- 社内報告の際に数字で伝えろとよく怒られる
- 数字で考えるのが苦手
- 数字で報告することにどんな意味があるのかわからない
このような経験や悩みはありませんか?
「数字で考えて何が変わるのか?」と思ってしまうことありますよね。
そんな人へ向けて、この記事では「数字に意味を持たせて伝える方法」をお伝えしました。
最後まで読めば、営業に必須の知識「他人を説得する技術」を向上させられます。
これまで累計50以上の商材の営業代行や、営業部長を務めてきた笹田が記載します。
目次
数字に意味を持たせる1つの考え方
前回、数字での証明が苦手で、社内報告は最も憂鬱な時間であったとお伝えしました。
何も考えずに数字の羅列をしただけでは意味がなく、では「どうすれば意味が生まれるのか?」の手前までお話ししたかと思います。
数字に意味を持たせる方法は、「仮説と検証を行って数字に意味づけをする」ことです。
しかし、これではイメージ出来ないと思います。
そこで、具体的な4つの手順についてお話ししていきます。
▼前回の記事
数字や目標の大切さ、数字に追われず数字を追う営業になる考え方を記載しました。
営業マンの悩み「社内報告」に怯えない1つのコツ|うまい数字の使い方
仮説と検証の具体的な4つの手順
仮説と検証を行い次のアクションを明確にすることで、数字に意味づけができます。
仮説と検証は具体的に、次の4つの手順を使います。
①”なぜ”この結果になったのか
②その理由から自分が次に”どのような”動きをするのか
③さらに”どうして”その動きをするのか
④報告する
手順①”なぜ”この結果になったのか
1つ目は、”なぜ”この結果になったのか理由を考えること。
例えば、あなたがホームページの管理者だったとします。
この1か月のアクセス数を見ると、0でした。
まずは、なぜそのようになったのか理由を考えてみましょう。
- ホームページの存在を誰にも知らせていなかった
- googleの検索で表示されなかった
- 実はアクセスしたらエラーが表示されてしまっていた
- アクセス解析機能が上手く動いていなかった
このように様々な理由が思いつくでしょう。
まずは思いつく限り、理由を挙げていきます。
他人に聞いて、アイデアをもらうのも有効です。
▼問題がなければ、施策は考えられない。
この事実、意外と見落としがちです。
この記事で、課題や施策について改めて考えましょう。
【現代営業必須】発見力の高め方
手順②その理由から自分が次に”どのような”動きをするのか
次に、それを受けてどのような動きをするべきか考えましょう。
例えば、ホームページの存在を誰にも知らせていなかったのであれば、告知をするが妥当です。
告知をする方法として
- 手当たり次第に紙で配る
- 知り合いにメールして知らせる
- SNSに投稿する
- PPC広告を出稿する
などが単純に思いつきます。
手順③さらに”どうして”その動きをするのか
3つ目に、どうしてその動きをするのかを考えましょう。
- 手当たり次第に紙で配る
理由:不特定多数にアクセスしてもらいたいと考えているため、もっとも手っ取り早いと考えられるから。 - 知り合いにメールして知らせる
理由:ホームページの内容に興味のある知り合いが多いと推測できるため、効果的と思えたから。 - SNSに投稿する
理由:既に我が社を好ましく思っているユーザーがフォロワーとしている。
そこに知らせることで、爆発的にアクセス数が稼げると思えるから。 - PPC広告を出稿する
理由:新規ユーザーを増やしたいので、SEO対策が完了するまで狙ったキーワードで上位表示されるPPC広告は、即効性を見込めるから。
例えば上記のように、それぞれの動きに対して理由を考えます。
手順④報告する
そして、最後に最も行いたいアクションを選択して、まとめて報告しましょう。
先ほどの例を用いれば、次の様な報告が考えられます。

この1か月間、アクセス数は0でした。
今回はその理由を「まだ多くの人にその存在を知られていないから」と推測。
事実、ホームページの作成にばかり注力しており、告知を行っていませんでした。

既に弊社のSNSアカウントには、5000人を超える多くのフォロワーがいます。
SNSにて告知を行うことで、少なくとも1000を超えるアクセス数が見込めるはずです。
と、このような形でまとめて伝えることで、単なる0であった数字に意味が表れます。
- 数字をきっかけにその理由を考えて、対策も考える。
- なぜその対策なのかを伝える。
こうすることで、数字が説得力を持つ伝え方となります。
これがもし、

や

という報告だけであれば、「だから何?」と数字の羅列になってしまうのがおわかりいただけるでしょう。
私が当時、営業として結果が出なかったのも、原因を考えきれていなかったからです。
怒られないように伝えることばかりを、意識していたからでした。
大事な「2つのW」と「1つのH」
大事なことなのでもう一度、別の表現で伝えます。
手順①〜③では、『WHY』『WHAT』『HOW』これをしっかりと考えましょう。
最終的には5W1Hまで落とし込みめれば理想です。
英語でWhat、Why、When、Where、Who、Howを意味します。
情報を整理したり、的確に伝えるテクニックとして非常に有名です。
それぞれ、次の内容を意味しています。
What:何を
Why:なぜ
When:いつ
Where:どこで
Who:だれが
How:どのように
しかし、まずはこの3つをしっかりと考えましょう。
そうすれば、自分が次にどんなアクションを取るべきか、自分自身も明確になり、しっかりと周りにも説明できるようになるはずです。
数字が良くないと怖くなる心理
結果が良くないと怖い
真面目に「数字で報告しよう!」と考えていると、結果が良くない場合に怖くなってくる時がありませんか?
常に良い結果でいられることは希です。
結論から言えば、それを恐れる必要はありません。
上記の2W1Hでしっかりと次に何をするのか、どうしてそう思うのかを伝えられれば、結果が悪いこと自体で上司から責められることは少ないでしょう。
もちろん結果も悪く、分析や次の行動も答えられない場合は、叱責をされる可能性は高まります。
上手くいかないときは分解して考えよう
そうはいっても、いくら数字で考えてもどうすればよいのかわからなくなるケースは多々あると思います。
例えば、ホームページで言えば
- SEO対策もやった
- SNSでも告知した
- 知人にも知らせた
でも、アクセス数は全く伸びないケースです。


などと悩んでしまうでしょう。
このようなケースに特効薬はなく、むしろこんな時にこそ、もっと細かく数字を集めるべきです。
細かく分解して考えるのが営業として必要な考え方です。
アクセス数1000件は、数字を大きく捉えています。
それをもっと細かく
- google検索で上位表示されているが、そのキーワードから何件のアクセス数があったのか?
- SNSから来たアクセス数は1000件の内の何件なのか?
このように分解して、数字で考えることを繰り返すことで、次への道筋が見えてくることもあります。
自分のとった施策がすぐさま結果を出せば、楽しい営業活動になるでしょう。
しかし、実際には仮説がうまくいかないことも多々あります。
営業の大変な所ですが、分解して考えることで成長のチャンスと捉えて乗り切りましょう。
▼より詳細に分解について知りたい人は、次の記事をご覧ください。
どうして営業は辛いのか?営業が辛い理由と解決策
数字で考える習慣を付けよう
数字に意味を持たせる1つの方法
→仮説と検証で考えよう
仮説と検証の具体的な4つの手順
・①”なぜ”この結果になったのか
・②その理由から自分が次に”どのような”動きをするのか
・③さらに”どうして”その動きをするのか
・④報告する
大事な「2つのW」と「1つのH」
→手順①〜③は「『WHY』『WHAT』『HOW』」で考えよう
数字が良くないと怖くなる心理
→結果がでていないと怖くなる
→仮説と検証が具体的に説明できれば恐れる必要はない
→原因や結果がわからないときは、分解して考えよう
数字で説明できるとは、論理的に考える第一歩です。
自分の成果を計る物差しや、相手に説得力をもって伝える手段となります。
数字で語るために日頃からの準備が必要です。
「何時間今月は働いてるのか?」と聞かれたときに、普段から労働時間をメモしておかなければ、「残業○時間超えているから法律違反だ!」と文句も言えません。
数字で考える習慣をつけるためには、まずはどんな事を数字として収集できるのか考えたり、数字を収集する習慣をつけたりするのがオススメです。

今の営業トークは良い営業トークなのかもしれない。
といった形で自然に考えられるようになってきますよ。
▼数字で考えることは、普段の報連相のレベルアップもします。
ビジネスで若手がチャンスを掴むための「報告の仕方」
▼数字に興味をもって、より高度な分析をしたい!と思う人にデータ分析の基礎について記載しました。
営業成果を2倍に! データ分析を活用するための初心者向けガイド
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。