【電話ナーチャリングのコツ】“会いたい”を作る営業の仕方

営業をしている方ならば、「リードナーチャリング」という言葉は耳にしたことがあると思います。

「リード」とは何か? 見込み客です。
「ナーチャリング」とは? 育成や教育です。

つまり、リードナーチャリングとは見込み客を育てていくことで、最終的には商談や受注につなげる活動を意味します。
リードナーチャリングには様々な手法があります。メルマガ、ウェビナー、ホワイトペーパー、プレゼント企画、コンテンツ作り等々。しかし、これだけで「リードがナーチャリングできています」とご報告いただくことは非常に少ないのが現実です。

今回は、リードナーチャリングの有力なツールとして、電話の活用方法を考えてみます。

商談化率を上げていくために、電話をどのように活用すればいいか。その前に、リードナーチャリングについての基本的な考え方を、順を追って説明します。

ナーチャリングという名の幻想

リードナーチャリングに関して、「なかなか商談化できない」、「打合せやリードはあるけれど、アポにつながっていかない」といったご相談をよくいただきます。
その原因は、リードというまだ先方との関係性が希薄な段階でのコミュニケーションにおいて、相手の反応が分からないからではないかと思われます。

皆さん、自分の胸に手を当てて考えてみてください。
自分がリードだと仮定して、ホワイトペーパーを送られて、メルマガが届いて、ウェビナーに参加して、「一瞬で心を奪われた」、「すぐにこの会社のファンになった」といった経験はあるでしょうか?送られてきたコンテンツや、相手側の営業活動のナーチャリング行為によって、感謝、敬意、尊敬が生まれましたか?
もしかすると、そのような経験がないにも関わらず、皆さんも同じことをやっているのではありませんか?
そうだとすると、ナーチャリングという幻想に陥っている可能性があります。

短期的にコミュニケーションを取った、コンテンツを送り付けた。だからといって、「大好きになった」とはなかなかなりません。それどころか、本来リードを獲得するためのナーチャリングという施策を、悪い形で使ってしまっている組織も多いのではないかとさえ心配しています。

最近、ツイッターでこんなことがありました。「リツイートしていただけたら役に立つ営業ノウハウ集をプレゼントします」と書いてあるのでリツイートしたら、DMが届いて「資料ダウンロードフォームからダウンロードしてください」というのです。すぐに資料のPDFが届くのかと思ったら、フォームにアクセスして自分の名前や連絡先を記入しなければならない。これを見た瞬間にげんなりしました。
コンテンツは大事ですが、「届け方」も大事です。顧客体験はコンテンツだけでは決まりません。その届け方に問題はないかという視点を常に忘れないでください。

価値判断はお客様の基準次第

営業として、マーケターとして、お客様に介在する価値は本当にあるのか。その価値の判断をするのは常にお客様です。お客様からすれば、想定以上のものが得られて初めて満足し、そこに感動が生まれます。実態が期待を下回ったら気持ちが離れてしまうのは必然です。

ナーチャリングの言葉の意味は「育成」です。何を育成しているのかと言えば、興味の「喚起」、そして「信頼」の獲得です。相手に提供するコンテンツ、および電話やメールは、興味を喚起して信頼につながる仕掛けになっているかどうかが問われます。

「単純接触効果」という言葉はご存じでしょうか。「ザイオンス効果」とも呼ばれますが、接触回数が多ければ多いほどファンになってくれる、自分に対して好意を持ってもらえる確率が上がるというものです。
けれども、たとえば「あ」という平仮名一文字だけ書かれたメールが毎日送られてきたとして、皆さんはファンになるでしょうか?ならないですよね。価値がある、意味がある、意図がある、そして思いがあるコンテンツに触れることによって、人の気持ちは動きます。
ナーチャリング活動は基本的に感情を動かす取り組みです。興味という感情、信頼という感情を育てていくためには、まず自分が相手に対して感情を持った関わり方をしなければなりません。

一例をあげれば、機械的にウェビナーの案内だけが届いても気持ちは動きません。「御社のホームページを拝見したらこのような取り組みをされていたので、ぜひ参加していただきたいと思いご連絡しました」といったメッセージを送れば、興味や信頼につながるのではないでしょうか。

ニーズの種類を把握する

大前提として、お客様には常にニーズがあります。お客様がニーズに気付いているのかいないのか。そして、見えているのか見えていないのか。その軸で次のようにニーズを整理してみました。

右下の「見えているけれど気づいていない」は、「何か違うけど言葉になっていない悩み」です。いわば、しっくり来ていない状態です。これは、原因を追究して言語化してあげれば、お客様はニーズに気づきます。
左上に「薄々感じているけど避けている悩み」があります。お客様は薄々察しているのに、見て見ぬふりをしている。そういった悩みは優先度を上げてあげればいいでしょう。
右上に「明確に言語化された顕在ニーズ」があります。こちらは軽く背中を押すだけ、手段やコストを提示してあげましょう。
左下には「まだ何も知らない潜在ニーズ」があります。それだけに、現状と未来を見せてあげる必要があります。

顕在ニーズか潜在ニーズか、発想はその二極化になりがちです。しかし、見ているけれど見ていない、見て見ぬふりをしている、見ているけど自分に語彙力がなかったり情報が足りなくて分からない。こういったものもニーズになります。このような相手に私たちは、ナーチャリング活動を重ねていかなければならないということを念頭に置いてください。

コンテンツのみでの関係づくりには限界がある

会ってあげてもいいという気持ちと、会って変なことをされない、損しないという安心、この両軸が成立しなければ、人は会ってくれません。
ナーチャリングを実行して、警戒心を払拭し、仲良くなり、信用してもらい、そしてお願いしていただく。コンテンツのみでそこまで人を育てることは困難です。不可能とは言いません。商品単価が安ければ、コンテンツだけでも購買につながるケースはあります。しかし、エンタープライズセールスのように大きな予算をいただくのであれば、コンテンツだけでは十分ではありません。

そこで、コミュニケーションが必要になり、電話の重要性がクローズアップされます。
こんな掛け算を考えてみましょう。コンテンツとコミュニケーションとプレゼンテーション。この3軸を掛け合わせることによって、相手を動かせる確率が上がります。

左から右へ見て行きましょう。コンテンツでまず当社を知ってもらいます。そして育成の活動において、電話での継続的なコミュニケーションを通して、改めて「私に会うべきです」ということを訴える。その次に、選別される段階があります。これはリードクオリフィケーションと呼ばれ、インサイドセールスの一つの役割なのですが、まず「当社はこんなことができる」ということを伝えてからでないと、営業先は当社を見極めできません。当然ですね。「ご予算はおいくらですか」と聞かれても、何に払うのか分からなかったら答えようがありません。ですから、自社を選んでいただくために、自社にできることをプレゼンテーションしてください。このように、リードナーチャリングを通じて商談獲得するには、コンテンツ、コミュニケーション、プレゼンテーション、この3つの掛け算をしていくことが重要なのです。

顧客心理に合わせた段階的コミュニケーション

お客様の心理状態の変化を軸に、どのようなアプローチをすれば良いか考えてみます。
ナーチャリングの最初の段階、まだお客様はあなたの会社を知ったばかりの「警戒」の状態で、何を伝えれば良いのでしょうか。それは、「私はあなたの敵ではありません」ということです。価値提供する前に、電話でこのことをきちんと伝えましょう。それでも「怪しい」と思われるのは当然なので、電話でお客様と会話を重ねて理解を示し、共感を示し、賞賛し、そして提案する。これが重要になります。
理解、共感、賞賛、提案。これらは双方向のコミュニケーションですから、コンテンツのような一方からの発信ではできません。電話での会話を通じて、お客様がこちらの言葉を受け取って、返してくれて、初めて成立します。

こうして警戒心は払拭できたとしても、まだ「疑心」は残っています。ならば、次は「信じられる根拠」を示してください。提供したコンテンツに記載されているかもしれませんが、会話でも伝えましょう。また、人は感情の生き物なので、「根拠+態度」、すなわち伝え方が大切です。お客様に信じてもらうための材料を、電話を使って、自分という媒体を通して伝えてください。お客様に直接伝わる話し方、雰囲気、声、これらをフル活用してきちんと伝えましょう。

そして、「親和」。ここで勘違いしてはいけないポイントは、私たちが結ぼうとしている関係は友達関係ではありません。あくまでビジネスパートナーになりたいということなので、「私と仲良くしたらこんないいことがある」、「私と取り引きしたらこんな恩恵が得られる」というメリットを、電話でしっかり伝える必要があります。
次に「信用」。ここまで来て初めて、相手に「信用してもいいかな」という気持ちが芽生えます。ここから先は、アピールではありません。実行するのは、信用を失うことをしないことです。約束を守る、決めたことはやる、という当り前のことを当り前に実行します。たとえば「年度明けに連絡します」と言ったなら、その言葉を守ってください。信用されない人は、信用されない行動をしているから信用されていないということです。
そして最後は「信頼」です。お金を払ってでも当社にお願いしたいと思われるために、「時間、お金、気持ちを預けたら返してくれる」という気持ちを作りましょう。

アポイントの成立要件

あなた自身が営業マンにアポイントを与えるときのことを思い出してください。相手には何が揃っているのか。それは、以下に示した「期待」「イメージ」「コスト」のバランスです。

「期待」できること、「イメージ」できること、「コスト」すなわち費用対効果が高いこと。
「期待」は当然です。会っても無駄だと思われたら、当然アポイントはいただけません。「イメージ」は「どのようないいことがあるか想像できる」ということ。人は想像できないことには動きません。最後は「コスト」です。時間がかかる、お金がかかる、ストレスを感じる、これらは全てコストです。コストがかかる人にも会いたいとは思いません。「期待」、「イメージ」、「コスト」、この3つのバランスを忘れないでください。

では、これら3つの要素の作り方をご説明します。実際に電話で相手と会話しているシーンを想定して読んでください。
「期待」されたいとき、できない営業は「自慢」します。自慢話を聞かされると思ったら、人はネガティブなイメージしか持ちません。自社の業界でのポジションや実績をアポ取りの段階で言う必要はありません。「これができます」ではなく、「こんなふうになれます」ということを伝えてください。「貴社はこんなふうになれます」、「勿体ないですよ」と。お客さんの聞きたいことはただ一つ。「当社のやってほしいことができるのですか」です。アポをお願いする電話では、これを決してずらさないようにご注意ください。

次に「イメージ」できる状態を作ること。想像できてかつ想像したい、これで初めてコミュニケーションは成功です。次の図表をご覧ください。

縦軸の上下は「想像できる・できない」、横軸は「想像したい・したくない」です。
「想像できないし、この人の話は想像したくもない」と思われた場合は、営業対象を間違っていたということです。一方で、「想像したいけれども想像できない」場合は、電話で伝えている情報が難しすぎます。「面白そうで興味はあるが、難しすぎてよく分からない」と思われているので、これは伝えているメッセージが間違っています。「想像は出来るけど想像したくない」場合は、電話で言っていることは分かるがあなたとは付き合いたくないということで、関係作りの失敗を意味しています。

もう一つの観点をご紹介します。縦軸が「想像した・していない」、横軸が「ポジティブ、ネガティブ」です。

アポがいただける状態は右上、想像した上でポジティブな印象が作れた時のみです。左上、想像したもののネガティブな状態は、「この人と会っても得るものがない」と思われたということで、アポにはつながりません。下の、相手がそもそも想像していない状態は、ポジティブ・ネガティブに関係なく、そもそも関わり方を失敗しています。
皆さんにおかれては、電話で相手に「想像したい、想像できる」、かつポジティブな状態を作り、「会いたい」を獲得していただきたいと思います。
「想像できてポジティブな関係づくり」、これこそが電話ナーチャリングです。

最後は「コスト」ですが、これが一番分かりやすいと思います。アポが取れない営業は一所懸命話しても「だから何なの?」と思われている可能性があます。反対にアポイントを取れる営業は「なるほど、勉強になります」「参考になります」「使わせてもらいます」などと言われます。商談のコストは時間とストレスです。お客様に大事な時間を割いていただき、面倒臭いという気持ちを押さえてアポを獲得するにあたっては、商談の意図を理解して、お客様のコストを超える期待を提供しましょう。

商談意図を理解する

お客様の期待にも種類があり、いろいろな意図があります。これを理解しておくことはとても重要です。お客様の「会いたい意図・理由」には様々な形がありますので、それらの意図を汲みながら電話でコミュニケーションを取っていただければと思います。

以下に、お客様の中にある商談の意図を整理します。



今回は電話ナーチャリングという言葉を使いましたが、ナーチャリングは決して電話だけで完結するものではありません。そこで、コンテンツ×コミュニケーション×プレゼンテーションを皆さんに営業として実行していただきたいと思います。
これら全部を組み合わせて最終的に「会いたい」「会うべき」を作るということです。

最後に意識していただきたいのは「受話器の前で相手を悩ませてはいけない」。これに尽きます。お客様に悩ませている時点で、テレアポはゴリ押しになります。「そこを何とか」、「資料送付だけでも」、「名刺交換だけでも」という形になりがちなので、そうならないように、事前にコンテンツを届ける、もしくは丁寧なコミュニケーションを取ることが重要です。

電話したタイミングで「会ったほうがいい」「ぜひ会いましょう」、そう思われるコミュニケーションをぜひ実行していただきたいと思います。

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