営業ハック代表の笹田です。
今日はテレアポをテーマにお話をさせてください。このブログでは何度かテレアポについて解説してきましたが、その中でも今回は「通話時間」がポイントです。営業ハックは営業支援の会社であり、支援手法の中に「テレアポ代行」による支援もあります。そういった実際のデータから、どのくらいの通話時間が最も良いのか。ここをメインにお伝えします。最後までお付き合いいただけると嬉しいです!
目次
前提:テレアポは嫌われている
結論に行く前に1つ前提として「テレアポは嫌われている」ということについてお話させてください。
そもそもテレアポはお客様が求めている電話ではありません。今はインターネットが普及し便利な時代になりました。インターネット検索やSNSでお客様自体が気になる商品をいつでも調べることができるからです。「気になったものは自分で調べるから、電話なんてかけてくるな」という人もいます。
実際電話がかかってきて嬉しいと感じる人は少ないんですよね。その気持ちも分かります。
テレアポのメリットは存在を知らない人に知ってもらえること
ただアウトバウンド営業、テレアポにしかないメリットというのも存在します。それは「その商品の存在を知らない人に知らせることができる」という点です。ネット検索するためには、まずその商品の存在を知らないといけません。そのため、まず知らない人に情報を届ける1つの手段となるのです。
極端な例えかもしれませんが、果物の存在を知らない人にりんごを見せたところで、「美味しそう食べたい」とすぐにはなりませんよね。りんごは美味しい食べ物であるということがわかるからこそりんごの広告を見たときに「買おう」と思えるのです。全く存在を知らない人に、「こういうものがあるんだ」ということを認知させることができるというのは、テレアポやアウトバウンド営業の1つの強みになります。
このメリットがあるからこそ、未だにテレアポという営業手法は存在するのです。もちろんアポイントにつなげるのが営業の最終目標ではありますが、アポイントや商談にならなかったとしても、存在を知ってもらえただけで前進していると言えます。
適切な通話時間は何分なのか?
ここからが本題です。
テレアポではどのくらいの時間通話するのが効果的なのでしょうか。営業ハックは上述したようにテレアポ代行を行っているのですが、そこで収集したデータがこちらになります。
ということで、正解は
「4分」
です。アポイントが取れたテレアポの会話は「ほぼ4~5分程に収まっている」というデータが計測されました。
4分でテレアポを終話まで行えた場合、アポイントに繋がりやすくなるのです。
なぜ4分がいいのか
このデータは2週間の総コール数から抽出したものになります。なぜ4分なのか。ここは少し考察も入りますが、おそらく4分が
相手が話が長いと感じずに聞いてくれるギリギリの長さ
だと言えるのではないでしょうか。
先程のテレアポが嫌われている理由にも通ずるのですが、「通話が長い」と相手はストレスに感じます。そもそもテレアポという手法自体会話するだけでストレスに思われやすい上に、そこに話しの長さによるストレスが加わってしまうのです。
「ちゃんと聞けばいい話なんだけど、そもそも相手が聞く耳をもってくれない」
というのはよくある話ですよね。アウトバウンド営業はいわゆる初めましての人からすぐに会って欲しいと言われている電話です。相手は警戒していますし、もしかしたらこの後会議があったりして忙しくしているところかもしれません。つまり、初対面の人と長く話すほど
やらなきゃいけないことあるのに、面倒臭いな
という思いがどんどん膨れ上がってしまうのです。
ちなみにこれは新規開拓営業についてのお話です。これが問い合わせや資料請求があった方に営業するインバウンド営業であれば、少し傾向は異なります。なぜなら、元々営業のことを知っている相手であれば、質問が必ず出てくるからです。そのため質問の時間分通話時間も伸びる傾向にあります。営業側もヒアリングに移りやすく、自然と会話は長くなるでしょう。同じ10分でも、事前に「問い合わせたし電話かかってくるかもな」と心の準備をしている10分と、知らない人からの突然の10分電話だと印象がかなり変わってくるのです。
そもそもテレアポを1日のスケジュールに組み込んでいる相手はまずいませんよね。人は予定外のこと、イレギュラーを嫌う本能を持っています。そういった背景があるのに、だらだら話されると相手のモチベーションは必ず下がっていきます。
繰り返しですが、テレアポは初めましての電話です。この記事を読んでくださっている皆様は、実際にテレアポを受けたときどのように感じるでしょうか。
- 怪しい
- 警戒
- 不安
- 大変
- 面倒臭い
こういったネガティブな気持ちを抱くことが多いはずです。それをどうにかしてポジティブな気持ちに変えていかなければ、営業はアポイントをとることはできません。売れない営業は、このネガティブな気持ち、特に面倒臭さの部分にに「話の長さ」によって拍車をかけてしまいます。
怪しいし面倒臭いからもういいよ
こうなってしまうのです。4分という時間の目安を意識しながら会話をすることで、「なんか感じのいい人だった」と思ってもらえる、話を聞いてくれる確率が上がるということになります。
ちなみにもう1つのグラフを見ていただくとわかるのですが、お断りされる場合はだいたい1分前後の会話時間になっています。つまりいずれにしても端的に短く伝えることを意識するのがテレアポにおいては重要だということです。
ではここから、その4分の時間で何を話すべきかをお伝えさせてください。
4分のテレアポで話すべき8つのステップ
テレアポの流れを細分化してみると、実は意外とやらなければいけないことが多いです。
- 挨拶
- 担当者への取次依頼(法人の場合)
- 担当者への挨拶
- 日程打診
- 質問への回答
- 日程調整・確定
- 名前や住所の再確認
- 終話挨拶
全部で8つのステップがあるんですよね。これだけのことをやらなければいけないのがテレアポになります。言い換えれば、この8つのステップをお客様に付き合っていただかないと、アポイントにはならないんです。4分ということを考えると、商品説明はいりません。商品について話すのはテレアポ後の商談や打ち合わせで行うことです。
この8つのステップを順番に行っていく中で、相手にストレスを与えないようにしつつ、「良い人だったな」と最終的には思ってもらう必要があります。そのためには、この流れを4分で行っていく必要があることを意識しておきましょう。
アウトバウンド営業はそもそも難易度が高い
このことを考えると、アウトバウンド営業はとても難易度が高いものです。正直大変ですよね。「知らない人に」「こちらも相手のことを知らない状態で」営業をかけるわけなので、ほぼほぼ初めましての状態でプロポーズをするようなものなわけです。それでも色々調べて「この人だったら役に立てるはずだ」「このサービスをきっと便利に使ってくれるはずだ」という仮説を立てて営業を行う。そうすることで「初めて知ってもらう」ことができるというのがアウトバウンド営業になります。
営業の役割は「機会損失を無くす」ことです。
これがあるのを知っていればやりたいことができたのに。ああ勿体ない
これを無くしていくことができるのは営業の唯一無二の存在意義。だから今でもアウトバウンド営業は行われています。
テレアポはとにかく短くシンプルに
4分までであれば、お客様はある程度我慢してでも話を聞いてくれる人が多いです。一方で全く話を聞く気がない人は1分ですぐ終話するでしょう。
繰り返しですがこの4分以内に時間をおさえる意識を持つようにしましょう。この時間より長くなると、「話聞いてみてもいいかと思ったけど面倒臭いからやっぱりいいや」というパターンが生まれてしまいます。
テレアポで重要になるのは「シンプルさ」。特に新規開拓のテレアポであれば、突然相手の時間を奪っており相手は話を聞く準備ができていません。この点を意識しながらテレアポを行うことが重要になります。
▼テレアポについてはこちらでも解説しています!
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。