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【2023年ビジネストレンド】メタバースとZ世代  ~日経トレンドマップ解説

更新日
2024/10/22
公開日
2024/10/22

今後伸びるビジネスは?と聞かれたら、真っ先に思いつくのは生成AI、ChatGPTではないでしょうか。

日経クロストレンドによる「今後伸びるビジネス」ランキング(トレンドマップ2023年上半期)から、今、何が注目されているのか、外しちゃいけないトレンドワードを解説していきます!

他にもアフターコロナ需要を見越したトレンドや、期待だけで終わってしまうのか、という不安まで、気になる消費者行動傾向とは?

最後まで読んでみてくださいね!

2023年上半期「今後伸びるビジネス」ランキングを読み解く

「トレンドマップ」は、日経クロストレンドが半年ごとに実施している独自の調査です。この調査の目的は、マーケティング、テクノロジー、消費者行動といった急速に変化する3つの領域における中長期的なトレンドを把握することです。調査の対象となるのは、日経クロストレンドのアドバイザリーボードに所属する約50人の専門家たちと、日経クロストレンド社の編集部員です。

目まぐるしく変わっていくトレンドを抑えておくことは最前線にいるビジネスマンにとっては必須となります。
それではその調査結果を見ていきましょう。

将来性スコアの高いトレンド

最新の調査結果によると、マーケティング分野では、「音声SNS」、「チャットbot(対話型AI含む)」、「ジオターゲティング(位置情報・人流マーケティング)」が将来性スコアの伸び率トップ3でした。音声SNSは特に若年層を中心に復権の兆しを見せています。対話型AIの「チャットbot」は生成AI「ChatGPT」の影響を大いに受けており、その活用は世界各国で進行中です。「ジオターゲティング」はアフターコロナ期における人の移動の活発化から注目されています。

一方、テクノロジー分野では「VUI(音声ユーザーインターフェース)」、「人間拡張」、「スマートフォン」が将来性スコアの伸び率トップ3を占めました。さらに消費トレンド分野では「越境EC」、「インスタ映え」、「ナイトタイムエコノミー」が上位に名を連ねました。

経済インパクトのスコアでは、全体で最も伸びたのは消費トレンド分野の「Z世代」でした。この世代はファッションやコスメ、外食などの消費に影響を与えており、オンラインでも影響力が強いことが注目されています。特にスニーカーやストリートファッションに強い関心を持ち、各ブランドもZ世代向けの商品開発やマーケティングに力を入れています。

◆各分野でスコアを伸ばしたキーワードランキング(2022年下半期調査との比較)各分野でスコアを伸ばしたキーワードランキング(2022年下半期調査との比較)出展:発表! 23年上期「今後伸びるビジネス」ランキング 88項目調査|日経クロストレンド

経済インパクトの高いトレンド

経済インパクトで全体的にスコアが最も伸びたのは、消費トレンド分野の「Z世代」でした。これは、この世代がファッション、コスメ、外食などの消費をけん引し、オンラインでも影響力を拡大していることを示しています。また、大阪万博で実用化が決まっている「空飛ぶクルマ」も経済インパクトスコアが急伸しており、都市部のビルの屋上での離着陸可能性が物流を一変させる可能性を指摘しています。

一方、テクノロジー分野では「量子コンピューティング」が経済インパクトのスコアを大幅に伸ばしました。この分野ではまだ初期の段階ですが、複雑な計算を高速に実行できる可能性から、将来のビジネスへの影響力が期待されています。

マーケティング分野では、「サブスクリプションモデル」が経済インパクトのスコアを伸ばしました。定額制のサービスが増えてきており、各企業が新たな収益源として活用しています。

新たに追加されたキーワードでは、「メタバース」が注目されました。「メタバース」は仮想空間での経済活動や社会活動を指す言葉で、テクノロジーの進化によって、ゲーム内の仮想空間だけでなくリアルとデジタルが融合した新たな経済圏が形成されつつあります。

新たに追加されたトレンド

今回の調査で新たなトピックとして、「生成AI(ChatGPTなど)」と「CX(顧客体験)」がランキングに急浮上してきました。

「生成AI(ChatGPTなど)」はAI(人工知能)の一分野で、テクノロジー領域におけるジャンル別スコアランキングで第2位となるなど、その将来性が評価されています。質問への洗練された返答能力から、インターネット上で検索エンジンの代替となる技術として期待が寄せられています。特にOpenAIによって開発された「ChatGPT」が注目を集め、幅広い産業でその活用が進められています。新たなキーワードでありながらも、スコアでは3位のクラウドを上回り、一過性のブームではなく、将来的な成長が期待できることが示唆されています。

一方、マーケティング分野では「CX(顧客体験)」が話題となっており、ジャンル別スコアランキングで2位に初登場しました。「CX」は、企業やブランドが顧客と継続的につながり続けるための戦略で、各種デジタル技術の活用により顧客に満足感を提供するものです。具体的な事例として、スターバックスが2023年1月にリニューアルした会員プログラム「スターバックス リワード」が挙げられます。購入金額に応じて獲得できる「Star」を、コーヒー豆やオリジナルグッズとより容易に交換できる仕組みとなりました。この結果、既存のヘビーユーザーだけでなく、ライトユーザーもファンとして取り込むことに成功しました。その結果、高いスコアを獲得し、このトレンドが更に進展することが予想されています。

◆新たに追加したキーワードの将来性スコア
新たに追加したキーワードの将来性スコア出展:発表! 23年上期「今後伸びるビジネス」ランキング 88項目調査|日経クロストレンド

以上が『日経クロストレンド』の「今後伸びるビジネス」ランキングの概要です。このランキングはビジネスの将来性や現時点での経済インパクトを基に作られており、これからのビジネス戦略を考える際の参考になります。各分野で新たに注目されているトレンドやキーワードを押さえ、未来のビジネスチャンスを見つけることが求められます。

◆トレンドマップ2023「マーケティング分野」の例出展:発表! 23年上期「今後伸びるビジネス」ランキング 88項目調査|日経クロストレンド

こちらの2023年度「今後伸びるビジネス」ランキング 88項目調査の記事は日経クロストレンド5月23日の記事で全文を読むことができます。※注:有料会員限定記事

トレンドランキングからわかること

それでは、2023年のビジネストレンドランキングに登場する主なトピックについて掘り下げていきましょう。

  1. デジタルトランスフォーメーション(DX):DXは最近良く耳にする言葉だと思います。デジタルトランスフォーメーションは、今やビジネスの重要な柱となっています。企業は日々の業務プロセスをデジタル化し、クラウドベースのツールを活用し、人工知能やビッグデータを駆使することで、製品開発から顧客サービスまでの全体的なパフォーマンスを向上させています。具体的な例としては、多くの企業がリモートワーク環境を整備したことが挙げられます。これはDXの一環であり、新型コロナウィルスの影響でその必要性が一層明確になりました。
  2. サステナビリティ:地球環境の保護と持続可能な社会を目指す取り組みが、企業の価値観とビジネスモデルの中心に据えられるようになっています。例えば、カーボンニュートラルを目指す企業が増え、リサイクル可能な素材の使用や廃棄物の削減を目指す製品設計が一般的になっています。また、ESG投資(環境、社会、ガバナンスを重視する投資)も一層の注目を浴びており、企業はサステナビリティをビジネス戦略に組み込むことでその価値を高めるようになっています。
  3. リモートワーク:親型コロナウィルスの影響で広まったリモートワークは、今や新たなワークスタイルとして確立されています。このトレンドは、働き方改革の一環として、より柔軟な働き方を可能にするとともに、企業の地理的な制約を取り払い、全世界から優秀な人材を採用することを可能にしました。

これらのトピックは、私たちの仕事や生活に大きな影響を及ぼすだけでなく、今後のビジネス戦略を形成する重要な要素となることでしょう。

これらのトレンドを見て特に感じるのは、テクノロジーとサステナビリティの融合の速度がますます加速しているということです。特にデジタルトランスフォーメーション(DX)とサステナビリティが一体となってビジネスを推進する方向が見えてきています。

これがただの一時的なトレンドであるとは思えません。テクノロジーの進歩と持続可能な開発の必要性は、これからも企業の成長と革新を促進する主要な要素となるでしょう。デジタルトランスフォーメーションは、サステナビリティ目標を達成するための新しい道具として機能しています。例えば、AIとビッグデータは、エネルギー使用の効率化や廃棄物の減少を実現するための解決策を見つけるのに役立っています。

一方、リモートワークの増加により、企業は地理的な制約から解放され、より広範な人材プールにアクセスできるようになりました。これは、企業の多様性と包摂性を強化し、その結果としてイノベーションを促進することにつながります。

これらのトレンドは今後も続き、それぞれが相互に影響を及ぼしながら、新たなビジネスモデルや戦略を生み出すでしょう。それは企業が社会的、環境的責任を果たしながら、同時にテクノロジーを最大限に活用して効率性と生産性を向上させる、という形で現れることでしょう。

ビジネストレンドを自身のビジネスやキャリアに適用するために

ビジネストレンドは単に流行っているものではありません。
そこには明確に人の意志が介在しています。

つまり、取り入れ、利用し尽くして初めて少しの助けになることでしょう。
まず考えられる行動を3つ上げてみました。

  1. デジタルトランスフォーメーションを進める:テクノロジーは今やビジネス戦略の中心にあります。テクノロジーを活用して業務効率を向上させ、新しいビジネスモデルを探求しましょう。
  2. サステナビリティに焦点を当てる:サステナビリティはただのブザーワードではありません。これからのビジネス環境では、企業の環境への影響を最小限に抑え、持続可能な成長を達成することが求められます。
  3. リモートワークを最大限に活用する:リモートワークは今後も増え続けるでしょう。これを機会に、地理的な制約から解放され、全世界から優秀な人材を集めることが可能になります。

これらの提案は一例に過ぎません。重要なのは、これらのトレンドが自分のビジネスやキャリアにどのように影響を及ぼすかを理解し、それに対応する戦略を策定することです。

今回見てきたこれらのトレンドは、これからのビジネス環境を形成する上で極めて重要な要素です。それらは単にトレンドであるだけでなく、企業が生き残り、成功を収めるための戦略的な道筋を示しています。

デジタルトランスフォーメーション、サステナビリティ、リモートワークの増加は、我々がビジネスを行う方法を根本的に変え、新たなビジネスモデルを生み出す可能性があります。それぞれが相互に影響を及ぼしながら、これからのビジネスの形を決定するでしょう。

これらのトレンドはどう影響を及ぼすと思いますか?また、他にどのようなトレンドが起こると予想しますか?ぜひあなたのビジネスに活かしてみてくださいね!

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【ChatGPT】ChatGPTが及ぼす社会への影響について考えてみた

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この記事の監修者

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