お客様としっかり関係構築をし、お客様から信頼されるようになりたい。営業なら誰しもが思うことです。ただ、十分な会話ができている、訪問回数が多いだけでは信頼関係が築けているとは限りません。
営業においては、お金を払って自分の困りごとを解決してほしいという気持ちになって、初めて信頼されているということができます。
今回は「信頼とはそもそも何なのか」「信頼を得るにはどうすればよいのか」というポイントに焦点を当てていきます。
目次
営業で信頼関係を築くために①信用と信頼の違い
「信用される営業」よりも「信頼される営業」であることの方が望ましいとされます。
この言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。
信用とは?
この言葉の定義は、過去の行動、成果に対して評価をするということです。これまで培ってきたコミュニケーションや持ってきた情報をもとに、「この人は大丈夫」と評価されるのが信用ということになります。信用はその人自身に対する評価というよりも、その人の実績に重きを置いた評価であるということができます。
ここから言えることは、ベースに信用があったうえで、信頼は成り立つということです。
信頼とは?
では、信頼とはどのようなことを指すのでしょうか。
この言葉には、将来への期待という意味が含まれています。
「この人だったら自分が求めていることをこれからやってくれるはずだ」という期待の表れが信頼になります。そのため、信頼は心証によっても大きく変動するものであるということができます。信頼関係という言葉があるのに信用関係という言葉がないのは、「この人なら嘘はつかない」と思ってもらえるようにコミュニケーションを図ることで築いていくことができるものだからです。
信用=評価 信頼=期待
これらの言葉に言い換えることができます。
営業は相手に期待を持ってもらわなければ成果を出すことができません。このことを念頭に置く必要があります。
営業で信頼関係を築くために②具体的なアクション
信頼されるためのアクションを5つ、ご紹介します。
営業で信頼関係を築くために①自分が信用に値する人間だと示す
自分の単なる自慢にしてしまうことはNGです。
相手が自分を見て「このひとだったら大丈夫だ」と評価をしてくれるためには、実績・事例のみならず、自分の話している様子も大きな要素の1つとなります。
人は五感で情報を入手します。そのため、内容だけを磨いたとしても話し方や見た目に問題があった場合、相手の印象は悪くなってしまうでしょう。
- 目を合わせて挨拶をする
- 笑顔で相手の話を聴く
こういった、目の前の相手に向き合い、気持ちを込めた人間味のある対応をすることがとても重要になります。まずは自分が信用できるということを示すように、第一印象から訴えかけていきましょう。
目の前の相手に向き合い、真摯に対応しましょう。実績のみならずその人自身の印象も信用にかかわります。
▼信用についてはこちらで解説しています。
営業で信頼関係を築くために②主観と客観を分ける
お客様はお金を払ってでもこの人にお願いしたいという期待を持って初めて発注がかかります。もちろん、発注してもらいたいのが営業の本音です。
ここで、主観と客観を混ぜてしまうことは避けるべきです。なぜなら、主観と客観を混ぜることで、話の矛盾や、本来の事実が理解してもらえないという状況が発生してしまうからです。
主観とは「自分の立場からの見方や考え」と定義されます。思いを伝えることは決して悪いことではありませんし、むしろ自分の熱意を伝えることは武器になります。しかし、客観的なデータに基づいて説明すべき時に、自分のただの感想をまぜこぜにして話してしまうなら、混乱を招くことになりかねません。
お客様は最終的には結果を求めます。お客様がこの商材を使った際にどのような結果になるのかしっかりイメージしてもらうには、事実をもとに考察したものなのか、それとも自分の単なる思いなのかを分けて相手に伝える必要があります。
自分の感想と本来の事実を混ぜないようにしましょう。そうすることで、お客様に話を理解してもらいやすくなります。
営業で信頼関係を築くために③意見をしっかり伝える
事実しか言わない営業も存在します。ただ、現在情報はインターネットの普及によってお客様自身で容易に取得できます。
このことにより、事実だけを伝える営業は現代において価値が上がりづらいと言うことができます。そのため、自分の意見もしっかりと伝えることが必要です。
商談はコミュニケーションの場だと言えます。そのため、意見を伝えないなら、意見交換の場にならず、相手も意見を述べづらくなってしまう可能性が高くなります。そうなってしまうと、相手の課題をつかむことも難しくなってしまうでしょう。
自分の持つビジョンや未来について話ができる関係を構築することが後々大きな影響を与えることを念頭に置くことが必要です。
商談は意見を述べ合い、よりよい提案にしていく場です。事実だけだと「それならインターネットで調べるからいいや」となりかねません。自分の意見もしっかり伝えることが重要です。
営業で信頼関係を築くために④約束を守る
当たり前のことかもしれません。ただ、この当たり前の積み重ねが信用になっていきます。信用がなければ信頼は生まれません。営業の場面には、時間・期限など守るべき約束事が数多く存在します。一度「約束を守らない人だ」という印象を与えてしまうと、その後どれだけ良い営業トークを繰り広げても「でも適当な人だし…」という不安感を相手に持たれてしまうことになります。
約束を守るために、「できない約束はしない」ことが重要です。
いかに約束を守るかということのほかに、「守れる約束をしているか」という視点も持つようにしましょう。
信用をまずは築くために、人として当たり前のことを積み重ねることが必要になります。できない約束をしないようにする、という視点を持つようにしましょう。
営業で信頼関係を築くために⑤自己表現をする
自分の考えていることを相手に伝える努力をすることが5つ目のポイントです。
笑顔がある人とそうでない人、どちらと話をしたいと思うでしょうか。笑顔がある人のはずです。なぜならば、表情によって考えていることが見て分かるからです。
今の世の中で営業に求められているのは、居心地が良い状態をいかに作るのか、ということになります。
一緒にいて居心地がいい人は周りから信頼されます。相手にストレスを与えないためにも、自分の意思を表情や時には身振り手振りなどで相手が分かるように伝えましょう。
▼信頼についてはこちらでも解説しています。
信頼される営業が絶対にやっているラポール4つの基本と4大テクニック
信頼される営業になるポイントまとめ
今回の内容を1枚の画像にまとめるとこのようになります。
信頼=期待です。「君ならやってくれると思う」このように言われる営業を目指すことで、成果につながっていきます。
▼YouTubeでも発信しています。
他にも有益な情報発信を続けておりますので、見てくださいね。
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。