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昔と今の営業の違い

更新日
2024/10/22
公開日
2024/10/22

現在、マーケティングやインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスといった部門ごとによって仕事内容を分けている企業が増えてきており、営業の分業化が進んでいます。それでは、そうなる前の時代の営業はどのような形だったのでしょうか。

現在と昔の営業の違いについて、今回は解説していきます。

昔と今の営業の違い①はじめに

冒頭でもお伝えしましたが、現在営業においては分業化が進んでいます。

問い合わせや資料請求をいただいたお客様に営業をかける。テレアポなど、プッシュ型営業も積極的に行うのがインサイドセールスの役目です。

インサイドセールスからトスアップしてもらい、商品説明、提案を行って受注を獲得する。この仕事がフィールドセールスとして行うものになります。更にそこから、受注後のお客様の対応をするカスタマーサクセスと、大きく3つに分けられています。

「The Model型営業スタイル」と呼称されており、現在の営業においてはこのスタイルが徐々に確立されてきています。

昔と今の営業の違い②昔はどうだったのか

一方、このスタイルができあがる前は全て一人で行うのが主流でした。

見込み客のリストアップに始まり、テレアポ、飛び込みを行い、アポイントをいただけたお客様にはなんとかしがみついて受注をいただく。このような状態でした。

ドアに足を突っ込んで、「契約いただくまで帰りません」などと今行えば絶対にアウトなことを行う営業もいました。余談ですが、「営業は怖い」「営業はやりたくない」という方がいるのはこのようなイメージが今も残っているからかもしれません。契約をいただいた後、その担当者が引き続きサポートをしていく。当時はこのようなスタイルでした。また、アポイントを取る人と、それ以降を全て行う人とで役割分担をしていたケースもあります。

私が新卒で営業を始めたのは10年前のことですが、当時の私の役目はテレアポや飛び込みをしてひたすらアポイントを取ってくるものでした。その中で上司や先輩が言っていたことを振り返ってみると、

「顧客情報さえくれれば、あとはなんとか受注にしてくるからとにかくアポをくれ」

なんてことを言われていました。

▼営業スタイルの変遷についてはこちらでも解説しています。
昭和・平成・令和の営業を考える 

昔と今の営業の違い③今の営業

しかし、当時のような状況は現在の営業では起こりません。なぜでしょうか。

それは、インサイドセールスがしっかりとヒアリングをし、BANT情報を取得して、お膳立てをしてからフィールドセールスにトスアップを行うようになったことが一つの理由です。

また、長期にわたって継続的にサービスを利用してもらえるお客様でないと契約をそもそもしないという考え方がでてきたこともあげられます。つまり、顧客の選定が昔よりも細かくなってきたのです。

昔の営業は「売り切り」の傾向がありました。最初に高い金額で契約し、その後は放置状態になる。こんな営業もいなかったわけではありません。一方現在は、長期的に契約いただく、つまり「生涯顧客価値」を重視する傾向があります。

このように、営業のスタイルが、当時と比べ変化してきている側面があるのです。

この事実によって、現在の営業は優良顧客化する可能性の高いお客様にのみ営業を行うことが多くあります。また、今すぐ顧客化する可能性の低いお客様に対しては、何とかクロージングを行おうとするのではなく、そこまであたためるだけのコミュニケーションをとることを重視します。

そのためフィールドセールスが行う商談のときには、お客様は商材を理解していて、会社のことも分かっている状態で課題解決のための提案をすることになります。

昔は全部一人で顧客を集め、受注、顧客フォローを行っていました。ただ、継続的な契約ではなく、単発でどこまで大きな金額の契約をとれるかを重視する側面がありました。ここが比べると大きく違う点です。

昔と今の営業の違い④時代で変化したスタイルを受け入れる

これらの営業スタイルの変遷は、決してネガティブな意味ではありません。

商品やサービス、お金のいただき方が変わったが故に起きたということが前提として捉えていただきたい部分です。

そこで意識していただきたいのが、この商品やサービス、お金のいただき方の変化を受け入れるということです。

昔ながらの営業スタイルで結果が出なくなってきている方がいらっしゃるかもしれません。しかし問題はその方の営業力が落ちたのではなく、世の中の変化に適応できていないからということができます。

「生涯顧客価値」を重視する。この考え方によって昔と大きく変わった部分は、「初回は低コストでないと選ばれない」ということです。継続して使っていただくことで利益を生む考え方により、反対にお客様側からすると、お試しで使ってみるといった選択肢が生まれてきているからです。

このような状況になっているにも関わらず、初回で大きな金額を払う商材を売り込んだところで、相手は躊躇し、お試しで使うハードルの低い他社商材に流れてしまうでしょう。

商材が売れない時、自分に問題があるケースももちろんあります。しかし、他社の動きが変わっているケースも実際ありえるため、他社の動きを見極めながら、自分が今後どうやって営業を進めていくのか考えていただきたいと思います。

今後の営業活動の参考になれば幸いです。

▼営業についてはこちらでも解説しています。ご参考ください。
これからの営業に必要な意識 

▼YouTubeでも発信しています。
他にも有益な情報発信を続けておりますので、見てくださいね。
「今」と「昔」の営業の違い分かりますか? – YouTube

この記事の監修者

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