようにすれば良いのかを知る必要があります。

まず、「経営力=企業力×商品力×営業活動」です。その会社は具体的にどのような力を持っているのか、そもそもどういった存在なのか、どのような商品やサービスを扱っているのか、そしてそれらをどういった形で世の中に広めていっているのか。それらの情報を整理することによって、経営状況や課題の予測の精度が高まります。

企業の経営に関する情報を獲得するためには、ネットで閲覧できる「自社ホームページ」や「商品ページ」「IR情報・決算情報」「市場・業界情報・トレンド」「競合他社情報」「プロモーション活動」「口コミ」「メディア掲載情報」「採用情報」「セミナー・イベントの情報」「既存顧客の声」「他営業の営業実績や顧客の声」があります。採用情報は意外と狙い目です。なぜなら、そこでは会社の社風や文化が紹介されているからです。このような情報を組み合わせながら、顧客の解析をより深く、鮮明にして、理解・把握を進めてください。

さて、ここまでやって満足していてはいけません。ここまでは会社の理解でしかないからです。皆さんが会話をするのは会社ではなく担当者、責任者、つまり「人」です。目の前の「人」ときちんと会話ができる状態を作るために、担当者情報をチェックしましょう。

担当者の「インタビュー記事」はないか、「ブログ・note等」で発信をしていないか。「動画コンテンツ」「Twitter」「Facebook」はどうか調べましょう。Facebookはチェックポイントが二つあります。一つは何を発信しているのか、もう一つはどんな交流関係を持っているのか。各種SNSにおいてFacebook が最も身近な人、もしくは直接関係がある人と繋がっている場合が多いので、これら二つのアングルから活用してください。また、「LinkedIn」のようなSNS、「その他発信ソース」はないか、たとえばメルマガを発行しているかも要チェックです。「セミナー・イベント登壇情報」も有益です。会社理解も必要ですが、担当者個人がどんな人かということにもぜひ意識を持ってください。

法人営業では顧客は会社です。会社を深く理解していくためのストーリーは、「ミッション」「ビジョン」「環境分析」「全社戦略」「事業戦略」の流れがあり、当然ながら一番大きいものはミッションです。ミッションがビジョンに落ちて、世の中の環境に合わせて全社の戦略になり、全社の戦略が各事業部に落ちていく。つまり、戦略だけ、あるいはミッションだけを確認するのでなく、企業としての考えと具体的な行動を連動させて確認することが重要ということです。

企業分析には便利なフレームワークがあります。

ここでこれら全ての手法の解説は割愛しますが、顧客リサーチで悩んだ時にはぜひこれらのフレームワークを使って解析度を上げてください。

以下に、よく活用される分析手法を三つに絞ってご説明します。

まず3C分析ですが、営業における分析はぜひ「3C+2C」で見てください。3Cとは、自分たちの会社はどういう存在なのか、自分たちの競合他社は何をしているのか、そしてお客様、市場はどんな状態なのか。これに2Cを組み合わせます。お客様のお客様はどんな人なのか、お客様の競合はどこなのか。ここまで把握すれば顧客像が明確になってきます。

相手のことを理解したいと思った時、相手だけを見ても理解は深まりません。比較材料があって初めて深く理解できます。たとえば「身長167cm」の人は背が高いのか低いのか、それだけでは判断がつきません。身長175cmのAさんと身長167cmのBさんを並べて初めて数字に対しての判断・解釈ができます。顧客理解を深めたいと思ったら、顧客の顧客は誰か、そして競合がどこなのかを必ずチェックしてください。

次に「4P分析」です。その会社の製品は、価格は、流通経路は、宣伝・販促の手法は何か。

これは、自社製品だけでなくその先、お客様にとってどんなベネフィットがあるのか、どんなコストになっているのか、どんな便利さに繋がるのか、どんなコミュニケーションになっているのかといったことで、顧客価値の視点がなければ無価値です。

自分でどんなに良いものを作ったと思っていても、お客様に「必要ない」と言われれば必要ないものです。自己満足の商品、自己満足の経営戦略や事業戦略ではなく、その先のお客様にまで注意を払わなければなりません。

もう一つは「PEST分析」です。

企業を理解するためには、企業の環境を知る必要があります。この手法は、「政治的要因」「経済的要因」「社会的要因」「技術的要因」の英語の頭文字を取ってPEST分析と呼ばれます。

お客様は自社の社会、自社の市場の中で戦っています。お客様自身の前提となる環境要因をしっかり把握してください。どんな法改正が起こっているのか、経済的に好景気なのか不景気なのか。たとえば円安がどう影響しているかといったことです。事業に関連する法制度の改正はあるか、社会的なトレンドはどうか、技術的な部分はどうか。これらを知ることで顧客理解が深まっていきます。会社のホームページだけでは顧客理解は深まっていかないということも、ぜひここでご理解ください。

体験や経験が十分でなければ動いてください。たとえば、自分でやってみる、電話で商談前に聞いてみるといったことです。

昔は「足で稼ぐ」などと言われたものですが、これは今でも真理です。サラリーマン時代の私の後輩で、担当のお客様の商品やサービスは必ず購入して理解を深めるという営業がいました。そういった営業はやはり強い。お客様の商品をリアルな経験・体験で語ることができるのは大きな強みです。ネットでどこででも情報が集められる時代だからこそ、他の営業との差別化をはかる大事なポイントとして、足で稼いだ情報、自分で経験して得た情報は絶対の武器になります。自分の体験や経験を、そしてお客様との会話をアップデートしていく取り組みをぜひ実践してください。

5つの仮説

顧客理解と情報収集が終わったら、次にやるべきことは「仮説構築」です。仮説構築にもいろいろな局面があるので、5つの仮説をご準備ください。

5つの仮説とは、「現状仮説」「理想仮説」「課題仮説」「優先順位・意思決定基準仮説」そして「コミュニケーション仮説」です。

現状仮説とは、お客様は今どのような現状の状態を抱えているのか。理想仮説とは、お客様が考えている理想の状態はどのようなものか。課題仮説とは、理想と現実のギャップを生んでいる要因は何か。優先順位・意思決定基準仮説とは、お客様の価値観・判断基準はどこにあるのか、コミュニケーション仮説とは、お客様にとって気持ち良いコミュニケーションとは何か。こういった仮説を立てるからこそ準備が進んでいくということを、ここでご理解ください。

仮説構築の前提

では、5つの仮説について解説する前に、確認しておくべき前提となるポイントをご紹介します。

まず「ジョハリの窓」を使います。

自分が知っている・知らない、相手が知っている・知らない、これによって窓が変わってきます。お互いに知っていれば「開かれた窓」、自分は知らないが相手が知っている状態であれば「気づかない窓」、自分は知っているが相手が知らないのは「秘密の窓」、そしてお互いに知らないのは「未知の窓」です。

相手との前提合わせという点で考えれば、共通認識が持てている「開かれた窓」は何かの理解が必要になります。そして、先にリサーチは自分が商談を優位に進めていくための大事なポイントであるとお話ししましたが、相手は知っているが自分が知らない「気づかない窓」がないか確認しておかなければなりません。自分は知っているが相手が知らない情報は、訴求要素になる可能性が高く、説得力・納得感を高める武器になります。そして、そんなコミュニケーションをするための「秘密の窓」はないか、把握しておく必要もあります。「未知の窓」はリサーチによって、自分は知っているけれど相手は知らない状態を作れる可能性があります。

先に営業の仕事は顧客の課題解決であるとお話ししました。それを、以下のような図に分解してみました。

理想と現実の間にギャップがあります。その状態が良くないとネガティブに捉えられた時に初めて問題になります。問題の原因が明確になれば課題になります。課題があって施策が生まれます。「課題なくして施策なし」「問題なくして課題なし」「理想なくして問題なし」ということです。

この①の「理想」から⑥の「施策」のステップを実際の社内事例や自身のこれまでの経験と照らし合わせることで、お客様に問題解決の良質な仮説が提供できるようになります。

また、問題にも種類があります。すでに発生している問題は理想の状態が明確で現状把握も完璧なので分かりやすいですが、理想がまだ不明瞭、あるいは現状が把握できていないケースも当然ながらあります。そのような状態では商談がスムーズに運びません。コミュニケーションが円滑にできず、優位に商談が進められない確率も高くなります。この点はしっかりと意識している必要があります。

現状仮説

では、5つの仮説を順を追って説明します。

まず一つ目、「現状仮説」ですが、これは先ほどお話しした通り、お客様の現在の状況についてどう考えどう捉えているのかということです。お客様自身は今の状況をどのように捉えているのか、また事実として何が起こっているのか、どんな取り組みをしているのか。これらがポイントになります。

現状仮説は事実に基づきますが、営業においては2つの事実の収集が重要です。それは、「主観的事実」と「客観的事実」です。

客観的事実は具体的に実際に起こった事実です。誰がどう捉えても同じ解釈になります。

たとえば今、目の前で家が燃えていれば、誰もが火事だと思うでしょう。これは客観的事実です。「大火事だ」「ボヤだ」というのは、主観による解釈です。このように、事実においても主観と客観は分けて整理しなければなりません。

「今こういう問題がこの会社で起こっているはずだ」「それに対してこの人はこんなことを考えているのではないか」。こういった仮説を立てることが重要です。これは後ほどの優先順位等を考える上でも大事なポイントになります。

また、理想と現実にギャップがあったとしても、お客様に問題意識がなかったら問題にはなりません。問題意識は問題があって起こるのでありません。問題に対して課題感、これではダメだという気持ちがあって初めて問題になります。この点は忘れないでください。

理想仮説

二番目の「理想仮説」です。お客様が目指す未来は何か、競合他社の動きやトレンド、発信内容等から予測します。そこからまた、お客様自身が発信していることを踏まえて、この会社はどうなりたいのかという予測を立てていきます。

理想仮説を整理していくためには、会社のミッション、ビジョン、バリューの把握が役に立ちます。

「ミッション」とは企業が社会の中で果たすべき役割、存在意義、企業理念・経営理念にあたるものです。企業のホームページや社長・役員の発信をぜひご確認ください。

「ビジョン」とはミッション達成の戦略であり、中長期の目標です。これらは経営資料、IR資料、採用メディアなどから確認できます。

「バリュー」とは行動指針です。企業内での価値観ということで、SNS の発信や転職サイト等からも確認できます。これら、組織として大事にしているものが何かを意識してください。これらは組織全体に関係することです。

もう一つ大事なポイントは、皆さんが商談する相手は「会社」ではないということです。会社の中の一個人です。今回商談する相手はどんな立場、役割なのか、これを押さえておくことは重要です。

立場によって商談に参加する目的は変わります。目的とは、決裁者は決めること、相談者は意思決定をする人に助言すること、関係者は自部門への影響を確認すること、推進者は目標達成のための導入推進、運用担当者は自分が運用するにあたっての負担やストレスの確認、利用者は現行業務への影響の確認、といったことです。

組織には様々な役割があります。なぜなら、各々の役割において最適な解を出して組み合わせることで全体最適に繋がるからです。だからこそ、今目の前の相手はどのような役回りか、どのような責任範囲なのか、それらを理解する必要があります。

「視野」「視座」「視点」という言葉があります。人によって見える世界は違います。視野とは「どこまで見えているのか」、視座とは「どこから見ているのか」、視点は「どこを見ているのか」を意味します。

視座が上がれば視野が広がります。高いところ、たとえば東京タワーに登れば東京が一望できます。今、目の前の人はどのような視点で会話をしているのか、どこまで見ているのか、どんな視座で見ているのか、これを理解しなければ相手を理解できません。

自分が商談を優位に進めていきたいと思う時、「御社に絶対に必要です」という提案をしても決まらないケースがあります。理由は、その提案が担当者にとっての最適解ではないからかもしれません。その提案が採用されたら「自分の仕事が増える」人がいるかもしれないし、「自分の仕事がなくなる」というケースもあるかもしれないのです。その人たちは何とかして提案を却下しようとするでしょう。

自分のポジションや役割を守るために行動する人がいます。社内政治が絡むこともあります。したがって、「必ずしも全体最適提案がベストとは限らない」。改めて今、自分は誰と話すのかということを考えてください。

キーマンを攻略しても失注があり得るのは、法人営業の決裁が複雑だからです。推進者、担当者、今話をしている人、その人の上に決裁者がいるかもしれません。あるいは、社長営業していたのに失注になることがあります。なぜか?その時は、社員から「使いたくない」という声がたくさんあったからです。こういった声にキーマンが動かされることもあります。

最終的にトップが決めるとはいうものの、現場の声の力が大きい可能性もあります。今自分が対応している人たちは、どういった繋がり・関わりのもとで最終判断を下すのか、この点にアンテナを張っておいてください。

ちょっと脱線しますが、「社長営業はハイリスクハイリターン」であることを知っておいてください。社長は即断即決できるからメリットが大きいと思われがちですが、即断即決ができるということは、受注だけでなく却下の判断も早いということです。

社長営業だから決まりやすい。それは受注だけではなく失注の可能性も上がった、途中解約のリスクも大きくなったと理解してください。

課題仮説

三番目の「課題仮説」を解説します。

理想と現実にギャップがあって課題・仮説が生まれます。「諸悪の根源」は何なのか。この点にぜひ注目してください。相手の理想の状態を遠ざける要因は何なのか。それを解決できるものは何かを予測します。

優先順位・意思決定基準仮説

四つ目、「優先順位・意思決定基準仮説」です。

この仮説も重要です。相手は日々何を大事にして、何を優先して判断しているのか。その基準となる価値観の予測をします。相手の考え方、価値観、課題感、これらを事前に予測しておくことで商談が進めやすくなります。

では、企業の優先順位や意思決定基準について掘り下げてみます。

優先順位や意思決定の基準を予測する上で大切なこと、それはまず「プレゼン前の認識合わせ」です。なぜ、何の目的でこの取り組みをするのか、どんな課題があるのか、方針、体制、スケジュール、意思決定、予算、検討期間、これらを全部お客様に聞こうとしないでください。ある程度予測を立てた上で、「こういった形で進められるのではないか」「こういった考えではないですか」と予測を立てて確認しましょう。

こちらの予測を確認するコミュニケーションなので、深い会話ができます。反対に「どうですか」と安易に質問してしまうと「回答」しか得られず会話になりません。理由や根拠を回収できる深い回答を得るために、まず自分の中で答えを持っている状態を作りましょう。

プレゼンの中でBANT情報をしっかり確認して、そこに繋がる提案しましょう。先回りしてコミュニケーションを図っていくためには、改めて仮説が重要だということをご理解ください。

「セールスフォースの4つの不」をご存じでしょうか。営業で決まらない理由に「不信」「不要」「不適」「不急」があります。これらを事前に予測して解消策・解決策を準備しておけば、当然ながら商談が進めやすくなります。その根拠として、優先順位・意思決定基準の仮説があります。

優先順位・意思決定基準仮説を立てるために見ておきたい資料は、「中期経営計画」「決算資料」「採用情報」「組織図」です。各社においてどんな取り組みをしているのか、把握してください。組織図は意外と見落としがちです。

後は「ステークホルダー」や会社の「プレスリリース」等。今、ステークホルダーとさらっと言いましたが、親会社や主要な取引先の存在はインパクト大です。官公庁向けに営業するのであれば、政府、国からどんな指針・方針が出ているかを理解しておくことが必須です。たとえば、予算はどこに確保されたかといったことです。

あるいは、DX化を組織内で積極的に推進していくべきだと国や親会社が言ったとします。そういった事情があれば、子会社は実行するしかありません。最終的にお金をくれる人の言うことを聞かなければなりません。影響力が強いのは、ステークホルダーの中でも主要顧客、親会社、ベンチャーキャピタル、投資家といった人たちです。発言権の強い人が何を考えどんな発信をしているのか、この点は絶対に把握しておくべきでしょう。大企業向けに営業している人ならば、政府の発信・指針は押さえておくべきでしょう。

社内政治は必ずあります。人間関係だけでなくグループ会社、親会社、主要取引先、ベンチャーキャピタル等々。ここから資金を受けたらノーと言えない、そんな存在があるとすれば一体誰なのか。規模の小さい会社ならば、社外に影響力の大きな人物がいる場合があります。たとえば、社長が尊敬している経営者は誰か。ホリエモンが大好きで共感しているとか、そのような人物があれば決定に影響を及ぼすことがあります。

意思決定や価値観をどのように把握するか、もう少し説明します。

まず、これまでの行動特性を理解、把握しておくことが重要です。たとえば今回「売れなかった」という結果になったならば、その理由は何なのか。「他社決定」よそに決めた、「内製化」自分たちでやることにした、「中止」そもそも取り組みをやめた、「購入待ち」社内の調整に時間がかかっている、その他に「保留」「検討中」「思考停止中」といった理由があります。

上の四つの円、「他社決定」「内製化」「中止」「購入待ち」は決断・判断が遂行されています。逆に下の三つの円「保留」「検討中」「思考停止」は決まっていません。

個人においても決められる人、決められない人、決めるのに時間がかかる人がいるというように、組織にも様々なタイプがあり得るということを踏まえて、相手はどのような基準、判断軸を持っているのかを考えてください。

そして、「法人判断にも好き嫌いはある」です。特にこの現代、商品やサービスの差別化が難しくなっていることを考えると、好き嫌いはさらに顕著になってきます。だからこそ好きになってもらう努力と嫌われない工夫が重要になります。

コミュニケーション仮説

では最後の五つ目の仮説、「コミュニケーション仮説」です。

つまりは、相手の「話しやすいを準備する」ということです。コミュニケーションのストレスを生まない工夫、お客様のコミュニケーションの前提を理解してください。

まず認識しなければいけないことは、「コミュニケーションはコストである」ということです。コミュニケーションによって相手の時間と気持ちを奪っている可能性があります。当然、コストはできる限り小さくするべきです。コストとは、相手の言葉に気付くための時間や手間の「認知コスト」、言葉や情報を受け取ってもらうための「取得コスト」、言葉の内容を理解してもらうための「理解コスト」、そして相手の言葉に対応するための「対応コスト」があります。

誰しも言葉を受け取る際に「嫌い」という気持ちがあると納得しにくいものです。あるいは、難しい言葉ばかり並べられると理解に時間がかかります。何をするべきか明確になっていなければ確認の手間が必要になる、といったコストが発生しますので、相手のストレスコストを減らす工夫を心がけてください。これが、嫌われない工夫でもあります 。

コミュニケーションのコストを軽減し、相手にとっての価値を最大化するためには、「相手の状況に合わせた情報開示」や提供が大事になります。今、先方は認知段階なのか、少し興味があって色々と調べたり検索したりしている状態なのか、比較している段階なのか、比較した上で検討中なのか、購入するために必要なステップ、利用、そして継続なのか。そういった状況を理解した上で適切な情報を提供しましょう。

また、繰り返しになりますが、参加者によって目的と関心は違います。参加者の目的意識に応じた情報提供を心がけてください。

相手によって求めてる情報や求める付加価は変わります。求められる情報を伝えることによって、相手にとっての価値が生まれます。価値とは何か。「網羅性」「検索性」「専門性」「経験」「新規性」「希少性」「面白さ」、7点をピックアップしましたが、相手にとって今有益な情報は何かということを考える目安にしてください。

どれほど自分が有益だと思っていても、相手にとって不要な情報は不利益です。不利益とまで言い切れるのは、相手にコストを負担させたからです。お客様の会社のサーバーに負荷をかけ、テキストを読ませることで時間を奪った。このように、相手に不必要な情報は不利益だと思ってください。

営業の言葉、メッセージは「動きたくなる」ものでなければなりません。相手が動かなければ変化は起きません。だからこそ、「認知」「理解」「記憶」「きっかけ」が不可欠です。相手を動かしたければ、きっかけまで提供してください。

良質なメッセージは何が違うのか。長さ、具体性、ターゲット等、様々な角度からまとめました。基本的には端的に分かりやすくピンポイントであること、このあたりを押さえておくと良いでしょう。

ここまで5つの仮説を解説しましたが、絶対に忘れてはいけないポイントは、仮説は仮説に過ぎないということです。良質なコミュニケーション、深い議論を行う上で仮説は不可欠ですが、あくまで仮の答です。それを前提に、次にやるべきことは商談のシナリオ作成です。

商談のシナリオ作成

シナリオ作成の前に

問いと提案のバランス。「問い」とは相手の考える材料、きっかけになる質問です。それを踏まえて自分はこの商談で何を伝え、相手に何を確認するべきか。その内容や優先順位を想定した上で、相手の反応に合わせた複数のパターンやシナリオを準備しておく必要があります。

そして、どんなにしっかり仮説を立てたとしても、「見る」と「聞く」は非常に重要です。お客様と自分では物事の定義が違います。どんなに時間を共有したとしても、定義が同じでないということを前提に考えるべきです。だからこそ、客観的事実の収集が重要になるのです。

もう一つ、人間は精密な機械ではありません。言い換えれば、人には誰しも様々なバイアス、すなわち心の偏りがあります。人は基本的に世の中を色眼鏡で見ています。ならば、営業が把握するべきなのは相手がどんな色眼鏡をかけて世の中を見て、知っているのか、知ろうとしているのかということです。

相手のバイアスに合わせて、できるだけコミュニケーションコストをかけずに、話題を深掘りしたり、相手の見解を広げたり、問題を整理したりする。そのためには、どんな問いかけをすると相手は答えやすいのか考えておく必要があります。これも、事前準備の一つです。

先にお話ししたように、現代の営業にはファシリテーションスキルが非常に重要です。良い商談進行には相手に対する「理解」と「主導」の往復が不可欠ですが、その際に必要なスキルを4点ご紹介します。

まず商談の場をデザインするスキル、お客様に様々な言葉を吐きだしてもらうスキル、出てきた情報を構造化するスキル、そしてやるべきことの合意形成のスキル。商談の企画から決定につなぐのがファシリテーションです。これを実現するためにはお客様のことを知る、知っている状態が不可欠であって、自分の中で仮の答を持って商談にのぞむことが重要です。

良い営業、良い商談にはお客様と営業、そしてその環境が不可欠です。これも先に説明しましたが、スムーズな良い会話をするためには前提合わせとお客様が使ってる言語の理解、そして良い関係性が不可欠です。前提とは、相手の価値観や考え方の基準になるものです。

卑近なところで一例をあげると、私が昔ある会社に打ち合わせに行った時に「いやあ、最近の阪神タイガースの勢いは凄いですね」とポロッと言ってしまったことがありました。するとお客様は巨人ファンだったという…。明らかにイラッとされていました。

これも一つの前提です。相手が何を前提に持っているのか把握できてないタイミングでは、こちらからリスクのある情報は開示するべきではありません。これが嫌われない工夫です。前提を合わせて言葉を理解する。難しい言葉を並べればいいというわけではありません。

お客様に気を遣っているつもりで簡単な言葉ばかり並べ過ぎると、逆に先方には「馬鹿にされているのではないか」というストレスがかかります。お客様が使っている言葉を理解する。自分との関係性をより良くしておくこともそうですが、お客様との距離感がどのような状態かも意識しておきたいところです。

仮説ヒアリング

ここまでの内容を踏まえて問いの準備をしておいてください。仮説を立てるためのヒアリングでは、まず「発信情報の信憑性や浸透性」をしっかり確認しましょう。メディアやリリースに出ている情報は、意外とお客様の社内で浸透していません。また、嘘とまではいかなくても発信が誇大広告的な場合もあります。そのような情報を確認するための問いを準備しておきます。次に「仮説前提の確認」。業界の動きや環境の変化等を相手がどう理解しているか。そして「仮説内容の確認」。この前提で合っていますか?という確認です。これらを確認するための質問を事前に準備しておくことが良い会話に繋がります。

良い問いが問題解決を実現するのですから、問いの種類やレパートリーをできるだけ増やしておくべきです。繰り返しますが、準備が不可欠です。準備とは、相手のことを理解することはもちろん、コミュニケーション自体も予測してシナリオを考えておく。そんな意識で事前準備をしてください。

顧客理解の本質を確認するためにSPIN話法が役に立ちます。
「状況質問」「問題質問」「示唆質問」「解決質問」の4つの英語の頭文字を取ってSPINです。「大型商談を成約に導く」というのがSPIN話法の書籍のタイトルになっていましたが、大きな決断や判断をする時にはここまで深く考えないといけないということです。

会話の中で営業が注意しなければならないことがあります。それは、「相手に0ベース回答を求めない」ということです。

たとえば「あなたにとって幸せとは?」などと聞かれたら誰でも返答に困ります。同様に「御社の課題は何ですか?」のような質問を投げかけても、お客様は「そんなことをいきなり聞かれても難しいですよ」となります。これは、0ベースで回答を求めているからです。

だから仮説が重要ということです。「こんなことを考えているのですが、間違っていませんか?」「この辺りが御社の課題ではないかと予想しているのですが、いかがですか?」というように、まずはお客様に自分の考えや持っている情報を伝えて反応を得ましょう。そのために事前の準備が不可欠なのです。

同じテーマであっても問いを変えれば答が変わることがあります。お客様がうまく答えられない時は、聞き方を変えてみましょう。そんな工夫や努力もしておくと良い会話に繋がります。

良好な関係を築く

良い会話には良い質問が必要です、良いフィードバックをもらうためには何が重要でしょう。それは提案です。次に、商談における提案について考えてみましょう。

「商品ではなく解決策と利益を準備する」「機能を示す前に事例を準備する」「会話のきっかけを準備する」。せっかく商談しているのに「なんだか話が盛り上がらない」ということがあれば、営業の責任です。お客様が話してくれないのは、話しやすいきっかけを提供できていないからです。お客様が話しやすい状態を作っていくためにも提案を心がけてください。

提案は分解できます。ニュースや業界情報を提示する、自分の意見やアイデアを提案する、自分の考えや思ったことを提言する、そしてノウハウや事例などを提供する。こういった形でお客様が話しやすい状況を作ってください。

多くの営業は会話をしたいと思った時、「エンタメ」「プライベート」「趣味」「共通点探し」といった「面白さ」ばかりを求めがちです。これはダメな営業です。

雑談は、あくまで会話のラリーです。つまり、相手が話しやすい情報、相手が今やっていることについて問いかけて、対応していければOKと捉えてください。

ラポール、すなわちお客様との信頼関係を築くためには、「挨拶」「目的提示」「期待値確認」「自己紹介」「アイスブレイク」「商談の流れ合意」「会社・商品説明」「ヒアリング合意」の流れがあります。ある程度話すシナリオが決まっているのであれば、シナリオにあった情報を先に準備する。これが、有利に相談を進めるポイントです。



商談ではどんなことを語ればいいのか、商談における目的提示とは何でしょうか。三つあります。お客様のどんなこと調べたのかという「リサーチ結果」、その結果どんなことを思ったのかという「相手への印象と理解」、それに対して私は何をしたいと思ったのかという「決意表明」。これらに関して先に自分の答、仮説を持っておきましょう。

自己紹介では、自分が考えていることや思っていること、感想、気持ち、熱量をしっかり伝えていきましょう。自分が何者であるかよりも、「気持ち」の部分を伝えることを心がけてください。

そして、繰り返しますが「営業は常に合意獲得活動」です。自己紹介で自分の考えを伝えながら、きっとこうじゃないかという予測を立てます。相手の状況を確認するためにはBANT情報の切り口が有効です。

常に一定水準の商談を実現するための手がかりとして、「顧客成功・失敗事例」と「テンプレート集」を準備しておくと会話の引き出しが増えます。会話が盛り上がらないのは勉強不足や経験不足ではありません。お客様に対する理解と自社商品の理解が不足しているからだと考えてください。

もう一つ、事前準備でやるべきことは、商談前のコミュニケーションです。

「第0印象を司る営業は商談を制す」。営業が主導権を握りやすい状態を作るためには、「先生ポジション」を確立してください。「先生」とは、学校の先生をイメージすれば結構です。学校の先生から「これをやりなさい」と言われたら、理由も考えずにやってしまいませんか?このような関係を築くことが重要なのです。

まとめ

商談を優位に進めていくためには、商談前に自分に対してポジティブな印象を持ってもらう必要があります。そのためにも「ポジティブ印象の強化」「ネガティブ印象の解消」そして「商談モチベーションの向上」を実現するコミュニケーションを構築してください。会う前から商談は始まっているのです。

営業はお客様の行動を引き出すのが役割です。「認知」「興味」「欲求」「記憶」これらを事前に刷り込むことによって商談がスムーズに進んでいきます。ダメな営業ほどその場で何とかしようとしますが、30分や1時間で相手の価値観、考え方をガラッと変えることはできません。だからこそ、根回しや事前の活動が重要なのです。

お客様に意思決定、できれば即断即決をして欲しいのにしてもらえない。それは、情報をただそのまま提供しているからです。課題を特定する、情報を集める、選択肢を評価する、証拠を集める。いずれも大変です。また便利な時代ですから、お客様は回答を避け、とりあえず持ち帰ってネットで調べるといったアクションが取れてしまいます。

お客様は決定を下す前に案件を検討して疲れていたり、情報の多さに混乱しているかもしれません。だからこそ、営業がやらなければいけないことは、お客様の代わりになることです。コミュニケーションを当日だけではなくて事前にやっておくことが大事になってきます。お客様の代わりに情報を集める、代わりに情報を整理する、代わりに考える、代わりに決断する、そんな存在になってください。

コミュニケーションを取りながら、お客様にとっての心理的安全性を作り出してください。すなわち、「この人と話して良かった」「この人なら何を話しても大丈夫だ」という安心感を準備するということです。

様々な話をしましたが、ぜひこういった点を踏まえ、ポイントを意識しながら、商談を有利に進めるための事前準備を実践していただきたいと思います。

▼商談前には事前準備と同時に営業の役割について考えておきましょう
これからの営業に必要な意識

▼商談の準備が整ったら、本番での流れを押さえておきましょう
【商談の流れ完全攻略】営業が必ず踏むべき4つのステップ

 

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