転職して1ヶ月、営業のやり方が分からず辛い
私のもとにはよくこのような悩みや相談を多数いただきます。誰もちゃんと営業を教えてくれず、自己流で頑張っているけど成果が出ない、これは当たり前といえば当たり前ですが、助けを求めることができない人も多いです。
この悩み、解決すべく一肌脱がせていただきました。
今回は35歳の転職したての営業マンの方からご相談をいただいたので、下記の4つのテーマについてお答えさせていただきました!
- 営業で成果を出すための最初にやるべきこと
- 営業トークの正しい考え方
- 営業感との向き合い方
- 「既存の取引先があるから」とお断りされる時の対処法
他の営業の方も気になる悩みだと思うので、是非参考にしてください!
目次
今回の営業相談はこちら
外壁・屋根の塗装の飛び込み営業の仕事に中途採用で入社し1カ月です。
3週間前から一人で回っていますが、成果がまだありません。アポを取るまでがとりあえず仕事なのですが、そろそろ結果を出さなければいけない状況です。
成果を出すためにはどのように行動すればいいかわからず悩んでいます。是非ご教示頂きたいです。1日100件訪問が目標ですが(5時間くらい)、実際は70から80くらいしか回れていません。トークが上手くないというのもあり、ロープレで営業感がでていると言われる事もあります。面談できても名乗った瞬間断られる事も多く、話を聞いてもらえません。
35歳で転職しているのでおっさんなのがいけないのかなとも思います。身だしなみには気をつけています。またかなりの確率で「他に頼んでるところがあるから」とか「知り合いや身内でやってもらってるから」と話を聞いてもらえない事が多いです。
営業が成果を出すために最初にやるべきこと
まず!35歳で転職し営業にチャレンジされたところをすごく尊敬していて、頑張られているんだろうなと思います。私も全力で応援させてもらいます。
外壁塗装の飛び込み営業ということですが、今のコロナのご時世もあり「飛び込み営業してくるな」という話もあったり、そもそも「飛び込み営業自体お断り」というケースも多いのです。35歳の年齢というより、今の商材や飛び込み営業の手法自体が苦しいという前提があります。
それを踏まえて「どうするか」を考えていく時に、まず「成果を出すための行動」を整理しておきましょう。現状でいくと、勝ちパターンや「どうすれば成果が出るのか」とのイメージがなかなか持てていない印象です。今は先輩の営業の音声を聞いているということですが、行動としては先輩の営業を見て1商談・1日を真似し切るという事を再度徹底してください。
ただ音声だけだと、「先輩が一日どう過ごしているか」や、「商談の中でどのタイミングでどの資料を渡しているか」というようなビジュアル的なイメージが持ちづらいかなと思います。ですので、一日のスケジュールや、どう動くのか、どう振る舞うのか、という「1日・1商談の動き方のイメージ」が持てる準備をまずしていただきたいというのが、この「成果を出すため」の最初にやるべきことになります。
営業トークの正しい考え方
次に「トークが上手くないというのもあります」と質問にありましたが、実はこれはすごく大事なポイントです!
「トークがうまくないこと」を、まず自分でちゃんと理解できているということが重要です。売れない営業の1つの特徴として「私上手く話せている」と、思い込んでいる人がいます。この思い込みは営業として成長も改善も進まない最悪のパターンです。自信を持って話すことと、過信することは違います。
では具体的に何をすべきか。
営業トークが上手くないことを前提にやらなくてはいけないことは2つ。
- 営業トークを磨き、うまく話せるようにする
- そもそもその営業トークを使わずに、違ったアプローチを考える
基本的には、今先輩の営業を真似ているということなので、営業トークを磨いていく方向でお考えだと思います。まずはこれでOKです。そのためにやるべきことは「営業トークを磨くためのロープレ」が基本です。ただロープレ等の練習と合わせて、今この上手くないトークの中で、「自分は何をどう伝えたら、相手に伝わる可能性が上がるのか?」ということを常に考えておく必要があります。営業トークの上達状況に関わらず、商談や飛び込み営業は行うことになるはずです。大事なことは今の自分にできる最大限のアプローチ、営業をすることができているかどうかという点を忘れてはいけません。
現状上手くないということが前提なのであれば、それを踏まえた上で「その拙いトークでも、どうすれば伝わるのか?」また逆に言うと何は言わなくてはいけないのか?」「何は最低限理解してもらわないといけないないのか?」をまず整理する。そこから営業すると、だいぶ相手の反応も変わってくると思います。
- 営業トークを磨くために日々練習する
- 日々の商談や営業の中でできることを最大限やり切り、改善を重ねる
これを繰り返すことでしか、営業トークは磨かれません。
営業感との向き合い方
「営業感を出したくない」という営業は多くいます。「営業ですか?」と聞かれて「営業じゃないです」と言ってしまっていませんか?
ただ結局は営業なので、「営業と受け入れた方がいいだろう。」というのが私の意見です。
営業感を頑張って消そうとする努力よりも「私、営業でバリバリ頑張っているんで、まず話を聞いて下さい!」と伝え、反応してくれる人がいるのであれば、そちらを探す方が早いかもしれません。自分の言葉で相手を動かすかも大事ですが、今の自分に合ったお客様を探すアプローチ(「探客」というアプローチ)をすることも選択肢です。
「自分の個性を上手く使って行く」「自分を上手く活かしていく」という目線でいけば、営業感=悪、営業感=×と捉えるのは危険です。逆に営業感をゴリゴリに出すことで、相手を巻き込み大きな成果を出している営業もいます。
是非自分にあった営業スタイルを考えてみてください。
「既存の取引先があるから」とお断りされる時の対処法
「別に頼んでいるところがあるから」「知り合いや身内にやってもらっているから」と話を聴いてもらえないことは、営業が聞きたくない言葉トップ10に確実に入るセリフです。
しかし、ここで押さえておきたいのはほぼ全てのお客様はすでに誰かに依頼している現状があるということです。そもそも「頼んでいる人がいない」「お願いできる人がいない」ところからスタートすることは、ほぼありません。既に頼んでいるところがあることを前提に「もし自分だったら、何を伝えてあげれば自分の話を少しでも聞いてみたいと思えるか?」「取引先はいるけど、興味があると思ってもらえるか」と考えることが大切です。
飛び込み営業で外壁塗装ということなので、ご自宅に訪問されているはずです。なので、そこで見た情報を活用してください。
「ここをちょっと直した方がいい」「ここは気になる」と思うところを伝えてあげる。するとお客様は「そこは今の業者には言われてないな」「知り合いに何も言われていないけれど大丈夫なのかな?」という感じるはずです。今取引きや付き合いがあるところとは違った目線でアドバイスが出来れば、「ちょっと話を聞いてみようかな」という形が出来ると思います。もちろんすでに取引のある業者から言われていて、何もしていない可能性もあると思います。その時はなぜ放置しているのかを確認できれば、「お金がネック」「今は忙しい」など、相手の状況がヒアリングできるはずです。
飛び込み営業やテレアポの最初の悩みは、「いかに受注をもらうか」ではなく、まず「いかに会話をしてもらうか」、「最初のフロントトークで話を聞いてもらい、まず接点を持てるか」のはずです。受注をいただくための営業であることは間違いありませんが、ステップを間違えてしまえば成果は出ません。伝える順番を間違えてしまえば、どんなに良いプロポーズの言葉でも振られます。それと同じです。
ポイントをまとめると、他の人が言っていなかったり、現状修理・修繕せずに放置されている、それが言われていないのか、お金がなくてやっていないのか、色々な事情はあると思いますが、それを言ってあげれば相手の反応は変わるということです。
「まずこちらから恩を売りなさい」ということは色々な営業本やブログで言われていることです。「恩を売る」というのは、「先に自分が出来ることを伝えてあげる」ということです。自分で出来ることを探して提案することを意識していけばよいと思います。
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この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。