営業として成長したい。
スキルアップを意識するビジネスパーソンは近年増えてきています。というのも、働き方改革が進んだり、また終身雇用制度の崩壊に伴って自分の転職市場価値を考える人が増えてきたからです。そこで今回はビジネスパーソンのスキルアップ、特に営業パーソンのスキルアップをテーマに解説していきたいと思います。最後までお付き合いいただけると嬉しいです!
目次
前提:営業の成長は振り返りで決まる
最初に結論を言うと、営業の成長度合いはほぼほぼ「振り返り」で決まると言っても過言ではありません。この振り返りの質をどこまで高められるかがポイントです。そのため、一番大事なポイントは「振り返りを毎日する」ということに尽きます。まずはここを意識することが重要です。
そしてその後に、振り返りの質を高めていくことが必要になります。これは、まずは毎日の変化を見ること、また自分の営業活動の視点を増やしていくことが最初のステップです。
今日は素敵な1日だったなぁ
これだけでも振り返りをしているとは言えますが、感覚だけでなく、データや客観的な情報を合わせて振り返りすることで振り返りの質は高まります。
振り返りの質を高める具体的な方法
ではここから、具体的な方法をまとめていきます。
ポイント①できる営業のやり方を見る・聞く
まずは「できる営業のやり方を見る・聞く」ということ。これはつまり、振り返りをするための正しい基準を作るための動きです。
営業における良質な基準とはなんでしょうか。それは、「実際に成果を出している人」だと言えるでしょう。
- お客様に喜ばれている
- 単価の高い契約をとっている
こういった人を5人知っていれば理想です。5人ほど観察できれば、成果を出すためにやっているポイントも見えてくるはずです。成果を出す営業になるためには、まずは成果を出している営業パーソンのやり方を完コピするのが1番の近道です。ここで重要なのは完コピする意識を持つこと。部分的に真似をしていると、上手く行かないことのほうが多いです。
例えば、「決裁権はありますか?」という質問。営業でヒアリングするべき「BANT情報」に基づくと、この部分をお客様に確認する必要が出てきます。ただこの質問をストレートにするのは基本的にNGです(理由は以下の記事で解説しています)。ただトップセールスの方は、その他の関係構築や根回しなどを行った上で、あえてその質問をすることがあります。ただその質問部分だけを「あの人がやっていたから」と真似してしまうなら、相手の方はマイナスイメージを持ってしまうでしょう。真似をするなら関係構築や根回しなど、いわゆる背景・前後の文脈も含めて真似をするべきです。
今回、私達なら必ずお役に立てると思います。そこでプロジェクトを進めていくにあたってですが、今回のプロジェクトは〇〇様お一人で進める形でしょうか、それとも決裁権は他の方にある形でしょうか?
これであれば比較的相手は答えやすい質問になるかもしれません。文章1つを真似するにしても、「決裁権を聞く質問をしていたから真似しよう」だけでなく、こういった前後の部分まで真似できるようにしたほうが良いです。
▼BANT情報・決裁権の質問がNGな理由についてはこちらで解説しています!
実は失礼になっている!改善すべき3大営業トークとヒアリングのコツ
この真似をどこまでできたか、というのが1つの振り返りのポイントであると言えます。
また、もう1つ着眼点として、「成果を出している人は何を基準に動いているか」という点にアンテナを張っておくことも効果的です。上司や先輩は同じにも関わらず、同期の間で差がついてしまうことがあるのは、その先輩や上司がやっていることを咀嚼できていないから。その手本を自分の中に落とし込むためには、その人が何を基準として動いているのかを知ることが近道になります。
ポイント②自分の営業を自分で見る
2つ目のポイントは、自分の営業を自分で見てみること。恥ずかしいですよね笑
ただこれはとても重要です。なぜなら、自分の営業を自分で見る機会はあまり多くないからです。現代はオンライン商談であったり、録音を残すことが容易になりました。オンラインコミュニケーションの良いところはこういった「データが残しやすい」ということ。これはオフラインにはない大きなメリットです。最近はChatGPTであったり、文字起こしツールなんかも活用できたりします。
シンプルな話ですが、自分の営業を改めて第三者視点で見てみることは振り返りをする上で非常に効果的です。恥ずかしいと思うと思いますが、それがある種営業のスタート。日常会話において、誰かに何かを売りつけるなんてことをしている人はほぼいません。だからこそ、自分のその姿は慣れていなかったり、不自然だったりして当たり前なのです。
これを前提としたときに、「ここが変だな」「ここが不自然だな」という点を感じたなら、そこは自分だけでなく相手も感じている可能性があります。そのポイントを見つけて、修正していく意識を持つようにしましょう。
ポイント③フィードバックをもらう
そして3つ目のポイントは「フィードバックをもらう」こと。これが最も効果の大きい方法です。
フィードバックはいろんな人からもらうことで、更に効果的になります。可能であれば、「成果を出している人」もしくは「お客様」からもらうようにしてください。この2種類のフィードバックの数を増やしていくことで、自分がどこを改善すれば成長できるのか掴むことができます。
フィードバックというのは、自分で自分の営業を見ることやできる営業のやり方を真似することと違い、「自分にない観点を増やす」ことができます。この自分にない着眼点を教えてもらえることが成長につながる大きな要素です。
人はどうしても「自分はできてる、大丈夫」と思いがちな生き物。だからこそコミュニケーション1つ1つで「相手がどう感じるか」ということを全て掴み取るのは難しいです。これを直接相手に確認して、新たな知見を得ることが非常に重要になります。逆に言えば、これを欠いてしまえば独りよがりな営業になる可能性が出てきてしまいます。この独りよがりな、相手のことを考えていない営業は売れない営業の典型例だと言えるかもしれません。
話すのはうまいけど、買う気にならない。こういった営業は一定数います。これは自分の感覚とお客様の感覚がズレていることが原因です。このズレを無くしていくことが、営業として成長していくためのポイントです。
振り返るべき3つのポイント
今回の内容をまとめると、この3つのポイントになります。
- できる営業のやり方を見る・聞く
- 自分の営業を見てみる
- フィードバックをもらう
この中でも、振り返りの質を最も高め、成長につなげてくれるのは3つ目のポイントであるフィードバックをもらうこと。こういった振り返りを行いながら、自分と相手の「感覚のズレ」を無くしていくことが重要になります。
ぜひ、営業として成長するために、この3つを意識していただければとても嬉しいです。これを3ヶ月続けることができれば、確実に成長します。今後の営業の参考になれば幸いです。応援しています!
▼営業のスキルアップについてはこちらでも解説しています!
営業で成長したい人必見!法人営業・個人営業の違い意識すべき2つのこと
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。