営業の商談で最近増えてきている傾向。それは、初回商談を終えた後、「2回目会ってもらえない」というものです。即断即決が難しくなっている世の中において、継続的にコミュニケーションをとっていくことが営業が現在直面している課題だともいえるかもしれません。
そこで今回は、2回目以降の商談で意識しておくべきコツ、この課題の解決法についてまとめていきたいと思います。最後までお付き合いください!
▼初回商談についてはこちらで解説しています!
【初回商談解説】受注に導くラポールとヒアリングのコツ
【初回商談攻略】受注に導くプレゼン・クロージングのコツ
2回目のアポがもらえない理由
2回目の商談に繋がらない。この課題は結構多くの人にあるものです。私が以前聞いた話では、「初回商談から2回目の商談に62%の人が進むことが出来ていない」なんてものもありました。
なぜ2回目のアポイントをいただくことが出来ないのでしょうか。答えはシンプルです。「もう会わなくていいかな」こう思われてしまっているからだということに尽きます。つまり、アプローチの仕方に問題があるのではなく、初回商談のかかわり方に問題があるのです。
会う価値・会う理由作りが必要
「会う価値がない」とお客様に判断されてしまったが最後、次回のアポイントに繋げることは出来ません。これは上記の記事でも解説した、ラポールやヒアリングが大きく関わってきます。この営業の会社が何の会社で、どんな支援が出来るのか。ヒアリングを通して自分のことをどれだけ理解してくれたのか。ここでお客様が「何とかしてくれるかも」と期待を持つことで初めて、お客様はまた会いたいという気持ちを持つのです。
また、会う理由を作るのがプレゼン・クロージングになります。例えば弊社であれば、営業代行や研修で支援をする会社であり、そのために必要な情報提供や認識合わせをするためには複数回会う必要があるという認識を持ってもらうことがプレゼン・クロージングの段階で必要です。
会う価値づくりはラポール・ヒアリングで。会う理由づくりはプレゼン・クロージングで。これらがそれぞれの段階で出来ていないがために、2回目以降の商談に繋がっていかないということが出来るでしょう。
「とりあえず話聞けたしいいかな」こうなってしまうと、2回目以降の商談は出来ません。お客様が必要になったときに思い出してもらえればいいですが、人間は忘れる生き物。なかなかそうはいかないわけです。そのため初回商談での動き方が繰り返しになりますが重要だと言うことが出来ます。
「忙しい」「バタバタしている」こういった理由を元に先送りになっている場合もあるかもしれません。ただ、残念ながらこれらの場合、忙しくなかったとしても会ってくれないことがほとんどです。なぜなら、「営業に会う優先順位が低い」からです。
お客様が言う「忙しい」とは、「他にやりたいことがある、今そちらに時間を使う暇はない」と言い換えることが出来ます。つまり、営業と会うことにそこまで必要性を感じていないのです。
最近だと「タイパ」という言葉が出てきています。私も知らない言葉だったので調べたのですが、タイムパフォーマンス、いわゆるコスパの時間版です。つまり、「この時間を費やす価値がこの行動にあるのか」ということを現代の人々は重視して考えていると言えるでしょう。
一昔前であれば、極端ですが「雑談したくて来ちゃいました」となったとしても、「いいよ、じゃあ少し話そうか」となる方が一定数いらっしゃったのは事実ではあります。ただ、現代人は忙しいのです。情報量も増え、業務の幅も広くなり、働き方改革で就業時間が短くなり(本来はこれでやっと適正な時間なのですが)、余計な、無駄なことに時間を使えなくなっているのが現代の人々であると言うことが出来ます。
つまり、営業の立場からすると、「自分と会いたい」という気持ちをどうやって作り出していくかが重要になるのです。
コミュニケーションをとるタイミングに注意
コンタクトをとるタイミングが遅すぎてしまうというのも問題として挙げられます。初回商談を終えて、皆さんは次の連絡をいつ行っているでしょうか。1ヶ月後や2ヶ月後だったりするのであれば、それは遅すぎます。正直、相手は覚えていないことが殆どだからです。
繰り返しですが、人間は忘れる生き物です。早いスパンでお客様とコミュニケーションをとっていかなければ、どんどんお客様の気持ちは薄れていってしまいます。熱意もそうですが、まず記憶からなくなっていってしまうのです。覚えていなければ、熱意も生まれません。覚えてもらっているうちにコミュニケーションをとる意識を持つようにしましょう。
例えば弊社ではメンバーに、3ヶ月で10回、可能であれば1ヶ月で10回、何かしらの形でコミュニケーションをとることを指示しています。「そんなに頻繁に連絡とれるのか」と言われたこともありますが、
- 商談後のお礼メール
- 初回商談でもらった宿題に関する情報提供のメール
- 送付した資料に関する簡単な電話での説明
- アポイントの打診
- 電話に対してのお礼メール
- SNSで繋がりを持てているなら、SNSのリプライやいいねを活用する
こういったことをしているとそのくらいの回数になるはずです。薄いつながりでも構いません。とにかく、自分の名前に触れてもらう機会を作ることがここでは重要になってきます。
受注の決め手になるのはコスパ、次会ってもらうかどうかの決め手になるのはタイパ。このことを覚えておきましょう。
2回目の商談で必ずやるべきこと
2回目の商談にあたってやるべきこと。それはまず、初回商談や電話、メールなどでいただいた情報にアップデートがないかを確認することです。前にいただいた内容をただ鵜呑みにすべきではありません。
現代は変化が激しい時代です。お客様の価値観、考え方や取り組みが初回商談後に変わっている可能性も多分に考えられます。常に最新の情報を取得する意識を持たなければ、最後営業が「これをやるべきです」と言ったところで、的外れな提案になってしまう可能性が高いと言えるでしょう。
この事象、意外と多くの営業が陥っています。最初に聞いたことが全てだと思い込んでしまい、まるで浦島太郎のような状態で提案をしてしまうのです。
「それもう終わったよ」「そんな話したっけ?」
このような反応をもらってしまい、せっかくの提案が無に帰してしまいます。これらは情報をアップデートしていないがために起きることです。
- お客様の課題は何なのか
- 課題解決においてお客様が重視していること
- 組織風土や組織の方向性の変化
- 他社の情報を踏まえてどう今お客様が考えているのか
こういったことを積極的につかんでいくことが重要となります。
また、BANT情報も合わせてアップデートしていくことはおさえておきましょう。BANT情報とは、
- Budget(予算)
- Authority(権限)
- Needs(ニーズ)
- Timeline(注文時期)
この4つの情報を指します。これらの情報は見込み度合いを掴むためには必須の情報です。
営業が提案する内容は過去のお客様に向けてではなく、今目の前のお客様に対してのはず。今のお客様に対して刺さる提案が出来なければ意味がありません。情報を最新のものにしていく意識を持つようにしましょう。
ヒアリングはお客様に全て教えてもらうものではない
ヒアリングはお客様からただ聞けば良いというわけではありません。一緒に相談しながら固めていくコミュニケーションがヒアリングの正しい姿です。つまり、お客様の情報を常にキャッチアップしていなければ、相談相手になることは出来ないのです。
- プレスリリース
- SNS
- HP
- 新聞などのお客様の社名が出ている情報
こういったものをチェックしておく必要があると言えるでしょう。またそれだけでなく、お客様の会社が所属する地域や業界の特性も掴んでおくべきです。これらを推察しておくことで、お客様の実際の情報とすり合わせ、どうすることがお客様にとって最良の選択か相談していくことが出来るようになります。
アポイントを継続してもらうために意識すべきこと
繰り返し会ってもらうために、是非目指していただきたい姿があります。それは、
「良い相談役になれているかどうか」
ということです。「相談したい」と思うからこそ、お客様はまた会いたいという気持ちを抱くようになります。
良い相談役になろう
どんな人が良い相談役なのでしょうか。
- 切れ味鋭い提案を持ってくる
- 面白い話が出来る
こう考える人も一定数いますが、それは間違いです。必ず意識すべきこと。それは以下の2つです。
良い相談役①意見を押し付けない
まず最低限重要になるのが、意見を押し付けないことです。営業として売りたいがために、「でも」「そうではなくて」などと相手のことを否定することはすべきではありません。これはお客様から嫌われる可能性が最も高い行為です。お客様がそういった意見を求めている場合もあるので、どんな時でも禁止とは言いません。しかしながら、新規開拓という場においてはご法度と言わざるを得ないと言えるでしょう。まだ信頼関係も出来ていない相手に否定されて、いい気持ちのする人はいないはずです。
反論したり、自分の意見を無理に押し通すことのないように意識することが重要になります。
良い相談役②相手の話を記憶する
「また同じことを聞いてきた」
これもお客様の信頼を大きく損ねる行為です。なぜなら、「営業のそのお客様に対する優先順位が低い」ことを体現してしまっているからです。自分のことを大事にしておらず、どうでもいいと思っている。そんな相手と仲よくしたいと思う人は公私問わず少ないでしょう。
全てを暗記する必要はありませんが、メモをとったりするなどして、ある程度振り返りが出来る状態を作っておくことが重要になります。
良い相談相手とは、
- 話を聞いてくれる
- 自分のことを理解してくれる
- 求めている意見・情報・アドバイスをくれる
これらの要素を満たした人のことを指します。返報性の原理という心理学の性質があるのをご存じでしょうか。自分がとった態度を、相手も同様に返しやすくなる性質のことです。つまり自分が強引に話せば、相手も強引に断る雰囲気になり、こちらが丁寧に対応すれば、相手も丁寧に対応してくれやすくなるのです。このことを踏まえると、「傾聴」というアクションの重要性を理解することが出来ます。
相手の話をまずは受け止めること
傾聴の重要性についてまとめてきましたが、本来「素直に話を聞く」ということは難しいものです。人には感情があり、価値観があるため、自然とバイアスがかかってしまうからです。この自分の価値観というフィルターを通して相手の話を聞いてしまうと、「それって違うな」という自分の価値観にそぐわないものを排除しようとする傾向が人にはあります。
ただ、繰り返しですがまずは一旦相手の話を最後まで聞くべきです。特に2回目以降の商談の場合は尚更です。複数回会ってくれるということは、それだけ一定の信頼をしてくれていることに他なりません。つまり、相手ももっと詳しい話をしてくれる確率が高くなっているということが出来ます。こういった状況にも関わらず、相手の話を遮ってしまうことは、せっかく高まった相手の話すモチベーションを低下させてしまうと言わざるを得ません。
初回商談で、相手がまず自分に対して本音で状況を話してくれる状態を作ったはずです(ラポール)。2回目以降の商談でこの状態を維持・向上させていく必要があります。この中で「でも」といった逆説の言葉は、それだけでこの積み上げた信頼関係を自ら壊してしまうのです。
今営業に求められているのはお客様の背中を押すことである
インターネットが普及した現代。営業しか持っていない情報は今まで以上に少なくなりました。個人が自由に検索して欲しい情報を手に入れられるからです。この便利な時代において、「自分にしかできない提案をしよう」というのは非常に難しくなっています。
また、ひと昔前に比べて商品やサービスの母数自体も増えました。こういった状況の中で、最もコスパ良く問題を解決できるものをお客様は探していると言えるでしょう。これは選択肢が多い世の中であり、言い換えれば「より悩むようになった」と言うことが出来ます。
人は悩むと決断が出来ず、決断が出来ないと行動が出来ず、行動が出来ないと成果も生まれません。そんな中で営業に求められているのは2つのポイントです。
- 相手に合った提案をする正しい提案活動
- 相手の背中を押すクロージング活動
このことを踏まえて、相手が行動できるように背中を押すアプローチを意識することが重要になります。2回目、3回目の商談であれば基本的に相手との関係は初対面のときと比べて前に進んでいるはずです。これは裏を返せば、2回目以降の商談のアポイントが取れないと言うことは、お客様が関係を前に勧めることを放棄したということが出来ます。それは初回商談のうちに、もう一度会うべき価値や理由を提供できなかったことに原因があります。そのため、再度この価値と理由を伝えるコミュニケーションをとっていくことが必要です。
必ずしも商談に固執する必要はありません。電話やメール、SNS等も有効なコミュニケーション手段です。相手に合ったアプローチを通して、「また会ってあげてもいいな」という思いを育てていくことが重要になります。そのうえで押し売りをするのではなく、相手の良い相談役として、コミュニケーションを深めていくことがポイントです。
お客様と良いかかわりが出来ていれば、自然と受注につながる機会も増えてきます。お客様もビジネスだということは分かっているはず。繰り返し会う関係性が構築できれば、こちらの提案を好意的に受け止めてもらえるパターンも多くなります。
そのため繰り返しですが、まずは2回目の商談につなげるために初回商談で会う理由と会う価値をしっかり提供することを意識しましょう。そうすることで、お客様と良い関係性を作ることに繋がっていきます。
今後の営業活動の参考になれば幸いです。応援しています!
▼動画でも解説しています。他にも参考になる情報を発信していますので、是非見てくださいね!
【確実に受注を決める!】2回目の商談で意識すべき事
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