概要
新規開拓営業において、営業リストの作成は欠かせない業務の一つです。しかし、営業リストをどのように作ればよいのか、どのような企業を営業対象にすればよいのかわからず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
営業リストは、単に営業先を数多く集めればよいというものではありません。大切なのは、自社の商品やサービスを必要としている企業を見極め、受注につながる可能性の高い営業先を選定することです。
本記事では、営業リストの基本的な考え方から、ツールを活用したリストの集め方、人力で調査する際のポイント、受注につながる営業先の見つけ方まで解説します。新規開拓営業の効率を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。
内容
1. 営業リストは難しく考えず、営業したい企業を整理する
営業リストを作成する際、最初から難しく考える必要はありません。営業リストとは、これから営業したい企業や、実際に営業できる企業を一覧にまとめたものです。
まずは、自社の商品やサービスをどのような企業に提案したいのかを考え、その企業がどこに存在するのか、どのような情報から見つけられるのかを調べることから始めましょう。
集めた情報は、Excelなどを活用して一覧にまとめれば、営業リストとして活用できます。
営業リストの作成方法には、ツールを活用する方法と、自分で調査して作成する方法があります。予算や社内のルール、必要なリストの条件に応じて、適切な方法を選ぶことが大切です。
2. 営業リスト作成ツールと人力での調査を使い分ける
営業リストを効率よく作成する方法の一つが、営業リスト作成ツールの活用です。
営業リスト作成ツールは、企業情報が掲載されたWebサイトや公開情報などからデータを収集し、条件に応じて企業情報を一覧化する仕組みです。自分で一社ずつ企業を調べる手間を減らせるため、リスト作成にかかる時間を短縮できます。
一方で、ツールによって収集できる情報や絞り込める条件は異なります。必ずしも、自社の営業戦略に合った企業だけが抽出されるとは限りません。
例えば、企業の業種や規模といった基本的な条件だけでなく、ホームページに掲載されている言葉や企業理念など、細かな特徴をもとに営業先を選びたい場合は、一社ずつ確認する人力での調査が必要になることもあります。
ツールを活用して効率を優先するのか、時間をかけて条件に合う企業を丁寧に選定するのか。それぞれの特徴を理解し、目的に合わせて使い分けることが重要です。
3. 受注率から逆算して必要な営業リストの数を考える
営業リストを作成する際は、どれくらいの件数が必要なのかを事前に考えておくことも大切です。
やみくもに営業先を増やすのではなく、目標とする受注件数から逆算することで、必要なリスト数や営業活動の目安を整理できます。
例えば、受注率が50%で5件の受注を目指す場合、単純計算では10件の案件が必要です。一方、受注率が25%であれば、5件の受注には20件の案件が必要になります。
ただし、ここで注意したいのは、受注率の計算に使う母数です。商談からの受注率なのか、アポイントからの受注率なのかによって、必要な営業件数は変わります。
そのため、自社の営業活動におけるアポイント率や商談化率、受注率などを把握し、目標から逆算して必要な営業先の数を考えましょう。
営業リストの数を確保することは重要ですが、数だけを追い求めてしまうと、受注につながりにくい企業まで含めてしまう可能性があります。量と質の両方を意識することが大切です。
4. 受注につながりやすい企業の特徴から営業先を選ぶ
営業リストの質を高めるためには、これまでどのような企業から受注を獲得してきたのかを振り返ることが重要です。
既存顧客や過去の受注企業には、自社の商品やサービスと相性のよい企業の特徴が表れている可能性があります。その特徴を分析し、似た条件を持つ企業を新たな営業先として選定することで、効率的な新規開拓につなげられます。
例えば、既存顧客を分析する際には、次のような視点が考えられます。
- 業種: どのような業種の企業が受注につながっているのか
- 企業規模: 従業員数や組織規模に共通点はあるか
- 地域: どの地域の企業と取引が多いのか
- 事業内容: どのような商品やサービスを提供しているのか
- 企業の特徴: ホームページの記載内容や企業理念などに共通点はあるか
これらの条件を一つずつ確認したり、複数の条件を組み合わせたりすることで、営業対象を具体的に絞り込めます。
例えば、特定の業種だけでなく、企業規模や所在地も組み合わせて営業先を選定すれば、より自社に合った企業を見つけやすくなります。
まずは既存顧客や受注実績を分析し、そこから共通点のある企業へと営業対象を広げていくことがポイントです。
5. 営業対象を少しずつ広げて新規開拓につなげる
営業先を選定する際は、これまで接点のなかった企業へ一気に営業対象を広げるのではなく、既存顧客と共通点のある企業から少しずつ広げていく方法がおすすめです。
例えば、東京都内の営業代行会社との取引実績がある場合、まずは同じ地域の類似企業を対象にし、次に神奈川県や埼玉県などの近隣地域へ広げていく方法が考えられます。
また、地域だけでなく、業種や企業規模、事業内容などを軸に広げることも可能です。
このように、現在の営業対象と関連性のある企業へ少しずつ範囲を広げていけば、これまでの営業経験や成功事例を次の営業活動にも活かせます。
もちろん、同じ条件の企業だけでは、いずれ新たな受注を獲得しにくくなる可能性もあります。そのため、現在の営業対象で成果を検証しながら、次にどのような企業へアプローチするのかをあらかじめ考えておくことも大切です。
既存顧客との共通点を起点に、新たな営業対象を段階的に開拓していくことで、営業活動の再現性や効率を高められます。
6. FAX営業にもツールを活用して効率化する
作成した営業リストを活用する方法として、FAXによる新規開拓営業があります。
FAX営業を行う場合は、営業先の企業情報をリスト化するだけでなく、送信作業にかかる時間や手間も考慮する必要があります。
一件ずつFAXを送信する方法に加えて、FAX送信を効率化するツールやサービスを活用する方法もあります。利用できる機能や費用はサービスによって異なるため、自社の予算や運用ルールに合ったものを選びましょう。
また、ツールを導入する際は、単に作業時間を短縮できるかだけでなく、営業活動全体の効率が向上するかという視点も重要です。
営業活動では、情報収集やリスト作成、送信作業など、さまざまな業務に時間がかかります。人が行う必要のある業務と、ツールで自動化できる業務を整理することで、営業先の選定や提案内容の改善など、より成果につながる活動に時間を使いやすくなります。
なお、FAXを含む営業活動では、送信先の意向や関連法令、社内ルールなども確認し、適切な方法で実施することが大切です。
まとめ
営業リストを作成する際に大切なのは、単に営業先の数を増やすことではなく、自社の商品やサービスと相性のよい企業を見極めることです。
まずは、これまで受注につながった企業の業種や規模、地域、事業内容などを分析し、共通する特徴を整理しましょう。そのうえで、営業リスト作成ツールや人力での調査を使い分けながら、営業対象を選定していくことが重要です。
また、目標とする受注件数から必要な営業件数を逆算し、リストの量と質のバランスを取ることも欠かせません。
新規開拓営業は、必ずしもゼロから始める必要はありません。既存顧客との共通点を起点に営業対象を少しずつ広げていけば、これまでの経験やノウハウを次の成果につなげられます。
営業リストの作成方法や営業手段を見直し、自社に合った方法で効率的な新規開拓営業を進めていきましょう。
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。
気になるカテゴリーから探す