「退職後2年経ってしまい、ブランクが気になって面接が不安」
「志望動機が思いつかず、自信を持って面接に臨めません」
「転職したい本当の理由を言った方がよいのでしょうか?」
「面接の準備をしたいが、何かヒントはないものでしょうか?」
このような悩みや疑問はありませんか?
新卒と違い、中途採用ではそれほど多く面接の機会が持てないので、不安になりますよね。
この記事では、中途採用面接でよく聞かれる質問5選を記載しました。
弊社の面接官もこなしている私が、転職者がよくいうNGな回答も含めてお伝えします。
この記事を読んで、質問への適切な答え方を身につけましょう。
質問①転職の軸は何ですか?
質問②転職退職の理由
質問③これまでの成功体験
質問④志望動機
質問⑤自己PR
目次
質問①転職の軸は何ですか?
最もよく出てくる質問は、「転職の軸はなんですか」です。
どういった基準で会社を選んでいるか、考えているポイントが何かを確認しようとしています。
この質問は次のことを目的としています。
見極め①すぐ辞めないか・パフォーマンスを発揮してくれそうか
見極め②会社への熱量の強さ
惹きつけ①転職者を惹きつける共通点が欲しい
見極め①すぐ辞めないか・パフォーマンスを発揮してくれそうか
企業と応募者のミスマッチを防ぐための質問です。
相手がやりたいこと、会社がやっていること、事業の理念やミッション、などが重なってはじめて入社に至ります。
- 「会社に入ってやりたいこと」
- 「会社のやっていること」
- 「働く上で大事にしていること」
- 「会社が大事にしていること」
これらの重なりが大きければ、パフォーマンスが発揮できたり、長期的に働いてくれたりする傾向にあります。
なので、考え方の重なりが多いかどうかを確認するための質問です。
マーケティングがしたいという人に、飛び込み営業ばかりさせても疲弊させてしまいます。
「会社のためなら残業するのが普通でしょ?しないと仕事がやりづらいよ」
という人に、
「うちの会社は定時あがりが必須で、残る場合は申請を出してもらいます。」
という価値観の会社で仕事はしづらいでしょう。
「転職の軸なんて、口でなんとでもいえるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、口でなんとでも言えるのが大事です。
見極め②会社への熱量の強さ
口でどれだけ言えるかで会社への熱量を測れます。
口で言えなければ熱量がないと判断できます。
「ただエージェントに紹介されてきました」という人は机上の空論すら言えないでしょう。
惹きつけ①転職者を惹きつける共通点が欲しい
採用側としても、「我が社は魅力のある会社だからぜひ来て欲しい」というために、共通点を探しています。
たとえ内定をだしても、転職者にとっても魅力がなければ、入社に至りません。
共通点があれば内定通知を出す際、
「あなたのやりたいことを実現できますよ、だからうちに来てください」
と魅力的に伝えることが可能になります。
面接の目的は2つあります。
1つは見極め
・うちの会社で活躍してくれるのか
・すぐに辞めないのか
をみています。
2つ目は惹きつけ
入社というゴールに関しては双方の合意が必要です。
内定をだしても入社には至らないため、相手を惹きつける必要があります。
できる面接官はこの2つを考えています。
どちらの質問を聞かれているのかという目線をもつべきでしょう。
質問②転職退職の理由
弊社でも採用の際に必ず聞く質問で、「なんで今の会社やめるんですか?」と聞いています。
この質問は次のことが目的です。
見極め①他責思考か否か
見極め②早期退職するか否か
見極め①他責思考か否か
他責思考か自責思考かを見極めています。
他責思考とは自分のせいではなく、他人のせいで物事がうまくいかないと考える癖のこと。
自己反省が生まれず、失敗しても成長しない可能性が高いので、他責思考の人間を雇うのは避けたい傾向にあります。
私も人生で転職活動を2回していますが、大手の会社から内定をいただいた時の話です。
人材会社から大手に転職できる、非常に大きなチャンスでしたが結局辞退しました。
その理由は、今いた会社で年収が100万円上がったから。
このように、しっかりした転職理由を持って自責思考で改善を試みれば、今いる会社でも望みが叶う可能性もあります。
退職理由が薄いと、
- 働く気がそれほどない
- 転職する気がそれほどない
と感じられ
- 他人のせいにしてすぐに辞めてしまう
- 反省や改善ができない人なのかな?
と一つの判断材料にされてしまいます。
▼早期退職者は、しっかりと理由を答えられないと採用されません。
志望理由を作る際には次の記事も参考にしてください。
見極め②早期退職するか否か
会社側が採用するにあたり困るのは早期退職です。
実は採用には高いお金を払っています。
なので、早く辞められては困るのです。
一般的な転職エージェントから入社をする場合、
年収の20〜30%を、入社が決まったら、会社からエージェントに支払います。
たとえば、年収500万円の方の場合、採用コストは30%の150万円です。
そんな仕組みなので、エージェントは皆様に無料で、サービスを提供しています。
退職理由をきちんと話す秘訣:PREP法
「退職理由がきちんとしているかどうか」を面接官は見ています。
PREP法で話せば、面接官も納得してくれます。
退職理由をしっかり考えた上で、PREP法で文章を作ってみましょう。
PREP法とは
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論
1から4の順番で文章を組み立てる手法がPREP法と呼ばれています。
たとえば
1.結論(Point)
退職理由は生活が厳しく、やっていけなかったからです。
2.理由(Reason)
今の会社では、営業トップの成績を出しても、まったく給料が上がりませんでした。
3.具体例(Example)
現在月20万円で暮らしていますが、両親の介護や兄弟の世話、家賃などすべて私がまかなっています。
効率良く成果を上げるために、オンラインでの営業活動も取り入れ、所属部署20人の中で1番の年間成績を上げましたが、今の会社では交渉に応じてもらえませんでした。
4.結論(Point)
このように生活上稼ぐ必要があり、成果を上げても給料が変わらなかったため退職いたしました。
退職理由に限らず、質問に答えるときはPREP法を意識しましょう。
嘘をつくのはやめよう
やりがちなミスとして、嘘やごまかし、きれい事を並べる人がいます。
本音を話して大丈夫です。
「色々言っているけど、人間関係でしょ?と。上司嫌いだったんでしょ?」と採用側も思っています。
転職理由の本音も話した上で、自分のこれからを話していくことが大事です。
それを踏まえた上で、
「改善に向けたアクションを起こしたけど、変わりませんでした。
だから、転職活動をして、新しい職場で成果を出したいです。
その中で見つけたのが御社でしたので、御社に貢献させてください。」
と言って欲しいです。
質問③これまでの成功体験
これまでの成功体験を聞かれる質問です。
成功事例や失敗事例と、なぜ成果を出せたのか、失敗からどう改善できたか、その理由に答えられることが大事です。
事例を通して、自分の会社でも結果を出してくそうか判断しています。
なので、
- 再現性のある取り組みなのかどうか
- そこで学ぶ意欲があるのかどうか
- そういったノウハウがあるのか
- 学習意欲があるのか
- 自責思考で主体性があるのか
これらを知りたくて事例を聞いています。
自慢して欲しいわけではありません。
たとえば、実際にあった事例をお話しします。
「営業トップになりました」
「何千万円売り上げました」
という転職者が来ました。しかし、
面接官:「営業は何人でやっているの?」
転職者:「二人です」
といったケースはあり得ます。
嘘を発言してはいないですが、これでは自社で貢献できるとは思えません。
他にも外的な要因も大きいです。
一億円売り上げたことがある転職者に対して、
面接官:「顧客の単価いくらなんですか?」
転職者:「一億円です」
面接官:「人生で何件受注取っていますか?」
転職者:「一社です」
面接官:「それって新規だったんですか?」
転職者:「先輩からの引き継ぎで」
ということが起こります。
なので、成功体験から何を学んだかが大事なのです。
単に自慢話にならないように意識しましょう。
質問④志望動機
志望動機からは、「やる気があるのか?」を見ています。
見極め①自分の会社を調べているのか?
見極め②成果を出す気持ちがあるか?
見極め①自分の会社を調べているのか?
面接の時間をもらっているという認識を持てているか、確認しています。
「うちの会社のこと何も調べていない」
そんな人と一緒に働きたいでしょうか?
「御社の名前も知らないですが、エージェントに言われたから来ました」
では、一緒に働きたい意欲を感じません。
見極め②成果を出す気持ちがあるか?
志望動機からは、「この会社でがんばりたい理由」が感じ取れます。
企業は成果・貢献を期待しており、
「会社が大好きで成果をだしたい・貢献したい気持ちを持っている人」を採用したいのです。
「御社のサービスで自分の心が癒やされました。
同じ気持ちを他の人にも味わってもらいたいので、御社で働きたいです。」
という人と、
「御社では給料が前社より上がります。だから御社を志望しました。」
では、前者の方が、お客さんに尽くしてくれそうだな、貢献しそうだなと思われることは間違いないでしょう。
やりがちなミス
次のような「くれくれアピール」の志望理由になっていないか確認しましょう。
- 成長できると思ったので
- 勉強できると思ったので
- 色々教えていただけると思ったので
これはすべて「くれくれアピール」になっています。
「自分が貢献したいから御社で働きたい」という要素がなければ、採用されません。
弊社でも50人以上、私が採用担当として面接してきましたが、
「御社にこういう貢献ができるので、私を採用してください」
と言ってくれた方はその中の3人だけでした。
教えてくださいというスタンスで応募してはいけません。
質問⑤自己PR
「自己紹介と併せて自己PRをお願いします」と聞かれる時もあります。
自慢話をしてしまうのはやりがちなことです。
どんな貢献ができるのか、どんな成果がだせるのか、そこにつながる自己PRをしてください。
自慢話は突っ込みどころがなく、相手からは共感や仲間意識が生まれません。
失敗から学んだことを挙げて、
「今後働かせていただくのであれば、失敗を糧にしたい」
と、言われた方が心理的距離も近づきやすいです。
たとえば、
「さまざまなことにへこたれないメンタル力が売りです。
この能力を生かして、案件を受注し貢献できます。
たとえば、飛び込み営業や新規開拓を命じられても、私には挑戦と感じられ苦ではありません。
実際、前職では平均して一ヶ月で100件の飛び込みを実施し、5件の受注をいただいておりました。
新規開拓には数が必要です。
私のメンタル力が御社に貢献できると考えております。」
このように、伝えるのがよいでしょう。
質問③「これまでの成功体験」と自己PRは似ているので、それぞれ答えを用意しておくのがよいでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
採用側も、聞く質問のレパートリーが多いわけではないです。
同じような質問が聞かれる確率は高いので、しっかり準備をして面接に臨みましょう。
今回の記事の内容を一枚の画像にまとめました。
面接の準備をする際に、見返してみてくださいね。
私の記事が少しでもあなたの転職の役に立つことを願っています。
LINEやコメントで転職に関する質問も受け付けています。
面接がうまくいかず悩んだ場合にもお気軽にご相談してくださいね。応援しています!
▼面接についてはこちらでも解説しています。ご参考ください。
【第二新卒の転職】面接準備で怠ってはいけない10のポイント|面接のコツはこれ!
▼YouTubeでも発信しています。
他にも有益な情報発信を続けておりますので、見てくださいね。
【転職・面接対策】中途採用面接で絶対に聞かれる質問TOP5。質問の意図も解説! – YouTube
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。