営業にも様々な方がいらっしゃいます。
私は営業研修の講師として、1000人以上の営業の方にアドバイスやフィードバックなど、様々な形で関わらせていただきました。
そのなかで、一時的に売れる営業ではなく、成果を出し続けている営業にはどんな共通点があったのか、体験をもとに解説していきます。
目次
成果を出し続ける営業の特徴
今回はその特徴を8つのポイントに分けて解説していきます。
成果を出し続ける営業の特徴①お客様を神様と思っていない
一見矛盾しているように思われるかもしれません。
ただ、お客様を神様だと思うということにより、営業とお客様の間に上下関係が生じます。そうなると、お客様が主のような関係になるため、お客様が言っていること以外を提案できなくなってしまうということが多々生じます。
営業はお客様の課題を解決するのが仕事です。つまり、本来お客様と営業はパートナー、対等な関係であるべきなのです。また、日本は資本主義です。交換経済であるため、お金をもらう代わりにその分の成果を提供することになっています。そのため、そもそも上下関係は生まれないはずです。
昔の日本に「お客様は神様」という風土があったのは事実です。なぜなら、お客様は裕福で、反対に商材の数が少なかったからです。つまり、お客様を称えれば、売れる時代だったと言えます。
ただ、今はこうはいきません。お客様自身が問題や課題をそもそも把握していないケースが多々あるため、褒めるだけでは営業の価値がはっきりせず、選ばれなくなってしまいます。
お客様は神様ではありません。パートナーです。このことをご理解いただきたいと思います。
本来営業とお客様は対等な関係であるべきです。お客様を褒めるだけでなく、問題や課題を認識させることが必要になります。
成果を出し続ける営業の特徴②いざという時だけ押しが強い
売れている営業をみると、押しが強くてしっかり売り込んでいる人は一定数存在します。ただ、そういった営業の特徴として、「続かない」人が多いです。
パワープレイを続けていると、段々不毛感や罪悪感を感じ、最終的にはなぜこんなことをやっているんだという思考に陥ってしまいがちです。
ずっと売れ続けるためには、相手にしっかり納得してもらい、やりがいを感じる状態を持続させることが必要です。ただ、営業がお客様に何かを買ってもらうときに、この商材がお客様の役に立つと自信が持てたお客様に対して、売れ続ける営業は強く押します。
ずっと押し続けるのではなく、相手を見極めながらここぞというタイミングで押すことのできる営業は、成果を出し続けます。
ずっと押し売りをしていると、買ってもらうことがゴールのため、後程クレームへと発展してしまう可能性が高くなります。ただ、商材が役に立つお客様を見極めている営業は、顧客満足度も高く、お客様から信頼を得る人が多いのが特徴です。
パワープレイを続けていると、クレームに発展する可能性も高くなり、営業のモチベーションも下がってしまいます。「この商材がお客様の役に立つ」と見極ることを意識しましょう。押すタイミングを掴めるようになります。
成果を出し続ける営業の特徴③ハードワーカー後仕組み達人
成果を出し続けている営業は、初期の段階ではたくさん失敗を重ねています。それはそもそもの行動量が多いからです。行動量が多いと、改善点、やらなければいけないことが沢山生じます。そのため、新しいことにチャレンジすることが必須になるのです。
ただ、ずっと行動量を増やすことは体力的にも精神的にも難しい側面があります。そこで、とった行動から検証・改善を重ね、同様の成果が出せるように効率化していくのです。このように、行動量を担保してチャレンジする習慣がついている人は、情報の取捨選択が上手い、決断が早いなど、徐々に仕組みで解決できるように発想が変わっていきます。
気合と根性だけで全てどうにかなるわけではありませんが、気合と根性で乗り越えた経験のある人は、気合と根性を使わずに同様のことができるノウハウを習得しやすいということができます。
行動量は初期の段階では必須になります。ただ、ずっと行動量を増やすことは難しいものです。そこで、とった行動をもとに効率化していくことで、ノウハウを容易に習得出来るようになります。
成果を出し続ける営業の特徴④売らない選択肢を持っている
「絶対にこの顧客に売らなければいけない」こう思うときの理由が顧客の状況からくるものであれば問題はありません。
しかし、常に「絶対売らなければいけない」というのは、ノルマありきで余裕がない状態です。
成果を出し続ける営業は、余裕をもって仕事に臨んでいます。なぜでしょうか。
仕込むことが上手いからです。
「この人には売らない方がいい」とNOの選択肢がある営業は、売れ続けています。なぜなら、お客様から信頼されるからです。売らない選択肢がある営業は、短期的には損をするかもしれません。しかし、長期的にみれば、紹介を受けたり、次の段階で新しい仕事をもらえたりと、成果を出すことにつながっていきます。
売らない選択肢を持つ余裕がある営業は、お客様から信頼されます。短期的には損をするかもしれませんが、長期的には成果を出すことにつながっていくと言えるでしょう。
▼商談で成果をだすコツについてはこちらでも解説しています。
https://hiroshi-sasada.com/blog/sales-meeting-know-how/
成果を出し続ける営業の特徴⑤雑談でヒアリングをしている
売れ続ける営業は、雑談でもビジネスにつながる内容を話していることが多いです。
「プレスリリースみました、新しい取り組みされているんですね」「Twitter拝見しました」
などと、相手のビジネスやこれからの商談につながるネタをアイスブレイクとして活用しています。商談で雑談から入るときでも、お客様はこの商談が成果につながるのか、役に立つのかという情報を知りたい側面があります。そのため、雑談でも相手から情報が貰えるであろうネタを事前に調べて準備しておくことが重要です。
相手のビジネスやこれからの商談につながるネタをアイスブレイクとして使用するのがポイントです。事前に準備しておきましょう。
成果を出し続ける営業の特徴⑥綺麗な資料よりはやい資料かメール
お客様は早く決断をしたい、早く情報が欲しいと思っていることが多くあります。
綺麗な資料を送ることはもちろん良いことです。ただまずは早く送ることを優先することが必要になります。綺麗にまとめた資料をつくるより、まずは情報がわかるものをお客様へ渡す姿勢が重要です。
丁寧にまとめることは決して悪ではありませんが、お客様は早く情報を欲しいと思っていることが多くあります。情報がわかるものを早く渡すようにしましょう。
成果を出し続ける営業の特徴⑦レスはとにかく早い
どの業種であっても重要なポイントです。
返事が早いと、お客様から信頼されやすくなります。なぜなら、困ったときにすぐ連絡がとれるからです。返事がなかなかこないと、お客様は「何かあったときにすぐ連絡がとれないし、不安だ」と営業に頼ることにためらいを感じてしまうようになります。そうならないようにすぐ反応するようにしましょう。
シンプルかつ重要なポイントですので、是非意識いただきたいと思います。
返事が早い=困ったときすぐ助けてくれるという印象を与えます。後回しにせず、すぐに反応することが重要です。
成果を出し続ける営業の特徴⑧連絡手段がマルチ
現代の営業だからこそのポイントです。今までは電話・メール・訪問が定番だったかもしれませんが、今はSNSで連絡を取った方が早いし楽であるという場合もあります。
成果を出し続けるためには、お客様とコミュニケーションをとり続けることが必要です。維持したいとお客様に思ってもらうためには、お客様がストレスを感じないことが大切になります。そのために、相手に手段をあわせることができるというのも1つのポイントです。
相手が慣れ親しんだコミュニケーションツールに合わせることで、お客様が感じるストレスをなくすことができます。柔軟に対応できるようにしておくことが必要です。
成果を出し続ける営業の特徴まとめ
上述した特徴を1枚の画像にまとめるとこのようになります。
セルフチェックの材料として活用いただき、今後の営業に役立てていただければ幸いです。
▼YouTubeでも発信しています。
他にも有益な情報発信を続けておりますので、見てくださいね。
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。