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営業の人間関係で悩まない!辛いパターンごとの分類と対策法

更新日
2024/10/22
公開日
2024/10/22

人間の悩みはすべて対人関係の悩みである

心理学者アルフレッド・アドラーの言葉ですね。あのアドラー心理学を作った人です。

営業に限らず、ビジネス・仕事をしていると人間関係の悩みは付き物です。ただ人と関わることが仕事の営業パーソンはこの悩みを抱えがちです。そこで今回は営業パーソンが人間関係で悩まないためのコツを整理していきたいと思います。

営業パーソンの人間関係図

営業の仕事をしていると様々なステークホルダー、つまり利害関係者がたくさんいます。簡単にまとめると、「社内」と「社外」でこのように分類できます。

これが仕事だけでこの量ですから、これにプライベートや家族などなど、営業は本当に人と話す・コミュニケーションを取ることが多い職業だなと思うわけです。

そして人とやり取りをする機会が多ければ多いほど、当然悩みが生まれる確率も高くなります。実際、私のLINEに質問をいただく人の5割は人間関係の悩みです。

実際にいただいたご相談には、こういったお悩みです。

30歳にして未経験の建築装飾金物といった専門分野の営業職につき早7ヶ月が過ぎた若輩者です。 アドバイスをお願いしたいのですが、未だに何から手を付けていいのかわからないままに日々を過ごしています。社内環境は良いとも言えず、先輩や上司からはもぅ半年経ったからできるでしょ。といった感じで具体的な教えを得ることが出来なくて困っています。

 

ITのメガベンチャーで休職中の社会人2年生です。入社して数ヶ月で成果を出すことができ、上司からも期待をかけてもらい、いろいろな仕事にチャレンジしていました。

ただその上司が異動でいなくなり、新任の上司になったのですが、部下のタスクマネジメントができず、月に200時間の残業が発生。ただ、上司も新任で自分のことでいっぱいいっぱいで助けてくれず、部署移動を人事に申告するも、「3年は今のところで頑張れ」と言われ、体調を崩しました。

その後、うつ病になってしまい休職。半年で復帰はできたのですが、もうあの上司の元ではできないと思い、部署移動を再度人事に相談しましたら受け入れてもらえませんでした。

あくまで一例ですが、こういった相談や質問をもらっています。

営業は社内外問わず、人とやり取りをします。自分でしっかりと守らないと、自分のことを搾取してくる相手も多いのです。そこで、人間関係に悩む人に向けて、今日はアドバイスを送りたいと思います。

営業がやるべき社外の人間関係対策

社外の人はあくまで社外の人です。身内ではありません。なので、しっかりとした線引きを決めておくことが何よりも大切です。線引きをしておくポイントは、「内容」「レベル」「期日」「ルール」の4つです。

お客様

お客様・顧客は取引関係のあるお客様です。取引があるというのは、営業をする側からすれば、何かしらの”納品”を行う相手になります。営業の役割が仮に受注までだとしても、お客様からすれば、それはスタートラインに立っただけです。

この”納品”に対する認識のすり合わせが兎にも角にも重要です。納品とは、「何を」「どのレベル・水準で」「いつまでに」納めるかということです。これがズレてしまうことで、相手と良い関係が築けなくなってしまうのです。

「お客様は神様です」と昔よく言われていました。しかし理不尽な要望や依頼になんでもかんでも応えれば良いというものではありません。大事なことは、しっかりとすり合わせを行うことです。

▼お客様との関係を考えるにはこちらもチェック!

またもう1つ大事な点は報告・連絡・相談です。いわゆる、「ほうれんそう」と呼ばれるものです。依頼した側は基本的に、ちゃんとやってくれているのか常に不安を感じています。その不安を払拭してあげる方法が、定期的に「ほうれんそう」を行うことです。特に「bad news first」で悪い知らせほど、前もって伝えることが大切です。

▼「ほうれんそう」のコツはこちらもチェック!

外注先

私も開発系の案件などを受けているので、こういった外注先のやり取りは多いです。外注先も最近では業務委託契約を結んで行うものだけでなく、クラウドソーシングサービスを活用しクラウド上で完結するものも増えてきました。

外注先の活用で大事なことは、これもお客様とのコミュニケーションと同じです。お客様と営業(自分)の関係が逆になるだけだからです。しっかりと「内容」「レベル」「期日」「ルール」を意識しましょう。

またお金を払っているから良いではなく、定期的に声をかけて、進捗を確認したり、ストローク(褒める)たりすることで、相手のモチベーションも高まり、関係もより強いものになります。外注先は新しいところに頼むよりも、定期的に依頼できる相手を持つことが大切です。

アライアンス先

アライアンスは提携・同盟という意味で、双方の目的達成のために手を組んで何かを行うことです。私のアライアンスパートナーは、共同でセミナーを開催したり、顧客の相互紹介を行なったりをしています。

アライアンスで揉める時は、お互いの取り分の分け方や相手の領域まで入ってきた時などです。「線引き」ラインをしっかりと決めて、お互いが気持ちよく協業できる関係を築きたいですね。

営業がやるべき社内の人間関係対策

人間関係の悩みで相談が多いのが、社内の人間関係問題です。社内にも様々な関係者がいます。

社長・会社

私が新卒で入った会社は、ワンマン社長の影響力が非常に強い会社でした。社長が「今日は飲みに行くぞ」と言われたら、どんな予定でもキャンセルをして飲み会に行かなければいけない雰囲気の会社でした(会社を辞めることが決めたら、堂々と帰るようになりましたが笑)

ここでは社長と会社を同列で書いていますが、要するに会社のルールや決まりという括りです。「郷に入れば郷に従え」ではないですが、組織・企業によって大事にしている考え方・ルールはまちまちです。私が働いていた会社で言えば、1社目は「礼儀と社長が絶対の会社」、2社目は「数字が絶対の会社」でした。

どちらが良い悪いではなく、これは自分がその考えやルールに共感し守ることができるかどうかです。繰り返しですが、その会社・組織に属すのであれば、「郷に入れば郷に従え」です。私も過去に組織を変えようと何度もチャレンジしました(ひいては、大学生の頃、大学変革提案を学長にしたこともあります笑)。しかし、ある程度の規模感・歴史のある組織はなかなか変えられなかったです。

上司

上司とのコミュニケーションで最も大事なことは「報告・連絡・相談」です。

上司は2つの顔を持っています。1つは「あなたの上司」、もう1つは「上司の上司の部下(もしくは社長の部下)」という顔です。要するに板挟みのポジションが上司なのです。上からはチーム・部署としての目標を課せられ、その目標をメンバーである部下を使って達成しに行かなければならないわけです。

つまり、部下であるメンバーは「上司の上司」の目線で仕事ができれば、それだけ信頼を得ることができます。よく「上司を勝たせることができる」のが良い部下だという話がありますが、まさにその通りです。

そのためには、まずは「報告・連絡・相談」をしっかりと行い、状況を把握してもらい、しっかりとことを進めることが大切なのです。

▼上司についてはこちらもチェック!

同僚・同期

同期・同僚の存在は仕事をして行く中で、非常に助けになることも多いですよね。ただこの関係が馴れ合いになってしまっては、良い成果にはつながりません。切磋琢磨しあえる関係を作ることは非常に重要です。

ただ一番同僚との関係で恐るべきは、ネガティブな状況の告げ口です。気心知れたからといって色々話していると、上司や先輩に告げ口されることがあります。例えば

「今、転職考えてるんだよね」
「実はクレームが1つ処理できてなくてさ」

などと話をしたあとに、話をした同僚の上司から「最近、笹田はどう?なんか話聞いていない?」みたいなことを聞かれると、ポロっと話されてしまったりするんです(経験談)。なので、こういったことがないようには釘を刺した方が良いです。

部下・後輩

社歴を重ねていけば、当然下に人がつくこともあるはずです。

その時に悩むことは「自分が見ている部下が育たない」か「下からの突き上げ」ではないでしょうか。

自分が見ている部下が育たない問題は、私が社会人2年目の時に見ていた部下がまさにその典型でした。ただ当時は私も人を育てる能力がなかったので、とにかく怒ってばかりのマネジメントで、お互いに疲弊していきました。上司・部下の関係で一番大事なことは「コミュニケーションを取りやすい環境を作ることです。部下から「報告・連絡・相談」がしやすい環境・関係を作ることがとにかく大事です。

もう1つ「下からの突き上げ」は、これは仕方がないことであります。自分が成果を出せていなくて、後輩が成果を出している時はどうしても焦りや不安が出るのは当然のことです。また、部下・後輩は自分よりも営業だけに集中できる状況でもあるので、そのスピードが早いことも多いと思います。ただ気にしすぎても仕方がないので、あまり気にしすぎないことが大切ですが、成果を出せているのであれば方法を聞くなど、プライドを捨てて一緒に成果を出せる関係を目指したいですね。

事務スタッフ・他部署

フリーランスと違い、会社・組織で営業をしていると、自分だけではなく様々な関係者がいて、仕事が成立します。そういった社内パートナーとの関係で大切なことは「御礼」と「結果」を伝えることです。

事務スタッフなどのメンバーは、作業はこなしても感謝されなかったり、その仕事がどうなったのかを知る機会が少ないものです。それが続いてしまえば、仕事のモチベーションも上がらないですし、さらにはあなたのために頑張ろうとも思えません。仕事では無理をお願いしないといけないときも多々あります。そのときのためにも、しっかりと「御礼」と「結果」を伝える習慣をつけましょう。

▼依頼の方法についてはこちらもチェック!

人間関係に悩んでいるのはあなただけではない

営業をしていてほとんどの人が人間関係で悩んでいます。転職理由でも必ずトップに上がるのが人間関係の問題です。言ってしまえば、人間関係は会社を変えれば変えることができます。抱え込みすぎずに自分にできることを見つけながら、相手との良い距離感を見つけて欲しいと思っています。

この記事の監修者

営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。

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