
先日、営業4.0実践ゼミでこんな質問をもらいました。
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営業力を上げていくにはどのようにすれば良いのでしょうか?
自分としては、
- 目標数値に向けて行動する(コール数や商談数、契約数など)
- なぜうまく行ったか、もしくはうまくいかなかったを要素分解し、分析する(アイスブレイク・ヒアリング・プレゼン・クロージングのどこが課題かを考えるなど)
- それをうけて、次にどのように行動するかを具体的に決めるといった感じでやっています(まだやりきれていない部分もありますが)
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質問をいただいたこのゼミメンバーの方ですが、1年目で試行錯誤しながら、定期的に私に質問をして、なんとか成長しよう!なんとか成果出そうと日々頑張っています。素直にすごい頑張っているなと応援しています。
そんな中でいただいた質問がこちらです。この回答は気になると思うので、ゼミ内で共有したい内容を今日はご紹介したいと思います。
そもそも営業力って何?ちょっと検索してみると
ちょっと検索してみました。検索順位順でみていきたいと思います。
営業力が「売れる力」という回答自体は間違っていません。しかし、営業力という言葉を明確に理解するためには、あまりに不十分です。そこで、営業力をまず4つの能力に区分していきます。
その4つの区分とは「人間力」「スキル」「知識」「マネジメント力」です。
引用:https://www.cloudtimes.jp/dynamics365/blog/sales-force.html
確かにどれも営業をする上では必要なスキルですね。ただ、そもそも「人間力」や「マネジメント力」という言葉も抽象度が高いなという印象です。
営業力とは、お客さまの”ほしい”を引き出す力
一理ありますね。今のご時世では売り込みを嫌う人がほとんどです。これは営業する側も、営業される側もです。なので、相手から「欲しい」という言葉を引き出すことができれば、営業力が高いというのはわかりますね。
営業は説明してはいけない。イメージさせる。
これもわかります。人は想像できないものは買いません。なので、相手に想像させる、良いイメージを持ってもらうことは営業にとって必要な能力です。ただ、これだけでは足りない気がします。
▼参考動画はこちら
営業力とは、以下の能力を総合的に身につけることで得ることができる。「理解力」「企画力」「説得力」
相手の言葉や意図を理解し、その言葉から相手がやりたいこと・実現したいことを成功させる商材の使い方やプランを企画し、使ってもらうために説得をする、これは営業にとって”やらなければいけないこと”であり、これがうまくできることは重要です。
①売るノウハウを移転させるチームセリング ― 「売れない人間に売れと言っても売れない」
②考える営業マンを育てる思考訓練 ― 「次にどう動くかを常に考えさせる仕掛け」
③顧客を財産にするターゲットダム ― 「客が減っていく時代には客を溜めていく」
④エリア戦略の見直し(拡げる・薄くする) ― 「商圏内の客が減るならエリアを拡げよ!」
⑤新市場(商品)開発のための可視化 ― 「経営戦略の見直しを日々行う仕組み作り」
⑥モバイル・非訪問による営業効率UP ― 「生産性が劇的に高まる『エコ営業』とは」
⑦抜け・漏れをなくしてムダを排除 ― 「人間の限界をITで超えるから勝てる!」
⑧「心の報酬」で部下の心を元気にする ― 「最後は人間のひと踏ん張りが営業を決す」
営業の商談の進め方だけでなく、営業としての動き方・活動方法についても考えられていますね。営業力を考えるときに、商談がうまいだけでなく、成果につながるための動き方も含めて考えるべきことは当然ありますね。
営業力は、「売る力」から「価値を提供する力」へ
世の中の動きからただ売ることから、価値提供までが営業の役割ということです。これは当然といえば当然です。
ヒアリング力が優れている。
自然体である。
感情表現が豊か。
色々とみてみましたが、総じて書かれていることは「良い商談をするためのスキル」が高いかどうかという傾向を強く感じますね。ただ、どんなに商談がうまくても成果を出すためには行動量であったり、商談に至るまでの導線やアプローチ戦略であったり、営業としてやるべきことはたくさんあるというのが個人的な意見です。
とりあえず、現時点での調べた結論は
売れていれば営業力が高い
ということにネット上の記事ではなりそうです。
ほとんどが研修会社の記事なので、営業力高い→売れる→売上あがるということで、経営者や研修担当向けの記事になっているので、結論はシンプルな方がわかりやすくなっているのかなという印象です。
ただ売れていれば営業力が高いを結論にしてしまうと、営業職としてこれから営業力をあげたい人にはなんの答えにも、道しるべにもならないので、もう少し考えていきたいと思います。
営業力なんてそもそもない
はい、そう言っておきながら、「営業力なんてそもそもない」とか言ってすいません。
ただ、そもそも営業力という言葉ですが、私はあんまり好きではないです。
なぜなら、「営業力をあげたい」と思っても、評価する指標がないからです。
・売上を出しているから営業力が高い
・トップセールスだから営業力が高い
他の記事を読んでみた感想でもお伝えしましたが、成果が出ていれば、それで「営業力が高い」と評価されがちで、自分の改善や取り組みに反映させるヒントが出てこないので、無意味ということです。
また、採用面接のタイミングや入社まもない時期などは、まだ営業をその会社でしていないので成果で判断することができません。それでも営業力が高いと”思われている”人がいるのは、一部の営業に使えそうな能力が秀でているからです。
・プレゼン上手だから営業力が高い
・質問上手だから営業力が高い
・行動量が多いから営業力が高い
・人当たりが良いから営業力が高い
このように一部の営業に使えそうな能力が秀でていれば、それで営業力が高いと評価されることが多いのです。簡単に言えば、「売ってくれそう」という期待感が持てるということです。
営業力に限らず、○○力という言葉は定義が曖昧なので、何をしたら良いかがわかりづらいということです。結果、わかりやすい部分を切り取って、後付けで「営業力」と言っているだけです。
営業力は相手の目線で決まる
ただこう言ってしまうと何も前に進まないので、もう少しこの部分について深掘りしていくと、営業力は判断する相手によって結論が変わってきます。
営業力が高い人材とは
会社・上司→売上・成果を出してくれる人
採用担当(転職時)→売上・成果を出してくれ”そう”な人
顧客→期待通りの内容を納品してくれるかつ+αがある→次も継続して依頼したいと思える人
といった感じです。
あと、勘違いしがちなポイントですが、顧客の目線でみたときに「口がうまい人」は営業力があるとは判断されません。むしろ、口だけうまい人は警戒すべき人となります。
つまり、営業職として相手の求めることができる、期待に応えられる人材が「営業力が高い」と言えるわけです。
営業力は自分の得意分野の確立+成果で決まる
雑に言えば、売れれば営業力があると”思われる”世の中です。
ちょっと話は戻りますが、成果で判断できないとき(採用タイミングや入社まもない時期など)の営業力の評価は、特定の成果に貢献しそうなスキルがあれば、営業力が高いと思われるとお伝えしました。ただ成果が出なければ、どんなに秀でた能力があっても、徐々に営業力があるという評価は落ちます。
つまり、【得意分野+成果】のセットが営業力の定義になります。
得意分野というと難しいかもしれませんが
- プレゼンが得意
- 話をするのが好き
- 相手の話を聞くのが好き
- 図解するのが得意
- 我慢強い
- 内容を整理するのが得意
- 絵が書ける
- ある分野の専門知識を持っている
- 仲良くなるのには自信がある
など、ちょっとしたことで良いです。自分が自信を持っていることを考えてみてください。
その得意分野が営業成果に貢献していれば良いのです。
今、私の会社では営業代行をするにあたって、漫画での営業ページを活用しています。
当然、こんな絵心、私には一切ございません。笑
私のアンパンマンのレベルはこれです。カレーパンマンもメロンパンナちゃんも全部アンパンマンと同じ顔になることが判明しました。こんなアニメ、誰も見たくありません。笑
うちの嫁と社内のスタッフが書いてくれた漫画です。けど、これを営業で活用できれば、お客さんは動いてくれると思いませんか?営業は最終的には人を動かすことで成果となります。
つまり、 自分が持っている得意な分野やアプローチの方法で人を動かすことができる 、これが大事で、これがあえて言えば「営業力」なのです。
営業力を高めるには客観視と検証が必要
大事なことは 相手の期待に応える得意分野 です。
そのため自分が得意と思っていることでも成果に繋がっていなければ意味がないと判断せざるをえません。営業は成果がシビアに出る仕事です。成果を出して、その対価が報酬なので、厳しい言い方ですがやはり成果につながらなければ意味がないということです。
ただ成果といっても、最終成果だけが全てではありません。というのも、営業は様々なコミュニケーションプロセスを経て成約というゴールに至るからです。
ざっくりと言えば、
- 自分のことを知ってもらう(認知)
- 自分のことを信頼してもらう(信頼①)
- 自分の話を理解してもらう(理解)
- 自分の話を信頼してもらう(信頼②)
- 申し込みや利用など、行動してもらう(行動)
というプロセスを通じて、成約という1つのゴールにたどり着くからです。
前にTwitterでお伝えしたのですが、即決を求める営業に私は違和感を感じてなりません。その理由はこれです。
即決を求める営業って
ナンパ相手に
胸中に結婚してくれ
って言っているのと同じ営業の違和感って
日常生活に置き換えると
確実にバグってる営業の違和感は
日常生活ではおかしくないか
置き換えてみてほしい営業もコミュニケーション
バグったコミュニケーションで
相手との距離は近づかない— 笹田裕嗣@営業ハック (@sasada_36) 2019年5月20日
飛び込み営業の即決営業なんて
初めまして
お金くださいって言っているんだから
どう考えても
コミュニケーションは成立しないテレアポも同じで
初めまして
私素敵な人なんで
とりあえず会ってくださいってどう考えても
成立しないよな— 笹田裕嗣@営業ハック (@sasada_36) 2019年5月20日
ちょっと脱線しましたが、コミュニケーションの中で「認知」「信頼」「理解」「行動」のプロセスを経る営業では自分の得意分野がどこでどう使えるかは変わってくるからです。
例えば漫画を活用しようと思ったときに、信頼を獲得するために使うのは難しいけど、「サービス理解」で活用するために商材の説明漫画を書くとか、行動を引き出すためにマニュアルを漫画にしてみるなど、営業のフェーズによって活用できる得意分野は違うわけです。(逆に漫画でも私のような下手くそな絵を公開(後悔)することで、信頼に繋がることもあります笑)
つまり、使えないスキルや能力はないです。なんでも使えます。それがあなた自身だからです。ただ使う場所を間違えると効果がないということを理解しておいて欲しいと思います。
そして、その得意分野の活用方法が間違っていないかどうか、それは自分を客観視して、得意分野が営業成績や顧客の成果に貢献できているかを検証し、足りていれば継続。不足していれば強化もしくは分野のピボット(変更)をすれば良いだけなのです。
営業力を高めるためには自分のことを客観的に分析し、結論を出すために必要な検証(行動量+分析)をくり重ねることが大事で、それさえできれば良いと思います。
なので、こう考えると営業力とは正しい努力を継続する力、”継続力”が1番大事なように思えてきました。
営業力という言葉に悩むな
余談ですが、営業力は印象と密接な関係を持っています。一回大きな成果を出せば、多少売れなくても「営業力のある人」という評価を受けます。
以前、錯覚資産という言葉がテレビに取り上げられ、話題になりました。
この本ですが、「勘違いさせる力」=「錯覚資産」の重要性を語っている本です。人間は皆「自分にとって都合のいい思考の錯覚」をしていると心理学的な側面から解説をされています。
これは私の錯覚資産経験談ですが、私は新卒で入った会社で入社半年から6期連続でトップ成績でした。1年目からトップになったのは、社内でも初だったはずです。つまり、私は社内から「営業力がある人」と良いレッテルを貼られました。結果、社内ベンチャーに移ったとき、全然売れなくても一部の人は、「商品が悪い(事実そうですが)」と評価をしてくれたことが多々ありました。一度営業力があると評価を受けると、その印象はずっと残る傾向にあるということです。これは転職などでも同じです。
つまり、営業力は客観的な指標ではなく、「売ってくれそう」という期待感が1番大きいというのがここからわかることです。
ただ繰り返しですが、そんなことを定義しても全く意味がないので、「売ってくれそう」という期待感を言語化し、自分の行動に落とし込むことが大事です。そのために、自分のコミュニケーションにおける得意分野、会話ややり取りにおいてストレスがなく、成果に繋がる方法を確立すること、それを自分で認識していることが営業力のある人材と考えています。
営業力という抽象度の高い言葉で悩まないでください。上司や社長から「もっと営業力を上げろ」と言われても、それは「売ってこい」といっているだけです。
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