
商談数。いわゆる打ち合わせの数ですが、ここに着目している営業は多いはずです。実際私が営業コンサルティングを行う際にも、まず商談数から施策を考えます。
なぜなら、受注にはまず商談を切り口にすることがほとんどだからです。特に法人営業においてはその傾向が強くあります。当然のことかもしれませんが、100件受注が欲しいなら、まず100件商談する必要があるのです。
そこで、商談を増やすポイントについてまとめていきます。ぜひとも最後までお付き合い下さい!
商談が多い営業に共通するコツ
大きく10個の共通点があります。ポイントはすぐに真似できること。ぜひ試してみていただきたいコツをまとめました。
①過去の取引先・失注先・未受注企業に継続アプローチをしている
最初のポイントですが、これが最も商談の数増加に直結する部分です。
私が代表を務める株式会社営業ハックでは、「新規開拓営業を強化して欲しい」というご依頼をよくいただきます。実際新規開拓営業は現場にとって労力のかかるものです。例えばテレアポをしようと思ったときに、100件アプローチをしようとしたらそれだけで1日潰れてしまいますし、断られるたびにいい気持ちもしないでしょう。
限られた時間で成果を出す必要性を考えたときに、最も好意的な反応をもらえるリストはどれか。それが、「すでに縁をいただいて、過去にコンタクト済みのお客様」のリストです。既に断られたから、それ以降全く連絡を取っていないという方も多いのではないでしょうか。しかし、時間が経てば状況は変わるものです。自分自身においても、3年前と今とでは状況が変わっているはず。お客様の状況も変わっている可能性があります。
現代は予測ができない不確実性の高い時代です。この前提で見たときに、相手のやりたいことや周りを取り巻く環境も変化していく可能性が高くなります。その変化のタイミングを逃さないようにしていくことが重要です。
実際に新規開拓営業をされている方であればイメージがつきやすいかもしれませんが、過去の接点を相手に伝えることができると反応は好意的になります。「過去に取引させていただいて」「以前打ち合わせさせていただいて」こういった点をテレアポで伝えるだけでも、受付突破率は上がるはずです。また担当者の名前を直接呼ぶなら、その効果は更に跳ね上がります。
また、過去の接点がはっきりしていれば仮説をたてることも容易なはずです。お客様が興味を持っていることは何なのか、どういった状況にあると考えられるのか。こういったストーリーを先に考えてからアプローチすれば、お客様が興味を持ってくれる可能性があがります。
1つ注意しておくべきなのが、相手が思い込みを持っているリスクを考えることです。例えば人材業と1口に言っても、人材紹介や人材派遣、採用媒体や採用コンサルティングなど業種は多岐に渡ります。自分の会社が多岐なサービスを展開しているのにも関わらず、お客様は1つの商品しか知らない可能性があることも忘れてはいけません。「人材業の会社」であるのにも関わらず、「人材派遣会社」と思われている可能性もあるのです。そうなると、本体お役に立てる場面でお声がけをいただけない場合が出てきます。
まずは担当者情報や過去の接点がはっきりしているリストを用意するようにしましょう。これがシンプルかつ最も効果的なポイントです。
②ウェビナーや資料請求、展示会来場者に個別にアポ打診を行う
①のポイントと同様に、こちらも顧客情報をいただけているという点で大きなアドバンテージになります。お客様の方からアクションを起こしている場合、新規開拓よりも当然のことですが反応も好意的です。
商談の機会創出を考えたとき、商談が多い会社はお客様とのやりとりやいただいた情報をとても大事に扱っています。「ウェビナー参加したから、商品の案内をすれば勝手に買ってくれるよね」「資料請求した人にLP案内しておけば買ってくれるよね」確かにそれで買ってくれる人はいます。しかしながら、数を増やしていくことを考えるなら、これを放置するわけにはいきません。例えば、買おうと思っていたけど忙しくてすっかり忘れていた、なんて人もいるかもしれませんし、直接詳しく話をすることで「買おう」と思う人だってもちろんいるはずです。
お客様がアクションをとっているということは、お客様自身が手間をかけてくれたということ。わざわざウェビナーに申し込んだり、資料請求のために名前やメールアドレスを登録したりしてくれているのです。こういったご縁を大事にしていくことが重要になります。
③顧客の属性やタイミングに合わせて定期的に情報提供を行う
当たり前に感じるかもしれません。ただ、当たり前だと思っていても意外と徹底できている会社は少ないというのが事実です。ここでのポイントの1つは「定期的に」ということ。人間は忘れる生き物であるため、定期的にコンタクトをとって忘れられないようにしていくということが重要です。
そしてもう1つ重要なのが、「顧客の属性やタイミングに合わせる」ということ。例えば、最近「予算消化」のタイミングを狙って営業のメールや問い合せが増えました。(記事作成日:2/25)つまり、3月末決算の会社が多いであろうという仮説を立ててそういったアプローチをしているということになります。これも1つのタイミングです。
お客様のタイミングに合わせてアプローチをする。ここが1つのポイントになります。
また、属性を絞るということもここではあげさせていただきました。というのも、「全てのお客様の決算月を調べたりして、どのタイミングがベストか判断する」ことは時間的に難しいものであるからです。そのため、ある程度属性を分類しておくことで、パターンとしてタイミングを判断できるようになります。「この業種はこのタイミング」「この規模の会社はこのタイミング」ということが言えれば、仮説をたてることが容易になるのです。
④営業接触する相手の優先度が決まっている
③で述べた部分とも関わってくる部分です。時間的に全員に営業することは難しく、限られた時間で成果を出す必要が営業パーソンにはあります。このことを考えたときに行わなければならないのは、優先度を決めることです。
営業という仕事は、顧客の課題解決が最大のミッションですが、自分が所属する会社の売上もあげなければならないという側面を抱えています。この2つを同時にクリアするためには、「今助けるべきは誰であるのか」という点を意識していくべきだと言えるでしょう。
⑤メルマガで売り込みせず提案や商品訴求は営業から個別に行っている
情報提供のメールに、提案や商品訴求の言葉を入れるべきではありません。売り込むメールと、情報提供のメールは分けた方が望ましいです。全てのメールに提案や日程調整のお願いを入れてしまうなら、「この人アポさえとれればいいんだな」と思われてしまいます。実際にはそうでなかったとしても、そういった感情を抱かれてしまったが最後、相手の心は離れていってしまいます。
営業のゴールはアポイントをいただくことではなく、お客様の課題を解決することです。悩み事や困り事を打ち明けてもらうために必要なのが関係構築であり、アポもそのための手段の1つでしかありません。「買ってください」「とにかくアポください」ということのみが相手に伝わる振る舞いをしてしまうなら、相手は不快感を覚えます。自分が営業される側の立場であったとしてもあまりいい気はしないはず。
人にされて嫌なことはしない。この言葉は営業にも当てはまることを忘れてはいけません。「この人になら悩みを打ち明けてもいいかも」と思ってもらえるように、丁寧にコミュニケーションをとっていくことが重要です。
⑥ウェビナー・ホワイトペーパー・商談など複数接点を持てる場所を作っている
成果がでない企業は接点が1本化する傾向にあります。「電話をとにかくかけろ」「メールをたくさん送れ」アポだけでなく、コミュニケーション自体を取る手段が限られてしまっているのです。
現代はインターネットが普及し、便利な時代になりました。コミュニケーションを取る手段は何種類もあります。電話やメールだけでなく、ウェビナーに参加してもらったり、SNSやZoomなどのオンラインツールを使うこともできるでしょう。それだけ種類がたくさんあれば、相手が最も使い慣れている、ストレスを感じないコミュニケーション手段が必ず存在します。その相手に合わせたコミュニケーション手段を持つことができているでしょうか。ぜひ定期的に振り返っていただきたい点です。
メールの返信は遅いけれど、Messengerの返信は早い。LINEの返信は遅いけれど、Instagramの返信は早い。相手によって普段使っているコミュニケーションは異なります。使い慣れていなかったり、使ったり見る頻度が少ないツールでのコミュニケーションは面倒くさく、後回しになりがちです。つまり、相手の日常のコミュニケーションの中に溶け込むことができれば、コミュニケーションは自然と円滑なものになっていくと言えます。
その状態を作るために、接点を持つための選択肢を広げておくことは重要だと言えるでしょう。
⑦営業リストの選定・検証・改善を定期的に行っている
新規開拓営業において、営業リストをどの程度気にかけているかは非常に重要です。営業リスト、どのくらいの頻度で皆さん選定し直しているでしょうか。実際過去に私がTwitterでアンケートをとったところ、3年以上変えていないという企業が数多くいました。
リスト選定に伴いトークスクリプトも変わりますし、手間はかかるのかもしれません。一方で、3年前と現在で状況が全く変わっていないという人がどれほどいるのかは考えておくべき点です。そんな人はほとんどいないでしょう。日々めまぐるしく状況が変わっている世の中です。その中で、自分もお客様も必ず以前と状況は変わっています。
営業改善で最もインパクトが大きいのはリスト、「誰に売るか」ということです。トーク改善ももちろんした方が良いのは事実ですが、話す内容よりも人は視覚情報や、話し方で相手のことを判断します(メラビアンの法則)。そして何より、「興味を持っている人」が最も好意的に反応してくれるのは言うまでもありません。つまり、「どんな条件の人なら興味を持ってくれそうか」この点を意識しながらリストを日々更新していくことが重要になるのです。
余談ですが、江戸時代の商人は火事が起きたとき、真っ先に顧客名簿を持って逃げたという話があります。興味を持っている人に売ることが最も売れる、この本質は当時から変わっていないと言えるでしょう。
⑧アポ打診は電話に依存せずメール・SNS・SMSなどを駆使している
現代は電話が嫌いな人がいる時代です。ベンチャー企業などは、若い年代の人が決裁者になる場合も多いでしょう。こういった背景を考えたときに、闇雲に電話に頼るのはNGであると言わざるを得ません。
メールは活用している企業も多いと思いますが、意外と行っていないのがSNSやSMSを駆使したコミュニケーション。実際に私が先日提案したお客様は、電話はつながらなかったものの、FacebookのMessengerでメッセージを送ったところ2分で返信が返ってきました。
繰り返しですが、相手が負担なく使えるコミュニケーションツールで接点を持てるようにする意識が重要になります。特にSNSの相互フォロー関係になれたのであれば、投稿の内容から興味を持っていることや悩み事について仮説をたてることも容易になるでしょう。
また、SMSも意外と反応が大きいコミュニケーション手段です。最近、留守番電話が面倒だという人が増えてきています。わざわざガイダンスを毎回聞く必要があり、「お世話になっております、〇〇です」だけでも10秒ほどロスしてしまう。まして連絡先を登録していれば、誰からの不在着信であるかも元々わかっている状態です。公共の場所など、場所によっては電話に出たり、メッセージを聞くことができないのも面倒くささを助長している要因の1つになります。
こういったことを踏まえると、すぐ開いて読んですぐ返信ができるSMSは比較的手軽なものだと言えるでしょう。電話だけに依存せず、柔軟に手段を駆使していくことがポイントです。
⑨次回のアポイントはその場で時間調整を行い確定させている
このポイントは多くの場で言われている部分かと思います。お客様がこちらに対して最も興味をいだいてくれているタイミングは打ち合わせ中です。後になって時間が経てば経つほど興味も記憶も薄れていってしまいます。一度忘れたものに対して「ぜひやろう」とモチベーションを高く持ってくれる人はなかなかいません。忘れられないために、自然に思い出せるような場所を作っておくことが重要になります。
⑩アプローチ時期にカレンダーをセットしておく
アプローチできるタイミングを自分の記憶に頼らないようにしましょう。繰り返しですが、人は忘れる生き物です。記憶力を過信すべきではありません。todoリストややるべきことが明確になっている営業は、行動に無駄がなく成果も出やすいです。「やった方がいいのはわかっているけど手を付けていない」これは営業に限らずよくある話。これをしっかりやっていけるようにしていくことが意識として必要になります。
「空いてる時間にこれをやろう」としてしまうことには注意が必要です。果たして本当に空いている時間があるのか、という問題が出てくるからです。予期せぬトラブルや、細々とした仕事、依頼を受けた仕事。スケジュールに書いていないだけで、仕事自体はたくさんあります。朝のタイミングで「今日は特にやることも多くないし余裕だ」と思っていたのに、1日が終わってみたら忙しかった、なんてことも多いのではないでしょうか。
スケジュールを先に確保しておく。この意識をしっかり持っておくべきだと言えます。
商談が多い営業に共通するコツ
今回の内容を画像にまとめるとこのようになります。
改めて見てみると、そこまで目新しいことではないように感じるかもしれません。ただ、こういったことを「徹底してやりきれている」人は商談が増え、やりきれない人は成果がでなくなってしまうのです。この意識を大事にして、定期的にできているか自問していくことが重要になります。
今後の営業戦略に役立てば幸いです。応援しています!
▼商談の作り方についてはこちらで解説しています!
【営業ノウハウ集】たった1週間で 常に3ヶ月先の売上を確保する営業方法
営業マンとして成長する最も効果的な方法は 「できる営業マンの真似をする」ことです。
しかし、自分の周りを見たときに 素晴らしい営業マンがいなかったり他社の営業マンの良いところを 学んだりできないので営業マンとしての成長が遅れてしまうのです。
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自分だけでやろうとすれば 成果を出すのに、時間が掛かります。
だからこそ、先人の営業を真似ることで 2倍も3倍も成果を早く出すことができます。
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