「営業売上をあげたい」全ての営業マンの課題です。
あなたもそのように思っていませんか?
「できるだけ早く、かつできるだけ簡単に営業売上を上げたい」
これが、本音のはずです。
ただ、営業売上を上げるために思い付く戦略は、気合いと根性論になりがちです。
そこで、本記事では、営業売上を上げるために必要なステップを1つずつ考えていきます。
この記事を読めば気合いと根性に頼らずとも、無理せず営業売上を上げられるでしょう。
営業代行会社の社長を務め、営業の専門家である笹田が記載します。
- ステップ1:気合いの営業を卒業しよう
- ステップ2:アプローチ先を見直そう
- ステップ3:成約率を高めるために3つの力を身につけよう
- ステップ4:継続と改善を忘れないようにしよう
- ステップ5:自分のことを自分でできるようにしよう
目次
ステップ1:気合いの営業を卒業しよう
高い売上目標達成にはアプローチ数の向上が必要
営業売上を上げるために、アプローチ数を増やすのは間違いではありません。
例えば、受注10件獲得するためには、少なくとも10件以上はアプローチをしなければいけません。
なので、高い目標を掲げる場合、アプローチ数のアップは必要となります。
しかし、無闇にアプローチ数を増やしたからといって、受注数が増えるわけではありません。
アプローチの母数が増えれば、成約率やアポ率などの質は下がります。
一定の数を越えると、質の落ちるラインが必ずあるので、ただただ量を増やすだけでは、無駄なアクションを増やすだけになってしまい、逆に成績が下がることもあります。
100本ノックも疲れていては無駄なアクション
野球の練習でよく「100本ノック」が厳しいことに例えられます。
コーチが打った打球を一人の選手が100回受けるものです。
もちろん、能力向上に数をこなすことが必要です。
きちんと集中して100本行えば、守備力向上も見込めます。
しかし、人間の体力は有限です。
疲れた状態で行えば、ただ走らされているだけ(無駄なアクション)となってもおかしくないでしょう。
ただ量を増やすだけではいけない
営業でも同じで、あまりにも数を増やしすぎると意味がない行動になります。
営業で考えるべきは、ただ量を増やすことではありません。
必要な量を想定し、無駄打ちをしないようにしっかりと考えていく必要があるのです。
▼「頑張ります」を○○で捉え直せば成績が上がりやすくなります。
「頑張ります」をやめて、確実に営業数字・営業目標を達成する方法
ステップ2:アプローチ先を見直そう
無駄なアクションにならないためにはどうしたらよいのでしょうか?
営業売上を上げるためにまずやるべきは、アプローチ先の再選定です。
まずは既存客にアプローチしよう
同じ営業方法でアプローチをしても、アプローチする相手が変わるだけで成果が大きく変わります。
新規顧客にアプローチするよりも既存客にアプローチした方が成果は早く出ます。
理由は色々ありますが、簡単に言えば「あなたの商品の魅力を既に知っていて、その良さを認めたために購入した実績があるから」です。
テレビゲーム好きでプレイステーション4を持っている人に「プレイステーション5買いませんか?」と伝えるのと、何が好きか全くわからない人に「プレイステーション5買いませんか?」と聞くのでは、どちらが購入してもらえる確率が高そうか?と考えるとわかりやすいでしょう。
▼対談形式でわかりやすく、成果を上げるポイントを伝える記事です。
正しいアプローチの順序
そのように考えると、アプローチ先を考える上でアプローチしていくべき順番は自ずと決まります。
「既存顧客→過去取引客→紹介客→新規顧客」
です。
営業売上をあげようと思うと、新規をゴリゴリ営業するイメージが強いはず。
しかし、大切なのは取引がある、もしくは取引があったお客様です。
取引がある、あったという事実はあなたが考えている以上に重要です。
法人であれば、口座開設や法務のチェックがすでに通った過去があるため、再契約の際も社内で稟議などが通しやすくなっています。
それだけ手間が減っているのです。
営業売上を上げるために、まずは会うべき人に会う。
これが何よりも大切なのです。
▼新規営業がなぜ難しいかを整理すれば、あなたの新規営業力を向上可能です。
ステップ3:3つの力を身につけよう
アプローチ先の選定を終えたら次は、成約率を上げていきましょう。
正しいアプローチ先を選べても、正しい振る舞いをしなければ成績は向上しません。
そのために必要な力は3つあります。
①想像力
②仮説検証力
③演技力
営業売上を上げる力①想像力
営業売上を上げる力の1つ目は『想像力』です。
よく学校の先生から、

と言われませんでしたか?
私はよく女の子を泣かしていたので、言われました。

冗談はさておき、これは大切です。
あなたはお客様のことを真剣に考えたことがありますか?
何を持って真剣か、何をしたから考えたと言えるのか、難しいですよね。
ですが、単純に「お客様が喜んでくれる笑顔を想像したか」だけです。
お客様の笑顔を想像することが想像力向上の第一歩
相手になりきるのは難しくとも、喜んでくれる姿は想像できるはず。
その喜ぶ姿に導くために、どうすれば良いのかを考えれば良いです。
まずは難しく考えず、
- 今日の打ち合わせではどうすれば笑顔になってくれるかな
- うちの商材をどう使ってもらえれば笑顔になってくれるかな
- このメールを見たら、笑顔になってくれるかな
と想像するだけ。
好きな子にアプローチをするのと同じ感覚です。
難しく考えず、まずは相手の笑顔を想像するところから始めましょう!
営業売上を上げる力②仮説検証力
次はどうやってアプローチしようかと”仮説”を立てます。
営業では仮説を立てる癖をつけましょう。
そして、1件1件打ち合わせの際に、仮説が正しかったかどうかを確かめにいく、そんな感覚を持てるとベストです。
- 自分が立てた仮説は正しかったのか
- 間違っていたら何が仮説と違ったのか
をしっかりと分析することが大切です。
仮説を立てるとは、予想ではありません。
予測です。
「こうなるだろうなぁ」ではなく、「こうしたらこうなる」と具体的なイメージを持ちましょう。
また、自分がどのような行動をすれば求める結果になるのかを、しっかりと考えてアプローチに臨みましょう!!
どちらも、将来について事前に見当を付けることを意味します。
しかし、ニュアンスの違いとして予想は主観的な物、予測は客観的な物と考えられています。
「測」は「何らかの根拠に基づいて見当をつける」意味があるとされているからです。
そこで、営業では仮説を立てる際に「なんとなくこう思った」ではなく、「普段の会話で人員が不足していることを匂わせていたので、追加要員の提案を受け入れると仮説を立てた」のように根拠を言語化していくのが良いでしょう。
営業売上を上げる力③演技力
日々、お客様のことを想像し、仮説を立て、検証しても結果が出ない人がいます。
それは、演技力が欠如しているのです。
求める結果を出すためには、素の自分ではいけません。
例えば、挨拶。
家族に挨拶をするときと営業先に挨拶をするとき、同じように挨拶していますか?
家族 → 「おはよ〜」
営業先 → 「おはようございます!!」(ビシッ!!と気合いを入れて)
このようになっていませんか?
これは悪いことではなく、普通のことです。
そして、営業マンは常日頃から上手い下手は別として、営業マンの自分を演じているのです。
その上手い下手が、営業成績を左右します。
じゃあ、 その上手い下手の基準は何か?
想像し、仮説を立てたお客様の理想の営業マンになりきれているか否かです。
あなたの演技に役者レベルのうまさを求めていません。
お客様が「話しやすいな」「お願いしてみたいな」と思ってもらえるか否かが大切なのです。
ステップ4:継続と改善を忘れないようにしよう
営業売上を上げる仕上げは、継続と改善です。
というのも、1発で成果を出すのは難しいからです。
営業で成果を出せないわけではありません。
すぐに成果がでる人が少ないだけです。
結果を出すには継続し、日々改善を重ねていくことです。
仮説を立てる能力は、意識して続けていけば向上します。
仮説の精度が上がれば、お客様に刺さる提案ができます。
お客様の理想の営業マンを何度も演じていれば、どのようなお客様が相手でも演じられるようになってくるでしょう。
繰り返すことで想像力、仮説検証力、演技力が向上します。
その結果、営業成績が上がっていくのです。
営業で成果を出せない、売上をあげられない人は1回やって、諦めてしまう人です。
「正しくPDCAを繰り返すことが王道である」と忘れないでください。
▼PDCAはよく聞く言葉ですが、あなたは本当に活用できていると自信を持って言えますか?
言えない人は、ぜひ読んでください。
本当に成果を出したい人がやるべきPDCAサイクルの正しい使い方
ステップ5:自分のことを自分でできるようにしよう
営業売上を上げるためには、お客様のことだけを考えていれば良いわけではありません。
実は大事なのが、自分について考えること。
わかってもらえないのは普通のこと
営業マンが疲弊して、嫌になって仕事をやめる姿を私は
- 現職でも
- 派遣の営業をやっていたときも
- 友人知人の話を聞いていても
目にも耳にもしています。
ネガティブな辞める理由の多くが
「上司がわかってくれない」
「会社の方針が自分には合わない」
この2つです。
気持ちはわかります。
ですが、これは当たり前です。
自分のことは自分で考えよう
会社や上司は、あなたのことより会社のことを考えている。
この現実を認識しましょう。
なので、自分のことは自分でしっかりと考えてあげないとダメです。
その時に大切になってくるのが、
「営業売上を上げる3つの力」をお客様への営業時に使用するのではなく、自分の営業力を上げるために利用して考えることです。
①想像力
②演技力
③仮説検証力
①想像力:営業売上を上げる自分を想像する
営業売上が上がっている自分をイメージしましょう。
- どれだけの成績をだし
- 社内ではどんな評価を得ているのか
- お客様からはどんな声をかけていただき
- どんな風に喜んでいただいているのか
- 営業成績を出した自分はプライベートではどんな生活を送っているのか
これらをニヤニヤ笑いながら想像するのです。
そして、そんな自分はどんな風に営業活動をしているのか、理想の自分をこれまたニヤニヤしながら想像するのです。
②演技力:営業売上を上げている自分を演じる
ニヤニヤ想像したら、今度はその自分を演じきってください!
素の自分では結果は出ません。
だからこそ、理想の自分を演じましょう。
もうそれが当たり前のように演じてください。
③仮説検証力:営業売上を上げている自分と今の自分の違いを検証する
理想の自分を想像し、演じたら結果を考えてみます。
- 理想の自分がどんな結果を出しているか
- 仮説を立てて、その通りになっているのか否か
- そうなった原因は何なのか
検証を重ねてください。
理想の自分と今の自分の違いがわかればこっちのもの。
あとはその差を埋めるアクションを、愚直に起こしていくだけです。
理想の自分が例えば、ゴリゴリ飛び込み営業をかけて成功しているイメージなら、自分の飛び込みが上手くいかない仮説をたてて、成功確率を上げるように行動し検証します。
「自分は紹介スタイルが理想だと思う!」となれば、紹介がうまい先輩営業に話を聞いて、自分の理想に近づくヒントや、うまくいかない仮説を立てることが可能になるでしょう。
このように、営業売上を上げる3つの力を回していくことで、自分のことを自分で考えられるようになっていきます。
営業売上をあげている優秀な営業マンに積極的に会うべし
それでは、どうやって理想像を想像すればよいのでしょうか?
具体的にイメージできなければ、無理ですよね。
そこでイメージできるように、営業売上をあげている営業マンと、接点を作りましょう。
- その人が何を考え
- 何をし
- どんな成績を出したのか
- 今はどうなっているのか
など、自分がそうなりたいと思える人と会うことで、どんどんイメージを膨らませてください。
社内にそのような人物がいれば簡単に会ったり、話したりできますが、いないと難しいですよね。
見つからなければ、本でもよいです。
イメージを持てれば情報源はなんでも構いません。
上司を利用しよう
営業売上を残すために盲点になりがちなことは、上司の活用です。
自分のことは自分でできるようになるべきですが、意図して上司を活用することも必要です。
トップ営業マンは上司をうまく活用します。
きちんと敬意をはらって、上司にお願いする分には何も問題はありません。
なんでも自分でできる営業マンを目指しがちですが、人に動いてもらうことで自分の能力以上の力が発揮できます。
たとえば、あなたの実力がまだ足りないなら、
- 上司についていったり、営業同行をしたりすることで、上司のやり方を盗めます
- 判断を仰ぐことで、良い意味で責任逃れをするための精神的保険を作ることもできます
- 客先についてきてもらうだけで、お客さんに「本気だ」と思ってもらえるかもしれません
- 自分の苦手なクロージング部分だけをお願いして、成功確率を上げられるかもしれません
上司を上手く使うことも、営業売上を上げるテクニックと言えるでしょう。
営業売上を上げる方法
本気で営業売上を上げるために必要な5つのステップ
ステップ1:気合いの営業を卒業しよう
・アプローチ数の向上は必要だが、無駄なアクションは避けよう
ステップ2:アプローチ先を見直そう
・既存顧客→過去取引客→紹介客→新規顧客の順にアプローチしよう
ステップ3:3つの力を身につけよう
・①想像力
・②仮説検証力
・③演技力
ステップ4:継続と改善を忘れないようにしよう
・継続して初めて成果がでてきます
ステップ5:自分のことを自分でできるようにしよう
・営業売上を上げる3つの力を自分に向けて考えてみよう
・考えた理想の自分へ向けてPDCAを回そう
・理想の営業像を得るために優秀な営業マンに会おう
・上司をうまく活用しよう
「お客様が求めていること・人」は何かを想像し、「このアプローチをしたら良さそうだな」という仮説を立て、演技し、どうだったかを検証する。
これを常に繰り返していければ、誰でもトップ営業マンになれます!
難しく、ゴチャゴチャ考えず、レッツチャレンジ!!
▼仮説?お客様のことを考える?ゴチャゴチャ考えてしまう人は、こちらの記事で具体的にすべきことを学習しましょう。
この記事の監修者
株式会社営業ハック
代表取締役
笹田 裕嗣
営業代行事業を始め、「売れる営業組織」へと変革するためのあらゆる支援を行っています。
弊社独自のセールスメソッドを用いて、停滞する営業組織の改革から新規営業組織の立ち上げまでトータルでサポートいたします。今までご支援させていただいた企業数は100社を超え、主に中小・零細企業のあらゆる業種で成果を出し続けています。