営業ハック代表の笹田です。
今回のテーマは「イレギュラー」について。イレギュラーというと、「想定外」と言い換えられる出来事のことを指します。
私自身学生時代は野球をやっていたのでこの言葉は馴染み深いです。野球だと予期せぬ方向に打球が飛んだことを「イレギュラーした」と言うからです。ボールがバウンドするときに地面の突起や凹みに当たり、自分が捕球しようと構えていたところと違うところにボールが飛んでいく……。私がそれでボールを捕れず、エラーしたような雰囲気になってしまったことを覚えています笑
さて、そんなイレギュラーですが、ビジネスにおいても出てくる用語です。会社を経営してみて良く分かったのですが、ビジネスはイレギュラーまみれと言っても過言ではありません。「自分が思ったとおりに行かなかった」「想定外の方に物事が進んでしまった」というのはよくある話です。
この「イレギュラーな事態が起きたときにどのように対応していくべき」かという問題。今回はこちらをテーマに考察していきたいと思います。
イレギュラーな事態に強い人は想定をしている
イレギュラーな事態に強い人というのは前提として、イレギュラーを想定していることが多いです。そもそもですが、人間は本能として想定外の事態には強くない生き物です。そのため、基本的には予定通り・予定調和に物事が進むことを好みます。予定通りに物事が進むことで人は安心するのです。
ただ、仕事やビジネスにおいて、人と関わる仕事をすればするほど、想定外の事態・イレギュラーな事態が起こりやすくなります。人間は機械ではないので、勘違いなどのヒューマンエラーや、その他環境要因によってイレギュラーな事態になってしまうのは当然のことです。さらに言えば、ツールなどの機械に頼っていたとしてもイレギュラーは起こります。その機械を扱うのが人間である以上仕方ないことです。
そういった状況下で仕事をしている以上、イレギュラーな事態は避けられません。その中でイレギュラーな事態に強い人、というのは、最初からイレギュラーを想定して行動をしている人だと言うことが出来ます。逆に言えば、イレギュラーな事態に弱い人というのは、イレギュラーな事態が起きることを考えていない人だと言えるでしょう。
イレギュラーに強い人というのは、イレギュラーな事態が起こることはもう諦めています。一方でイレギュラーな事態に弱い人は、自分の型を守ることであったり、自分のルーティンを守ることであったりと、別軸に自分の中の優先順位を高くしていることが多いです。
例えば、42.195kmのフルマラソン。このマラソンを走りなさいと指示を受けたときに、どう考えるでしょうか。
「雨が降ってくるかもしれないし、転んでしまうかもしれない。でも何とかして、どんな様子でもいいから走りきれさえすればいいんだ」
こう考えられる人はイレギュラーな事態に強い人です。一方で、
「42.195kmを一定のペースで走り抜こう。このくらいのペースで、このフォームを崩すことなく、トータルこの時間になるように走り抜こう」
イレギュラーな事態に弱い人はこのように考える傾向が強いと言えます。極端な例かもしれませんが、言い換えればそこまでルールを徹底しないと気がすまない、ということもできるでしょう。イレギュラーな事態に弱い人は、必ずしも持たなくても良い制約・制限を自分に課しがちなのです。
イレギュラーな事態に弱い人がやりがちなマイルール
ビジネスにおいてもこれは同様です。
- 「しっかり細かくスケジュールを組んだ。必ずこの通りに進めなければ行けない」
- 「この日までに、このタイミングまでにこれをやっておかなければいけない」
- 「書類の形式や渡し方はこうでなければいけない」
- 「自分のメンタルはこの状態でなければいけない」
もちろん本当に守らなければいけないルールは存在します。しかし必ずしも必要でないものまで、自分の中の「マイルール」として課してしまい、自分の中の縛りを強くしてしまう人は一定数います。結果としてイレギュラーな事態が起きたときにそのマイルールを捨てられず身動きが取れなくなってしまい、最終的には周りに迷惑をかけてしまうというのはよくあるパターンです。
繰り返しですが、イレギュラーな事態に強い人というのはイレギュラーな事態が「起きるもの」として行動しています。そのため、仕方がないと割り切って切り替える気持ちを持つことができているのです。言わば自分の中のルールや計画を「諦められるか」というのが、イレギュラーな事態に対応する上で重要なことだと言えるでしょう。
イレギュラーな事態に強い人は余計なものを見ない
また、イレギュラーな事態に強い人は「余計なものを見ない」という特徴もあります。
人間は感情で動く生き物です。感情って、すぐに揺れ動くものなんですよね。つまり、目に入った情報や耳で聞いた情報など五感で得たものにより、人の考えは簡単に変わるのが当然なのです。余計なもの・不要なものを見て、それで考えが揺れ動いてしまうことも多いと言えます。イレギュラーな事態に強い人はこれがないのです。余計なものを見て、自分のモチベーションをあげたり下げたりしないため、安定して事態に対応することができます。
イレギュラーに強い人は本当に見るべきものに集中しています。ではその見るべきものとは何なのか。目指しているゴールややるべきこと、ここに集中しているのです。その他のものに関しては、たとえイレギュラーな事態が起きたとしても「仕方ないよね」と割り切って考えることができます。
よく「メンタルが強い人・メンタルが弱い人」というお話もあります。色んな状況があると思いますので一概には言えませんが、どことなく「メンタルが強い人=図太い人」という印象があるのではないでしょうか。これは1つに、「見て見ぬふり」が出来ているからだと言えると思います。本来やるべきこと・やりたいことを達成するためであれば、それ以外の部分は些末な問題でしか無い、というように捉えられているのです。
余計なもの、いらないものを見ないようにしているから、イレギュラーにも強く、メンタルも安定して取り組むことができる。これが1つの答えです。
経験があるから、過去に体験しているから。こういった経験値もイレギュラーな事態への対応に役立たないとは言いませんが、それだけではなく、「余計なものを目に入れない」ことも役立つ点をぜひおさえていただきたいと思います。
イレギュラーな事態に強い人の特徴まとめ
今回お話した内容をまとめると、以下のようになります。
- イレギュラーな事態に強い人=最初からイレギュラーを想定して行動をしている人
- イレギュラーな事態に弱い人=マイルールに固執し、自分の中の縛りが強くなってしまう人
- イレギュラーな事態に強い人は「余計なもの・不要なもの」を見ないようにし、メンタルの強さにも影響している
この3点をぜひ意識していただきたいです。
いきなり「イレギュラーに強い人になりましょう」と言っても、正直難しい部分ではあると思います。まずイレギュラーな事態に強くなるための第1歩として、想定外のことを想定内にする工夫から始めると良いでしょう。「どんなイレギュラーな事態が発生するかもしれないのか」と考えておくだけでも、いざそうなったときの動き方は変わってくるはずです。
そしてもう1つ大事なのが、やるべきことに集中すること。この2つから始めるだけでも、だいぶ楽になってくるはずです。自分で自分を楽にするためにも、この2点をぜひいしきしていただきたいと思います。
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この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。