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【展示会営業攻略】展示会からアポイントにつなげる3つのコツ

更新日
2024/10/22
公開日
2024/10/22

展示会営業。

展示会という場をどのように使ったら良いのか、そんなご相談をよくいただきます。新型コロナウイルスの影響も少しずつ落ち着き、リアルなオフラインの展示会もあれば、オンライン展示会なるものも増えてきました。このマーケティングの手法として、展示会を活用しながらリードを確保しようとしている企業は多いです。

ただ、展示会に出展はしたものの、なかなかうまく行かずに困っている方が多いのは事実。今回はそんな展示会営業のノウハウについてご紹介させてください!

前提:展示会営業は難しい

そもそもの話ですが、展示会営業は難易度の高い営業です。何が難しいかというと、

  • 出展するのに50-100万円程お金がかかる
  • 出展代はあくまでも場所代のみ
  • 自分たちのブースに寄ってもらう・話してもらう・資料を見てもらうための工夫が必要
  • 数多く、場合によっては100社近くのブースがある

この中で自分たちの会社のことを覚えてもらい、その後連絡を取り合うというのはなかなかハードルが高いです。会社によっては「3分以上話す」ことをKPIにしている企業もあります。展示会の場で受注になることはあまり無いため、認知や記憶を作る意識でコミュニケーションをとる場になっています。

なぜ難しいのに展示会営業をするのか?

なぜ難しいのに、上手く行かないのに展示会営業をするのか。それは、展示会営業の最大のメリットが「母数の多さ」にあるからです。私が過去に参加した展示会では、3日で500枚の名刺獲得が目標になっていたりしました。

これを単価に置き換えて考えてみると、例えば

場所代50万円+設備代50万円=名刺500枚獲得

だったなら、1枚の名刺を2000円払えば獲得できる、ということになるわけです。営業先を2000円で獲得できるというのは、他の営業手法に比べると安上がり。営業先を獲得するという側面で考えたときに、母数の多さからくる比較的な安さから、メジャーな手法として活用されています。

展示会での差別化は難しい

とはいいつつ、展示会の中での差別化は難しいのが正直なところです。

ブース作成において、

  • パネル作成
  • デジタルサイネージ
  • 画像や動画の再生

こういったことはできるものの、お金の問題と時間の問題がついて回ります。また企業によってはコンパニオンなどの外部スタッフを雇うところもあるでしょう。私が過去に参加した展示会はそこまで予算を割いてもらえなかったので、20人ほどの営業で「とにかく名刺をとってこい」と、半分飛び込み営業の形をとっていた記憶があります笑

展示会内で他社と差別化をしたいとなったときに関わってくるのは「時間・予算」になります。求人サイトやGoogleの検索なんかと一緒ですよね。お金を払えば上位表示させてくれる、そんな共通点があります。

そして実際そこに時間とお金をかけて、「あの会社のブース滅茶苦茶大きい」「どれだけこのブースにお金使っているんだろう」というような企業もいるんですよね。自分たちがそちら側の企業ブースであればいいのですが、そうも行かない場合があるはず。自分達の権限に限りがある以上、どうしても差別化が難しい場面は出てきてしまいます。

お金をかけたからと言って受注につながるとは限らない

ここまで話すと、「結局金かよ」と感じるかもしれません。しかし、展示会営業はお金が全てではないというところも合わせてお伝えさせてください。すごくお金がかかっているであろうブースを見たとき「すごいな、きれいだな」と思う人は沢山いるでしょう。しかし、家に帰ったときに、そのブースの会社名を覚えている人は多くないはずです。実際に展示会に足を運んでみるとこの感覚がより分かると思います。

展示会で差別化をする=とりあえず見てみる・足を運んで見る

この効果はあるものの、裏を返せばそれだけでしかありません。勿論ないよりはあった方が良いかもしれませんが、アポイントや受注につなげるためには別の動きが重要になるのです。

また、数多くの会社が立ち並んでいる展示会では、大体の場合テーマが決まっています。ITであったりセキュリティであったり、店舗運営であったり。このテーマが決まっている以上、周りは同業ばかりです。全社が競合他社と言っても過言ではないでしょう。似たようなことをやっている会社を集めている以上、当然といえば当然のことですよね。

これも差別化が難しい理由の1つです。なぜなら同業ばかりである以上、やっていることが似ており1社ごとの印象は残りづらいからです。実際に展示会の後にフォローの電話を入れたりすると、

展示会…?すみません、どれでしたっけ

と言われるのはよくある話。そもそも展示会という沢山の会社情報があるところに参加している以上、情報過多になってしまったり忘れてしまうのはしょうがないことです。

だからこそ、展示会の後の動きが重要になってきます。

展示会の後にすべきフォロー

展示会の後にすべきフォロー。具体的に何をすれば良いのでしょうか。

NGなフォローの仕方

まず先にやってはいけないフォローの仕方からお伝えさせてください。それは、アウトバウンド営業、テレアポのコールドリストに架電するときと同じように連絡してしまうことです。

「先日展示会にご参加いただきありがとうございました」

この言葉があるのならまだOKです。ただ、

営業ハックの笹田です。本日はお打ち合わせのご相談でご連絡させていただきました

こういった、これまでの関係性を示さないアプローチの仕方はNGです。

営業全般に言えることですが、お客様との関係性を明示することは非常に重要になります。テレアポにおいても、関係性を伝えるか否かで相手の反応は大きく変わります。人は基本的に、知らない人からの電話が嫌いです。警戒して当然なんですよね。更に怖いのは「営業はなぜか自分のことを知っている」ということ。この情報格差が更に相手の警戒心を強めてしまうのです。

フォローのポイント①フォローの際に関係性を伝える意識を

だからこそ、まず行うべきことは関係性を明示すること。

  • いつの展示会か
  • どんなテーマだったか
  • どのブースか
  • どこで話したのか
  • どんな話をしたのか

こういった「履歴」を伝えることが重要です。

フォローのポイント②その相手に電話した目的を伝える

そしてもう1つのポイントは、「なぜあなたに電話をしたのか伝える」ということ。

展示会にご参加いただき、その御礼でご連絡しました

これは最低限です。個別に連絡というのはリソース的に難しい部分があるかもしれませんが、可能であれば、その会社の取り組みや発信している情報をチェックしてから連絡すると更に効果的です。

御社のプレスリリースを拝見して、〇〇の取り組みをされているのを知り、展示会のご縁もあってご連絡しました

そうすれば、相手は「過去にコミュニケーションをとった」ということを思い出すわけです。関係性ができていることで、その後のコミュニケーションは円滑になっていくでしょう。

フォローのポイント③スピードは命

フォローをする上でもう1つ押さえておくべきことはスピードです。

これまで差別化というキーワードを何回か使わせていただきました。繰り返しですが差別化は難しいものです。展示会での差別化は難しい、だからこそ展示会後で差別化を狙っていく必要があります。

「とりあえず展示会に参加してくれたところに一斉メール送信」

という企業は多いです。展示会後に電話をかける企業も一定数あるでしょう。コミュニケーション手段における差別化も難しいと言えます。だからこそ、受注の最大化という目線でいくとスピードが非常に差別化の点でも重要になります。

最速で当日中~翌日、遅くても一週間以内に連絡するようにしましょう。それより遅くなってしまうと、そもそも展示会に参加したことも覚えていない可能性が出てきてしまいます。土日を挟んだ結果忘れてしまった、なんてこともよくある話なのです。

相手の記憶のあるうちに、連絡をする。「たしかにそんな話したな」と思ってもらえるうちに連絡をすることが会話を進める上で重要になります。その他大勢にならないようにする意識が必要です。

展示会営業はフォローで差別化する

繰り返しですが、展示会営業は差別化が難しいです。ましてや着座して話しているわけでもないので、コミュニケーションの質を高くすることも厳しいものがあります。だからこそ、関係性の明示やスピードで差をつけていくことがポイントです。

雑でもいいから連絡をすべきというわけでは勿論ありません。ただここをしっかりすることができれば相手は丁寧な営業だという印象をいだきやすいです。展示会営業は展示会終了後一週間後までが展示会である、くらいの意識を持つようにしましょう。

展示会で名刺交換したものの、それらをそのまま放置してしまっている企業や営業パーソンを私は数多く見てきました。そうはならないように、フォローまでしっかりしていくことをおすすめします。

今後の営業戦略の参考になれば幸いです。応援しています!

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この記事の監修者

営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
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