営業はコミュニケーションであり、情報交換でもあります。そして、そのコミュニケーション・情報を受け取る相手が必ずいます。人間は自分の頭の中で、その得た情報を元に解釈し、意思決定をしていきますが、全ての物事を冷静に客観的に判断しているわけではありません。
営業をしていてこんな経験はないですか?
誰がどう見たって、絶対にうちの商材の方が良いのに、どうして他社で決めてしまったんだ!!
こういった問題の対処法や事前回避策を考えるために、今日は営業で使える・起こりうる心理学について整理していきたいと思います。
目次
- 1 営業における心理学は人を騙すためのものではない
- 2 営業する人がチェックしておきたい心理学の効果
- 2.1 関係を強化する心理学の14個の効果
- 2.2 提案をしっかりと伝えるための心理学39の効果
- 2.2.1 ブーメラン効果
- 2.2.2 コンコルド効果
- 2.2.3 社会的証明
- 2.2.4 平均の引力
- 2.2.5 アンカリング効果
- 2.2.6 フォールス・コンセンサス効果
- 2.2.7 吊り橋効果
- 2.2.8 ウィンザー効果
- 2.2.9 エンハンシング効果
- 2.2.10 フレーミング効果
- 2.2.11 プロスペクト理論
- 2.2.12 バンドワゴン効果
- 2.2.13 スノッブ効果
- 2.2.14 ヴェブレン効果
- 2.2.15 バーナム効果
- 2.2.16 カクテル・パーティ効果
- 2.2.17 テンション・リダクション効果
- 2.2.18 ストループ効果
- 2.2.19 罰への欲求
- 2.2.20 同調現象
- 2.2.21 権威への服従原理・権威性
- 2.2.22 プライミング効果
- 2.2.23 クレショフ効果
- 2.2.24 文脈効果
- 2.2.25 返報性の原理
- 2.2.26 一貫性の原理
- 2.2.27 コミットメント
- 2.2.28 決定回避の法則
- 2.2.29 現状維持の法則
- 2.2.30 ゴルディロックス効果(松竹梅の法則)
- 2.2.31 マジカルナンバー
- 2.2.32 マッチングリスク意識
- 2.2.33 認知的不協和
- 2.2.34 コントラスト効果
- 2.2.35 保有効果
- 2.2.36 バイヤーズリモース
- 2.2.37 ディドロ効果
- 2.2.38 アンダードッグ効果
- 2.2.39 ロイヤルティー
- 2.2.40 希少性
- 3 他にもある、マーケティングや広告で使われている心理学効果
- 4 心理学を営業の小手先の技術としてではなく、相手の理解のために使おう
営業における心理学は人を騙すためのものではない
まず心理学について見ていく前に大前提としたいことは、営業が心理学を使う時、人を騙したり、言い負かしたりするためのものではないということです。
あくまで最後に決めるのはお客様です。営業ではありません。お客様が納得して決めたものは尊重すべきですが、その意思決定をするにあたって、物事の捉え方や何かに引っ張られて正しい意思決定ができない相手を、正しい歩行に導いてあげるために活用するのが、営業での心理学の使い方です。
よく営業で心理学を活用するときに、テクニックやスキルと表現する人がいますが、これではうまいセールストークを作る、商談をうまく進めるために使おうとしているだけです。もちろん営業として成果を求められる立場なので、この気持ちはわかりますが、こういった考えはお客様にも見透かされるので要注意です。
営業する人がチェックしておきたい心理学の効果
関係を強化する心理学の14個の効果
どんなに良いことを言っても、相手が自分の話を聞く態勢ができていなかったら、絶対にこちらの言葉は届きません。まずは相手に自分のことを受け入れてもらうための心理学の効果をご紹介します。
初頭効果
初頭効果(Primacy effect)とは、「最初に示された特性が記憶(印象)に残りやすく、後の評価に大きな影響を与える」という心理効果です。
簡単に言ってしまえば、第一印象で判断が変わってしまうということです。第一印象が「信頼できる営業」と遅刻してきて謝罪もできずしている「ダメ営業」だと、同じことを話してもダメ営業の話は評価されないということです。
メラビアンの法則
メラビアンの法則は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。人の印象は言語情報=何を話すか、聴覚情報=どう話すか、よりも視覚情報の方が影響が大きいという研究結果です。
また、メラビアンの法則ではもう1つ大事なことが言われています。それは、「第一印象は7秒以内に決定する」という研究結果です。
初頭効果と合わせて考えれば、商談最初の7秒の重要性がよくわかります。自分の話をちゃんと聞いてもらえる関係を作るためにも、第一印象は非常に重要なのです。
▼メラビアンの法則についてはこちらに詳しくまとめています。
営業は第一印象が大切。重要性を学ぶメラビアンの法則とは?
ハロー効果
ハロー効果とは、ある対象を評価する際、対象者が持つ目立ちやすい特徴にひっぱられ、その他についての評価にバイアスがかかり歪んでしまう現象の事を指し、後光効果やハローエラーとも称されます。
引用:ハロー効果
これも第一印象が大事さを物語る効果の1つです。ポジティブな面にもネガティブな面にも影響を与えるため、この点は要注意です。ビジネスにおける身だしなみの大切さがよく謳われますが、これはこういったネガティブなリスクを減らすために、おしゃれではなく身だしなみを整えることが大事ということです。
親近効果
新近効果(Recency effect)とは、「最後に示された特性が記憶(印象)に残りやすく、後の判断に大きな影響を与える」という心理効果です。「新近性効果」「終末効果」とも呼ばれます。
これは初頭効果とは逆で、最後の情報が影響を与えるということです。私は商談の最後は必ず笑顔で終えるということを意識しています。これも相手が判断をするときの最後の印象をポジティブに持ってもらうための工夫です。
ピーク・エンドの法則
ピーク・エンドの法則とは、人が記憶している経験のほぼ全ては、時間的な長さではなく、クライマックスにあたる場面と、終わり際の2つの印象で判断しているという理論
意思決定をするときも、お客様と話をするとこんな会話があります。
どうして弊社に決めていただけたんですか?
あなたが最後、「絶対成功させます」って言ってくれたからよ
どんなに詳しく提案をしても、最後に決める判断ポイントは最後の印象が大きいということです。もちろん、提案をおざなりにしてよいというわけではありません。
初頭効果と親近効果の反する効果のお話をしましたが、どちらがというのではなく、どちらも大事です。第一印象と去り際は特に気をつけましょう。
カタルシス効果
カタルシスとは、「魂の浄化」という意味で、泣いたり怒ったり愚痴を吐いたりすることで心が浄化されるという効果がカタルシス効果です。
営業においては、ネガティブな感情を吐き出させた相手に好意を持つという性質が当てはまります。。愚痴を吐いたり、言いたいことを言えたりできた相手には好意を持つというのは、感覚的にも理解いただけるのではないでしょうか。
仲間意識を高めるために、”共通の敵”を作る手法もありますが、これもカタルシス効果をうまく活用しているアプローチです。
単純接触効果
単純接触効果は字の通りです。繰り返し接すると印象が高まるという効果です。営業において、継続訪問・定期訪問が重要と言われるのも、この点も理由の1つです。関係づくりは一朝一夕ではなく、継続してアプローチを続けることで、より強化されていきます。
ザイアンス効果とも呼ばれるこの効果ですが、ポイントは
接触回数>接触時間
ということです。
営業に置き換えれば、長い商談をやるよりも定期的にメールや電話、チャットなどで接触の機会を増やすことが効果的なのです。
またザイアンス効果ではあまり知られていないですが、下記の効果も検証されています。
- 知らない人に対しては攻撃的な態度をとる
- 相手の人間的な側面が見えると感情が深まる
これを営業に置き換えてみましょう。
「知らない人に対しては攻撃的な態度をとる」という点では、新規のテレアポや飛び込みなどがイメージがつきやすですね。営業がきたというだけで警戒心が高まっているにも関わらず、初アプローチだとなおさら相手は攻撃的になるということです。そこで、事前にFaxやポスティング、Webであれば問い合わせフォームやメールでアプローチをして、一度コンタクトを取っておくと相手の反応は少し和らぎます。
「相手の人間的な側面が見えると感情が深まる」という点で活用できるツールは、SNSですね。Facebookなどで繋がって、自分のプライベートの投稿をしていくことで、感情が深まるというのは実感値でも当てはまりませんか?実際、私もお客さんから「そういえば、土日旅行に行ってたんだって」というような会話が生まれたりもしています。
類似性の法則
自分と共通項がある人には好意を持ちやすいという効果です。出身地、趣味、好きなものなど、営業でも共通点を探そうとアイスブレイクで色々話を広げようとする人は多いともいますが、心理学の側面からもそのアプローチは正しいアプローチです。
ただ営業においてお客様は友達関係を求めているのではなく、仕事のパートナーとなりうるか、継続できるかを相手は見ています。なので、私はあまりプライベートな話の共通点探しをするというよりも、相手の課題を聞いて共感することで、考え方の共通点を持っているということを伝えるようにしています。
ネームレター効果
類似性の法則の1つです。非常に単純で、名前が同じもしくは近いと無意識に好意を持ちやすいという効果です。
ミラーリング効果
これも同じく相手との共通点を増やすことで安心感や信頼を手に入れるアプローチです。ここでのポイントは、話し方や話すトーン、仕草、表情など、自分の動きと相手の動きを揃えていくことで関係が強化されるという効果です。
好意
人は嫌いな人の話よりも好意を持っている人の話に対しては、ポジティブな反応を示すというのが、心理学における好意です。
「好きな人に同意したくなる」気持ちはまさに好意の影響と言えます。つまり、簡単に言えば顧客・商談相手から好意を持ってもらえれば、提案の成約率は上がりやすいということです。
「影響力の武器」の著者である社会心理学者であるロバート・B・チャルディーニ氏は人が好意を抱く理由は3つあるとしています。
- 自分に似ている
- 自分を褒めてくれる
- 同じゴールを目指す仲間である
クエスチョンバイアス
質問の仕方、内容によって、回答がコントロールできてしまうというバイアス。
肯定的な言葉を投げかけた上で質問をすれば肯定的な、否定的な問いかけや言葉で質問をすれば否定的な回答が出やすくなるという心理。
設問順バイアス
質問の順番次第で、後続の質問・設問への回答に影響を与えてしまうというバイアス。
提案をしっかりと伝えるための心理学39の効果
ブーメラン効果
ブーメラン効果とは、相手が説得した内容とは逆の行動・態度を取ってしまう効果です。
親に「勉強しなさい!」と言われたら、勉強する気が無くなってしまったという経験がある人は、まさにこのブーメラン効果を受けています。
これは心理的リアクタンスと呼ばれる習性が発動しています。
リアクタンスとは「抵抗」を意味し、自分の行動や選択を自分で決めたいという人間本来の欲求が犯されると思うと、無意識にこの「抵抗」が発動してくる
引用:心理的リアクタンス
つまり押し付けや決めつけ、強要などは人間は元々嫌いということです。提案時に受注を強要するようなトークは逆効果ということです。また営業は悲しいことにそういうことをする人と思われている節があります。営業に会うこと自体が、リアクタンスを発動させているケースがあるので、そういった状況ではそもそも提案はしないほうが良いです。
では提案において何が重要になってくるのか?その1つの解が「気づきの提供」です。意見を押し付けるのではなく、自分で気づいたという感覚を相手に持ってもらうことが重要になります。
説得の基本的な流れとしては下記があります。
- 興味をひくタイトル
- 問題提起
- 解決策の提示
- ベネフィット認識
- 行動明示
これも意見を押し付けるのではなく、パートごとに相手に気づきを与える意識を持つことで説得力が増していきます。
コンコルド効果
コンコルド効果は、「サンク・コスト効果」とも呼ばれ、ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資を止められない心理状態
今まで続けたきたこと、投資したことを止めるのは、これまでの投資が無駄になる感覚があり、なかなかやめられないという気持ちはわかりますよね。
営業では、例えばお客様と話をしている時にこんなことを言われた経験はありませんか?
とりあえず今まで使ってきたところので大丈夫かな
実際にはあまり成果が出なかったとしても、入れ替える工数=手間だったり、かけてきた時間やお金を惜しんで、そのままにしてしまうということは多いのです。
下手な営業は、「今使われているものはダメなので、是非弊社のものを使ってください」と言ってしまいますが、ダメかどうかはお客様が判断することであり、さらにコンコルド効果とブーメラン効果が相まって、お客様はあなたにお願い”しない”気持ちを固めてしまうでしょう。
他人を否定して、自分を売り込むのは一見効果が良さそうでも、やはり成果にはつながりにくいのです。
社会的証明
社会的証明とは、自分の判断より周囲の人たちの判断を頼りにしてしまうという人間心理です。この心理が起きやすい場面としては2つあります。
- 自分の決断・判断に自信が持てない時
- 自分と似た他人の行動に影響を受けている時
人はとかく自信を失ったり、疑ったりしやすい生き物です。そういった時に自分の決断や判断が鈍る時があります。その時に大勢の人がやっているという”理由”を求め、それを理由に決断をしてしまうことがあるということです。
平均の引力
社会的証明と類似したもので「人は平均に弱い」という心理が平均の引力です。人は無意識に自分自身の行動を正しいか否かとは関係なく、平均に寄せていく傾向があるという心理です。
アンカリング効果
アンカリング効果とは、最初もしくは同時に提示された特定の特徴や数値(価格)、情報が印象に強く残ってしまい、意思決定や判断に影響をおよぼす傾向のことです。
ヒトは、情報が十分にそろっていない場合に、特定の特徴や情報の断片を重視しすぎる傾向にあります。
アンカリング効果では、よく最初は高めの金額を提示し、そこから安い金額を提示することで、その金額がより安く見えるというアプローチです。
例えば、この2つの例を見た時、あなたはどちらのほうがお得と感じますか?
同じ300円ですが、元が500円と書かれているアイスのほうがお得に感じるはずです。
売るためのアプローチとして使われるアンカリングですが、これだけではなく顧客の理解という点でもアンカリングが働いているということはしっかりと理解をしておくことが重要です。
どういうことかというと、こんな事例です。
新しい広告を出したいんだけど、どこがいいかな。今回新しい企画なので、色々な会社に声をかけてみよう。
1社目の提案
弊社のご提案は100万円です
2社目の提案
弊社の提案は200万円です
(心の中)最初のところより高いな
3社目
うちは10万円でやりますよ
(心の中)だいぶ安いけど、安すぎて不安だな。。。
これを見ていただいてわかるでしょうか。1社目、もしくは自分よりも先に提案をしている企業の情報をベース(=アンカー)にして情報を判断しているということです。アンカーは他にもこれまでの提案や取引の実績などもなり得ます。
相手がどんなアンカーを持っているかを知ることがまずは大切です。
フォールス・コンセンサス効果
集団に属する個人が「自分の意見は多数派で一般的なものだ」と思い込んでしまう心理状態に陥ること
引用:自分が選んだ意見が多数派だと思ってしまう理由「フォールス・コンセンサス効果」
これは営業において、特に法人営業をしている人は意識すべきポイントです。一担当者の意見を完全に鵜呑みにしてしまうと、組織を巻き込んだり、上司に提案するときにポイントがずれてしまう可能性があります。
吊り橋効果
よく恋愛で使われる心理学の効果です。吊り橋のような危険や不安を感じるところに一緒にいる、乗り越えることで関係が強化されるというパターンです。
営業においては、担当者はやりたいけど上がなかなか「うん」と言ってくれない時などに起こります。上司を説得するためにどうするかを一緒に考え、作っていくことで、担当者との関係が強くなり、継続的な受注(担当者が社内営業を頑張ってくれるという状況)を作りやすくなります。
ウィンザー効果
直接言われるよりも第三者から間接的に言われたほうが信憑性・信頼性が増す、という心理的効果
この効果を営業で最もうまく使う方法が、既存顧客からの紹介です。すでにサービスを使っている人が他人に紹介をするときは、ある程度成果が出ていなければなかなか紹介してくれません。自分でいくら良いとアピールとしても結局は売りたいという目的を相手は感じてしまいます。そうなれば、相手は警戒心や猜疑心を持つのは当然のことです。そこで第三者である紹介者が話をしてくれることによって、印象ががらっと変わるのです。
営業では顔写真・実名付きの顧客事例は非常に効果が高いので、是非準備したい営業ツールです。
エンハンシング効果
エンハンシング効果とは、外発的動機付けによって内発的動機付けが高まり、モチベーションが上がる効果を意味する言葉
外発的動機付けは報酬や賞罰によって生まれる動機付け、いわゆるモチベーションです。内発的動機付けはその逆、行動自体がそもそも楽しいからやるという状態のモチベーションです。当然ながらその作業自体が楽しい状態の方が人は動き、行動の質も高まります。もちろんこの状態であれば人は自発的にどんどん動く状態に入っているため、商談や提案がスムーズに進めることができます。
フレーミング効果
フレーミング効果とは、ある選択肢の判断を人が行う場合、その絶対的評価ではなく、自己の参照点(基準点)との対比において比較されるため、絶対評価とは異なる判断を導く可能性があるという効果のこと。
引用:行動経済学「フレーミング効果」で売上を劇的に上げる方法(2022年10月時点削除)
色々難しく言っていますが、意思決定・判断は絶対評価ではなく、人が評価するため表現や魅せ方を変えるだけで全く印象が変わるということです。
米国ダートマス大学経営学部のブーナン・ケラー教授が心理実験で、乳がん検診の重要性を問う研究を行いました。
どちらのほうが乳がん検診の検診率は高かったと思いますか?
乳がん検診を受ける人が増えたのは、「早期に発見しないと、治療の幅が狭まります」の方でした。これはこの後ご紹介する「プロスペクト理論」にもあるのですが、人は損をしたくないという感情が強いので、この結果になったと言われます。
この画像の情報はどちらも同じことを表裏でひっくり返して言っているだけです。しかし、表現が違うだけで、相手の捉え方が全く異なるということです。
プロスペクト理論
プロスペクト理論(Prospect theory)とは、人は利益を得る場面では「確実に手に入れること」を優先し、反対に、損失を被る場面では「最大限に回避すること」を優先する傾向があるという行動心理を表した理論
プロスペクト理論とは、要するに人は損をしたくない気持ちが得を得たいという気持ちよりも強いということです。感じる得と損の比率は、「1 : 2〜2.5」とも言われ、2倍前後の差で損をしたくない気持ちが勝つのです。
営業において、お客様が損をする機会というのは「選択の失敗」と「将来の失敗」の両方があります。つまり、間違った選択肢をして、今得たい成果が得られないことや今後の損失を被る可能性を残したり、増大させてしまったりするケースです。
特に「現状維持」と新しいことはやらないという企業に対しては、このプロスペクト理論の考えをベースに提案をすると良いです。
バンドワゴン効果
ブランド品などで、その特定のブランドを持っている人が増えれば増えるほど、購入を動機づけるという効果です。
営業で多いのが、「他社でも使っている人が多いから」という理由で意思決定されるケースはまさにここに該当します。しかし、他社が使っている=自社にとってベストとは限らないので、その点をしっかりと伝えるようにしましょう。
スノッブ効果
スノッブ効果はバンドワゴン効果とは逆で消費が増えるほど、購入動機・需要が減退していきます。例えば私が運営しているWebサービスでは、利用者がどんどん増えていたので、そのタイミングで「それだけ伸びていると、うちが使っても成果が出せなそう」と踏み出せないお客様が過去にいました。こうなることも想定しておくことが大切です。
ヴェブレン効果
ヴェブレン効果は値段が高ければ高いほど、自慢のための購入が増えるという効果です。購入する動機によって、金額を安くすれば良いというわけではないということです。
バンドワゴン効果・スノッブ効果・ヴェブレン効果を表にまとめるとこうなります。
バンドワゴン効果 | スノッブ効果 | ヴェブレン効果 |
他の消費が増える | 他の消費が減る | 値段が高くなる |
需要が増える | 需要が増える | 顕示的消費が増加する |
バーナム効果
バーナム効果とは、誰にでも当てはまる性格の特徴などを言われ、さも自分だけに当てはまっていると勘違いしてしまう心理学の現象
引用:バーナム効果とは
これは占いでよく使われている手法と言われています。他社からの提案や既存取引先との会話で、こういった状態に陥っている会社は多いので、しっかりと客観的な事実に基づいて提案・コミュニケーションを取ってあげることで、信頼を獲得するチャンスがあります。
営業や占いの話法では、「コールド・リーディング」という話法があります。コールド(事前準備なく、即興で)・リーディング(相手のことを読み取る)話法で、バーナム効果を使って、相手の信用を得ようとする話法です。
関係を築くことはもちろん大事ですが、使い方をしっかりと考えて活用すべきですね。
カクテル・パーティ効果
カクテル・パーティー効果とは、周囲の環境のうち、自分に必要な事柄だけを選択して聞き取ったり、見たりする脳の働き。カクテルパーティーの騒音の中で、会話をする相手の声だけを判別できるような選別能力
引用:カクテルパーティー効果
この情報過多の時代でも人が情報をうまく仕入れられているのは、脳が自分に必要な情報だけを取捨選択して情報を集めているからです。ただ”必要な情報”というのが曲者で、自分に都合の良い情報ばかりを集めてしまっているケースも多いです。
丁寧に説明をしても、結局自分の興味のあるポイントや情報しか聞いていないケースも多いので、どこをしっかりと理解して欲しいのか、商談・プレゼン前には今一度整理をし、話をしっかりと聞いてもらう準備が大切です。
テンション・リダクション効果
テンション・リダクション効果とは、緊張状態が消滅したあとの注意力がおろそかになっている状態のこと
お客様が一番モチベーションが高く、かつ緊張状態のタイミングはいつだと思いますか?
それは、申し込みを行うタイミングです。申し込みをしたら、サービスや商材を使った気になって、結局使っていないものなどはありませんか?また一度大きな買い物をした後だと、付随で何かを買うときネットなどでは一緒に買ってしまうという経験はないでしょうか?
人は買い物をする時が一番緊張しており、その後はその反動で注意力が散漫に萎えるケースが多いです。そのタイミングでの会話は重要ということです。
ストループ効果
いきなりですが、これを見て違和感を感じませんか?
黒赤青
このストループ効果とは文字情報と視覚情報の整合性が取れないと、人の脳は混乱を起こしてしまうという効果です。この写真では、犬の写真なのに「猫の写真をご覧ください」と言っていたり、下の色つきもの文字は言葉と文字色が異なっています。
こういった情報の違和感が、本来訴求できたはずのアプローチの効果を落としてしまうということです。
罰への欲求
罰への欲求とは、良いことが続けて起きたあとに何か悪いことが起きるのではないかと感じたり、幸せ続きが恐くなり、悪いことが起きることを望むような心理
引用:罰への欲求
人間はつくづく面倒な生き物ですね。笑
こういった最近調子が良い時が続いているから、という理由で、支出を抑えたり、チャレンジを抑えたりする人がいるということです。
同調現象
同調現象とは、人は、周囲と同じ行動、意見に同調することで安心し、逆に周囲が異なる行動をすれば不安になる、という集団心理
お客様は「他がやっているから」「大手がやっているから」というわかりやすいやる理由が欲しいのです。実績を示したり、顧客の声をしっかりと魅せることが効果的なのは、こういった背景からです。
多くのお客様はこういった言葉を営業に投げかけてきます。
他社の事例はありますか?
自社だけがやるのは怖い、という心理があるのです。
権威への服従原理・権威性
人は権威のあるものを信頼し、正しいと判断してしまう傾向があります。これが「権威への服従原理」です。以前、私は採用の文脈で大学教授と共同のプロジェクトを運営していました。
その時にこの心理を強く感じたのですが、私と大学教授が同じことを言っても、相手の反応が全く違うのです。当然ながら、権威ある人が話した方が相手は動くということです。なのでマーケティングでは、「○○先生監修」などの言葉を付け加えています。
他社でもそういったアプローチをしているケースがあるということは要チェックです。
プライミング効果
プライミング効果とは、先に見聞きした情報があることで、後に学習する事柄を思い出しやすく、覚えやすくなる効果
ちゃんと商談相手に打ち合わせ内容を記憶してもらう=困った時に思い出してもらうために、商談前に資料を送ったり、議事録をメールで送るなどの工夫をすることは、関係を強化するだけでなく、覚えやすさの観点でも効果的です。
クレショフ効果
クレショフ効果とは、1つの画像や写真が映画的に編集されることによって、その前後に位置する他の映像の意味に対して及ぼす性質のことを言います。前後の脈絡がない映像や写真の羅列であっても、人間は前後のつながりを無意識に関連づけて意味を解釈してしまうことがあります。
前後の情報が今得た情報に意味づけをしてしまうというのはよくある話です。私はよく商談のタイミングで、この後のご予定はという話をするようにしています。そうすることで、今の商談の印象がどうなるかをコントロールするためです。
文脈効果
文脈効果は、知覚・認知・言語・記憶に関する概念で、その前後関係から対象となる刺激の知覚過程が影響を受けることです。
身近な例を挙げてみると、「のり取って」と言われたとき、それが食卓であれば食べ物の海苔のことを指していると思い、また、相手が何かを貼ろうとしている状況なのであれば、文房具の糊のことを指しているとわかるでしょう。
これが、言語における文脈効果の例です。引用:文脈効果
会話をする上でなんとなく会話が成り立っていないときは、この文脈がずれているケースが多いです。そう感じた時には議題を今一度整理して、仕切り直して商談を始めましょう。
返報性の原理
返報性の原理(法則)とは、人から何かしらの施しを受けたとき、「お返しをしなくては申し訳ない」というような気持ちになるという心理作用
引用:返報性の原理(法則)とは
この原理を活用した営業アプローチで「ドア・イン・ザ・フェイス」です。最初に大きな提案をし、断らせることで罪悪感を与え、小さな要求を受け入れてもらうというアプローチです。こういった考え方で営業する人は、相手の幸せではなく、自分の売上しか考えていない人です。
ただこういった営業がいるために、お客様自身も正しい意思決定ではなく、こういったアプローチに陥っているケースがあるということは覚えておきましょう。
一貫性の原理
一貫性の原理(または一貫性の法則)とは、「自分の態度・発言・行動などに“一貫性”を持たせたい」という心理傾向
これを使った営業手法では、「ローボールテクニック」や「フット・イン・ドア」などの小さなYesを積み重ねさせてアプローチをしていく方法があります。
この一貫性の法則で注目すべきは、お客様が大事にしていることが何かということです。一貫性とは、最初から最後まで矛盾がない状態です。お客様・相手にとって、自分の態度・発言・行動などに矛盾がない状態がどういった状態・状況かを確認し、それを受け入れた上で提案することが大事なのです。
コミットメント
一貫性の原理とセットで語られることが多いのが、この”コミットメント”です。コミットメントを翻訳すると「約束」という意味ですが、この言葉には「深く関与する」「積極的に介入する」といった意味合いがあり、「責任」という概念と強い結び付きがあります。ライザップで「結果にコミット」というのも単に約束をするという意味だけでなく、関与・介入するという意味があるイメージですよね。
そして、このコミットメントは心理学においては「一度宣言したことはやり通したい」と心理が働くと言われています。
決定回避の法則
決定回避の法則とは、人は選択肢が多くなると逆に行動を起こせなくなるという法則
選択肢を多くして、選べる環境を作ってあげることが、相手にとって親切と考えがちですが、逆に身動きを取りづらくさせてしまっていることがあるのです。
現状維持の法則
現状維持の法則とは、選択肢が多い場合、いつもと同じような選択、行動をしてしまう傾向
引用:決定回避の法則と現状維持の法則
決定回避の法則と同じく、選択肢の多さが新しいチャレンジを奪うという傾向です。
決定回避の法則・現状維持の法則ともに、選択肢が多い場合は、こちらから絞って提案をしてあげることが効果的です。
ゴルディロックス効果(松竹梅の法則)
人は意思決定をする時、「真ん中」を選ぶ傾向があるという効果です。松竹梅であれば、竹が一番選ばれやすいのも、この効果で証明されていることです。
営業提案時も、選択肢を3つ出すことで、相手が選びやすい環境を作ってあげることができます。
マジカルナンバー
認知心理学においては「7±2」という数字のこと。ミラーの実験によると、人間が瞬間的に記憶できる(短期記憶で保持できる)情報の最大数は、一般に5〜9の間、すなわち7を中心としてプラスマイナス2の範囲内であった。この値は、人間が一度に知覚できる情報の最大数、注意を向けることのできる情報の最大数とも一致することから、人間の瞬間的な情報処理能力の限界がこの範囲にあると考えられている。マジカルナンバーでいう情報の数は「情報のまとまり(チャンク)」単位で計算される。
引用:マジカルナンバー
最近の新しい研究では、2001年にはミズーリ大学の心理学教授であるネルソン・コーワン氏(Nelson Cowan)が、「4±1」という研究の発表も出ていますが、簡単に言えば「人が瞬間的に覚えられる限界の数」です。
営業においてもとにかく情報を伝えれば良いというわけではなく、ポイントを絞って伝える櫃が用あるということです。
マッチングリスク意識
マッチングリスク意識とは「商品の購入後に自分に合わなかったらどうしよう」「(セミナー等で)自分に意味がなかったらどうしよう」「(飲食店選びで)美味しくなかったらどうしよう」など、商品を購入する前に未来を予測して起きる不安な心理状態の事を指します。マーケティング用語でいうところの「リスクリバーサル」の隣りにいるような消費者の心理要因
プロスペクト理論から、人はとにかく損することを避けたがるとお伝えをしました。つまり、「何かあったら怖い」という感情を持っているということです。
実際にあなたが扱う商品はこれまで買ってくれたお客様はどう思って買ったかをヒアリングし、「不安だったけど買った」という人が多いようであれば、その”不安”を解消できるアプローチを組み立てましょう。
例えば、「長期保証」「返金対応」「サンプル」「セミナー」などやれることはいくつかあります。
認知的不協和
自分の中で矛盾する2つの認知(事柄)を同時に抱えた場合、不快な感情を引き起こす状態
認知的不協和の状態で、この不快な感情を払拭する方法は2つです。
「新しい認知を肯定するために、今までの自分を否定する」
→今までの自分を正当化するために、新しい事柄の重要性を低くする
「新しい認知を否定するために、今までの自分を肯定する」
→新しい事柄を受け入れるために、正当化のための要素を追加する
顧客の状況を確認しながら、取引が開始された企業であれば、こういった側面からのフォローアップをしてあげることが重要です。
コントラスト効果
対比効果ともいう.空間的または時間的に接近して二つの刺激が与えられた結果,同一感覚様式において受ける二つの刺激間の違いに生じる強化作用をいう.酸味のものの直後に甘いものを摂取するなど,刺激が反対の性質であれば,この違いは大きく現れやすい.
引用:コントラスト効果
提案を行なった際、競合他社の存在は確認するようにしましょう。こちらの情報だけでなく、相手の情報も踏まえた上で、お客様の評価が決まるからです。自分の提案と他社の提案の対比で、印象・捉え方が決まるのです。
保有効果
人はもったいないという気持ちから、一度所有したものは手放したくないという心理が働きます。
例えば、既存サービスの切り替えでも、一定の成果が出ている場合、それを手放すことになるため、大満足でなくても、今の成果を手放したくないと継続するケースが多いのです。
バイヤーズリモース
バイヤーズリモースとは大きな買い物をしたときに、買った直後に感じる後悔の感情のことです。人はものを購入するプロセスの中で、どれを買うか迷いながら徐々にテンションをあげていき、購入の瞬間が最も満足した状態になります。しかし、車や家などの大きな額の購入ほど、その後すぐに後悔を始めます。
これは自分の買い物を後悔したくない気持ちから生まれるものです。純粋に大事なことはしっかりとフォローしてあげることが大切です。
売れた直後こそ、営業はしっかりとカスタマーサクセスをすることで、顧客満足度が上がります。カスタマーサポートではなく、カスタマーサクセスです。最初購入したときは、お客様は右も左もわかりません。使い方・考え方含め、しっかりとフォローしましょう。
▼カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いはこちら
カスタマーサクセスを半年全力でやった上でわかったこと
ただ現在の営業を見ると、お客様の意思決定後のフォローは受注・失注企業ともに杜撰です。売ったら終わりという営業が多いので、失注してしまった後も、お客様にフォローを入れることで次の発注のお声が上がる確率は上がります。
ディドロ効果
人は普段よりも高品質、または高価なものを手にしたとき、高い水準に合わせたくなるという心理
高品質なものを揃えたくなったり、特定のブランドに統一したくなったりする心理がこれです。受注した側からすれば、リピート購入のチャンスと言えます。ただ機能ではなく、水準を上げることが目的になっているケースもあるので、その点はしっかりとお客様に聞いてみることも大切です(もちろんそれが個人の満足度・幸福度を上げることにつながるので否定しているわけではありません)。
アンダードッグ効果
負け犬効果とも呼ばれ、選挙で劣勢だと伝えられると、同情票が集まるなどの効果のことがアンダードッグ効果です。同情を集めるなどの訴求もそうですが、大手企業には叶わない中小企業や地元企業などは、無理に大手と対抗するのではなく、そういった立場をしっかりと伝えることで、逆にしっかりとメッセージが届くということもあります。
ロイヤルティー
ロイヤルティーとは「忠誠心」という意味で、マーケティング・営業においては商品の購買頻度や購入金額の高い人=商品への愛着が強い人を指します。愛着心=ロイヤリティーが高ければ高いほど、商品のリプレイスの可能性は低く、長く太く利用いただける可能性が上がります。
希少性
人は「限られたものほど欲しくなる」という心理です。希少性を高める方法としては下記があります。
- 数量・個数限定
- シーズン・季節限定
- 時間限定
- 店舗限定
- オフライン限定
- イベント限定
- 地域限定
- 購入条件の絞り込み
- 一見さんお断り など
他にもある、マーケティングや広告で使われている心理学効果
ツァイガルニク効果
人間の記憶について、「達成された課題よりも、達成されなかった課題や中断している課題の方が記憶に残りやすい」と考えました。このレヴィンの考えに基づいて、ソビエト連邦の心理学者であったツァイガルニクが実験を行い、実証したことによって、「未完の課題についての記憶は、完了した課題についての記憶より想起されやすい」という現象のことを“ツァイガルニク効果”と呼ぶ
引用:心理学用語「ツァイガルニク効果」Zeigarnik effect
「うまくいったことよりうまくいかなかったことの方がよく覚えている」や「続きが気になる感情」などは、このツァイガルニク効果で説明ができます。
カリギュラ効果
カリギュラ効果とは、ダメと言われるとかえって興味を掻きたてられ、逆の行動に走るという心理現象のこと。
引用:カリギュラ効果とは?
「○○な方は使わないでください」「〜〜禁止」というキャッチコピーは、まさにこの典型です。
浦島太郎や鶴の恩返し、パンドラの箱などもそうですね。
プラシーボ効果
プラセボ効果(プラシーボ効果)とは、偽薬効果とも呼ばれており、本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒すること
引用:プラセボ効果の威力恐るべし。それが偽物だとわかっても効果が持続するその理由とは?(米研究)
「信じれば救われる」というわけではないですが、実際に医療用語としても定着している効果です。これを悪用しているコピーライティングなどは多いので、医療や健康などを扱う際は特に情報の出展元には注意です。
シャルパンティエ効果
シャルパンティエ=コゼレフの錯覚 Charpentier-Koseleff illusion,あるいは大きさ=重さの錯覚 size-weight illusionとも呼ばれる。重さの感覚が視覚的に見える大きさの影響を受け,物理的な重さの等しい物でも,体積が小さいほうが重く感じられる現象
引用:シャルパンティエ効果
あなたはどちらの方が重いと思いますか?
当然ですが、どちらも7キロなので、重さは同じです。同じ重さなのに、イメージだけで”軽そう””重そう”と錯覚してしまう心理効果が、シャルパンティエ効果です。
表現を変えることで訴求力を高めているのです。例えば、こういったものです。
- 「オルニチン25mg入りのみそ汁」と「しじみ70個分のみそ汁」
- 「500,000㎡」と「東京ドーム 10.6個分」(これは「富士急ハイランド」の面積です)
- 「野菜350グラム」と「1日分の野菜」
ベビーフェイス効果
SNSの広告やWebサイトのバナーなどで、赤ちゃんの画像が使われているものを目にしたことがあると思います。
オムツやミルクなどの赤ちゃん向けの商材以外でも使われていることがあります。その理由は、ベビーフェイス、すなわち年齢が低いと認知される人物画像を使用することが、安心感につながるという心理が人には働くからです。
心理学を営業の小手先の技術としてではなく、相手の理解のために使おう
ビジネス関連の書籍の心理学コーナーに行くと、「いかに相手を言い負かすか」「いかに相手をコントロールさせるか」という視点で書かれた本が非常に多くあります。
しかし、そもそも心理学の正しい活用は、相手がその判断や考えに至った背景や理由をしっかりと理解するためにあると私は考えています。
人間は合理性ばかりを追求しているわけではなく、時には感情に走って買い物をすることもあります。というよりも、人は感情でものを買う生き物です。
その感情をしっかりと理解しながら、相手にとってベストな選択肢を一緒に考えたり、コミュニケーションが取れる、そんな営業を目指すべきだと考えています。
是非心理学を、相手に売り込むのでなく”相手を理解する”ために使って欲しいと思っています。
▼YouTubeでも発信しています。
他にも有益な情報発信を続けておりますので、見てくださいね。
(4) 営業が知るべき【心理学】! #shorts – YouTube
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。